自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 623話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルの妊娠と子供の父親

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623話 思わず居眠りをしてしまったラティルに、ゲスターは、いつから眠かったのかと尋ねました。

◇まさか妊娠?◇

いつからだったろう?

えーっと・・・一週間くらい前?

 

ラティルは、話しながらも、

まだ眠かったので、目を擦りながら

周りを見回しました。

それから、ラティルは、

仕事が多く、気になることも多くて

よく眠れなかったので、

たぶん、そのせいだと言って、

首を振りながら、

大丈夫だと言いました。

するとラティルは、

ゲスターの視線が微妙なことに気づき

どうしたのかと尋ねました。


ゲスターは

こんなことを言ってもいいのかどうか

分からないといった表情で

ラティルを見つめながら、

彼女が妊娠したのではないかと

慎重に尋ねました。

 

ゲスターの声は、とても小さかったので

ラティルは耳をそちらに傾けました。

そして、辛うじて聞いた

ゲスターの言葉にラティルは驚いて、

 

妊娠?

 

と叫んでしまいました。

 

あまりの大きな声に、

周りの客たちは皆、

ラティルとゲスターの方を見ました。

そして、自分たち同士で視線を交わすと

拍手をしながら、口々に、

御祝いの言葉を叫びました。


ゲスターは顔を真っ赤にして、

お礼を言いました。

「違う」と言うのが面倒なラティルは

立ち上がって手を振りながら

人々に挨拶しました。

そして再び座ると、

ゲスターは耳まで赤くなっていました。

 

ラティルは手を伸ばして

ゲスターの耳を揉みましたが、

かえって逆効果だったことに気づき、

手を離しました。


ラティルはゲスターの横へ席を移し

彼の耳元で、

妊娠はしていないと思うと告げました。

しかし、ゲスターは、ラティルが、

あまりにも眠たがっていると

指摘しました。

 

けれども、ラティルは、

数日前に、宮医の診察を受けたけれど

自分の体には何の異常もなかった。

その時、

もし妊娠していることが分かったなら

それを話してくれていたはずだと

淡々と話しました。

しかし、ゲスターは

まだ、疑っているようで、

最初は、確認が難しいものだと

言いました。

ラティルは「そうなのかな?」と

返事をして、首を傾げました。

 

ラティルは、

もし妊娠しているとしたら

本当に妊娠初期だということだけれど

この時期にそうであれば・・・

と呟きながら、

ゲスターの顔を見ていましたが、

彼が憂鬱そうな表情をしていたので

話すのを止めました。

ラティルは、

なぜだろうと思いましたが、

すぐにその原因が分かりました。

 

ラティルが最近愛を交わした相手は

ラナムンとゲスターでした。

しかし、ゲスターと愛し合ったのは

離宮に行った時でした。

その時に妊娠したとしたら、

妊娠初期であっても

宮医が、妊娠していると

はっきり言ったはずでした。

しかし、宮医がまだ

妊娠していることに

気づかないくらいなら・・・

 

同じようなことを考えているのか

ゲスターの顔から、

徐々に血の気が抜けていきました。

料理が運ばれてくると、

ラティルは慌ててゲスター口の中に

肉片を入れました。

◇本当に妊娠?◇

タナサンの地下洞窟を訪れた時、

すでに夕方だったので、

食事を終えて宮殿に戻ると、

どこもかしこも真っ暗でした。

窓の前に立つと、

庭園のほとんどが薄暗かったものの、

温室だけは、照明のおかげで

遠くからも、はっきり見えました。

 

ラティルはカーテンを閉めながら、

ソファーに座っている

ゲスターを見ました。

彼はいつもと違って

恥ずかしそうな顔をせず、

物思いに耽っていました。

ゲスターは、本当に慎重かつ真剣に

ラティルの妊娠を、

疑っているようでした。

そして、ゲスターは、

その子がラナムンの子であることを、

あまり快く思っていないのは

明らかでした。


ラティルは、

こんな時間に宮医を呼ぶのは

少し変なので、

明日の午後にでも呼んで

もう一度聞いてみる。

そして、ゲスターに

診察の結果を教えると話しました。

 

ゲスターは、

そんなに気を使わなくてもいいと

言いましたが、ラティルは、

明らかに空言だと思いました。

ラティルは彼の腕を2、3回叩きながら

妙な気分になりました。

もしも、本当に妊娠していたら

どうしようかと思いました。

◇まだ分からない◇

翌日、

ラティルはいつもと同じように

日課を過ごし、昼食の時間になると、

侍従に宮医を呼ぶよう指示しました。

 

数日前も呼ばれたのに、

また、皇帝に呼ばれた宮医は

怯えた顔でラティルを尋ね、

ずっと体の調子が悪いのかと

尋ねました。

ラティルは、

眠くて仕方がないと答えました。

 

宮医は、

春バテするような天気でもないのに

どうしてなのかと不思議がりました。

ラティルは、

もしかして、妊娠の可能性はあるかと

尋ねました。

宮医は首を傾げ、

ラティルの顔色を窺うと、

以前、診た時は、

妊娠していなかったと答えました。

しかし、ラティルは、

それでも分からないのではないかと

食い下がったので、

宮医はラティルに近づき

診察をしました。

そして、しばらくして後ろに下がると

首を振って、

ラティルの妊娠を否定しました。

やはり、ゲスターは

余計なことを考えたと思い

ラティルは不満そうに頷きました。

 

しかし、宮医は、

元々、妊娠初期は、

確認するのが難しいので、

気になるなら、来週もう一度、

確認してみたらどうかと提案しました。

その時、妊娠したと言われれば、

高確率でラナムンの子供だと

ラティルは思いました。

しかし、彼女は、

ゲスターの微妙な表情を

思い出したので、

とりあえず、この話は

内密にして欲しいと頼みました。

宮医は肝に銘じると答えました。

 

宮医が下がると、

ラティルは、

ちらっと後ろを見ました。

彼女が妊娠の質問をした時から、

後頭部に穴が開くのではないかと

心配になるほど、

鋭い視線を感じていたからでした。

 

ラティルは後ろを振り向くと、

サーナット卿は、

無理矢理作っているのが見え見えの

笑みを浮かべながら、

妊娠したら、後継者の心配が

不要になると言いました。

 

ラティルは、

そんな表情のサーナット卿の前で

「そうですね」と返事をして

笑っていられるわけが

ありませんでした。

サーナット卿は

どこを見ていいか分からず、

当てもなく、あちこちを見回しました。

 

ラティルは、

サーナット卿の顎を見つめた後、

そっと体を正面に向けました。

本当に不思議な気分でした。

ラティルは、

本当に妊娠の可能性があるのだろうかと

考えました。

◇誕生パーティー

その日の昼食、

ラティルは、いつものように

濃いコーヒーを二口、三口と

飲みましたが、すぐに

コーヒーカップを置きました。

まだ、妊娠が

確実なわけではないけれど、

コーヒーを飲みまくった後に

妊娠していると言われたら、

少し困るような気がしました。

少しだけなら飲んでも大丈夫だと

聞いたことがあるような

気がしましたが、

ラティルは、念のため、

コーヒーの代わりに

オレンジジュースを飲みました。

 

その後も、ラティルは

時折、睡魔に襲われました。

そのせいで仕事の速度が、

少し遅くなったラティルは

夕食の時間が

迫っているにもかかわらず、

ずっと同じ仕事を続けていました。

 

そのラティルに侍従長が近づき、

誕生日に盛大なパーティーをするなら

今から準備を始める必要があるけれど

どうするか、考えてくれたかと

数日前に聞いたことを、

再び尋ねました。


ラティルは「いいえ」と

ぼんやりしながら返事をすると

侍従長は「まだ?」という視線を

投げかけました。

ラティルは、

カレンダーをチラッと見て、

周りを見回した後、

来週には話すけれど、

盛大にはやらないと答えました。

侍従長は、

来週まで考えるつもりなのかと、

尋ねました。

 

ラティルは、

来週、宮医に妊娠を告げられたら

ラナムンと二人で過ごすつもりだという

言葉を呑みこみました。

たとえ妊娠していなくても、

今回は、

盛大で派手なパーティはしたくないし

もし本当に妊娠していたら、

赤ん坊の父親であるラナムンと一緒に

二人で和やかな時間を過ごすことを

望んでいました。

それに、その日は

ラナムンの誕生日でもあるので、

二人にとっても、

大きな意味があると思いました。

そして、これを機に、

ラナムンと和解できれば

もっと良いと思いました。


侍従長は、ラティルが

しきりに返事を先送りするので

怪訝そうな顔をしましたが、

「思い通りにしてください」と言って

退きました。

◇気もそぞろ◇

それから数日間、

ラティルは、

半分、気が抜けたまま過ごしました。

コーヒーを飲もうとしても、

「もし妊娠していたら 」と思って

カップを置き、

酒を少し飲もうとしても、

「もし妊娠していたら」と思い

グラスを置きました。


居眠りばかりしているので、

仕事の効率の悪さを補うために

徹夜で書類を読もうとしましたが、

鐘が12回鳴る音を聞くと、

悩んだ末、ベッドに行って

横になりました。

 

以前は、

夜の仕事を止めろと忠告しても

言うことを聞かなかったのに、

一体どうしたのかと、

乳母が笑いながら、からかう度に

ラティルは、

少し申し訳ない気持ちになりましたが

それでも、彼女は

しっかり秘密を守りました。

妊娠したかもしれないと

話したいけれども、

そうでなかったら

恥ずかしいからでした。


本来の計画通りなら3、4年は

妊娠しないつもりだったけれど

仕方がない。

思ったより世の中が危険になったからと

ラティルは

自分に言い聞かせました。

 

そして、子供が生まれたら、

第二子が生まれるまで、

無条件に、その子が

後継者として扱われることになる。

自分が危険な任務に出かけても

信頼できる側室や側近たちが

子供を中心にして、

皇位を守ってくれると思いました。


また、子供が生まれたら、

レアンを結婚させるべきだと

思いました。

彼は普通の皇子の立場ではないので、

それも面倒なことだと考えながら

ラティルはため息をつきました。

 

その夜、ラティルは、

夢の中で幼いシピサとセルを見ました。

夜明けに、

しばらく目が覚めたラティルは、

夢の中で見た小さな子供たちのことを

思い出しました。


あのように可愛い子供たちが

生まれてくるのだろうか。

可愛くなくてもいい。

短気な子でも優しくしてあげたい。

自分は

父親や母親のようにはならない。

必ず、その子の面倒をよく見ると

ラティルは誓いました。

◇診察◇

数日後、

いよいよラティルが

改めて宮医の診察を受ける日に

なりました。

ラティルは、適当な言い訳を作って

侍従に宮医を呼びに行かせました。

 

宮医は慎重に

ラティルを診察しました。

ラティルは目に力を入れて

しわが寄ったり広がったりする

宮医の眉間を見つめました。

宮医があまりにも長く診察しているので

ラティルの緊張感は高まり続けました。

ラティルは、

一度で、すぐに分からないのかと

宮医を急かしました。


ようやく宮医が屈めていた腰を伸ばすと

ラティルはすぐに

「どう?」と尋ねました。

宮医は、妊娠初期だと答えました。


ラティルは驚きました。

先週、診察した時は、

妊娠していることが分からなかったのに

今週、妊娠したことが

分かったということは

やはり、子供の父親は、

ラナムンである可能性が高いと

思いました。


ラティルが目を丸くしていると

宮医は小さな声で、

どの側室が子供の父親なのかと

尋ねました。


ラティルは、

ゲスターとラナムンと愛し合った日を

カレンダーに書いておいたので、

それをサーナット卿に見られないよう、

そっと宮医にだけ見せました。

宮医は「ああ」と呟くと、

それなら、彼に違いないと、

ラティルと同じ考えを述べました。


サーナット卿は気になるのか

後ろで、

あちこち体を動かしていましたが、

ラティルは、

宮医がカレンダーを見るや否や、

それをひっくり返して

サーナット卿に

見られないようにしました。


宮医は、いつ発表するのかと

尋ねました。

ラティルは、

子供の父親には、

後でサプライズで知らせる。

公には、安定してから

発表すると答えました。

宮医は「それもいい」と

返事をしました。

 

宮医が出て行き、扉が閉まると、

ラティルの頭の中で、

ポンという音がしました。

ラティルは完全に混乱し、

その場から立ち上がると、

部屋の中央をグルグル回りました。

 

本当に子供ができたのか。

それもラナムンと自分の子供が?

ミニラナムンができるのだろうか?

 

そんなことを考えていたラティルは、

部屋の片側から感じる

暗鬱な空気を感じて立ち止まりました。

サーナット卿は

無理やり笑顔を浮かべて

ぼんやりと立っていましたが、

その強制的に作り出した笑顔のせいで

むしろ、余計に重苦しく感じました。

彼の周りにだけ、

先に夜が訪れたようでした。

 

サーナット卿と目が合うと、

彼は沈んだ声で、

御祝いの言葉を述べた後、

 

お子さんのお父様は、

やはり、あの方でしょうか?

 

と尋ねました。

 

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ラナムンの父親のアトラクシー公爵は

家臣の中で1、2を争う有力者ですし

ラナムンは対抗者。その彼が、

皇帝の子供の父親となれば、

自然に、ラナムンを皇配にという

流れが出て来て、

ゲスターが父親であるよりも

話が面白く展開していくように

思います。

ラナムンが父親だと知った時、

ゲスターがどう出るか

気にはなりますが、

ゲスターよりは

ラナムンが父親で良かったと思います。

 

ラティルの子供が生まれたら

なぜ、レアンが

結婚する必要があるのか

よく分かりませんが、

年齢的には彼も結婚適齢期で、

結婚させないわけにはいかないし

ラティルの子供が先に生まれれば、

レアンの子供が生まれても、

皇権継承権も問題ないと

いうことなのかもしれません。

 

ところで、

女性が医師の診察を受けているのに

サーナット卿が部屋から

出て行かないのが不思議でした。

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