自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 735話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ザイオールを救い出すギルゴール

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735話 ギルゴールはレアンに、執拗にザイオールの行方を聞いています。

◇相変わらず話が通じない◇

レアンは、一時揺れた心を

素早く落ち着かせました。

彼は以前、

一方的ではあったけれど

きちんとギルゴールと

話をしたことがありました。

とにかく、ギルゴールは

全く話が通じない者では

ありませんでした。


レアンは、

ザイオールがここにいたら

渡したけれど

先程も言ったように

ザイオルはここにいなくて

東宮の3階にいるので

警察部の東部支部に行って

彼の居場所を聞くようにと

言い聞かせました。

 

腹心は、レアンの落ち着いた態度に

感動しました。 

しかし、ギルゴールは相変わらず

自分の侍従はどこにいるとだけ聞き続け

言葉が通じませんでした。

◇元々狂っている◇

いくらギルゴールが対抗者の師匠であり

皇帝の側室だと言っても、

レアン皇子の住居の全ての器物や

壁や屋根までも壊したのは

とんでもないことだし、

止めようとした宮廷人たちが

あちこち傷を負って、

皆、医務室へ行った。

ギルゴールを

追い出さなければならない。

いや、追い出すだけではなく

罰しなければならないと

大臣たちは訴えました。

 


ギルゴールを罰しろと

大臣たちが言い張る声を聞いて

ラティルは

思わず笑いそうになりました。

この世に

ギルゴールを罰することができる人が

存在するとは思えないからでした。

しかし、そんなことを

大臣たちに言うことはできないので

ラティルは手を上げて

大臣たちに落ち着けと合図しました。

 


しかし、

レアンを嫌っている侍従長でさえ、

ギルゴールが宮殿内で

あのように暴れたことは、

皇室に対する侮辱でもあると

大臣たちの肩を持ちました。

どうやら、レアンの支持者だけでなく、

支持者でない者たちも

今回の事件に衝撃を受けたようでした。

 


ラティルは、その知らせを聞き、

訪れた別宮の状態が

滅茶苦茶だったのをを思い出し、

頷きました。

何をどうしたのか、

ギルゴールは建物一つを廃屋にし、

宮廷人たちは、

その周りにぼんやりと立って、

滅茶苦茶になっていく建物を

眺めてばかりいました。

 


しかし、

厳格で気難しいことで有名な大臣が、

ギルゴールは思うところがあって

あのような行動を取ったのだろうと

静かで重々しい口調で言いました。

遠回しに

「陛下を信用している」と言うのと

同じでした。

元々、そういう者ではないかと

叫ぶ大臣もいました。

 


彼らの興奮が収まりそうにないので

ラティルは彼らを宥めるのをやめ、

素知らぬ顔で、

ギルゴールは元々そんな者だと

話しました。

騒いでいた大臣たちの勢いが

しばらく滞りました。

 


「はい?」と聞き返す大臣に

ラティルは、

キルゴルは対抗者の師匠で

対抗者たちを教えながら、

長い間生きてきた珍しい存在だ。

あまりにも長く生きてきたので、

少しおかしくなったと話しました。

 


ギルゴールが狂っていると

皇帝が素直に言ってしまうと、

大臣たちは、

しばらく言葉を失いました。

 


彼らは、しばらく黙っていましたが

誰かが咳払いすると、

そんな狂った者を

宮殿に置くのは危険だ。

気が狂っているなら

側室にさせていてはいけない。

側室をやめさせることはできなくても

宮殿で過ごしてはいけないと

再び、抗議し始めました。

 


その言葉に、ラティルは

怪物たちが不規則に出没し、

首都にまで流れ込んで来るような

この時に、

対抗者の師匠を追い出せば、

本当に安全でいいですねと

笑いながら呟きました。

 


抗議していた大臣たちは、

一瞬静かになりました。

続けてラティルは、

ロードを退治したら

猟犬を追い払うだなんて

人々に嘲笑われるだろうと

皮肉を言いました。

その言葉には、

ギルゴールに対する怒りよりも、

ギルゴールを追い出そうとする

人々に対する軽蔑の方が

はっきり表れていました。

 


皇帝の言う通りだ。

側室の誓約を交わせば

皇帝と家族なので、

一時、興奮したからといって

追い出してはいけないと

ずっと口をつぐんでいた

アトラクシー公爵は

皇帝の肩を持ちました。

ロルド宰相も、

自分は無条件に皇帝の味方だと

きっぱりと話しました。

 

ラティルは彼らに微笑みかけると、

自分はギルゴールを

追い出す気はないけれど、

彼が宮殿を出て行くことを

望む人がいるなら、直接、

ギルゴールにその話をするように。

そこまでは止めないと

レアンの支持者たちに勧めました。

 

その言葉に、大臣たちが

すぐに対応できなかったその時、

皇帝の秘書が

急いで横の扉から入って来て、

「ギルゴール様が・・・」

とラティルに報告しました。

◇返せ◇

静かで上品な雰囲気を

醸し出している

白魔術師協会の事務室。

自分たちを凄い人だと思い

体面を重視し、

上品に振舞っている魔術師たち。

賢者のような人たちが

静かに歩き回るのを見て、

声を低くし、慎重に振舞う客たち。

 

その中に入って来た

白いコートを着た客は

入り口の横に置かれた植木鉢から

花だけを抜きました。

 

驚いた警備兵は、

何をしているのかと尋ねながら

彼に近づくと、白いコート姿の客は

花を壁に立てかけ、

ボールを投げるように

植木鉢を壁に投げつけました。

植木鉢が壁にぶつかって粉々になると

その場は、氷水をかけたように

静かになりました。

魔術師たちや他の客たちの視線が

白いコートの客に向けられました。

 

怒った警備兵は

何をしているのかと

言おうとした瞬間、

白いコートの手が

警備兵の顔の前に迫ってきました。

警備兵は、

本能的に立ち止まりました。

 

白いコートの男は

邪魔されることなく

魔術師たちをじろじろ見回すと

にっこり笑いました。

そして、それを皮切りに、

白いコートの男は、

協会の器物や家具を

片っ端から壊し始めました。

 

他の客たちは、

急いで荷物をまとめて

外へ逃げ出しました。

戦闘能力のある魔術師たちは怒って

杖で火花や水、電気を飛ばして

白いコート姿の男を狙いました。

しかし、攻撃を浴びせた後に

見てみると、

それらは、全く違う場所の壁を

壊していました。

 

「捕まえろ!」「止めて!」

「追い出せ!」と声が上がりましたが

白いコートは止まることなく、

一階全体を粉々にしました。

3つあった事務室の壁が全て消え

事務室が一つになりました。

 

状況を聞いた長老が下りて来て、

一体、何をしているのかと

怒鳴りつけると、白いコート姿の男は

ようやく破壊行為を止めました。

 

それでも長老が出て来ると、

彼も言うことを聞くんだと、

ほっとしたのも束の間、

白いコートの男は、

全部壊したので、

あと壊せるのは人間だけだと

呟いたので、

安堵感はすっかり消えました。

魔術師の半分ほどが

客同様に、外へ逃げ出しました。

攻撃を仕掛けても、

全く通じないので、さらに戦うのは

愚かなことでした。

 

「怪物か」と長老は呟くと

歯ぎしりしながら、自分の杖を持ち上げ

白いコートに向けました。

すぐに杖から、

白い光でできた100本余りの矢が

同時に放たれました。

普通の人なら、

当たっても驚くだけだけれど

怪物や黒魔術師に当たれば、

極度に効率を発揮する矢でした。

 

逃げたり攻撃したりするのに

忙しかった魔術師たちも、

きっと白いコートの男は、

人間のように見える怪物だと

ようやく

理性的に考えられるようになり

長老を応援しました。

しかし、矢は、

白いコート姿の男を

そのまま通過して消えました。

 

それを見て

びっくり仰天した一人の魔術師は

怪物ではないのかと、

ぼんやり呟きました。

魔術師たちが集まった事務室を

一人で壊しまくった

あのとんでもない者が

怪物ではないなんて。

人間なのに、

こんなことができるのかと

衝撃を受けている間に、

白いコート姿の男は、

あっという間に長老の目の前に

移動しました。

近くの魔術師たちは、

身を挺して、長老を庇いましたが、

ある瞬間、長老は

白いコート姿の男の手に捕まり、

空中に、ぶら下がりました。

引っ張られた服に

首を押さえられると、

長老は顔を真っ赤にして

咳込みました。

 

「今すぐ長老を降ろせ!「何者だ!」

「目的を言え!」と

魔術師たちが泣き叫ぶと、

白いコートの男は長老を放し、

笑いました。そして、

最初から長老だと言ってくれていたら

お互いに良かったのにと言うと、

魔術師たちは、呆気にとられて

口をポカンと開けました。

 

長老は首をつかみ、

咳をしながら、真っ赤な目の男を

恐怖に震えながら見つめました。

長老は、白いコートの男の正体と

彼の目的について尋ねました。

白いコートの男は、

自分の侍従。

ザイオールという名の

爆発専門の魔術師だと答えました。

長老の目が大きくなりました。

 

白いコートの男は微笑むと、

長老の杖をポンと叩いて折り、

「返せ」と命令しました。

◇羨ましい?◇

ギルゴールが白魔術師協会で

3つの事務室を一つにしたという報告を

終えた秘書は、困った表情で

ラティルを見つめました。

彼女はチラッと大臣たちを見ました。

彼らは口を開けたまま、

ぼんやりと秘書を見つめていました。

 

ラティルは口元を手で覆いながら

行動に気をつけて欲しいと

直接、ギルゴールに言うのは

止めないと、

もう一度大臣たちに言いました。

大臣たちは、ただ、笑っていようと

心の中で考えました。 

 

ラティルは、

自分が、直接ギルゴールを

追い出すことはない。

彼は自分とこの国、

そして全世界のために大活躍した

英雄だから。

そのせいで、少し気が狂ったけれど、

先に手を出さなければ、

普段は静かだと言いました。

誰も反発できませんでした。

 

ラティルは、個人の執務室に戻ると、

レアンの支持者たちの

呆然とした表情を思い浮かべながら、

安心して笑いました。

そして、頭を働かせるより、

たまには、

無理強いしてみるのもいいと

言いました。

 

サーナット卿は、

インクの瓶の蓋を代わりに取り、

口角を上げました。

ラティルはため息をつき、

書類を一枚、前に引っ張りました。

 

サーナット卿は

蓋を瓶の横に置きながら

羨ましいのかと尋ねました。

ラティルは、

半々だ。

ギルゴールがあのように

勝手に行動できるのは、

彼に守るものがないからだと

答えると、

虚しい気分になって微笑みました。

彼は相変わらず

自分の手の中にいないと思いました。

◇釈放◇

1時間後、 白魔術師協会は

ザイオールが犯人かどうか、

自分たちには分からないと、

声明を覆す意見書を警察に送りました。 

 

プライドが傷ついた捜査官たちは

偽証罪で魔術師たちを

処罰しなければならないと

大騒ぎしましたが、

これは現実的に難しいことでした。

 

証拠不十分で

釈放されたザイオールは

温室に走って行くや否や、

自分は、ご主人様だけを信じていたと

ギルゴールに向かって叫びました。

あちこちで乱暴を働いた人らしくなく、

のんびり畑を耕していたギルゴールは

すすり泣くザイオールに

ジョウロを渡しました。

◇二度もギルゴールに◇

ギルゴールが別宮を完全に壊した後、

皇帝は人を送って、

他の建物への引っ越しを

レアンに提案しましたが、

彼はそれを断り、

修理して使うと言いました。

 

レアンは、

それでも被害の少ない部屋の中で

壊れたバイオリンを見ながら、

四方から聞こえてくる

工事の音を、片耳で聞き流しました。

 

おやつを持って

部屋の中に入って来た腹心は、

そのレアンの姿を見ると、

ギルゴールが

狂っているからと言って、

勝手に、こんなことをさせておく

皇帝は本当にひどい。

ギルゴールが狂っていても

皇帝がコントロールすべきだ。

そうでなければ、

追い出すか、罰を下すべきだ。

元々そういうものだと言って

そのままにしておくなんて、

誰が見ても皇子を無視する仕打ちだ。

もしかしたら、皇帝は

わざとギルゴールに

狂ったふりをさせて、

ザイオールを連れ出せと

言ったのかもしれないと怒りました。

 

レアンは、

「そう言われても」と、

落ち着いて返事をすると、

腹心は無理やり唇を閉じましたが、

怒りは簡単には

収まりませんでした。

彼が愛用していた剣も、

やはりギルゴールのせいで

粉々になってしまったので、

新たに武器を手に入れなければ

なりませんでした。

 

レアンは、

狂人に振り回される必要はない。

むしろラティルが、ギルゴールを

コントロールできないという

情報を知ることができて良かったと

言いました。

そして、レアンは

腹心が持ってきた茶碗を手にすると

新しいバイオリンを手に入れて欲しいと

落ち着いて指示しました。 

 

腹心は、

皇子が大切にしていた楽器なので

修理できないかと尋ねましたが、

レアンは、

完全に粉々になってしまったと

答えました。

 

それから、彼は、

一つ目の大切なバイオリンは

ギルゴールに盗まれ、

二つ目の大切なバイオリンは、

ギルゴールが壊してしまったと

呟くと、バイオリンケースの中に

壊れたバイオリンを入れて撫でました。

そして、帰る時に、

彼らとも連絡を取れと付け加えました。

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ギルゴールは

敵に回すと非常に怖いけれど

味方になってくれたら

数千人力というか数万人力というか、

ザイオールは、

そこまで期待していなかったかも

しれないけれど、彼を救うために、

ギルゴールを

白魔術師協会へ乗り込ませ、

大暴れまでさせたザイオールは、

ギルゴールにとても愛されている

侍従だと思います。

何も言わないでジョウロを渡す

ギルゴールが、

とても素敵だと思います。

 

ラティルは、

ギルゴールが怒っている時は、

止めても無駄だということを

知っているような気がします。

もちろん、

ラティル自身が不利益を被る時は

止めることもあるでしょうけれど

ギルゴールの様子を窺いながら

彼が納得できるような方向に

少しずつ彼の行動を

軌道修正しているように思います。

レアンは、

ラティルがギルゴールを

コントロールできていないと

考えていますが、

ラティルは、

できていると思います。

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