自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 752話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 皇女の秘密を知ったレアン

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752話 ラティルの目の前からゲスター(ランスター伯爵)が消えてしまいました。

◇平和的な考え◇

ラティルは、目の前の空席が、

あまりにも、

がらんとしているように

感じられました。

ラティルは

ゲスターのカプチーノを飲みながら

平和的なことを考えようと

努力しました。

 

しかし、自分の家族は

とても戦闘的だし、

恋人たちは、

この怒りの一翼を担っている。

クラインは行き先を偽っており、

ランスター伯爵は協力的ではない。

仕事は、とても多い。

それが嫌だとか、

悪いわけではないけれど

平和とは関係ない。

 

それでは?友達は?

 

ラティルは

ぼんやりと考えていましたが、

目を大きく見開きました。

そういえば、自分には

友達がいませんでした。

◇動けない◇

不思議な柱の間に落ちたアクシアンは

最初は、ほとんど動きませんでしたが

地面を滑りながら

ずっと下に降りて来たので

ここは、地下かもしれない。

もしも、ここが地下なら

何かの拍子に

天井が崩れるかもしれない。

ここは数百年以上、都市全体が

見捨てられた場所だからと

考えました。

 

アクシアンは微動だにせず、

両腕を広げたまま立つと

ゆっくり呼吸しました。

その状態で

かなり長い間耐えても、

何も起こらなかったので、

アクシアンは自分の足元を見ました。

先程、彼の髪と服に付いた虫は

もう見えませんでした。

床はツルツルの石でできていて、

砂利や砂さえありませんでした。

 

ポケットを手探りしていた

アクシアンは、

上着のボタンを一つ掴んで

引きちぎりました。

彼は息を止めて、

ボタンを放り投げてみました。

放物線を描きながら

飛んでいったボタンは床に落ち、

数周、転がりました。

アクシアンは、

ずっとそちらを見つめました。

ボタンは、まだその場にあったので

これなら、ここから移動してみても

大丈夫ではないかと考えた瞬間、

ボタンが床に吸い込まれました。

まるで、その部分の床だけ

沼に変わったように

ボタンはすっと中に入りました。

 

アクシアンは

一歩を踏み出していましたが

辛うじて足を引っ込め

バランスを取りました。

それから彼は、

その場に案山子のように立って

息を整えました。

 

アクシアンは

乾いた唾を飲み込みました。

彼は、

どうしたらいいのか。

一生ここで、

じっと立っているわけには

いかないのにと思いました。

◇散歩に連れて行く◇

その頃、レアンは食事をして散歩をし、

何人かの友達と話をした後、

ごく自然に、皇女が泊まっている部屋を

訪ねました。

 

皇女の部屋の前には

警備兵が立っていましたが、

彼らはレアンを止めませんでした。

レアンは皇帝の

たった一人の同母兄であり、

仲は悪くなったけれども許され、

再び戻って来ました。

皇帝は休暇に行く時、

レアン皇子が

皇女に会わないよう防げという

指示を下さなかったので、

彼らがレアン皇子を阻むのは

越権行為でした。

 

レアンは、

ゆりかごに横たわっている皇女を見て

前にも思ったけれど、

本当に愛らしい姪っ子だと

感嘆の声で呟きました。 

レアンの腹心も、本当にそうだと

小さな声で同意しました。

腹心は、ラトラシル皇帝を

怖がっていましたが、

皇女は、とても小さくて

可愛いと思いました。

 

レアンは、

ゆりかごの手すりにつかまり

皇女に優しい声で挨拶しました。

見慣れない顔なのに、

皇女は気にせず、

キャッキャッ笑って

手を伸ばしました。

レアンは皇女に話しかけた後、

子供を抱きかかえてみました。

皇女は、

レアンの肩に額をもたせかけて

あくびをしました。

 

子供が自分を怖がらないので、

レアンは皇女を連れて廊下に出ました。

警備兵たちは

レアンに声をかけましたが、

彼は、この辺りを

10分ぐらい散歩して来る。

窓から見える場所にいるので、

必要ならば、すぐに呼んでと

窓の外を目で差し、

階段の方へ歩いて行きました。

 

ところが階段を下り始めると

ラナムンが不愛想な顔で

階段を上がって来ていました。

彼はレアンを見つけると、

眉をひそめて、足早に彼に近づき、

皇女を連れてどこへ行くのかと

尋ねました。

 

レアンは、

少し、散歩をしようと

しているところだ。

この近くにいることを、

あらかじめ警備兵たちにも

伝えておいたと親切に答えました。

 

しかしラナムンは

「散歩」という言葉を聞くと、

表情をより一層硬くして、

皇女を返すように。

散歩なら自分が連れて行くと

冷たく言いました。

 

レアンは、

天気が良いので、

風に当たってもいいと思うと言うと

ラナムンは、

風に当てても良さそうな日に

自分が連れて行くと言い返しました。

 

皇帝の兄と側室が対立していると、

通りすがりの宮廷人たちは

足を止めて、

そちらをチラッと見ました。

 

レアンは困ったように

額にしわを寄せながら、

ラナムンが皇女を連れて

よく散歩に行くなら構わないけれど

自分が知る限り、先月、皇女は

一回しか散歩に行っていないと

口元を上げて非難しました。

 

それを聞いた瞬間、ラナムンは、

レアンが単純に

姪と遊びに来たのではないことに

気づきました。

散歩の回数を具体的に数え、

それを堂々と人前で話すことで、

レアンはラナムンが

まともに子供の世話が

できていないのではないかと

遠回しに非難していたのでした。

 

実際、

二人を見物していた宮廷人たちは

「月に一度?」「監禁?」と

囁いていました。

 

ラナムンと大神官が、

あまり皇女を連れ出さないのは

事実でした。

皇女がどこで刃を作り出すか

分からないので、

どうしても、連れ出すのに

慎重にならざるを得ませんでした。

しかし、レアンはそれを利用して

ラナムンを

攻撃しようとしていました。

 

ラナムンは、

レアンが自分と同じくらい

医術に疎いことを知っていたので、

皇女は元気だけれど、

体が弱い方だからと言い繕うと、

腕を広げ、皇女に

自分の方へ来るようにと

声をかけました。

 

皇女はレアンに抱かれて

おとなしくしていましたが、

ラナムンが呼ぶと、

すぐに両腕を伸ばしました。

誰が見ても、

ラナムンの方へ行くという

合図でした。

 

しかし、レアンは

皇女を渡す代わりに、

子供を抱いたまま、

後ろに二歩、下がりました。

 

ラナムンは、

自分の子供を返して欲しいと

低く冷たい声で要求しました。

レアンは、

自分の姪の実父であるラナムンに

子供を返すので、

自分が子供を散歩させなくても、

ラナムンが子供を連れて

散歩するのはどうかと提案しました。

 

ラナムンは、

子供の体の調子がよければ、

自分で散歩させると返事をしましたが

レアンは、

冬になると気温が下がって

外出するのがもっと難しくなる。

今の時期は、

皇女が秋を見て楽しむのに

ちょうどいい季節ではないかと

意見を述べましたが、ラナムンは、

皇女の体の状態を見て

自分が決めると言ったはずだと

言い返しました。

 

二人の対話速度が

ますます速くなって来ると、

彼らの後ろに、それぞれ立っている

カルドンとレアンの腹心も、

互いにゴミを見るように

見つめ合いました。

レアンの腹心は

皇帝とラナムンが

まともに赤ちゃんの面倒を

見られないと考え、

カルドンは、レアン皇子が

揚げ足を取りに来たと

思っていました。

 

人々が、さらに集まって来ると、

レアンは、

皇女をラナムンに渡しながら、

 

伯父様とは後で遊ぼう。

また来ます。

 

と、残念そうな声で挨拶しました。

ラナムンは、

レアンの言葉を無視して、

皇女をしっかりと抱きしめました。

そして、ラナムンは

足を踏み出そうとしましたが、

その瞬間、レアンは

「うっ」と呻き声を上げて

よろめきながら

階段の手すりを掴みました。

ラナムンは、彼がわざと

あのようにしていると思い、

皇女を連れて階段を上り、

廊下を歩いて行きました。

 

レアンの腹心は心配そうに

彼に声をかけました。

レアンは、片手で手すりを、

もう片方の手で

自分の首筋をつかんでいました。

レアンはそちらの手を

探るように動かし、

何かをつかむと、

手を下ろしました。

しかし、そこで手を広げずに

階段を降り続けました。

 

事態を見物していた人々の中で、

観察力の鋭い下女の一人が、

レアン皇子が通り過ぎた所に

赤い何かが落ちていることに

気づきました。

下女は、そっとそこへ歩いて行き、

赤いものに手を触れてみました。

やはり血だったので

下女は驚いて飛び上がりました。

なぜ、レアン皇子が

ここで急に血を流したのか。

下女は不思議に思いました。

 

レアン皇子は、抱いていた皇女を、

ラナムンに渡しただけ。

ラナムンも両腕を広げて

皇女を受け入れただけで、

レアンに近づいていない。

さらに、

レアンがよろめきながら

首のあたりに手を当てた時、

すでにラナムンは皇女を抱いて

立ち去った後でした。

◇姪の正体◇

レアンは何かをつかんだまま、

歩き続けました。

腹心はレアンに、

どうしたのかと恐る恐る尋ねながら

彼の後に付いて行きました。

 

レアンは自分の住居に戻ると、

ようやく、

握っていた手を広げました。

その中に、刃の切れ端がありました。

 

これは何ですか!?

 

驚いた腹心は、

さっと後ろに退きました。

刃の切れ端には血がついていました。

 

レアンは刃を、

テーブルの上に置きました。

腹心は、レアンの首から

血が出ているのを見て、

急いで救急箱を取りに行きました。

そして、

腹心がレアンの首を治療している間、

レアンは考え込みながら

前だけを見つめました。

痛がる気配さえありませんでした。

 

腹心は、

一体これはどういうことなのかと

血に濡れた綿を片付けながら

尋ねました。

皇女をめぐって

ラナムンと口論になったレアンが、

なぜ急に首を痛めたのか、

彼のすぐ隣にいたのに

理解できませんでした。

 

レアンは、

 

そうですね。

これはどういうことでしょうか。

 

と半分興奮した声で呟いた後、

どうやら、自分の姪は

普通の赤ちゃんではないようだと

言いました。

◇役に立ちたい◇

クラインは、

バニルが逃げたと思われる方向へ

まっすぐ進みましたが

アイニ元皇后が、

黒いマントをかぶって顔を隠した

不審な3人組を連れて

列を作って移動しているのを見て 

岩の後ろに身を隠し、眉を顰めました。

 

なぜ、またここにいるのかと考えた

クラインの顔が、

もっと、しわくちゃになりました。

クラインは、彼女と反対方向に

行こうとしましたが、

先程、そうしたことで、

自分たちがバラバラになったことを

思い出すと、

ただでさえ気分が悪いのに、

もっと気分が悪くなりました。

それはアイニのせいではないけれど

クラインは、

そこまで考えられる状況では

ありませんでした。

 

どうして彼女はここへ来たのか。

自分はロードに関する情報を

集めに来たけれど、

彼女も同じ目的で来たのだろうかと

考えていたクラインは、

アイニが眉を顰めながら

どこかを指差しているのを見て

考えるのを止めると、

首を突き出しました。

 

すると、アイニのそばに立っている

黒いマントが頷き、前に進みながら、

遠くへロープのようなものを

投げました。

マントがロープを引っ張ると、

意外にも、そこに

バニルが縛られていました。

 

あの黒いマントたちは黒魔術師か。

 

思わずクラインは、

さらに体を縮めました。

バニルは戸惑いながら

キョロキョロしていましたが、

後ればせながらアイニを見つけると

驚いて悲鳴を上げました。

 

ギャーギャー騒ぐバニルを

黒いマントが叩きつけると、

彼は、すぐに静かになりました。

クラインは、こみ上げて来る怒りを

抑えようとしました。

 

クラインは、バニルを取り戻して

逃げなければならないので、

慎重に行動しなければ

なりませんでした。

皇帝を騙して、ここまで来たのに、

何の役にも立たず、

事を拗らせて、助けを求めることは

できませんでした。

 

今回は、

自分も確実に役立つということを

皇帝に見せなければならない。

クラインは、

唇をギュッと結びました。

自分も、カルレインや

タッシールのような奴らと

同じくらい、頼れる男だということを

見せたいと思いました。

◇頼みの綱◇

ラティルは、

平和を取り戻すことに失敗しました。

だからといって、

ランスター伯爵を宥めるのも嫌でした。

しかし、幸いなことに、

別宮に戻ってみると、

勝手に付いて来たグリフィンが

噴水台で遊んでいました。

 

良かったと思ったラティルは

のっしのっしと歩いて

グリフィンを捕まえると、

一緒にディジェットへ行こうと

誘いました。

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クラインは、

怒りっぽい性格のせいで、

よく考えもせず、感情の赴くまま

行動しているように

思われているけれど、

怪物と戦った時も、

バニルとアクシアンを

探している時も、

そして、バニルを助けようと

している今も、

彼は冷静そのもの。

これがクラインの本質であることを

まだラティルが気づいていないのが

残念です。

せめて、バニルとアクシアンが

クラインの武勇伝を

語ってくれればいいのですが、

彼らはクラインの侍従と護衛だから

クラインを、良く見せるために

嘘をついていると

思われてしまうかもしれません。

 

ラティルは、

友達がいないと言っていますが、

サーナット卿は子供の頃から

ラティルの友達だったと思いますし

側室たちも、夫兼友達のように

思います。

子供の頃から男勝りの彼女に、

女性は近寄り難かったのではないかと

思います。

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