自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 727話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ クラインの前と首都に怪物現る

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727話 ラティルはヘウンにアイニの餌になって欲しいと頼みました。

◇ラティルの提案◇

トゥーラとヘウンは

同時に目を大きく見開き、

信じられない話を

聞いたという表情をしました。

ラティルはきょとんとして

ヘウンを見続けました。

 

アイニを・・・

なぜ・・・アイニを・・・

 

ヘウンは、

予想もできなかった提案に

まともに言葉を続けることが

できませんでした。

トゥーラは顔をしわくちゃにして

ラティルを見つめながら、

彼女が、

とんでもないことを言ったと非難し、

誰かが恩返しをするというのは、

その人の家族を

売り払うということではないと

抗議しました。

しかし、ヘウンは

トゥーラの腕を握ると

素早く首を振りました。

 

ラティルは腕を組み、

顎を上げながら、

アイニは家族ではないと

言い放ちました。

トゥーラは息巻いていましたが

反論することはできませんでした。

確かに、アイニは

ヘウンの家族ではありませんでした。

しかし、トゥーラは、

ヘウンがアイニのために命を捨て、

名誉を汚すほどまでに、

彼女を愛していることを

知っていました。

 

ヘウンは、

それ以外の方法はないだろうかと

やっとの思いで口を開きました。

その言葉にラティルは

眉をつり上げました。

実際、ラティルも

本当にヘウンがアイニを誘き出すための

餌になってくれることを

期待したわけではありませんでした。

彼の言う恩返しが、

どの程度のものなのか

確認してみたかっただけでした。

 

ラティルは、

 

ああ、そうですか。

では、考えてみます。

 

と、ラティルが思いの外、

軽く頷いてヘウンに背を向けたので、

彼は隣にある木をつかみ

重いため息をつきました。

 

ヘウンは、

自分に怒っているようだと呟くと

トゥーラは鼻で笑いましたが、

否定はしませんでした。

彼もやはり、

心の中が混乱していました。

 

その時、帰るかと思っていた

ラティルが戻って来て、

腕を組みながら、

アイニが助けを求めて来た時

助けてやらないというのはどうかと

提案しました。

ヘウンは、

それはどういうことかと尋ねると、

ラティルは、

アイニは自決を偽装して姿を消した。

もしかしたら、彼女は

ヘウンに助けを求めて、

自分やタリウム

害を及ぼそうとするかもしれない。

その時に助けるなという意味だと

答えました。

 

その言葉にヘウンは

ショックを受けました。

◇巨大な頭◇

あれは一体何なのかと、

クラインは声を殺して

バニルに尋ねました。

御者も同じものを見たのか、

すでに馬車を止めた後でした。

御者の隣に座っているアクシアンも

黙ったままでした。

 

バニルは、

分からないけれども、

自分たちの話し声が

聞こえてしまうのではないかと、

できるだけ小さな声で答えました。

それでアクシアンも、

こちらへ来ることがなく、

御者も悲鳴を

上げていないようでした。

 

バニルは震えながら

雲の間から見え隠れを繰り返す

巨大な頭を見つめました。

その頭は、目をあちこち

キョロキョロさせながら、

髪の毛で這うように移動していました。

頭が通ったところに

濃い血の色の雲ができました。

 

クラインは

バニルのそばに近づくと、

窓から顔を出しながら

 

タリウムだ。

 

と呟きました。

窓から追いやられたバニルは

 

タリウムですって?

 

と聞き返しました。

クラインは、

あの怪物が向かっている方向は

タリウムだと返事をすると、

バニルは驚いて、

 

えっ?

 

と声を少し上げて問い返すや否や

頭がクラインたちを見下ろしました。

クラインは、

こちらを見ていると呟くと、

バニルの口を塞ぎ、

窓から離れました。

バニルは息もできませんでした。

 

そうしているうちに、バニルは

御者台に、

アクシアンと御者がいることを

思い出しました。

彼とクラインは

馬車の中に隠れているけれど

二人は外にいました。

もし怪物が二人を発見したら・・・

しかし、この状況でバニルは

その二人を確認しに行くことも

できませんでした。

 

あたかも暗雲の下に入ったかのように、

突然、馬車の上に影が差すと、

バニルは怖すぎて

気絶しそうになりました。

 

皇帝はあんなものと、

ずっと戦って来たのだろうか?

バニルは震えながらも、

勇気を出して、

自分よりはるかに大きいクラインを

抱き抱えました。

クラインを

護らなければならないからでした。

しかし、その時、

クラインはバニルのお腹を殴りました。

バニルは、

何が起こったのかも分からないまま、

その状態で意識を失いました。

◇泣き叫ぶ皇女◇

ヘウンが恩返しをしたいと言ったので

アイニの話を持ち出したけれど、

本当にアイニが、

ヘウンに助けを求めて来たら

どうしようとかと考えているうちに

ラティルは目が冴えてしまって、

ベッドに横になっても

眠ることができず、

天井を見つめていました。

 

すでにレアンを使って、アイニを

おびき寄せる準備をしているけれど、

追加でヘウンを利用しても

構わないだろうか。

それとも、

タッシールが決めた道筋から

アイニが逸れるのは困るだろうかと

考えていたその時、

誰かが扉をドンドン叩きながら

ラティルを呼びました。

急を要する声でした。

 

ラティルは鐘を鳴らす代わりに、

立ち上がって、

自分で扉を開けました。

乳母が泣き叫んでいる皇女を

抱いていました。

 

ラティルは、

皇女はどうしたのか。

どこか具合が悪いのかと尋ねました。

乳母は、

分からない。

寝ていたけれど、目を覚ましたら、

ずっとこのように泣いている。

あやしても、30分以上泣き止まない。

普段は、泣いていても、

あやしてあげれば、

すぐに泣き止むのにと答えました。

 

ラティルは赤ちゃんを抱きしめ、

宮医に診てもらったかどうか

尋ねました。

赤ちゃんは何がそんなに悲しいのか

顔が真っ赤に変わっていました。

乳母は、

宮医の話では、

具合が悪いところはないそうだと

答えました。

 

乳母は、赤ちゃんの専門家では

なかったのかと、ラティルは、

わざと軽く冗談を言いながら

赤ちゃんの様子を見て

びっくりしました。

皇女の額の模様が

いつもと違っていたからでした。

大きな差はないけれど、

微妙に違っていました。

 

どうしたのかと尋ねる乳母に、

ラティルは、人を送って

ザイシンを早く呼ぶようにと

指示しました。

 

乳母が出て行くと、

ラティルは赤ちゃんを抱いたまま

ベッドに腰かけました。

皇女は泣き続けていました。

そして、皇女が泣き叫ぶ度に、

部屋の中のあちこちに

刃が現れていました。

 

これは何なのかと、

ラティルが訝しんでいると、

間もなくザイシンとカルレインが

現れました。

カルレインは入って来るや否や

 

ご主人様,大丈夫ですか?

 

と尋ねたので、

乳母は驚いた表情で彼を見ましたが、

カルレインは、

素早くラティルを見ました。

 

ラティルは、

自分は大丈夫だけれど、

なぜ、皇女が

こんなに泣いているのか分からないと

答えました。

 

ラティルはザイシンに皇女を渡すと、

彼は皇女の頭に手を乗せ、

神聖力を送りました。

しかし、いつもと違って

皇女は泣き止まず、

悲しそうに泣き続けました。

ザイシンも意外なのか、

目を丸くしてラティルを見ました。

 

ラティルは、

自分たちでやるので、

もう行っても大丈夫だと言って

心配そうな顔で立っている乳母を

送り出しました。

その後、ラティルは皇女の額を指し、

少し変な感じがしないかと

カルレインとザイシンに尋ねました。

 

ザイシンは首を横に振って

よく分からないと答えました。

カルレインも額の模様を

じっと見つめましたが、

自分も分からないと答えました。

 

それでは、自分の勘違いなのかと

ラティルが呟いた時、

ザイシンが勢いよく立ち上がって

窓際へ歩いて行きました。

それと同時に、

外で監視塔の鐘の音が

狂ったように鳴り始めました。 

 

ラティルはザイシンのそばへ

走って行きました。

怪物が来たようだと

呟いたラティルは、

ふと身の毛がよだつことに気づき、

ゆっくりと頭を下げました。

ずっと泣いていた皇女が

泣いていませんでした。

アクシアンの覚悟◇

クラインは、

気を失ったバニルを下ろすと、

ゆっくりと馬車の扉を開けました。

予想通り、巨大な頭は

髪の毛を振り乱しながら

馬車を見下ろしていました。

周りの雲は、すべて真っ赤な血の色に

変わっていました。

 

御者の口を塞ぎ、

声を出さないようにしていた

アクシアンは、

クラインを見るや否や、

 

殿下!

 

と、自分が声を出してしまいました。

その瞬間、巨大な頭の髪の毛が

どんどん長くなり、

アクシアンの方へ押し寄せて来ました。

しかし、彼が剣を取り出す前に、

クラインが自分の剣で

髪の毛を切り落としました。

髪の毛が切れると、

巨大な頭は、怒ったように

より多くの髪の毛を放って来ました。

一直線に集まった髪の毛は

刃のようにも見えました。

クラインは落ち着いて、その髪の毛を

一つ一つ切り落としました。

そして、腰から瓶を取り出すと

アクシアンに投げつけて

 

塗れ!

 

と命令しました。

皇子はどうするのかと

アクシアンは心配しましたが、

クラインの剣に

大神官のお守りがついていることに

気づきました。

アクシアンの目に

驚きの色が浮かび上がりました


皇子は、すすり泣きながら、

宮殿を出て来たのに、

このようなことが起こると、

予想していたのだろうか。

 

その時、バタンという音がして

馬車の角が壊れました。

御者が飛び上がって、

泣きながらどこかへ走って行きました。

 

アクシアンは瓶の蓋を開けて

ナイフに聖水を注ぎました。

ディゼットは

タリウムから最も遠い国でした。

そこまで行く途中に現れる怪物は

一匹や二匹ではないし、

アドマルは、

それよりもっと危険な場所なので

怪物一匹ごときで怖がって

震え上がってはいられませんでした。

◇皇帝が信頼する人◇

皇女が怪物を引き寄せた!

皇女が怪物の侵入を突き止めた!

 

カルレインとザイシンは、

同時に正反対のことを言ったので

互いに見つめ合いました。

 

どちらが正しいかは

見れば分かるだろうと、

ラティルは両方の言葉を肯定すると

着ていたパジャマを

さっと脱ぎ捨てました。

ザイシンはびっくりして、

急いで背を向けました。

 

カルレインは

あっという間に楽な服を探して来て、

ラティルに渡しました。

彼女は素早く服を着ると、

皇女は他の人に任せて、

ザイシンも付いて来るようにと

指示しました。

 

扉を開けて寝室の外へ出ると、

応接室で

慌てた様子で立っていた乳母が

急いで走ってきました。

ザイシンが赤ちゃんを渡すと、

乳母はすぐに抱き締めました。

赤ちゃんは、もう泣いていないのに

乳母は

恐怖に怯えた顔をしていました。

 

ラティルは、

自分が行くので安心してと

乳母を宥めました。

しかし、乳母は、

危険なので、他の人を

送らなければならないと

主張しました。

けれども、ラティルは、

練習した通り、地下へ行ってと

乳母を促しました。


それからラティルは、

何かもっと話そうとする

乳母の背中を押し、侍女たちにも、

乳母と一緒に地下へ降りるようにと

指示しました。

さらに、ラティルは

カルレインの腕をつかみながら、

自分たちの仲間を

城壁へ連れて来るようにと

指示しました。

 

カルレインがすぐに消えると、

ラティルはザイシンの腕をつかんで

一階に下りました。

 

ザイシンは、

国内の避難所は全て完成し、

避難所が遠い所には、

自分がお守りと聖水を作って

直接、送ったので大丈夫だと

素早く歩きながら

ラティルを慰めました。

 

以前、アニャドミスが

魔法陣で怪物たちを

空から呼び出した時は、

まだ避難所が不完全でした。

しかし、今は、頑丈な避難所を

完成させたのはもちろん、

あの時の経験を生かして、

避難するのが困難な人々の居場所まで

確保しました。

定期的に避難訓練も続けていました。

 

さて、一階に下りてみると、

呼んでいない百花とアニャと三位が

ずらりと並んでいました。

これは、どうしたことかと、

ラティルが不思議に思っていると、

百花は、

これから一緒に働くことになったので

三人で親睦を深めていたら、

このような事が起こったと、

笑いながら説明してくれました。

 

いつの間にか

親睦まで深めていてくれたことに、

ラティルは心の中で感嘆しました。

彼女は、

小隊ができたら、

彼ら三人が指導部なので、これを機に

三人で一緒に動き回りながら、

息を合わせてみるようにと

指示しました。

 

百花は、

怪物を捕まえろということかと

尋ねると、

ラティルは、そうだと答え、

百花繚乱を置いて行って

三人で行っても構わないかと

尋ねました。

百花は、

副団長がいるので、もちろん大丈夫だと

自信満々に答えました。

 

ラティルは頷くと、

再びザイシンを連れて

城壁に登りました。

城壁には、すでにカルレインが

ロードの仲間たちを連れて

立っていました。

 

ラティルが城壁の手すりに上って

首都を見下ろすと、

警備兵たちはびっくりしましたが、

ロードの仲間たちは気にすることなく、

前だけを見ていました。

 

警備兵たちは、

皇帝が危険な行動をしているにも

かかわらず、

瞬きもしない側室たちを眺めながら、

自分たちの心臓がドキドキしました。

彼らの反応は、

信頼から来る行動なのか、それとも、

ただ慎重さがないだけなのかと

悩みました。

 

人々は、ほとんど避難したようだと

ラティルは呟くと、

手すりから降りました。

そして、怪物はどこに現れたのかと

尋ねると、

ロードの仲間たちの合間を縫って

ラティルのそばに

近づいて来た警備隊長が

信号が来たのは

首都と近隣の領地の2カ所で、

規模は把握できていないと答えました。

 

ラティルは剣を抜いて

タッシールを見ました。

そして、皆、散らばって

怪物を処理して戻ってくるように。

もし自分がここにいなければ、

タッシールの指示を聞くように。

タッシールは

ここで状況の流れをつかんで

指示を出すようにと命じました。

ラティルの言葉に

タッシールの目が大きくなりました。

 

カルレインはデーモンに、

あの人間のそばで守れと

指示しました。

デーモンは静かに

タッシールの横に近づきました。

 

メラディムもティトゥに

自分の兄弟を守れと

祭りのように叫ぶと、

ティトゥはよろめきながら

タッシールのそばに近づきました。

ラティルは安堵して

城壁の下に飛び降りました。

 

「陛下!」と

後ろで驚いて叫ぶ兵士たちを

後にして、ラティルは、

先ほど城壁から確認した場所へ

走って行きました。

チラッと後ろを見ると、

他のロード仲間たちも

散り散りになっていました。

 

ヘイレンは、

喜んでいる場合ではないと

思いながらも、我慢できなくなり、

皇帝は若頭を信頼されているようだと

呟きました。

タッシールは困惑して

一瞬、眉を顰めました。

こういう時は、

平常心を取り戻さなければ

なりませんでした。

兵士たちを除いて、

皆、地下室に避難した。

怪物への防備が徹底しているようだ。

怪物に関しては、今後も、

こうすればいいと思うと、

外を見回して戻って来た

レアンの腹心は報告した後、

自分たちも

地下室へ行くべきだろうかと

尋ねました。

レアンは笑って否定すると

バイオリンを下ろし、

こういう時にこそ、

仕事を片付けなければならないと

答えました。

 

レアンが外に出ると、腹心は

その後を静かに追いかけました。

そして彼らよりもっと低い位置で

レッサーパンダ一匹も、

ちょろちょろと後を追いかけました。

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皇女に悪感情を抱いている

カルレインは、

迷わず皇女を疑いましたが、

皇女は、怪物が来ることを察して

それを知らせるために泣いていた。

部屋中に刃物が出て来たのは

怪物から自分を守ろうとした。

そして、監視塔の鐘が鳴り、

皆が怪物が来ることを知ったので

泣き止んだのではないかと思います。

 

怪物に怯えながらも、身体を張って

クラインを守ろうとしたバニルは

侍従の鏡だと思います。

必死のあまり、クラインの方が

バニルよりはるかに強いことを

忘れてしまっていたのでしょうけれど。

そして、

ひるむことなく怪物と戦った

クラインは、カッコいいです。

ハーレムでブラブラしている時の

クラインと、

危機に瀕した時の彼とのギャップが

大き過ぎです。

 

サーナット卿でも

他の側室の誰でもなく

タッシールを

司令官に選んだラティル。

ヘイレンが指摘したように、

彼女はタッシールに対し

全幅の信頼を置いているのだと

思います。

ラティルにとって、タッシールは

かけがえのない人に

なりつつあるように思います。

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