自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 765話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルを助けるギルゴールとゲスター

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

765話 ギルゴールが登場して、レアンは青ざめました。

◇狼藉のおかげ◇

ギルゴールの最近の狼藉について

聞いていた貴族たちは、

同時にたじろぎました。

彼が一歩一歩進む度に、

彼の周りの円が

少しずつ広がっていきました。

 

他の人が、

自分を怪物のように避けると、

普通は心が痛むものだけれど、

ギルゴールの表情には

変化がありませんでした。

彼は、ただ、のんびり

歩いて来るだけでした。

 

ギルゴールがレアンの前で立ち止まり

棘のあるバラを丸ごと噛むと、

皆、唾を飲み込みました。

その後に続いた

 

おい、バイオリン野郎。

 

という無礼な言葉に

レアンの支持者たちは激怒しました。

 

しかし、彼らが前に出る前に、

ギルゴールは

上の子が何人いようと、次の皇帝は

自分の子だと主張しました。

突然の危険な宣言に

貴族たちの目が大きくなりました。

 

そして、ギルゴールが、

自分の子が娘なら、

その子が皇太女で、

自分の子が男の子なら、

その子が皇太子だ。

自分の子が犬なら、

その犬が皇太犬だと

堂々と傲慢に宣言すると、

誰も口を閉じることが

できませんでしたが、

だからといって

言葉を発することもできませんでした。

レアンでさえ何も言えませんでした。

 

これだから普段の噂が重要なんだと

ラティルは内心ため息をつきました。

ギルゴールが暴れたことが

有名になったおかげで、

みんなじっと見ているだけでした。

ここで大声を出せば、

ギルゴールが自分たちの家に

現れるかもしれないからでした。

 

人々を黙らせたギルゴールは

 

そうでしょう、お弟子さん?

 

とラティルを見て同意を求めました。

ラティルは、一瞬

 

そうだ!

 

と答えそうになりましたが、

何とかその言葉を飲み込み、

その代わりに、

皆が怖がるではないかと

ギルゴールを優しくなだめました。

 

ギルゴールは、

人間が怖がらないものなんて

あるのか。

あの手のひらほどの赤ちゃんも

怖がるのにと言うと

口を大きく開けてニヤリと笑いました。

今回も貴族たちは

反論できませんでした。

自尊心が傷ついても、表情に出すだけで

口にはしませんでした。

 

このくらいでいいと思ったラティルは

ギルゴールに近づくと、

あそこにケーキがあると言って

静かな場所を指差しました。

ギルゴールは

ケーキより花のほうがいいと

不平を漏らしましたが、ラティルは

花も飾られていると言って

ギルゴールを引っ張りました。

ラティルは、そうしながらも

彼が行かないと言って、自分にも、

きつく当たるのではないかと

心配しましたが、ギルゴールは

素直に付いて行きました。

人々は驚いて囁き合いましたが、

レアンは酒を荒々しく飲みながら

鼻で笑いました。

 

公式的にコントロール不可能な

側室が来て、狼藉を働いたおかげで

ラティルは完全に

苦境から抜け出した。

ラティルは、難しい質問への

返事をする必要はなくなり、

ただ自分の側室を

止めるふりをしただけ。

レアンは、

とても都合がいいと思いました。

 

レアンは、

ギルゴールの後ろ姿を見ながら、

以前の推測を変えなければならない。

ラティルは、決してギルゴールを

コントロールできないわけではないと

腹心に言いました。

 

それから、レアンは振り向いて

ラナムンを見ようとしましたが、

彼は、ギルゴールが騒ぎ立てている隙に

赤ちゃんを連れて、

消えていませんでした。

気に食わないけれど、

もうチャンスはなくなりました。

レアンは、逃したチャンスに

しがみついている代わりに、

ゆっくりと支持者の間を

歩いて行きました。

 

◇アドマルへ◇

ラティルは、ギルゴールを

ケーキが積まれている区域に

連れて行きました。

 

ラティルは、数多くのケーキの中から

ラズベリーケーキを選び、

その上に飾り用の花を乗せると、

ギルゴールにお礼を言おうとして

照れくさそうに頭を上げました。

しかし、ギルゴールは

どこから持って来たのか、

別の花を噛んでいたので

ラティルは口をつぐみました。

 

それからラティルは

自分の手に持ったケーキを

じっと見下ろしていると、

頭の上から、

小さな笑い声が聞こえて来ました。

ラティルは頭を上げましたが

ギルゴールは笑っていませんでした。

その代わり、

興味津々といった表情で

窓の向こうのどこかを見つめると、

鐘の音が鳴ったら、どこかへ行くと

言っていなかったかと尋ねました。

 

ラティルは

ケーキ皿をギルゴールに渡して

半ば飛ぶように

アナッチャの住居に駆けつけました。

騒ぎのせいで、そのことを

しばらく忘れていました。

しかし、今からでも

行かなければなりませんでした。

 

本宮の周りでない場所でも

照明は明るかったものの、

行き来する人は

ほとんどいなかったので、

ラティルは風のように走り、

あっという間に別宮の庭に入りました。

しかし、そこは静まり返っていて

少しの騒ぎもありませんでした。

 

もうアイニは行ってしまった。

ラティルは、

がらんとした庭を見て

ぼーっとしました。

もう一度レアンに対する不満が

こみ上げて来ました。

 

扉を開けて出て来たトゥーラが

なぜ今頃来るのかと、

ふくれっ面で尋ねると、

レアンに対する不満は

より一層激しくなりました。

 

それでもラティルは

微かな期待を抱いて

ヘウンについて

トゥーラに尋ねましたが、

彼は、

アイニが連れて行ったと、

予想通りの返事をしました。

 

重要だと何度も言ったくせに

本人が遅れるなんてと、

トゥーラは情けないといった風に

ラティルを罵りました。

彼女も今回は

言うことがありませんでした。

 

トゥーラは、いつも意地悪な妹が

仏頂面をしていると、

つられて口をつぐみました。

彼もラティルが

あんなにがっかりしていると

落ち着きませんでした。

でも、アイニとラティルが

戦わなくて済んだので、

少し安心もしていました。

それでも見ていられなくて、

慰めの言葉でも言おうとした瞬間、

ラティルは、

今からでも追いかければいいと

笑いながら叫びました。

 

トゥーラが驚いていると、

ラティルはすぐに暗い所に向かって

グリフィンを呼びました。

「ここにいます」と言いながら

グリフィンが飛んで来ると、

ラティルは、

アドマルへ行って

アイニがどこにいるのか、

どこに現れるのかを空から見て、

自分に知らせてくれと

明るく頼みました。

 

グリフィンは、

聞いてから出発するのでは

遅過ぎないかと尋ねましたが

ラティルは、それでも

やってみなければならないと言って

トゥーラに背を向けると、

目の前に狐の仮面を発見して

ピタッと止まりました。

予想できなかった狐の仮面の登場に

ラティルはたじろいで後ろに下がり、

目を大きく見開きました。

 

あなたが、なぜここに・・・

 

と尋ねるラティルに

狐の仮面は、何も言わずに

手を差し出しました。

 

えっ?

 

とラティルが手を握らずに

ぼんやりと尋ねると、

狐の仮面は、

笑っているのか怒っているのか

曖昧な口調で、

今回だけだと言いました。

ラティルは「何が?」と尋ねると

狐の仮面は、

自分が振り回されることだと

答えました。

その返事に、ラティルが驚いていると

狐の仮面は、

アイニは先にアドマルへ送ったと言って

手を伸ばし、ラティルの手を握ると

ぱっと背を向けました。

転ばないために、

ラティルがそれに合わせて

一緒に一歩踏み出した瞬間、

あっという間に

吸い込まれる感じがしました。

気がつくと、

いつの間にか砂漠にいました。

 

砂まじりの強い風が

殴るように吹いてきて、

ラティルドレスの裾が

バサバサ揺れました。

ラティルは、

片手でドレスを押さえながら

周りを見回し、

明るく笑って狐の仮面を見ました。

そして、ゲスターにお礼を言った瞬間

真っ黄色の稲妻が目の前に現れて

轟音が聞こえ、

白い光が煌めきました。

あまりにも強い光に

ラティルの目の前が

真っ白になりました。

ラティルは目を覆って後ろに下がり

 

ランスター伯爵?

 

と狐の仮面を呼びました。

稲妻が現れた位置が、

狐の仮面が立っていた

まさにその位置だったからでした。

ところが、

返事はありませんでした。

 

ランスター伯爵?

 

ラティルは、再び彼を呼びながら

手を下ろしました。

しかし、光の残像のせいで

依然として、

まともに前が見えませんでした。

ラティルは、

素早く10回ほど瞬きすると

徐々に視力が戻り、

黄金色の砂が見えました。

しかし、

そこには誰もいませんでした。

 

ゲスター?

 

ラティルは、

ぼんやりと彼を呼んでいる途中、

砂の間に

狐の仮面がかぶっている仮面を

発見しました。

 

彼は、どこへ行ったのだろうかと

ぼんやり呟いたラティルは

突然、襲って来た恐怖に

心臓が白くなりました。

 

まさか、さっきの稲妻で・・・

 

と考えていると、

 

ラトラシル?

 

と思いがけず女の声が

ラティルを呼びました。

ラティルは仮面を持った手を

下ろしました。

砂混じりの風の間から

ヘウンの頭を抱えたアイニが、

ゆっくりと姿を現しました。

アイニは、なぜラティルが

ここにいるのかと尋ねました。

◇自分を見ていろ◇

メラディムは、パーティ会場で、

誰かがプレゼントしてくれた

尾ひれのブラシを使うために

湖の岩に腰掛けていました。

宮廷人たちは、

人魚がブラッシングする姿が不思議で

行き来しながら

彼をぼんやりと見つめました。

 

メラディムは、

ブラシで鱗をそっとこすりながら

使ってみて良かったら自慢すると

興奮しながら叫びました。

 

ティトゥは、全然羨ましくないと

舌打ちしながら首を回したところ

突然、目を見開き、

表情が険悪になりました。

 

彼がギルゴールと呟くと、

メラディムは、

そちらへ顔を向けました。

本当にギルゴールが近づいて来ていて

手には長い槍を持っていました。

それを見たメラディムは

頭のてっぺんまでカッとなり、

ブラシを持ったまま

ぱっと立ち上がりました。

 

ギルゴールは笑いながら

槍を回し、

先端をメラディムの方へ向けました。

戦おうという宣戦布告に

他なりませんでした。

 

戦う気になったメラディムは

ブラシを放り投げ、

一気にギルゴールをつかんで

湖に飛び込みました。

 

人魚が尾ひれを振る姿を

見物していた宮廷人たちは、

突然の側室の戦いに戸惑い、

右往左往しました。

彼らは、二人を止めるべきなのかと

考えましたが、

どちらも湖の中にいました。

そして、

水の中で繰り広げられている戦いなので

あちこちで、時々波のように

水が激しく揺れるだけで、

見た目はそれほど

危険ではありませんでした。

 

宮廷人たちは、

戦いを止めることも

逃げることもできず、

遠くから見守ってばかりいた時、

湖の中央から、巨大な水の流れが

空に噴き出しました。

逆流する滝のように

湧き出た水の流れは空高く伸びると

その後、再び落ちて来て

見物していた人々と屋根を

嵐のように吹き飛ばしました。

宮廷人たちは、頭に水をかけられると、

ようやく逃げ出しました。

平和だったハーレムは、

あっという間に

四方が修羅場となりました。

 

ティトゥは慌てました。

ギルゴールとは

戦わなければならないけれど、

今は時と位置が良くありせんでした。

 

支配者様!

 

ティトゥは湖水を叩いて

湖の中に音を伝えようと

努力していたところ、

そばに立っている

ザイオールを発見しました。

 

ティトゥは、

自分が支配者様を止めるので、

ザイオールは

狂った主人を止めろと言って

湖の中に飛び込もうとしましたが

ザイオールは気まずそうに

コーヒーばかり飲んでいました。

 

ティトゥはカッとなり

「おい!」と叫ぶと、ザイオールは

自分はダメだと淡々と話しました。

ティトゥは、

ダメでもやってみてと促しましたが

ザイオールは、

そうではなく、

ご主人様が命令を下したと言いました。

 

ティトゥは顔をしかめながら

「命令?」と聞き返すと、ザイオールは

目を見開いて、ご主人様を見ていろと

言われたと答えました。

ティトゥは、

どういうことかと尋ねると、

ザイオールは肩をすくめて、

自分が知るわけがないと答えました。

◇集中できない◇

アイニはラティルを見ると、

ヘウンの頭を

注意深く横に置きました。

ラティルは、その間に

ドレスのスカートをつかんで

引き裂きました。

ゆっくりと体を起こしたアイニが

剣を抜くと、

澄んだ鉄の音が聞こえて来ました。

二人共、ほぼ同時に

相手に飛びかかりました。

 

ヘウンは一歩も退くことなく、

武器をぶつけ合う二人を見て

複雑な思いを抱きました。

体のせいで

見える範囲が限られていましたが

アイニの実力は、

彼の知っている以前の彼女とは

全然違いました。

あっという間にアイニが

制圧されると思っていたヘウンは

その姿を見て、

自分の選択が正しかったのかと

混乱しました。

 

そうしているうちに、ヘウンは

ラティルの動きが

ますますおかしくなっていることに

気づきました。

アイニもやはり

それに気づきましたが、

驚く代わりに、今がチャンスだと思い

さらに激しく攻撃を浴びせました。

ラティルは、

またギルゴールが

また現れるのではないかと気になり

戦いに集中できませんでした。

 

彼女は

 

畜生!

 

と心の中で悪口を吐きました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

ギルゴールの言葉に

何も言えないレアンが

小気味いいです。

賢いレアンでも、

ギルゴールの言動は予測不可能なので

口で言い負かすことは無理だし、

力で勝つのも無理。

目の前でバイオリンや

自分の住まいを壊された時の恐怖も

まだ残っているでしょうから、

ギルゴールに手を出すのは

無理なのだと思います。

 

ギルゴールは

子供を持つことができないので

レアンに放った言葉は

口から出まかせなのでしょうけれど

まるで計算でもしたかのように

レアンをやり込めることができたのは

凄いと思いました。

もっとも、ギルゴールが

ラティルとの間に

子供を持つことができたら、

本気で、その子を

後継者にしそうな気がしますが・・・

 

ギルゴールが

親切の押し売りをするのではなく

さりげなく、

彼女に助言をしたシーンが

とても良かったです。

ゲスターも今回だけと言いながらも

ラティルを助けてくれましたし

彼女は血の繋がった家族には

恵まれませんでしたが、

側室には恵まれたと思います。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain