自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 798話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルを抱きしめる母親

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798話 ラティルは、自分がロードであることを母親に打ち明けました。

◇穏やかな安定感◇

その瞬間、先皇后は立ち上がり、

ラティルをギュッと抱きしめました。

ラティルは目を大きく見開きました。

彼女は、母親が震えていることに

気づきました。

小さく泣くような声がしました。

 

先皇后が

「大変だったわね」と囁くと、

ラティルは目を丸くしました。

先皇后は、もう一度、

「大変だったわね」と言いました。

その言葉に、ラティルが戸惑っていると

先皇后は、

自分はいつもラティルと一緒にいると

言いました。

ラティルは肩のあたりが

湿っているのを感じました。

母親の懐から抜け出してみると、

先皇后の顔には、涙が溢れていました。

 

ラティルは母親に

「泣いているの?」と尋ねると

母親の頬を手で包み込み、

さっと涙を拭いました。

 

ラティルは母親に

泣かないでと頼み、

なぜ泣くのかと尋ねました。

先皇后は、

自分がラティルを手伝ってやると

答えました。

 

ラティルは、当然、先皇后が、

ロードである証拠を見せてくれと

言うと思ったので、

こんなにすぐに

信じてくれるとは思わなくて

面食らいました。

 

ラティルは先皇后に

自分の言うことを

信じてくれるのかと尋ねました。

先皇后は涙を拭うと

ラティルの両肩をつかみ、

微笑みながら、

自分はラティルの味方だと

言いました。

 

ラティルは足の震えが収まりました。

話をする前、

あれほど落ち着かなかった気持ちが

あっという間に落ち着きました。

今度はラティルの目頭が熱くなり、

すぐに、母親に背を向けました。

涙を拭いていると、

先皇后はラティルを

後ろから抱きしめました。

ラティルは母親に抱かれたまま、

ずっとすすり泣き続けました。

 

ラティルは、

母親が自分の言うことを

信じてくれないと思っていたと

言うと、先皇后は

自分は、いつもラティルの味方だと

返事をしました。

ラティルは「それは違う」と

言いたかったけれど、

その代わりに無理やり笑いました。

 

先皇后はハンカチを渡しました。

ラティルは母親のハンカチで

涙を拭いながら、

彼女も自分のハンカチを

母親に渡しました。

先皇后はハンカチを持ち替えて

「何、これは」と言って

クスッと笑いました。

ラティルは鼻をすすりながら

サラダを食べました。

 

先皇后はラティルのハンカチを

しっかりと握りしめたまま、

彼女を見つめると、

おそらくラティルが来たのは、

その話をしたかったからで、

昨日、来た時も

ラティルの表情は良くなかったと

指摘すると、ラティルは

気づいていたのかと尋ねました。

 

先皇后は、

気づかないはずがない。 

しかし、ラティルは色々なことで

大変だったからだと思った。

だから、わざわざ

明るい話を切り出そうとしたと

答えました。

 

母親は

気が利かないと思っていたけれど

全部、知っていたのだと思うと

ラティルは照れくさくなり、

笑いがこぼれました。

 

先皇后は

ラティルの手をギュッと握ると

自分に何か手伝えることはあるか。

急にその話をしたくなったのには

理由があるのではないかと

尋ねました。

 

ラティルは、

ロードは、人々が考えているような

存在ではないということ、

怪物と関係がないということ、

そして自分がロードであることを

人々に知らせようと思うと

答えました。

 

先皇后は表情を曇らせて

そんなことをすれば

危ないのではないかと

心配しました。

しかし、ラティルは、

レアンが自分のことを

暴露しようとしているので、

自分も何かをしなければならないと

いうことは、

先皇后に打ち明けませんでした。

 

ラティルは、

それでもやるつもりなので、

先に母親に話したかったと

言いました。

 

ラティルは無理矢理サラダを

口に入れ続けましたが、

フォークを置きました。

ラティルは両手で素早く涙を拭い

母親のそばに行き、

再びギュッと抱きしめました。

先皇后は

すぐにラティルを抱きしめました。

少しも怖がっている様子は

ありませんでした。

その反応にラティルは

心が温かくなりました。

母親にありのまま話して

そのまま認められた途端、

思いがけず、穏やかな安定感が

湧き上がって来ました。

何でもできそうな気がしました。

◇ヘウン◇

庭を散歩していたアイニは、

ラトラシルが鼻歌を歌いながら

どこかへ歩いていくのを

見つけました。 

どこへ行こうとして、

あんなに楽しそうにしているのかと

思ったところ、

彼女は執務室の中に入りました。

働くのが好きなのか、

それとも、気分が良くなることでも 

あったのか、

アイニは、しばらくぼんやりと

立っていましたが、

急いで扉まで歩いて行きました。

どんな理由にしろ、

今、ラトラシルの機嫌が良ければ

話をしてみるのに適していました。

 

アイニは扉の前を守っている護衛に

皇帝に緊急に話したいことがあると

伝えて欲しいと頼みました。

近衛兵は執務室の中に入りました。

 

アイニは彼が出てくるのを

いらいらしながら待ちました。

しかし、しばらくして、

外へ出て来た近衛兵は、

申し訳ないけれど

仕事が忙しくて話はできないと

拒絶の言葉を伝えて来ました。

 

アイニはひどくがっかりしました。

あんなに機嫌がいい時でさえ、

皇帝は自分と話したがらない。

どうやらラトラシルは、

自分がベゴミアの姿で

ここに来たことに驚かなかったけれど

大きく失望したようでした。

アイニは意気消沈して

庭園の方へ歩いて行きました。

気分を晴らすために、当てもなく、

ただ歩き回りたいと思いました。

 

しばらくしてアイニは

急いで木の後ろに隠れました。

彼女は木につかまりながら、

小さな庭を一人で歩き回っている

美しい青年を見ました。

ヘウンでした。

彼は生前と同じ姿で歩き回りながら

庭に散らばった何かを拾っていました。

頭だけになってしまった彼は、

今は健康な手足を全て持っていました。

 

ラトラシルが彼を助けてくれたんだ。

アイニは悲しいやら、

ありがたいやらで、

ぼんやりとヘウンを見ました。

 

ヘウンは石のように見える

何かを拾って行き、

小さな植物の茎一本を持ち上げ、

にっこりと笑いました。

その姿を見ると、

昔のことを思い出して

アイニは涙を流しました。

 

人の気配を感じたトゥーラは

ラティルがスパイを

送って来たのかと思って、

近づいて来ましたが、

その姿を発見して、

そのまま立ち止まりました。

 

顔は違うけれど、

あれはアイニ皇后ではないかと

思いました。

◇城門の中へ◇

レアンとアニャ一行は

無事にプルドゥに到着しました。

領地が見渡せる丘の上から

城壁の中を覗き込んだ一行は、

思った以上に歩き回っている

怪物の数が多そうなので

嘆きました。

人々は皆、隠れてしまったのか

誰も出ておらず、

怪物たちが、がらんとした街を

主人のように歩き回っていました。

見張り小屋から、何人かが

下にいる怪物に向かって

弓を放っていましたが、

効果があるかどうかは

分かりませんでした。

 

アニャが4列縦隊で東の門から入れと

指示するや否や兵士たちは、

すぐに4列縦隊に分かれました。

アニャは、

兵士たちが移動するのを見ると

自分も手綱を握って

先頭に立ちました。

 

少し休んで体力を回復したレアンは

後ろから、その姿を見ると、

馬を急がせて

アニャのそばに近づきました。

しかし、門の付近で

アニャが腕を伸ばして

レアンの前に立ちはだかりました。

レアンは驚き、手綱を引きながら

どうしたのかと尋ねました。

 

アニャは、先程、

自分たちがいた丘を見ながら、

危ないので皇子はお留守番だと

答えました。

レアンは、

全員入るのに、自分だけ残るのかと

抗議しました。

アニャは、

皇子は弱いので、

来てはいけないと拒否しました。

 

レアンは、

アニャだって危急になると、

腹痛を起こすではないかという言葉を

ぐっと飲み込みました。

アニャは顔を背けると

城門の中に入りました。

その後を

兵士たちは追いかけ始めました。

 

レアンの護衛は彼に近づくと、

兵士たちが皆入ったら、

後から付いて行けばいい。

散らばれば分からないだろうと

助言しました。

しかし、別の護衛は首を横に振りながら

アニャ卿の言葉が正しい。

ここに残った方がいい。

どうしても、中に入らなければ

ならないのかと尋ねました。

 

レアンは、

とりあえず状況を見ようと

答えようとしましたが、

見慣れた伝書バトを発見しました。

レアンは護衛を連れて

外壁から離れた場所へ進みました。

レアンが大きな木の下に立つと、

伝書バトが降りて来て

彼の腕に座ったので、

レアンは鳥の足からメモを外しました。

メモに書かれた内容を見たレアンは

表情が少し固まりました。

 

どうしたのかと尋ねる護衛に、

レアンは、

あまり長く席を空けておくことは

できないと答えると、

レアンはメモをポケットに入れて

伝書バトを空へ返しました。

それでは帰るのかと尋ねる護衛に、

レアンは、

今すぐ帰るともっと変に見える。

とりあえず様子を見てみようと

答えると、城壁を見ました。

その間、小隊の隊員は

全員正門の中に入って

見えませんでした。

レアンは、

自分たちも入ると告げました。

◇メモ◇

門の近くは、

見捨てられた都市のように見えました。

レアンは視線を感じたので、

そちらへ顔を向けました。

灯りが全て消えた家の中の

カーテン越しに、

誰かがこちらを見ていましたが、

急いでカーテンを引きました。

 

人々は、まともに避難もできなかったと

呟いたレアンは、

こんなことになるまで

自分たちの戦いに気を取られていた

双子の後継者たちを思い出して

歯ぎしりしました。

 

さらに進むと、

地面に倒れた怪物たちが

一匹二匹と現れ始めました。

傷から、

ネバネバした色とりどりの血が

流れ出ているのを見ると、

退治されたばかりの怪物のようでした。

 

それでも、対怪物小隊は、

まともに訓練を受けていたようだと

レアンは呟くと、

さらに先に進みました。

すると、あちこちから

怪物の悲鳴のような声が

聞こえ始めました。

声がして間もなく、

兵士たちが怪物と戦う姿が見えました。

 

その時、淡い緑色の

巨大な岩のようなものが

レアンの方へ

スピードを上げて転がって来ました。

レアンと護衛たちは、

岩を避けるために

それぞれ違う方向に散らばりました。

 

あれは何なのか。

驚いたレアンは、

その岩のようなものが

本物の岩なのか怪物なのか

見極めようとしましたが、

護衛がレアンに向かって走って来て

「殿下、危ないです!」叫びました。

 

そちらへ顔を向けると、

20本の指を伸ばした

細長い怪物が見えました。

しかし、怪物は、

近くにいるレアンを飛び越え、

叫んだ護衛に向かって

何かを吐き出しました。

 

それを皮切りに、怪物たちが

次々と押し寄せて来ました。

護衛ではない兵士が、

レアンに向かって

馬から降りなければならないと叫ぶと

レアンは馬から急いで降りました。

馬はレアンが降りるや否や

勝手に逃げて行きました。

 

ちょうどその時、

岩のような拳を振り回す何かが

頭上を通り過ぎたので、

レアンは急いで体を横に転がしました。

それでも、あちこちから受ける

攻撃を避けていたレアンは

よろめきながら

辛うじて体を起こしました。

 

逃げ回っているうちに、ふと見ると

いつの間にか護衛たちの姿は

見えませんでした。

幸いなのは、

怪物もいないという点でした。

どうやら、特に攻撃が激しい区域が

あるようでした。

 

レアンは護衛を探すために

誰かが塀に立てかけた荷車を踏んで

塀の上に上がりました。

その時、レアンの目に

アニャが怪物と戦う姿が

入って来ました。

 

コネで入ったのに

何をしているんだと思ったレアンは

塀から降りて、

急いでそちらへ駆けつけました。

アニャが相手にしている怪物は

カバより3倍ほど巨大なうえに、

角が5つある変な形をしていました。

 

しかし問題なのは

アニャの後ろに立っている怪物でした。

一見すると

人間のような姿をしていましたが、

半尺もある尖った口や

両手に付いている石の塊が

人間ではなく怪物であることを

はっきりと教えていました。

しかし、アニャは

動物型怪物を相手にしているため、

後ろから彼女を狙っている怪物に

気づいていないようでした。

 

レアンは走りながら剣を抜きました。

動物型怪物を

後ろに押し出したアニャは、

振り返るとレアンがいたので

目を見開きました。

彼女の後ろに立った人型怪物は、

その時、

すでに両腕を高く上げていました。

アニャは、

そちらを見ていませんでした。

怪物が

勢いよく腕を振り下ろした瞬間、

レアンは、アニャを庇うために

身を投じました。

 

着地したのか分かる前に、

何かが頭のあたりを

強く打つのを感じて、

レアンはそのまま気絶しました。

そのため、レアンは

アニャがふらつくことなく

彼を片腕で抱え、もう片方の手で

怪物の岩を掴んだのを

見ることができませんでした。

アニャは、

誰も自分を見ていないことを

確認すると、吸血鬼の力で

怪物の腕を

そのまま折ってしまいました。

 

怪物は悲鳴を上げて

ひっくり返りましたが。

アニャが自分の倍も強い

怪物だということを確認すると、

腕を放って逃げてしまいました。

 

アニャは、レアンを肩に担いだまま、

しばらく、

力を隠することなく発揮し、

動物型怪物を素早く処理しました。

 

そうしているうちに、アニャは

鼻の辺りに漂う

甘い血の匂いに眉を顰めて、

レアンを下ろしました。

彼女は、レアンの顔が

血だらけであることに気づき、

唇を噛み締めました。

 

ここに

気絶したレアンを置いて行くと

危ないと思うけれど、連れて行って

怪物と戦うには、

彼から出る血の匂いが強すぎました。

 

アニャは悩んだ末、

一旦レアンを連れて

城門の前に行きました。

城門を足で蹴ると、誰かが、

目と鼻が辛うじて見える程度に

扉を開けました。

 

アニャは、

皇帝の命令で来た。

こちらはレアン皇子だけれど、

大怪我をしていると説明しました。

 

扉を開けてくれた人は、

周りに怪物がいるのではないかと

心配しましたが、

アニャが「いない」と言うと、

人一人が通れるくらい扉が開きました。

 

アニャは、

緊急だ。 医者はいるかと尋ねると、

扉を開けてくれた人が

一人いると答えが返って来ました。

続けてアニャは、

どこに寝かせればいいのかと尋ねると

その人は、慌てて

近くの空き部屋を開けてくれました。

使用人が泊まる部屋のようでしたが

今は、それを気にしている時では

ありませんでした。

 

アニャは

ベッドの上にレアンを寝かせると、

医者を呼び、後継者たちにも

知らせるよう頼みました。

 

そして、後は、こちらで

何とかしてくれるだろうと

安堵したアニャは、

出て行こうとしましたが、

自分についたレアンの血の匂いが

依然として強いままななので

周囲を見回しました。

しかし、血を拭うようなものは

ありませんでした。

どこに使ったのか、カーテンさえ

外されていました。

 

アニャは仕方なく

レアンのポケットに手を入れて

ハンカチを取り出しました。

ところが、ハンカチと一緒に

小さなメモが落ちました。

アニャは血を拭いながら

メモを広げました。

すぐに、彼女の目が大きくなりました。

「これは・・・!」

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ラティルがロードであると

打ち明けたことで、

先皇后のラティルへの愛情は

失われていないでしょうし

彼女の涙に嘘、偽りはないと

思います。

しかし、ラティルは、

自分がロードであっても

先皇后が受け入れてくれたと

感激しているけれど、先皇后は、

ラティル自身が

自分をロードだと認めたことで、

レアンと手を組み、

ラティルのために、国民のために、

彼女を、どうにかしようと

考えるようになるのではないかと

疑ってしまいました。

 

ラティルとアイニは

何度も戦って来たので、

ラティルが

彼女を信用できない気持ちは

痛いほど、分かりますが、

今回は、本当にラティルを

助けようとしているように思います。

そのようになったのは、ラティルが

アイニにまとわりついていた

黒い靄を取り除いたからかも

しれませんが、ラティルは、

自分のこととクラインのことで

頭がいっぱいで、

黒い靄が取り除かれた後、

アイニが変わったのではないかと

考える余裕がないのが残念です。

 

子供の頃、

ヘウンと仲が良かった頃の

アイニは、

とても幸せだったのだと思います。

ダガ侯爵を父親に持ったことと

彼女が対抗者の運命を持って

生まれたことで、

彼女も苦労したのかと思うと

少し同情します。

 

レアンが受け取ったメモの内容を

アニャの目を通して読者に

知らせようとするなんて、

作者様、さすがです。

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