自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 811話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 予期せぬ事態に落ち着けないレアン

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811話 議長は結界を破ろうとしています。

◇破れた結界◇

カッとなったラティルは

手を伸ばしながら

「ダメ!」と叫びました。

しかし、ひどいことに

門は開き続けました。

大きく開いた門の向こうに

目を丸くした人々が見えました。

 

ラティルは議長を見て

歯ぎしりすると、

何をやっているのかと尋ねました。

議長は開いた門の間に連なっている

蔓を指差して、

これが見えるかと尋ねました。

蔓はブラブラしていて、

今にも切れそうでした。

ラティルの横で、ランブリーが

蔓が切れれば結界が破れると

小声で教えてくれました。

 

ラティルは「本当?」と

ランブリーに聞き返しましたが

ランブリーの代わりに議長が、

ラティルに向かって

「選択しなさい」と

意味深長に答えて、

彼女の後ろを見ました。

 

ラティルが後ろを振り向くと

ラナムンが皇女を抱いて

立っていたので、

彼女はギョッとしました。

 

議長は、

彼らの命を奪ったら

蔓を切らないでおくと言いました。

それから、

ラティルが混乱しないよう

助けてあげようとでもするかのように

蔓をヒラヒラと一度振りました。

 

ラティルは

走り出しそうになるのを

拳を握り締めることで

辛うじて抑えました。

人々は、

神官や聖騎士のように見える議長が

皇帝と交わす話を

すぐに理解できずに、ざわつきました。

 

ラティルは

ギュッと歯を噛み締めました。

あまりにも強く噛んで、自分の耳に

歯ぎしりが聞こえるほどでした。

 

ラティルは、自分が選択する答えを

知っていました。

問題は、目の前でそれを見守る

国民でした。

議長は笑みを浮かべながら

首を傾けました。

 

ラティルは呆れながら、

なぜ、ここまでするのかと

議長に尋ねました。

事がこうなれば、苦境に陥るのは

ラティルだけではなく、

彼も議長の座に、

これ以上、留まることは

できないはずでした。

 

議長は、

今は大変でも、

ラティルの魂のためには

この方が良いと答えました。

議長が戯言を言っていると

ラティルが非難すると、彼は、

皇女を抱いたラナムンを指差しながら

あの二人の命を奪って

人々を安全にするか、

それとも、あの二人を生かして

人々を危険に陥れるか

どちらかを選べと、

今度は正門越しの人々を指差して

尋ねました。

 

人々は、その時になって

ようやく状況を把握したので、

ざわめく声が、

いっそう大きくなりました。

ここでラティルが

皇女とラナムンを守ろうが捨てようが

人々はラティルの選択を

冷静に記憶するはずでした。

 

「私の選択は」と

ラティルが口を開くと、

事態を正確に把握した彼らは

緊張してラティルを見つめました。

しかし、続けてラティルが

「お前だ」と告げると、

人々が驚く暇もないまま

ラティルは議長に駆け寄り、

彼の腕をつかんで放り投げました。

ところが、議長を投げつける前に、

彼の腕がポキンと

折れる感じがしました。

驚いて見てみると、

折れた腕は木の枝になっていました。

議長はいませんでした。

 

どこに行ったのかと思っていると

議長は門の向こう側に

立っていました。

目が合うと、彼はにっこり笑い

聞こえはいいけれど誤答だと

言うと、すぐに蔓をつかんで

ぐっと引っ張りました。

蔓はすぐに引きちぎれました。

 

それとほぼ同時に

待っていたかのように

正門のある地面から

巨大な角を持つ怪物が

飛び出して来ました。

人々は叫び声をあげて

再び走り出しました。

 

ラティルは

剣を抜く時間もなかったので、

とりあえず怪物の上に飛び乗り

角の怪物の後頭部を

拳で強く叩きました。

怪物は地上に上がってくる途中で、

倒れて気絶しました。

しかし、

この怪物だけではなく、

後ろから怪物たちが、

次々と扉に向かって

走って来ていました。

彼らは結界がなくなったことを

知っているようでした。

 

角の怪物を片付けても、

開いた通路から

怪物がもっと出て来ると思った

ラティルは、

角の怪物をそのままにして、

出て来ようとする怪物たちを

攻撃しました。

門の向こうに怪物が出て行かないよう

防がなければならない。 

ラティルは剣を抜いて

力強く握りました。

 

その時、ランブリーが、

結界が破られたのはここだけではないと

大声で叫びました。

ラティルは、

他の場所は側室たちと分担してと

叫びました。

ランブリーは頷き、

他の結界が破られた場所に

駆けつけながら

「こっちへ来い、対抗者!」

と叫びました。

 

ラナムンは落ち着かない表情で、

横を通る怪物を斬りながら

レッサーパンダ

付いて行きました。

最初、むやみに逃げていた人たちは

ラティルが、

うまく怪物を阻止するようになると、

再び立ち止まり始めました。

ずっと走る人もいましたが、

皇帝が戦う姿を

ぼんやりと見る人も多数いました。

 

特に、逃げられない兵士たちは

怪物が宮殿の門の外に

出ようとする度に、

皇帝が即座に退治する姿を見て

口を閉じることができませんでした。

 

侍従長は、

ラティルを見ながらも、

門の反対側を

確認し続けていましたが、

ついに対怪物小部隊が現れると、

とある家の横にある木箱の上に上がり

対怪物小部隊がこちらへ来ていると

叫びました。

 

その声を聞いた兵士たちは

道を空けて両側に退きました。

ラティルもその声を聞き、

剣を振り回しながら横を見ると、

馬に乗って走ってくる人たちが

見えました。

ラティルは彼らに向かって、

反対側も結界が破れたので

こちらへは

一部だけ来るようにと叫びました。

 

しかし、彼らは、

ラティルの声がよく聞こえないのか

全員、彼女の方へ近づいて来ました。

対怪物小部隊だけが来るのではなく

百花繚乱の聖騎士たちも

一緒に来ているというのが

分かるくらい、彼らが近づいた頃

ラティルは「反対側!」と

喉が裂けるほど再び叫びました。

 

その時、突然、周囲が暗くなったので

ラティルは頭を上げました。

遠くない所に、

手足が細長い石膏の彫刻像のように

真っ白な怪物が、

黒いベールを高く持ち上げて

立っていました。

怪物が手に持っている、そのベールは

果てしなく上に広がって、

空を覆い、夜のようにしました。

ベールが作った夜から

赤い目が飛び散り始め、

その下から悲鳴が上がりました。

 

あっちへ行け!

ここは私に任せて!

 

ラティルは再び叫びました。

声は聞こえませんでしたが、

手の動きを理解したのか、

百花繚乱は赤い目が降る所へ

駆けつけましたた。

 

その時、

ラティルが通路を塞がせていた

角の怪物の体を、

何かが下から退けようと

努力しているかのように、

一定の間隔で、

ドンドンと震え始めました。

 

陛下!角です!

 

陛下!その怪物です!

 

動いている!

 

これを見た兵士たちが叫ぶ声に

ラティルは他の怪物を見てから

そちらを向きました。

角の怪物が

横に押し出されようとした瞬間。

ラティルは

怪物の上で飛び跳ねました。

角の怪物が落ち着くと、

ラティルは再びベールに包まれた

怪物に向かって走って行きました。

◇予期せぬ事態◇

怪物が宮殿の外へ出て来たと

兵士から聞いたレアンは、

ソファーから飛び起き、

それはどういうことなのかと

尋ねました。

兵士は、

議長が宮殿に張られた結界を

いくつか破ったそうだと

緊迫した様子で報告しました。

 

レアンは驚いて

 

何だ、それは!

 

と呟きました。

 

護衛は、

怪物が出て来るのを、皇帝と側室が

内側から防いでいる。

対怪物小部隊と

百花繚乱の聖騎士たちが、

外へ抜け出した怪物たちを

防いでいると報告しました。

 

その場に集まっていた

レアンの部下たちと腹心たちは

当惑した表情でレアンを見ました。

レアンは予期せぬ状況の中で

口を開くことができませんでした。

 

殿、殿下。 どうしましょう。

 

腹心が震える声で尋ねました。

 

結界の外には、

怪物たちが出て来られないと

アイニ皇后が言っていたのに。

 

議長が結界を破ったそうだ!

 

他の部下たちも驚いて

声を上げ始めたので、

あっという間に

部屋の中が騒がしくなりました。

 

レアンが「静かに!」と怒鳴ると

騒ぎは収まりました。

レアンは席に座ることができず

ソファーの間を動き回っていました。

彼は、

予期せぬ事態に困惑していました。

 

それでも、

まだ、よく防いでいるそうだと、

最初に報告した兵士が

そっと付け加えると、

部下の一人は気を取り直して

この間に皇子が

人々を避難させたらどうかと

提案しました。

しかし、すぐに別の部下が

何を言っているのか。

皇子は体が弱いから危険だと

反論しました。

 

危険を冒してこそ、

後で言いたいことも言える。

もし皇帝が、人々が皆見ている前で

怪物を処理した後、

皇子のせいにしたら

どうするつもりなのかと尋ねると

誰がそれを信じるのかと

言い返しました。

 

レアンは静かに考えたかったけれど

周りが声を荒げていたので、

考えられませんでした。

レアンは我慢できなくなって、

部下たちに静かにしろと命じました。

しかし、話を続ける前に

扉がぱっと開き、

別の兵士が入って来ました。

 

彼が話をする前から、

すでにレアンの心臓は

ドキドキしていました。

その兵士は、

議長が城壁を丸ごとなくしたと

報告しました。

◇クモの怪物◇

ラティルは、

議長が狂ったとしか

思えませんでした。

こちらが、うまく怪物たちを

防ぐようになると、議長は城壁を

穏やかな草に変えてしまいました。

彼は姿を隠すこともなかったので

ラティルは、彼が

聖騎士団長の議長生活も

やめるつもりなのかと訝しみました。

 

怪物たちは、

ラティルと側室を避けて

外に飛び出しました。

怪物たちが、

同時に四方から飛び出すと、

人々は悲鳴を上げながら

逃げ始めました。

 

家の地下へ行け! 避難所へ行け!

 

ラティルは剣を振り回して

叫びましたが、その声は、

あまり伝わりませんでした。

聞いた人たちも、

他人の家は扉が閉まって

入ることができなかったり、

自分の家は距離が遠くて

入ることができませんでした。

運良く、自分の家の近くにいて、

中にすぐ避難した人々も

怪物を防ぐために扉を閉めて

地下に入ると、他の人々のことまで

気にかけることができませんでした。

 

ラティルは、外に出て来た

2つの長い首を持つ怪物を

一気に斬ると、荒い息を吐きながら

これはダークリーチャーだけではない。

ダークリーチャーだけなら、

これほど数が多いはずがないと

思いました。

 

ラティルは

怪物たちを見回しました。

絶えず出て来る

ダークリーチャーたちは、

ザリポルシ姫が準備した

ダークリーチャーとは

違っていました。

 

あの時は、途中で

ダークリーチャーを操る人を

止めたので、

相手にすることはなかったけれど

感じが違うのは確かでした。

 

ラティルは、

口の中に跳ね返った

怪物の血を吐きながら

突進して来る怪物に向かって

走りました。

さらに2匹を斬った頃、外から、

悲鳴と、

 

黒死神団だ!

黒死神団の傭兵たちだ!

 

と別の叫び声が聞こえて来ました。

 

カルレインが

戻って来たことを知ると、

ラティルは安心して

剣を振り回しました。

吸血鬼の傭兵たちが合流すれば、

状況は、

はるかに、よくなるはずでした。

 

そうするうちに、ラティルは

本宮の屋根越しに見える

黒くて尖った足を発見して

動きを止めました。

 

あれは何?

 

すぐにその足は、ますます長くなり

胴体が姿を現しました。

屋根のように巨大なクモが

宮殿の上に乗っていました。 

 

畜生!

 

問題は、あのクモの怪物ではなく

クモの怪物が四方に広げている

クモの巣の上で蠢いている

数百個の大きな卵でした。

 

あれが爆発したらダメだと

ラティルが呟くと、

クモの怪物を斬るのは

問題ではない。

あの巣の卵が問題だと

いつの間にか来たカルレインが

ラティルの隣で言いました。

 

ラティルは、

どうすればいいのか。

あれをなくす方法があるのかと

尋ねました。

カルレインは、ガーゴイルたちに

宮殿の結界をすべてなくしてもらって

あのクモの巣の周りにだけ

結界を張ってもらったらどうかと

提案しました。

 

ラティルは、

それに賛成すると、

他の怪物はどうするのかと

尋ねました。

 

カルレインは、

一匹一匹、なくしていけば良い。 

それに、あの怪物が現れたので、

他の怪物は、

地下でほとんど処理されたはず。

あの怪物は、他の怪物を食べて

片付けてくれると説明しました。

 

ラティルは、

あの怪物さえ解決すれば

状況が片付くのかと尋ねました。

カルレインは、

あの卵が爆発するのを

防がなければならない。

あれが爆発すれば、

いなくなった怪物以上に、

数が幾何級数的に多くなると

答えました。

 

ラティルは、

これまでのカルレインの行方が

気になっているのを

じっと我慢して話をしていましたが、

今回は我慢できなくなり、

あのクモの怪物のことを

よく知っているようだけれど

知っている怪物なのかと尋ねました。

カルレインは、

あれはダークリーチャーではなく

怪物だと答えました。

 

ラティルは、

やはりレアンが一人で

作った状況ではなさそうだと

呟くと、まず、あれから

解決しなければならないと

言いました。

 

ラティルは、剣に付いた怪物の殻と

粘液質のような血を払いながら、

飛び出す準備を整えました。

カルレインは、

ガーゴイルを探してみると言うと

急速に姿を消しました。

 

ラティルは、横を通り過ぎる

透明な怪物を

勘だけで斬りました。

見えない所から血が飛び散る間、

ラティルは見張り台に置かれていた

弓を持って来て

クモを狙いました。

ガーゴイルがクモの巣を封印したら、

すぐにクモを撃つつもりでした。

普通のクモではなく、怪物クモなので

あのクモが

卵を産む可能性もありました。

 

そのように弓を引っ張って

待機していると、

クモの巣の周りに

奇妙なオーラが生じているのが

感じられました。

ガーゴイルがカルレインに会い。

クモの巣の周りに

結界を張っているようでした。

クモも、それを感じたのか、

結界を壊そうとするかのように、

やたらと足を振り回しました。

それでも結界は

広がり続けるようでした。

 

それにラティルが

安心しようとする瞬間、

クモは口の中から

塊になった怪物の死体を

吐き出しました。

その怪物は一度空に飛び上がり

クモの巣の上に落ちました。

どうしたのかと思っていると

クモの巣が一度揺れて、

卵から、数千匹のクモの怪物が

飛び出して来ました。

 

ダメ!

 

いくら、こちらの数が多くて

強くても、あの怪物たちを

早い時間内に処理することは

できませんでした。

すべてを処理する前に、

先に広がり始めると思いました。

 

ラティルは

悲鳴を上げそうになりましたが、

それと、ほぼ同時に

湖から湧き出て来た

数百個の巨大なタコの足を見て

息を吸い込みました。

 

あれは何なの?

 

ラティルは、

クモとタコの間を彷徨いました。

意外にもタコの足は

飛び出して来るクモの怪物を

捕まえました。

 

クモの怪物たちは

悲鳴を上げてもがきましたが、

タコの足は、一度クモを捕えたら、

決して、逃したりしませんでした。

タコの足を避けることに成功した

クモの怪物たちも、結界に阻まれ、

空中を漂っていました。

 

湖!

 

ラティルは何かを思い出して

ハーレムの方を見ました。

タコの足、は明らかに

ハーレムの湖から出ていました。

 

ラティルは辺りを見回しました。

望楼の上に、一人の男が

ピアノを弾くように

片手をゆっくり動かしているのが

見えました。ゲスターでした。

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議長の目的は

アリタルの最初の選択が

繰り返されないようにすること。

しかし、何千年かけても

それができなかった。

けれども、ラティルが議長に

アリタルの言っていた

「ここにいるけれど、

ここにいない者に機会を与える

という言葉を聞いて、

ラティルこそ、アリタルの呪いを

解くことができると思い、

彼女と同じ状況を作るために

わざと皇女を

アニャドミスの生まれ変わりにした。

議長がシピサに

皇女の額に塗るようにと言って

渡した薬の意味は分かりませんが、

議長は、

ラティルが従うわけがないことを

知っていながら、

ラナムンと皇女の命を奪えと言ったり

結界を破って、

怪物を外に解き放したのは、

ロードが悪だという概念を

払拭するための荒療治のような

気がしてきました。

 

ヒュアツィンテから奪った手帳に

書かれていたものを読んだことも

彼の行動の原動力に

なっているのではないかと、

肯定的に推理してみました。

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