自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 132話 ネタバレ 原作 あらすじ デナイスタは負けるゲームをしない

 

132話 ビョルンはフィツ夫人にバフォードへ行って来たことと、エルナが離婚したがっていることを打ち明けました。

甘やかされた子供に戻ったように

ぶつぶつ言う姿が

おかしかったけれど、

ビョルンは

淡々とした口調で話を続けました。

 

「そうだったんですね」と

フィツ夫人は

とても彼女らしい返事をしました。

ビョルンは、

満面の笑みを浮かべながら

椅子に座ると、

エルナは、ここにいる時より、

ずっと良くなっていた。

元気で、 生気があって、

大公妃の地位についての未練は

全くないように思えたと話しました。

 

フィツ夫人は、

ビョルンがエルナに

何と答えたのかと尋ねました。

ビョルンは、

「そうしよう」と言ったと

答えました。

 

それからビョルンは

茶碗をテーブルの上に置き、

「諦めます」と、

ぶっきらぼうな態度で

言いましたが、フィツ夫人は、

それが冗談ではないことに

直感的に気づきました。

 

フィツ夫人が

じっくり考え込んでいる間に、

ビョルンは椅子から立ち上がって

窓際に近づきました。

 

王子は妻を愛している。

全レチェンが騒ぎ立てている

その言葉が、決して嘘でないことを

フィツ夫人は

誰よりもよく知っていました。

その時期を

特定することはできませんが、

ある瞬間からそう感じました。

その思いは、

大公妃が去ってしまった後、

さらに強くなりました。

 

グレディス王女と離婚し、

王太子の座から降りた

あの混乱した時期にも、

ビョルンは動揺せず、

一夜にして人生が変わり、

全国民の非難が殺到しても、

ただ悠々と、

日常を生きていくだけでした。

生まれつきの気質と

王族として生まれ育った時間が

作り出した産物でした。

 

ところが、

グレディス王女との

騒々しい離婚と醜聞にも

眉一つ動かさずに耐え抜いた王子が

自分を捨てて去った妻によって

揺れていました。

それは、

愛以外のいかなる理由でも

説明できませんでした。

 

フィツ夫人は

静かにビョルンに近づくと、

彼も、心から

離婚を望んでいるのかと尋ねました。

目を細めて遠い空を眺めていた

ビョルンは、

ゆっくり彼女の方を向きました。

 

フィツ夫人は、

他のことは何も考えず、

ただ王子の心だけで考えてみてと

優しい声で尋ねましたが、

彼を直視するフィツ夫人の目は

厳粛でした。

 

ビョルンは、

彼女に向き合いながら、

自分は、離婚したくないと

確信に満ちた答えを告げました。

これは、バフォードからの

帰りの電車の中から始まり、

葉巻一本、酒を一口も飲まず、

最も明瞭な意識で、熾烈に、

考えに考えた疑問への答えでした。

 

効用価値を考えると、

エルナの意思に従うのが正解でした。

夫を捨てて離婚を要求する妻は、

もはや無害な存在であるはずがなく

グレディスの真実が

明らかになった今は、これ以上、

盾になる大公妃は

必要ありませんでした。

使い道がなければ捨てる。

その明瞭な基準に従えば

とても簡単なことでした。

それでも、グルグル遠回りをして、

結局、考えとは全く違う結論に

向き合うことになりました。

 

フィツ夫人は、

もしかして結婚して1年で、

2回目の離婚をすることになったという

評判が立つことが気になるかと

苦心の末に尋ねると、

ビョルンは笑いながら、

そんなことはどうでもいいと

答えました。

 

フィツ夫人は、

それでは、どんな理由があるのかと

今日に限って、非常に執拗な態度で

質問を続けました。

 

ビョルンは、

再び深い考えに浸りました。

静かにそばにいながら、

生活を平安にしてくれる

女性だという理由で結婚しましたが

振り返ってみると、

かなり騒々しい日々を

共にしてきました。

エルナの好きな、

あの野暮ったい色の花々を

集めて編んだ

色とりどりの花束のような

気がする時間でした。

 

そういえば、最初から

彼の期待のようなものは、

何もなかった結婚でした。

妻と一緒に過ごした日々を

守るために払った代償、

その全てがそうでした。

 

「エルナは私の妻です」と

ため息混じりの答えが

かすかに漏れました。

「私は、エルナが

私の妻であることを望みます」

と答えると、

フィツ夫人を見つめました。

善悪も効用もどうでもよく

これが最悪の選択だとしても

彼女を失いたくありませんでした。

エルナはエルナ。

ビョルン・デナイスタの妻で、

当然、自分のものでなければ

ならない女性。

愛が終わったからといって、

その事実が変わるわけでは

ありませんでした。

 

フィツ夫人は時間を確認すると

「準備しましょう」と

静かに言いました。

ビョルンは、問い返すように

眉を顰めました。

フィツ夫人は、

バフォードへ行って

欲しいものを手に入れて来るようにと

言いました。

王子を見つめる彼女の目つきは

一層厳しくなっていました。

 

王子は 2 番目の妻と

生涯の初恋をしました。

彼の人生に、

再び別の愛が訪れることはないと、

フィツ夫人は確信していました。

この結婚と愛も、

奇跡に近いことではないかと

フィツ夫人は考えていました。

再びビョルンが離婚すれば、

大公妃の席が

永遠に空くことは明らかでした。

エルナが唯一の希望でした。

 

フィツ夫人は、

きっと、うまくいくと思うと言って

ぼんやりしている王子の

シャツの襟を整えた後、

一歩下がりました。

そして、彼女は、

デナイスタは、負けるゲームを

しないのではなかったかと

尋ねました。

レオニードの予想に反して、

大公邸の雰囲気は活気に満ち、

慌ただしかったので、

彼は大公の部屋に入ると、

挨拶もすることなく、

これはどういうことかと尋ねました。

ビョルンは、

礼儀正しくレオニードに近づくと

テーブルの向かいに座りましたが

長く相手にするつもりはないと

言うように、

手袋とコートを脱ぎませんでした。

 

レオニードは

旅行にでも行くつもりなのかと

尋ねると、ビョルンは

最初にレオニードの訪問理由を

明らかにするようにと

ずうずうしく返事をして

時計を見ました。

「できるだけ短く簡潔に」と

付け加えた言葉が

冗談ではないということは、

ビョルンの

冷ややかな目つきだけを見ても

分かるような気がしました。

 

レオニードは、

ラルス側との意見調整が終わり

最後まで残っていた使節団も

昨日帰国の途についたと、

簡潔に本論から伝えました。

そして、ラルスの主張を

受け入れなかったこと。

グレディスのことを暴露したのは、

あくまでもキャサリン・オーエンで

彼女の本が、

レチェンで出版されたことは

レチェンの王室が

密約を破ったという根拠には

ならないと話しました。

 

レオニードは、

国際法と交渉文の条項一つ一つを見て

ラルスの主張を撃破しました。

ビョルンが王冠を捨てなければ

今頃、法学者の道を歩んでいた

彼には、それほど難しいことでは

ありませんでした。

ラルスが情に訴えると、

レチェンは法で反論しました。

アレクサンダー王子は

窮地に追い込まれる度に

酒の席を求めました。

 

ビョルンは、

これ以上、関わらないと言って

線を引いたので、レオニードが

酒癖の悪い泣き虫王子を

相手にしました。

もっとも、

レチェンの王太子の前には

いつも茶碗が置かれていたので、

アレクサンダー王子が

露骨に不満そうな気配を

見せたりもしましたが、

それはレオニードの知ったことでは

ありませんでした。

ある日から彼は、

「静かな狂犬」と

呼ばれるようになりました。

かなり低俗な表現だけれど、

それも、

あまり気にしませんでした。

 

レオニードは、

ビョルンの顔色を窺いながら、

レチェンの王室は、

そのことについての

公式的な立場と事実関係を

表明せずに

終わりにすることにした。

その程度の線なら

合理的だと判断したと伝えました。

そして、ビョルンの意思を

聞こうとしましたが

彼は、突然席から立ち上がると、

レオニードは

自分の代理人ではないので

レオニードの思い通りに判断して

責任を負うだけだと話すと

片方の口の端を引き上げて

微笑みました。

じっと彼を見つめていたレオニードも

ゆっくり立ち上がりました。

 

ビョルンは、

自分は戻らないと告げると、

レチェンの王太子はレオニードで

今も、これからも

その事実は変わらないと

いつにもまして

慎重な目つきで言いました。

 

そして、ビョルンは、

その席は、レオニードの方が

よく似合っている。

面白くないし、生真面目だし、

味もそっけもないので

完璧な国王だと言うと、レオニードは

まさか、今、父親を

侮辱しているのかと尋ねました。

ビョルンは、

告げ口したかったらすればいい。

まさか結婚した息子のお尻を

叩いたりして・・と、

つまらない冗談を交わすと、

2人の兄弟は、

どちらが先ということもなく、

似たような笑みを浮かべました。

 

7歳の頃だったか。

双子は好奇心に勝てず、

入るのを禁止されていた

国王の執務室に密かに潜入し、

そこを乱闘場にしたことがありました。

その日、それぞれの乳母に捕まった

二人の王子たちは、

自分たちが散らかした

父親の執務室で厳しく叱られ 、

生まれて初めて父親に殴られました。

レオニードは2発。ビョルンは3発。

その差の1発は、王太子の役割を

十分に果たせなかった

代償だと言われました。 

 

レオニードが眼鏡をかけ始めたのは

10歳の頃からでした。

双子を区別できない人たちに、

自分がレオニードであることを

認知させるためでした。

王室の人々は、

目が悪くないのに、

あえて度のない眼鏡をかける

王子を黙認しました。

そのようにしてでも

双子を確実に区別した方がいいという

判断の下で、下された決定でした。

2人のうち1人が

不便でなければならないなら、

それは王太子ではなく

レオニードである方が正しいという

時代でした。

 

同じ日に

二人の王子が生まれたけれど

王太子の座は一つ。

ビョルンはその場に上がり、

ただ、それだけの理由で

レオニードよりも

多くのものを享受してきました。

だからこそ、王太子の責務に

忠実でした。

時には与えられた王冠が

束縛のように感じられる瞬間が

訪れたりもしたけれど、

深くは気にしませんでした。

グレディスの件を覆い、

王太子の座を明け渡すという

決断を下すことができたのは、

もしかしたら

そのためかもしれないという

気がしました。

自分をチェス盤の駒とした離婚で

莫大な国益を得たので、

今は負債感なしに

王冠を下ろすことができると

判断しました。

レオニードのアドバイスに従って、

心を深く、しっかり覗いた上で

下した結論でした。

 

ビョルンは、

レオニードに近づくと

彼が認識する暇もないまま

レオニードの眼鏡を外し、

要らない眼鏡は

もう外すようにと言いました。

 

そして、その眼鏡を

テーブルの上に置いたビョルンは

姿勢を正してレオニードと向き合い

もう、その場の完全な主人として

生きるように。

お尻をもう一発、殴られる席に

上がったことをお祝いすると

礼儀正しく、

いたずらな挨拶をしました。

しかし、彼を見る

レオニードの表情は、

依然として戸惑いの色が

浮かんでいました。

 

ビョルンは、

レチェンに必要な王はレオニードだと

言いました。

レオニードは、

「それではお前は?」と

尋ねると、ビョルンは、

今のように私利私欲を追求する。

自分はこの方が好きだし、

エルナも、王妃の席より

利子を払ってくれる

クッキー缶が好きだからと

答えました。

 

ビョルンが再び時計を確認した瞬間

侍従がやって来て、

出発準備が完了したという知らせを

伝えました。

 

もう王太子と遊ぶ時間がないという

ビョルンに、レオニードは

どこに行くのかと尋ねました。

ビョルンは、

自分の妃に会いにと、

短い返事をしました。

 

ビョルンの後ろ姿を

見守っていたレオニードは、

思わず失笑し、

もう離婚されるだけでは

なかったのかと、

からかうように尋ねると、

ビョルンは首を回して、

「黙ってください、殿下」と

にっこり笑いながら

不忠極まりない返事をしました。

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ビョルンは、バフォードで、

つい「離婚しよう」と

言ってしまったけれど、

本当に離婚してもいいのか

葉巻も吸わず、酒も飲まず、

社交クラブにも行かずに

真剣に考えていたのですね。

腑抜けなんて言ってしまって

申し訳なかったです。

そして、きっとビョルンは

99%離婚したくないという

気持ちに傾いていたけれど、

まだ残り1%の迷いがあった。

それを払拭してくれたのが

フィツ夫人なのだと思います。

ビョルンの性格を

熟知しているからこそ

できたことなのでしょう。

フィツ夫人という

強力な助っ人を得て、

とりあえず、ビョルンは

元気を自信を取り戻したようなので

今後の活躍に期待しています。

 

王子たちの過去が、少しずつ

明らかになって来ていますが

レオニードが

自分が自分であることを

認めさせたくて、

眼鏡をかけ始めたことに泣けました。

レオニードも

王になれるくらいの資質を

持ち合わせているのに、

ほんの僅か、後に生まれただけで

王太子になれなかったことに

一時期、悩んだことも

あったかもしれません。

それでも、

仕方がない。そういうものだと

割り切った後に

グレディスの一件で、

王太子にならざるを得なかったのは

彼としても、

複雑な思いだったのではないかと

思います。

国のため、家族のために

尽くしているレオニードにも、

幸せが訪れて欲しいです。

 

いつも、たくさんのコメントを

ありがとうございます。

今日は、

イチゴシロップ味のかき氷を

食べながら、記事を書きました。

皆様に、ご紹介いただいた味も

是非、試してみたいと思います。

 

iwanesan様

私も白熊アイス、大好きです。

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