自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 821話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ タッシールのいない隙に

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821話 ランブリーはタッシールを片付けると言いましたが・・・

◇ヘイレンの悩み◇

若頭は

無事に皇配になれるだろうか。

ヘイレンが悩みながら

歩いていた時、遠くない所で

 

陛下も知っておくべきでは?

 

と皇帝のことが言及されたので、

ヘイレンは

反射的に立ち止まりました。

一体誰が、皇帝の悪口を

言っているのかと思っていると

 

タッシール様がいなければ、

陛下も、

どれだけ仕事が大変になることか。

 

タッシール様の仕事は、

いくつもあるのに。

なぜ、タッシール様を

すぐに皇配に決めないのか

分からない。

 

タッシール様は

商団の運営もしながら

陛下の仕事も手伝い、

ハーレムの管理まで

手伝ってくれるじゃないか。

本当にすごいね。

 

皇帝の悪口を言っていた人たちは

タッシールを褒めていました。

ヘイレンは、

怒るべきか喜ぶべきか曖昧でした。

結局、どちらもできず、

ヘイレンは声のする方に

もう少し近づいてみました。

 

タッシール様がどこかへ行って、

陛下の仕事を

手伝わないようにすればいい。

そうすれば陛下も、タッシール様が

皇配の器であることに気づくだろう。

 

一日でもいないと困るだろう。

 

前だけを見ていたヘイレンは

枯れた木の枝を

踏んでしまいました。

カサカサと音がすると

声はぴたりと止まり、

すぐに茂みをかき分けて

人々が逃げる音が聞こえて来ました。

 

ヘイレンは、

こそこそ話していた使用人たちを

確認しに行かず、代わりに

その場に立ち止まって

先程、使用人たちが

話していた内容について考えました。

 

数日でも、タッシールが

席を外せば、皇帝は

すぐに彼の不在に気づくだろう。

この前、

彼が席を外した時もそうだった。

しかし、あの時は皇配の問題より

他の問題を先に

解決する必要がありました。

 

ヘイレンは、急に皇帝が

頭を使わなければならないことが

起きた時、若頭に

席を外してみることを

提案しようかと考えました。

 

ヘイレンが管理事務所に到着すると、

すぐに管理人が駆けつけ、

各側室に支給される

お金の入った緑色の巾着を渡しました。

側室本人ではなく、

使用人に配るためのものでした。

 

ヘイレンは、いつもと違って

ゆっくり住居に戻りました。

彼は、歩いている間

ずっと人々が、

ひそひそ話していたことを

思い出していました。

 

若頭は、

こんな提案を受け入れないだろうと

ヘイレンは、

しょんぼりしながら思いました。

 

元のタッシールなら

この計画を実行するかもしれない。

彼は自分の目標を達成するための

手段と方法を

選ぶタイプではないから。

しかし、ヘイレンが見たところ、

今のタッシールは、

本人は否定しているけれど、

皇帝に限っては

対応があまりにも甘すぎでした。

◇好機◇

ヘイレンが

肩を落としている姿を

ランブリーは遠くから眺めました。

彼が扉を開けて中に入ると、

ランブリーは、くすくす笑い、

尻尾を振りながら、

 

馬鹿な奴。

ガーゴイルの手の上で遊ばされて。

 

とヘイレンを罵倒しました。

 

そんなことを知らないヘイレンは、

その日から、数日間、

機会を窺い始めました。

そして、いくつかの案件を

皇帝がすぐに処理せず、

脇に置いたというニュースが

伝えられました。

ヘイレンは、きっと皇帝が

若頭の所へ来ようとしていると

思いました。

 

ヘイレンは、

すでにいくつかの準備が

終わった状況でした。

彼は急いで荷造りをすると、

数日前に話しておいた

商団の件を持ち出しました。

タッシールは、

すぐにペンを下ろしながら

その件はどうなったのかと

尋ねました。

ヘイレンは、

若頭が、直接行かなければ

ならないようだと答えました。

 

タッシールは時計を見た後、

それでは、明日にでも

行って来ようかと言いましたが

絶対にダメだと思ったヘイレンは、

緊急の案件なので。

早く行って来た方が

いいのではないか。

今日は宮殿で特別なこともないからと

促しました。

 

タッシールは、

もう一度、時間を確認してから

立ち上がりました。

ヘイレンは、

事前に準備しておいた

外出届を渡しました。

タッシールは上着を着て、

しばらく外していた

イヤリングを付けました。

ヘイレンは使用人に外出届を渡し、

管理事務所へ持って行くよう

頼みました。

 

もしかして、

先に皇帝が到着するかと思い、

ヘイレンは、

「早く行きましょう。」と

慌ててタッシールを促しました。

◇タッシールの代わりに◇

ラティルは書類を封筒に入れて

タッシールを訪ねました。

ところが、タッシールの部屋の扉が

大きく開いており、中で使用人たちが

大掃除をしているところでした。

 

ラティルは中に入って

どうしたのかと尋ねると、

使用人たちは、驚いて腰を屈めました。

ラティルは「もういい」と

手で合図をしながら

目でタッシールを探しました。

それから、

タッシールのことを聞くと

1人の使用人が近づいて来て、

タッシールは商団の仕事で

短くて半日、長くて一日

出かけていると説明しました。

普段、タッシールが

部屋を空けてくれないので、

使用人たちは、この機に乗じて

大掃除をしているようでした。

 

ラティルは部屋から出て行きました。

彼の意見を聞くために、

もう一日、待つことはできない。

一人で処理しなければならないのかと

考えながら歩いていたラティルは

ちょうど中に入って来た

ゲスターと出くわしました。

 

ゲスターはラティルを見るや否や

頭を下げ、耳まで赤くなりました。

ラティルはゲスターに

タッシールに会いに来たのかと

尋ねました。

ゲスターは、

一緒にチェスでもしようと思ったと

答えました。

ラティルが、

タッシールはいないと伝えると、

ゲスターは「はい・・・」と

消え入りそうな声で返事をしました。

そのような態度のせいか、

ゲスターが黒魔術師であることを

知られているにもかかわらず、

使用人たちは、

彼を怖がる気配がありませんでした。

ラティルは、

あれも才能だろうと思いました。

ラティルは、自分を見る度に

ギョッとする秘書たちのことを思い出し

ぎこちなく微笑みました。

 

ラティルは、

後でまた来るように。

明日あたりに来た方がいいと

助言すると、

ゲスターの背中を叩いて

通り過ぎました。

 

ところが、ゲスターは

ラティルを追いかけ

後ろから彼女を呼びました。

ラティルが振り向くと、

彼は両手をギュッと握りしめ、

彼女が脇腹に挟んでいる

封筒を指差しながら、

それは何かと尋ねました。

ラティルは、

すぐに決めづらいことが

いくつかあって、

タッシールの意見も聞いてみたくて

持って来たと答えました。

 

「ああ・・・」とゲスターは頷くと

さらに顔を赤くしました。

これが、そんなに

恥ずかしがることなのかと

不思議に思いながら、ラティルは、

ゲスターが恥ずかしがると

一緒に恥ずかしくなって

書類を見下ろしました。

 

ところが、ゲスターは、

せっかく皇帝が、ここまで来たので

自分が、それを見てみようかと

意外な提案をしました。

 

えっ?あなたが?

 

とラティルが驚いて問い返すと、

ゲスターはすぐに意気消沈したものの

自分にそんな才能はないだろうけれど

それでも、皇帝の役に立ちたいと

訴えました。

見せなければ、

ゲスターがタッシールより

頭が良くないと、

ラティルが認めるような言葉でした。

 

彼女は、

ゲスターに才能がないなんて

とんでもない。

ゲスターが一緒に見てくれればいい。

寒いので、早く行こうと言うと

ゲスターと腕を組んで、

彼の部屋まで素早く歩いて行きました。

◇なぜ逃げるの?◇

ゲスターの部屋の前に到着すると

トゥーリは驚いて飛び跳ねました。

ゲスターは、

自分は至らないけれど、

タッシールが席を外しているため、

自分が皇帝の役に立ちたくて

連れて来たと、

小さな声で呟きました。

 

トゥーリは扉を開けながら、

タッシールは、

わざと出かけたはずだと、

ブツブツ文句を言いました。

応接間まで歩いて行ったラティルは

眉を顰めながら、

 

わざと出かけたって?

 

と聞き返すと、トゥーリは、

ヘイレンが、

本宮からここに続く回廊を

急いで駆け抜けた後、

タッシールと二人で

出かけるのを見た。

どうしたのかと思ったけれど、

それからすぐに皇帝が来た。

皇帝がここに来ることを知って

わざと逃げたと、

息を切らしながら話し、

鼻で笑いました。

 

続けてトゥーリは、

ここ数日、下男たちは、

タッシールが席を外せば、

皇帝がタッシールの大切さに

気づくというような生意気な話を

ずっとしていたと話しました。

 

ゲスターは、恥ずかしそうな表情で

トゥーリに話を止めるよう注意すると

ラティルの背中をそっと押しました。

彼女も、さっと部屋の中に入りました。

 

寒い廊下と違って、

部屋の中は隅々まで温かく、

思わず、目を閉じてしまうほどでした。

 

ラティルがストーブのそばに座って

お茶を飲んでいる間、

ゲスターは

ラティルから受け取った書類を

注意深く調べました。

二人とも約束したように、

トゥーリが切り出した話は

口にしませんでした。

規則的に聞こえてくる紙をめくる音に

心地良さを感じました。

 

ラティルは、

ゆっくり休んでいましたが、

紙をめくる音が止まると、

頭を上げました。

ゲスターは紙を持ったまま

中腰でラティルを見ていました。

 

ラティルと目が合うと

ゲスターは、顔を紙で半分隠しながら

自分の意見を述べました。

ラティルは

ゲスターの話をじっくり聞いて、

自分の考えも話しました。

話がうまくまとまると、

ラティルはティーカップを持って

席を移動しました。

互いに意見を交わすうちに、

ラティルは、

頭の中に描いているものが

はっきりして来ました。

ついに、結論が出ると、

ラティルは明るく笑って

ゲスターを抱きしめ、

彼もタッシールと同じくらい

頭がいい。

おかげで確信が持てたと言って

お礼を言いました。

 

ゲスターは、たじろぎましたが

恥ずかしいといって

後ろに下がる代わりに、

ラティルを抱きしめました。

しかし、目だけは力を入れて

ギュッと閉じていました。

ラティルは、それが可愛くて

笑いを噴き出しました。

しばらくして

ゲスターは目を開けると、

慎重に手を下ろしました。

 

彼は、

もし、また自分の助けが

必要になったら、

すぐに言って欲しい。

自分はいつでも

皇帝を助ける準備ができていると

告げました。

ラティルは、

「そうする」と答えると、

ゲスターが、よく図書館へ

来ていることを確認しました。

彼は、

最近はあまり行けていないけれど

また、頻繁に行かなければと

答えると、手を揉んで

ラティルをチラッと見た後、

目を伏せながら、

そうすることで、

皇帝の近くにいられると言いました。

 

ラティルは、

すぐに彼を抱きしめました。

そうするうちにラティルは

化粧台に座っている

レッサーパンダと目が合いました。

 

最初、ラティルは

何も考えていませんでしたが、

ランブリーが目が合うや否や逃げると

自然に眉を顰めました。

なぜ、逃げるのかと訝しみました。

◇ゲスターの手◇

3月になっても、

まだ、肌寒い日が続いていました。

それでも、ヘイレンは、

まもなく暖かくなる日に備えて、

部屋の中にある

毛がふわふわしているカーペットを

片付けることにしました。

 

そうするうちにヘイレンは、

タッシールが、

なぜか窓の外を眺めながら

コーヒーだけを飲んでいるのを

発見しました。

いつもなら、片手や近くで

仕事をしている人が、

今日はコーヒーカップ以外に

何も持っていませんでした。

ヘイレンは、

丸めたカーペットを抱きかかえながら

大丈夫かと尋ねました。

 

普通の人なら、タッシールが

口元に笑みを浮かべているので、

そのまま見過ごすところでしたが

気が利くヘイレンは、

タッシールの機嫌が悪いことに

気づきました。

タッシールは、

少し変だと答えました。

ヘイレンは、「何が・・?」と

聞き返すと、タッシールは

なぜ、最近、皇帝が

自分を訪ねて来ないのかと

尋ねました。

 

ヘイレンは目を見開くと、

素早く背を向け、

カーペットを置いて来ると言って

忙しそうに出て行こうとしましたが

扉にカーペットが

ひっかかってしまいました。

しばらくジタバタする彼の後ろ姿を

タッシールは目を細めて

見つめました。

 

ヘイレンは、

タッシールの個人倉庫に

カーペットを置くと、

胸元を拳で叩きました。

そして、躊躇いながら帰ってみると、

タッシールは依然として、

目を細めて、彼を見つめていました。

 

ヘイレンは、

申し訳ない。

自分の責任みたいだと

泣きべそをかきながら告白しました。

 

タッシールが、

 

あなたのせい?

 

と聞き返すと、ヘイレンは、

若頭が毎日熱心に働いているのに、

皇帝は皇配にしてくれない。

それなのに、若頭に

あれこれ国のことを

たくさん相談している。

それで、若頭が席を外したら

皇帝が若頭の重要性に

気づくと思ったと説明すると、

タッシールは、

だから、数日前に

急に出かけようと言ったのかと

言うと、

ニヤリと笑いながら

首を横に振りました。

 

実際に商団の仕事があったけれど

ヘイレンが、

特に出かけたがっている様子だったので

不思議ではありました。

しかし、彼が悪いことはしないという

確信があったので、

そのまま出かけました。

 

ヘイレンは、

まさかその間にゲスターが

若頭の役割を

引き受けることになるとは

思わなかったと言うと、

癪に障ったように、はたきで

ソファーをパンパン叩きました。

 

タッシールは眉をつり上げながら

その話を、もう一度してみてと

要求しました。

ヘイレンが具体的に説明すると、

すぐにタッシールが笑い出しました。

彼は、

 

やれやれ、うちのゲスター様は

ちゃんとしたことはやったのに。

 

と言いました。

ヘイレンは目を丸くして、

ゲスターが、わざとやったのか。

これは、

自分のアイデアだったのにと

ぼやくと、

タッシールはクスクス笑って、

ヘイレンの背中を叩きました。

そして、ゲスターが

そんな手を使ったから

こちらも対応しなければならないと

言いました。

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ゲスターが

ランブリーに手荒なことを

させるのではないかと

心配していましたが、

ランブリーが幻影魔術を使って

実際、ありもしない会話を

ヘイレンとトゥーリに見せて、

タッシールがいない隙に

彼の役割をゲスターが奪うという

作戦だったのですね。

 

ゲスターは元々賢くて、

ラティルが感心するくらい

洞察力もあり、きちんとした意見を

述べられるのでしょうけれど、

体が弱くて内気というイメージを

前面に出していたことが、

皇配争奪レースにおいては

裏目に出ていたのだと思います。

自分にも皇配になる資質が

備わっていると、

いかにも自然にラティルに

アピールしたのは天晴。

けれども、自分の気に入らない者を

排斥するような人は

皇配にしたら危険だと思います。

タッシールの反撃に

大いに期待します。

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