自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 827話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 歌を歌う男が気になるタッシール

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827話 メラディムもラティルと一緒に寝たいと言い出しましたが・・・

◇三人で寝る?◇

それは、どういう意味で

言っているのか。

どんな意図があるのだろうか。

 

ラティルは、

メラディムの水色の瞳を

ぼんやりと見つめました。

彼女の頭の中には

いくつかの不健全な考えが

思い浮かびました。

 

メラディムは人魚だから

そういうのに

慣れているのだろうか?

 

ラティルは、人魚たちが

どのように愛を分かち合うのか、

あえて想像しないように努めました。

 

一方、ザイシンは、

メラディムの言葉を非常に健全に解釈し

3人が並んで横になるには

少し狭いのではないかと

困った様子で問い返し、

メラディムの厚い筋肉と広い肩を見て、

それから、チラッと

自分の筋肉を見下ろしました。

 

サーナット卿は、

煮えくり返る腸を宥めるために

濡れたハンカチを、

きちんとたたみました。

あのような戯言を

聞きたくなかったけれど

聞かなければ、

もっと苦しみそうでした。

 

メラディムは

大きな目をパチパチさせながら

 

うん?そうかな?

 

と言うと、

ザイシンとラティルを交互に見ました。

そもそも彼は、この話をしに

来たわけではないので、

明確な計画はありませんでした。

 

ラティルはメラディムに、

三人で並んで横になって

寝ようと言うことなのかと

自分が一人で変態になった気分で

確認しました。

メラディムは訳も分からず

「そうだね」と返事をして頷きました。

 

ラティルは、

後でメラディムの部屋にも行くけれど

どうせ、メラディムは

同じ部屋を使っても、

自分を一人で放って、

お風呂で寝るではないかと、

気まずい気持ちを隠すために、

わざと不機嫌そうに呟きました。

 

メラディムが、

一緒にお風呂で

寝るわけにはいかないからと

反論すると、ラティルは、

一緒にベッドで寝ることは

考えたことがないのかと

笑いながら問い返しましたが、

両方向から視線を感じて

口をつぐみました。 

◇外見だけで・・・◇

細長いガラス瓶に花を一輪挿して

眺めているゲスターを見たトゥーリは、

気分のいいことがあったようだと

声を掛けました。

ゲスターがそちらが向くと、トゥーリが

安堵の表情で近づいて来ました。

 

分かった・・・?

 

ゲスターは否定する代わりに

照れくさそうに

自分の顔を触りました。

「はい」と、トゥーリは

訳もなく嬉しそうに頷きました。

 

皇帝の正体が明らかになった後、

宮殿の内外は慌ただしくなりました。

それは、皇帝が依然として

あまり側室たちを

訪れていないという意味でした。

当然、ゲスターは

だんだん元気がなくなって来ました。

しかし、今日は、

あれほどまでに喜んでいました。

 

トゥーリはゲスターを

化粧台の前に連れて行きながら

何があったのか聞いてもいいかと

尋ねました。

ゲスターは、両手を腹の近くで

ギュッと握りしめ、

照れくさそうに笑い続けました。

 

彼は自分を見て、

魂が抜けたような皇帝を

思い出していました。

ラトラシルが

自分をそんな風に見たことは

一度もありませんでした。

まさに、

一目惚れしたような視線でした。

 

ゲスターは、

皇帝が自分のことを

好きになってくれているようだと

消え入りそうな声で打ち明けました。

 

トゥーリはゲスターが

黒魔術師であることを知りながらも

依然としてゲスターに

誠実な姿を見せていたので、

ゲスターは彼を

少しずつ信頼していました。

 

本当ですか?

 

トゥーリは嬉しそうに

にっこり笑いました。

皇帝が、この部屋を訪れる回数が

多くはないということが

思い浮かびましたが、

ゲスターが一人であちこち歩き回って

皇帝に会ったことが

あるのではないかと思い、

皇帝と別の場所で会ったのかと

尋ねました。

ゲスターは「うん・・・」と

返事をしました。

 

トゥーリは、

良かった。

これで皇帝も、お坊ちゃまが

一番皇配に近いということに

気づくだろうと言うと、

力を込めて

ゲスターの曲がりくねった髪の毛を

木の櫛で熱心に梳かしました。

柔らかい茶色の髪の毛が、

その度にウサギの毛のように

膨らみましたが、

トゥーリもゲスターも

気づきませんでした。

 

ゲスターは

 

そうですか・・・?

 

と聞き返しました。

 

トゥーリは、

もちろん、そうだ。

怪物が宮殿に現れた時も、

坊ちゃんが一番かっこよく

戦ったので、皇帝も

それを覚えていると思うと

熱心におべっかを使いました。

しかし、ゲスターの口元は

むしろ少し固まりました。

 

これに気づいたトゥーリは、

もしかして自分が

変なことを言ってしまったかと

すぐに泣き顔で尋ねると、

ゲスターは首を横に振り、

そうではなく、

気になることがあって・・・と

答えました。

トゥーリは、

何が気になっているのかと

尋ねました。

 

ゲスターは、

皇帝が自分のことを

気に入ってくれるのはいいけれど

自分は・・・外見だけで

皇帝を虜にしたくない・・・

大事なのは心だから・・・と

答えて、顔を赤くしました。

 

トゥーリは口をつぐみました。

彼の目には、ゲスターは

それほどハンサムではなく、

確かにハンサムではあるけれど、

周りに華やかな美男子が

あまりにも多いと思いました。

しかし、トゥーリは親指を立てて

 

お坊ちゃま、最高!

 

と言いました。

◇唇は柔らか◇

一緒に訓練を受けて学びたいという

外国からの要請と

対怪物部隊小隊員を増やそうという

国内からの要請が

同時に数件入って来ました。

ラティルは、

その問題を話し合うために

いつもより遅くまで働きました。

 

ラティルは、夕方に

ザイシンに会いに行くという約束を

思い出し、急いで彼の住居に

走って行きました。

 

もう彼は、寝てしまっただろうかと

心配しましたが、幸い、ザイシンは

元気に起きていました。

しかし、普段のように

運動をしたり祈ったりはせず、

ぼんやりと、

ソファーに胡坐をかいて

座っていました。

 

陛下!

忘れていたかと思いました!

 

ラティルを見るや否や、

ザイシンは立ち上がって

走って来ました。

彼女が現れたのを見て、

少し、ほっとした表情でした。

 

その態度を見ると、ラティルは

申し訳ない気持ちが押し寄せて来て、

彼の腰を抱きながら

部屋に入りました。

 

ラティルは、

随分、待たせたことを謝り、

仕事が終わるのが遅かったと

言い訳をしました。

ザイシンは、

とてもラティルが忙しいそうだと

指摘しました。彼女は、

自分がロードであることを知った後、

人々の反応が

完全にはっきりと分かれた。

自分に、

さらに助けを求めてくる国もあれば、

その反対も多くなったと答えました。

 

それから、ラティルは

ザイシンの腰をつかみ、

さらに強く引き寄せました。

他の側室も

体がしっかりしていましたが、

彼の体は、

本当に硬くて不思議でした。

 

ザイシンは、知っていることが

一つもなかったので、

ラティルに触られるがままに

じっとしていました。

 

ラティルの手が触れる度に、

彼は、妙に体が

もつれるような気がしました。

彼は、ラティルが自分の部屋に来ても

ただ食事をして、お茶を飲んで

シャワーを浴びて

横で寝るのだと思いました。

ところが、皇帝が来るや否や

自分の腰を触ると、ザイシンは、

どのように反応すればいいのか

分からず、

頭が真っ白になりました。

しかし、自分が準備ができてるのは

確かだったので、

ザイシンは、意欲的に

それを宣言しました。

 

ラティルは笑ってお礼を言った後

手を下ろしました。

そして、ザイシンが

誤解していると思ったラティルは、

それを楽しみにしているけれど、

今日は一緒に睡眠しようと

思って来たと話しました。

 

皇帝の手が離れると、

触れた部位から

徐々に上がってきた熱気が

あっという間に消えました。

ザイシンは、

ラティルが触れていたわき腹を

自分の手で叩きました。

ラティルはその姿を見ましたが、

見ないふりをして

ベッドに向かって素早く歩きました。

 

こちらへ来て。

寝かせてあげる。

 

ベッドに横になったラティルが

隣の席を軽く叩くと、

ザイシンは急いで近づいて来ました。

布団を押し出して、

大きな体が横になると、

あっという間に

視界がいっぱいになりました。

ザイシンは横向きになり

ラティルと向かい合いました。

 

並んで横になっただけなのに、

心臓の鼓動が速くなりました。

ザイシンは、

皇帝も自分の心臓の音を

きっと聞くことができると思いました。

実際、ラティルは、彼の心臓の音を

きちんと聞いていました。

さらに、ラティルは、

以前、彼が自分と口づけしたことを

思い出すことも知っていました。

本当に手だけ握って寝ようと思って

来たのに。 

ザイシンの立場で感じた

その露骨な感情に、

ラティルも一緒に

ドキドキし始めました。

 

ザイシンはラティルを呼びながら

そっと体を、さらに前にくっつけて、

ラティルと額を突き合わせました。

布団をかぶっていないのに

暑さを感じました。

 

ザイシンはラティルに

口を合わせてもいいかと尋ねました。

ラティルは自分の方から

口を合わせることができましたが

わざと頷きました。

 

許可が下りると、

まずザイシンは目を閉じました。

彼の唇は、体と違って柔らかでした。

しかし、彼が印を押すように

唇を押さえつけて息もできずにいると

ラティルは、これ以上我慢できず

笑いを爆発させました。

 

空気が吹き出して来ると、

ザイシンは目を丸くして

首を傾げながら、

 

陛下?私が変ですか?

 

と尋ねました。

ラティルは返事の代わりに

彼の唇にキスをしました。

◇また歌声が◇

ラティルは、

石の人形を抱いて寝ている気分で

半分、夢うつつの中にいると、

タッシールと一緒にいた時に

聞こえてきた、

あの歌声がまた聞こえて来ました。

 

ラティルは

反射的に目を開けました。

ザイシンはラティルを抱きしめて

ぐっすり眠っていました。

ラティルは目を閉じましたが、

歌声を聞くと

湖のほとりにいた男の姿が

目の前にちらつきました。

 

ラティルは、

少し出かけて来ると、

訳もなくザイシンに声を掛けると、

彼の腕を退かして立ち上がりました。

そして、ガウンを羽織って

そっと外に出て、

湖へ歩いて行きました。

 

やはり、

前日のあの男が、足を水に浸して

歌っていました。

聞こえそうで聞こえないような

小さな声でしたが、不思議なほど

耳によく入って来ました。

 

ラティルは、

もっと近づく代わりに

距離を置いて座り、

男の歌に耳を傾けました。

 

こうやって見ると、

怪物ではなさそうだけれどと

思った瞬間、

男は突然、歌うのをやめ、

ラティルを振り返りました。

彼女は、頬杖をついていましたが

驚いて頭を上げました。

そして、思わず立ち上がると

男は笑いを噴き出し、

驚くべきことに、

 

また、逃げるの?

 

と、ラティルに声をかけました。

今回は、男が照明の付近にいたので

彼の顔をもう少しはっきりと

見ることができました。

 

ラティルは彼に

近づくこともできず、

遠ざかることもできずに

躊躇っていましたが、

すぐに気を取り直して、

そちらへ近寄りました。

自分はロードなので、この男が

怪物でも構わないと思いました。

 

男は、

ラティルが直接そばに来るまで

びくともしませんでした。

ラティルは躊躇いながら

一歩ほど距離を置いて座ると

 

あなた、誰?

 

と尋ねました。

◇嫉妬?◇

皇帝を魅了して引き寄せた歌声は、

タッシールの部屋にも

聞こえて来ました。

彼は歌声が聞こえると

すぐに立ち上がり、

窓を開けて外に出ました。

 

スリッパを履いて歩いていると

ヘイレンが悲鳴を上げる姿が

目に入りましたが、タッシールは

歌を歌っていた男が気になりました。

 

一体、どんな男だったから

皇帝が行って来た後、

ぼーっとしていたのだろうか。

 

湖畔を歩いていたタッシールは

木の後ろに姿を隠しました。

砂漠の砂のような髪の色の男が

足を水に浸して

皇帝を眺めていました。

 

皇帝は距離を置いたまま

膝を抱えて座り

男をチラチラ見ていました。

二人は一言ずつ話していましたが

何て言っているのかは

聞こえませんでした。

 

タッシールは、あっという間に

気分が沈みました。

否定できないほど

露骨に嫌な気分でした。

 

彼はポケットに手を入れて、

木に斜めに寄りかかって立ち、

その、みっともない光景から

目を離しませんでした。

ふと、自分が、

恋人が浮気をする現場を

発見したかのように

振る舞っているような気がしました。

他の人がこんな行動をしていたら、

「それは嫉妬です」と

教えていただろうと思いました。

タッシールは眉を顰めました。

 

しかし、これは他の人の話で、

冗談半分で嫉妬という言葉を

口にしたけれど、彼は自分が本気で

他人に嫉妬できるとは

思いませんでした。

 

皇帝と男の会話は

長くは続きませんでした。

皇帝は飛び上がると、

躊躇いながら、

どこかへ走って行きました。

 

皇帝がいなくなると、

タッシールは木から離れて

そちらへ歩いて行きました。

しかし、二歩も進む前に

湖にいた男は

あっという間に消えました。

 

人間ではないのだろうか?

 

単純に速いとは言えない速度でした。

カルレインやギルゴール、

ゲスターが、

そのような速度で移動しました。

 

タッシールは

吸血鬼なのだろうかと呟いた時、

すぐ後ろから、

なぜそのように見つめているのかと

声が聞こえて来ました。

 

タッシールが後ろを振り向くと、

先程、彼が寄りかかっていた

木のそばに、

あの男が立っていました。

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ゲスターが一番のハンサムだと

トゥーリが思っていなかったのは

意外でした。

だから、トゥーリは、他の側室より

ゲスターが見劣りしないよう

彼に化粧をしたり、

着飾らせていたのですね。

 

ラティルはゲスターのことを

魂が抜けたような顔で

見たことがなかったのですね。

アウエル・キクレンの顔を見て

ラティルがそうなったことに

ゲスターは

嫉妬したり不愉快には

ならなかったのでしょうか?

外見はアウエルでも

目は自分に向けられているから

それだけで恍惚として

外見のことは忘れてしまったのかも。

 

しかし、それだけで

皇配になれると思うなんて、

単純と言うか、愚かと言うか・・・

結局、ゲスターは、顔でも、仕事でも

タッシールに勝てず、

これ以上、打つ手がないので、

自分よりハンサムな

アウエル・キクレンを出して、

ラティルを誘惑したのではないかと

思いますが、

一時的にラティルが

アウエル・キクレンに夢中になっても

顔で皇配は選ばないと思います。

ゲスターには、他にも

何か狙いがあるのでしょうか?

ゲスターは

人を貶めることにかけては

頭をよく働かせるので

タッシールが心配です。

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