自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

泣いてみろ、乞うてもいい 9話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 14、15話 世界で一番きれいな帽子

 

9話 窓から庭園を見ていたブラント伯爵夫人はレイラを見つけました。

 

庭師を手伝っている

眼鏡をかけた女性を見た

ブラント伯爵夫人は、

まさか、あの女は

庭師が育てていた孤児かと尋ねると

クロディーヌは

「はい、レイラ、あの子です」と

大したことなさそうに答えました。

 

ブラント伯爵夫人が

窓際をウロウロしている間、

クローディーヌは落ち着いて

バラの花の刺繡をしていました。

そして、レイラのことを

きれいな子だ。 成長するほど

ますますきれいになるようだと

褒めると、ブラント伯爵夫人は

それを何とも思わないのかと

尋ねました。

 

クロディーヌは、

母親が何を心配しているか

知っていると答えると、

満足そうな笑みを浮かべました。

心配そうな表情をしていた

ブラント伯爵夫人の目が

丸くなりました。

 

体の弱いブラント伯爵夫人は

流産を繰り返した末、

ようやく一人娘のクロディーヌを

無事に産みました。

 

後継者を産めなかったという

劣等感に苛まれた伯爵夫人は、

もしかして

夫の愛が冷めるのではないかと

戦々恐々と生きてきました。

幸い、ブラント伯爵は

愛人からも、

息子を得られなかったけれど、

だからといって

安心できませんでした。

いつ若くて美しい女性が現れ、

彼に息子を産み、愛を奪っていくか

分からないからでした。

 

クロディーヌは、

そんな母親が可哀想でしたが

その憐憫の大きさと同じくらい

母親にうんざりしていました。

 

クロディーヌは、

そんなことにこだわらないと言うと

伯爵夫人は、

呆れたようにため息をつき、

クロディーヌは、まだ幼くて

男を知らない。自分だったら・・・

と言うと、クロディーヌは、

世の中のすべての美しい女を

ヘルハルト公爵の目の前から

片づけてしまえと言うのかと言って

笑いました。

そして、母親の言う通り、

自分は、まだ若くて

男のことをよく知らないけれど

非常に名高い男たちも、

大抵、愛人の一人や二人は

いるものだいうことを知っている。

もちろん、そんなことがないことを

願っているけれど、

もしそんなことが起こったとしても、

事新しいことではないということを

知っていると話しました。

 

偶然レイラと出会った瞬間、

普段落ち着いているクロディーヌも

かなり驚きました。

きれいな少女が美しい女性に育つのは

当然のことだけれど、

久しぶりに見たレイラの姿は

期待以上でした。

 

ロビタの女性特有の

小柄で繊細で美しい顔立ち。

神秘的な眼差しを秘めた緑の目と

白く透き通るような肌は

まるで妖精のような雰囲気を

醸し出していました。

あのような女性を目の前にした

ヘルハルト公爵は、

果たしてどんな反応を見せるのか

少し気になったため、

クロディーヌはレイラに

突然の同行を提案しました。

そして彼は、

適度な興味と無関心、

完璧な品位と節制で

クロディーヌの期待に

応えてくれました。

 

それでも、ブラント伯爵夫人は

まだ安心できない表情で、

あのような子を

マティアスの近くに置いて

いいことはない。

自分がヘルハルト家に

話してみたらどうかと提案しました。

 

クロディーヌは、

あらゆる物を持っていながらも

愛のために泣く母親を見て、

自分は、

そのように生きることはないと

何度も誓いました。

だからクロディーヌは、

マティアスとの婚約を決意しました。

高貴で裕福で美しい彼が、

一生、政略結婚した妻だけを

献身的に愛することを願うなんて

むしろ、童話のハッピーエンドを

信じた方がマシでした。

 

もしかすると、彼も

父親や他の数多くの男たちのように

美しい女性に対する欲情に

流されるかもしれない。

しかし、愛人を

愛人と考えることができる男は、

概して無害で、問題を起こすのは、

愛人を愛人として認識できない男。

クロディーヌが知っている

マティアスは、確かに前者でした。

 

彼を愛しているのか。

そうかもしれないし、

もしかしたら

違うかもしれないけれど、

それは、あまり重要ではなく

マティアスもそうだということを

よく知っている。

重要なのは、

与えられたすべての役割に忠実な

ヘルハルト公爵は、

立派な夫と父親の役割も、

完璧に果たすという事実。

クロディーヌは、

自分の尊厳と品位を守れる結婚を

望んでいました。

 

クロディーヌは、

たとえヘルハルト公爵が、

あの卑賤で美しい子供に

興味を持ったとしても

大したことではないと淡々と言うと

ブラント伯爵夫人は驚愕し、

一体何を言っているのかと

抗議しました。

 

しかし、クロディーヌは、

せいぜい愛人にすぎないと言って

軽く笑いました。

そして、

あえて自分の席を脅かすことなく

自分の手のひらの上に置いて

飼いならすことができる女の方が

楽かもしれないと言うと、

グラント伯爵夫人は、

クロディーヌが本当に愛を知らないと

嘆きました。

 

まさにその愛のために

涙が乾く日がなかった

母親の目を見つめていた

クロディーヌは、

妙な笑みを浮かべながら

背を向けました。

窓の外では、立ち上がったレイラが

腰を叩いて笑っていました。

カイルがやって来た時、

小屋はがらんとしていましたが

彼は去ることなく、

ポーチの椅子に座りました。

そして、眼鏡をかけた

レイラの顔を思い出すと

ニッコリ笑いました。

 

未来のエトマン夫人は

眼鏡をかけてもきれいでした。

しばらくは、見慣れなくて

ぎこちなかったけれど、

今は、その顔を思い出すと

胸がドキドキしました。

再び顔が赤くなりそうだったので

カイルは、

訳もなく咳払いをしました。

 

その時、レイラとビルおじさんが

小屋に戻って来ましたが、カイルは、

レイラのきれいな顔を隠した

ダサい帽子を見て眉を顰め

その帽子は一体何なのか。

本当にダサい。

まさか、お金を払って

買ったわけではないよねと

からかいました。

レイラとビルの、かなり険しい視線が

同時に彼に向かいました。

 

おじさんが買ってくれたと

眉を顰めたレイラが叫びました。

カイルはビクッとし、

改めて見るときれい。

ビルおじさんの見る目は最高と

急いで見解を変えました。

 

レイラは、

からかわないで。

自分にとって本当に大切なものだと

抗議すると、

依然として不満そうな表情で

造花とリボンをふんだんに使った、

やや派手な麦わら帽子を

脱ぎました。

 

ビルが荷車を片付けている間、

レイラは昼食を用意しました。

食卓の端に置かれた帽子の前に

座ったカイルは、

レイラの顔色を窺いながら

怒っているのかと尋ねました。

 

レイラは、カイルの分の皿を

力を込めて置きました。

それでも食事はくれそうなので

とりあえずカイルはホッとしました。

 

カイルはレイラに謝ると、

自分が知っていたら

あんなことを言ったと思うかと

尋ねました。

レイラは分からないと答えました。

カイルは、なぜ急に

帽子をプレゼントしてもらったのかと

尋ねました。

レイラは、自分がお願いしたと

答えました。

カイルが知っているレイラは

めったに誰かに

何かを要求しない子供だったので

驚きました。

 

レイラは低い声で、

自分が黙ってお金を貯めて

高い眼鏡を買ったことを

ビルおじさんが、

とても悲しんだからと説明しました。

そしてテーブルを整え終えると、

カイルの向かいに座りました。

 

レイラが眼鏡をかけた姿で

小屋に現れると、ビルおじさんは

後頭部を殴られた人のように

ぼんやりとしました。

眼鏡をかけるようになった

経緯を聞いた後は、

氷のように冷たい表情をしました。

あれほど怒ったビルおじさんの姿は

初めてでした。

 

自分がそんなに頼りないのかと

ため息をつきながら尋ねる

おじさんの目が

とても悲しそうに見えたので、

レイラは息が詰まりました。

 

そうではない。

世話になってばかりいるので

この程度は、

自分の力でやろうと思ったと

説明するほど、ビルの目は、

ますます悲しそうになりました。

 

その日から、ビルはむっとして

口を固く閉ざしてしまったので

レイラは途方に暮れ、

戦々恐々としていましたが

数日前、夕食の食卓でレイラは

とてもきれいな帽子を

買ってくれると嬉しいと

突然言い出しました。

ビルおじさんは、にっこり笑いました。

 

翌日の夕方、おじさんは

街に出たついでに

花とリボンがいっぱい付いた

麦わら帽子を買って来ました。

 

リンドの所で買ったから、

嫌なら持って行って

変えるようにと、

ビルはその帽子を差し出しながら

付け加えました。

レイラはビルおじさんに

直接、選んだのかと尋ねると、

おじさんは、そうだと答えました。

レイラは、

とてもきれいだと言って

ニッコリ笑いながら

帽子をかぶりました。

 

ビルおじさんは、

レイラの物を買う時、

大抵はモナ夫人に頼むか、

レイラを直接店に連れて行って

必要なものを選ばせました。

そんなビルおじさんが

女性の帽子を直接選ぶことが

どれほど大変だったのか、

それが、どれほど大きな愛なのか

レイラは、よく知っていました。

 

ビルにとって花は

この世で一番きれいなもの。

だから花がたくさんついた帽子こそ

一番きれいな帽子。

だから、これは確実に、

この世で一番きれいで

愛らしい帽子でした。

 

カイルは当惑しながら、

そんなことは

もっと早く言うべきだった。

そのプレゼントをからかった自分が

ゴミみたいだと抗議すると、

レイラは、話す暇も与えず

見た瞬間にからかったと

非難しました。

カイルは、

それは、そうだけれどと呟きました。

 

その時、突然、扉を開けて

入って来たビルは、

この生意気な穀潰しは、

また自分の家の食料を

食い荒らすのか。

いつかエトマン先生に、

食事代をしっかり請求してやると

大声で叫びましたが、

荒々しい言葉とは全く違い、

顔は親しみやすく

遊び心がありました。

そして帽子を見た彼は

照れくさそうに笑いました。

 

彼を見て微笑むレイラの顔が

あまりにも優しくて、

カイルは情けないことに

一瞬、嫉妬するところでした。

レイラの愛する男の第1位は、

永遠にビルおじさんだろうから

カイルは第2位の運命を

受け入れるしかないと

自分を宥めながら

フォークを握りました。

 

ビルおじさんの

いじめのようなものは

どうでも良いと思いました。

レイラが作った料理は、

その恥辱を甘受するほど

おいしかったからでした。

昼食後、ビルおじさんが

市内に出かけると、

小屋にはカイルとレイラだけが

残りました。

レイラはポーチに座って本を読み、

カイルは本を読むふりをして

レイラを眺めました。

 

時々ビスケットをつまむ時を除けば、

レイラは驚くほど

本にだけ集中していました。

あの小説を貸したことを

後悔しながらも、

カイルはニッコリ笑いました。

レイラが集中して本を読む時の顔が

どれほどきれいか。

ビスケットを頬張る時、

どれほど愛らしいか

レイラは知らないだろうと

思いました。

 

すでに閉じてしまった本を

床に置いたカイルは、

今日は告白しようかと

真剣な表情で

レイラを眺めました。

もう少し待てると信じていたけれど

もう自信がなくなりました。

 

レイラの指先が触れただけでも

心臓が裂けるように

ドキドキしました。

全身の熱が上がり、

時には罪悪感を覚える夢を

見たりもしました。

しかし、それよりも

カイルを苦しめるのは、

ある日、突然現れた誰かが

レイラを奪っていくかも

しれないという

恐怖に近い不安でした。

だから、

無謀な告白をしてしまった方が

いいのではないかという

衝動に駆られたカイルが

唇を開いた瞬間、

馬の蹄の音が聞こえて来ました。

そちらへ顔を向けると

馬の背に乗った

乗馬服姿のヘルハルト公爵が

見えました。

ビスケットをかじっていたレイラも

驚いて顔を上げました。

 

ポーチの手すりの前で

馬を止めた公爵は、

カイルをチラッと見た後、

戸惑って赤くなったレイラの顔を

見ました。

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思ったことを

遠慮なく口にするカイルは

無神経なところが

あるかもしれないけれど、

天真爛漫で、裏表がないので、

ビルおじさんも、カイルなら、

レイラを任せても大丈夫だと

思っているのではないかと思います。

肝心のレイラは、今のところ

友達としか思っていないかも

しれませんが。

 

燦燦と輝く太陽のような

カイルが、

ヘルハルト公爵という暗雲に

隠されてしまうかと思うと

悲しいです。

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いつもコメントを

ありがとうございます。

 

生成AIで作った帽子の画像。

なぜか、麦だか

ネコジャラシみたいなものが

入ってしまいました。

気になるけれど、

そのままUPしてしまいました。

 

それでは、明日も更新します。

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