743話 大神官は殺人容疑で警察に捕まってしまいました。 ◇ザイシンを救う方法◇ ザイシンから渡された紙には、 彼の図体とは違う、 小さくて細かい字で 伯爵から聞いた話が 書かれていました。 ザイシンが 急いで伯爵に付いて行って 伯爵の話を聞き、彼を説得…
742話 ラナムンと大神官は、レアンの側近がウロウロしているのを発見しました。 ◇説得◇ レアン皇子の腹心は 下半身を茂みの中に隠し、 上半身は木の間に隠して、 本宮の、とある窓を眺めていました。 ラナムンとザイシンも、 一緒にその窓を見ましたが、 日…
741話 先帝の部下たちは、ラティルの語った先帝の言葉について話し合っていましたが・・・ ◇まだ、その時期ではない◇ その時、 自分は皇帝と話して見るべきだと 思うと、部下の一人が 重々しい声で割り込んで来ました。 その言葉の主に 人々の視線が集まりま…
740話 ラティルは先帝に、秘密の部下について尋ねましたが・・・ ◇皇帝でなければ◇ 幽霊も、 ため息をつくことができることを ラティルは知りました。 幽霊のため息は、 寒い日の白い息のようでした。 ラティルは、父親に 話したくないのかと尋ねました。 彼…
739話 ラティルは白魔術師に他人の魔法を解除させるのを頼むことに成功しました。 ◇レアンの焦り◇ タッシールの推測通り、 棺の一つに、 まだ先帝の遺骨がありました。 すべての棺には爆発魔術が かけられていましたが、 爆発魔術を解除すると、 それらの棺…
102話 吐き気を催したエルナをビョルンは抱き抱えて走りました。 力なく座って 窓の外だけを見つめていたエルナは 川の向こうに大公の橋が 見え始めた頃になって、 「どうしてですか?」と 最初の一言を切り出しました。 ドレスは草の汁と土埃に塗れ、 髪は…
738話 ラティルとレアンは互いに相手に騙されたと思っています。 ◇ロードの兄は慎重◇ ラティルは目を閉じて ソファーの肘掛けを トントン叩きました。 ランブリーは 耳と尻尾をだらんと垂らして、 力なく毛繕いをしていました。 サーナット卿は ラティルの手…