自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

再婚承認を要求します 313話 外伝 51話 ノベル ネタバレ 父と娘の真実とよこしまな野望

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外伝51話 狩猟用の罠に足を挟まれたソビエシュの所へモテがやって来ました。 

◇知らないふり◇


ソビエシュは

ローリエム、私の娘と

呼びたかったものの、

理性がそれを押しとどめました。

 

あの子は真実を知っている。

全てを知りながら

聞きたがらなかった。

 

聞いた時は戯言だと思った

ケルドレックの言葉が

今、ソビエシュを縛っていました。

 

結局、ソビエシュは

モテと呼びました。

けれども

その名前を呼ぶことさえ

限りなく悲しくなり

ソビエシュは何度も

その名前を呟きました。

けれども、モテが

遠ざかる音がしました。

 

ソビエシュは、

名前を呼ぶのを止めると、

モテが大切な宝石を

探し出してくれたことに

上ずった声でお礼を言いました。

目元に涙が浮かんできたので

土を握りしめて

涙をこらえようとしましたが

できませんでした。

 

そんな中

罠はソビエシュの足に

少しずつ食い込んでいくので

彼の額から

冷や汗がだらだら出ました。

 

モテは

そんなことで

お礼を言わなくてもいいと

言いました。

 

ソビエシュは、

本当に大切な物だったからと

返事をしました。

 

モテは

自分がソビエシュの娘であることを

彼が気づいているけれど

知らないふりをしていることに

気づきました。

 

絶望的な顔をしているのに

知らない振りをしていることを

不思議に思いましたが

彼女も知らないふりをして

無理やり口を

にやにや笑う形にして

良かったと言いましたが

知らないうちに

涙が一滴こぼれました。

 

ソビエシュは

どうして泣くのか。

泣かないで欲しいと頼みました。

 

モテは、罠を外すのを

助けるべきか

背を向けて行ってしまうか

迷いました。

 

知らないふりを

してくれているなら

助けてもいいと思っていると

ソビエシュと一緒に来た人が

彼を探している声がしました。

 

モテは、ソビエシュと後ろを

交互に振り返りながら走り続け、

自分の乗って来た馬に

飛び乗りました。

モテは馬を走らせながら

涙を飲み込みました。

 

モテの遠ざかる音が

聞こえなくなると

ソビエシュは

ローリエムの名前を

口にしました。

 

ようやく騎士団長が到着し

2人の騎士が罠を外しました。

そして、騎士団長は

すぐに治療をする必要があるので

近くの城へ行くことを提案し

エベリーに連絡すると言いました。

 

ソビエシュは

モテが行ってしまった方向を

しばらく見ながら頷きました。

 

そして、オロレオに

子供を密かに追いかけ、

子供がどこに住んでいて

どのように過ごしていて

何を欲しがっていて

暮らしに足りないものはないか

徹底的に調べて知らせるように

命じました。

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◇父を思う涙◇

狩場を離れる間ずっと

モテは、自分が罠を

外すべきだったのではないかと

気にしていました。

 

助けられる前に

傷がひどくなっているのでは

ないか。

 

助けに来た人たちも罠にかかり

結局、罠から

抜け出せなかったのではないか。

 

と色々な思いが交錯しました。

 

そしてモテの名前を呼ぶことができず

涙を流していた姿を思い浮かべると

モテは首を振り

他のことを考えることにしました。

 

モテは、どうやって

ラリ皇女と会おうか考えました。

ケルドレックは、

モテが真実に気付いたことを

知っているので

彼に事情を話して

助けてもらおうと思いました。

 

モテは

ケルドレックは両親より柔軟だと

考えた時

罠にかかったまま

自分をじっと見ていた

ソビエシュの瞳を思い出し

モテは再び涙を飲み込みました。

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◇不在の謎◇

その時刻、

ラリは西大帝国へ帰るため

ソビエシュに挨拶をしに

東宮を訪れましたが

ソビエシュは不在で、

宮殿内を散歩しているわけでも

なさそうでした。

ソビエシュがどこへ行ったのか

近衛兵に聞いても

教えてくれませんでした。

 

ソビエシュは

ちょっとした用事であれば

ラリとカイが来ている時に

宮殿を不在にすることはないし

近衛兵が行き先を

教えてくれないことも

初めてでした。

 

ラリは困ってしまいました。

誕生日当日に開かれる

西大帝国のパーティに出席するには

挨拶をして出発する必要がありました。

 

何年も同様に

パーティを開いてきたソビエシュが

知らないはずがないのに

不在にしていることを

ラリは意外に思いました。

 

近衛兵は、ソビエシュが

いつ帰って来るかも

教えてくれないので

ラリは諦めて

自分の部屋へ戻ることにしました。

 

後からやって来たカイと

廊下で会ったラリは

ソビエシュが不在であること、

その理由もわからないことを

伝えました。

カイも意外そうな顔をしました。

 

ラリは祖父母にだけ挨拶をすると

言いました。

 

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◇リルテアン大公の野望◇

ラリとカイが

リルテアン大公に挨拶もしないで

帰ってしまったことに

彼は顔を真っ赤にして怒りました。

 

ラリのことをきれいだと

お世辞を言ったのに

彼女はお高くとまっていると

大公妃に文句を言いました。

 

大公妃は、

ラリ皇女でなければいけないのか、

あんな性格では

結婚してからも大変だと

言いました。

大公は、他に適当な人がいないと

答えました。

 

ところが、しばらくして

やって来た部下が、

最近ソビエシュ皇帝が

銀髪の子供を

東宮の裏の小さな庭に

こっそり呼んでいるようだ。

平凡な貴族の令嬢なら

あえて、

こっそり呼ばないのではないか

報告しました。

 

ソビエシュが

銀髪の成人女性と密会しているなら

ついに新たな愛を探し始めたかと

考えるけれど

銀髪の子供は怪しいと思いました。

 

すると大公妃は、

ベルディ子爵夫人が

ずっと隅にいて

一言も喋らなかったけれど

パーティに来ていたと話しました。

大公は、ソビエシュが

廃位された姫を見つけ出したのかと

叫びました。

 

もしソビエシュが

こっそり会っている銀髪の女の子が

本当の姫だったら

自分たちにとって良いことだと

リルテアン大公は考えました。

 

ラリは

ナビエの殻をかぶっているけれど

中身は

リルテアン大公の仇のハインリで

どこもかしこも、非常に傲慢でした。

妻の言う通り

息子と結婚をさせても

色々と問題を引き起こす

可能性が高いと思いました。

一方、廃位された皇女は

リルテアン大公と

仲の良かったラスタの娘でした。

 

10年以上経った今、

1年もしないうちに廃位され

自死したラスタに対して

同情する世論が

少しずつ出てきていました。

ラスタが色々と問題を起こしたのは

事実だけれど

出身が出身なだけに

皇室が、

しっかり統制すべきだったという

批判でした。

 

もちろん、同情世論より

批判世論の方が大きいけれども

悲運の皇女に対しては

親子検査を実施した神官が

自死した後に、同情世論の方が

大きくなっていました。

彼は脅迫を受けて検査を捏造し

その罪悪感から

自死をしたのではないかと

言われるようになりました。

 

検査が捏造されていても

いなくても

親子検査ができない以上

姫の復位はないだろうけれど

世論は悪くない状態でした。

 

リルテアン大公は

血統だけなら彼の息子は

皇位に一番近いので

悲運の皇女に対する世論を

自分の息子の方へ

向けることができたらと考えました。

 

リルテアン大公は部下を呼び

ベルディ子爵夫人の

住んでいる場所を尋ねました。

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◇身代わりは嫌◇

シシは

頭がよく働く子でした。

ソビエシュがモテのことを

根掘り葉掘り聞いた後、

シシは

彼の実の娘は自分ではなく

モテであると悟りました。

 

モテが本当に男の子かと

何度も聞いたのは

男装を念頭に置いていたからだと

思いました。

 

モテは男の子だと思っていたけれど

確認したことはありませんでした。

親が年齢をごまかしていれば

子供はそれを信じて育つもの。

モテは同年代の子供より

小柄でした。

髪は染めているのかもしれないと

思いました。

 

以前、養父母に

モテと結婚すると話す度に

それは絶対だめだと

言われたことがありました。

 

シシは

その考えを否定しようと

思いましたが

ソビエシュが執拗に

モテの性別を問い詰めたので

シシは

その結論が正しいと確信しました。

 

何日間かシシは

途方に暮れていましたが

自分は誰かの

代わりになりたくないという

結論を下しました。

 

常時泉の所にいた時は

弟の代わりでした。

それが嫌で

本当の親を探したけれど

その親が、本当の親でなければ

ベルディ子爵夫人の所へいる理由は

ありませんでした。

 

ベルディ子爵夫人が留守の時

シシは荷物をまとめて

家を出ました。

下女1人しかいない家から

抜け出すのは簡単でした。

 

シシは、

これからどうしよう、

実の親を探す方法はあるだろうか。

常時泉の所へは戻れない

考えていた時

モテのことを思い出しました。

 

シシはモテの所へ行き

モテが誰の娘なのか

話してあげようと思いました。

 

その瞬間、大きな何かが

鼻先を滑って来ました。

シシは悲鳴を上げましたが

避ける暇もありませんでした。

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リルテアン大公は

感情の起伏が激しく

腹立ちまぎれに

たくさん問題を起こすけれども

頭は働く方なのだとか。

自分自身は皇帝の座に執着しなくても

ナビエからラスタに

乗り換えた時のように

自分の息子と権力欲のために

悪知恵だけは

たくさん出てきそうです。

 

ソビエシュは

モテに本当のことを

打ち明けませんでしたが

それをしたところで

モテは傷つくだけなのでは

ないかと思います。

ケルドレックの助言に

従ったソビエシュは

賢明だったと思います。

 

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