自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 19話 あらすじ マンガ 19、20、21話 本の内容を忘れさせるほどラティルは魅力的

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19話 最初に誰の所へ行くか悩んでいたラティルでしたが・・・

 

◇ラナムンにする◇

ラティルは、

個人的な好奇心は後回しにして、

ラナムンの所へ行くことにしました。

 

侍従長は、

待機していた別の侍従に、

無言で目配せをしました。

彼は、一礼をして

さっと外へ飛び出して行きました。

おそらく、ラナムンに

ラティルの訪問を告げに行ったと

思われました。

 

ラティルは、息を吸い込みました。

再び緊張感に襲われました。

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◇ラナムンの所へ◇

側室たちが集まって

住んでいるハーレムは

独特な形をしていて、

大きなドーナツに似ていました。

ドーナツの中に、

いくつかの部屋と廊下があり、

ドーナツの周りを

華やかな庭園が囲み、

ドーナツの中央の穴の部分には

大きなプールがありました。

 

クラインの要望で、

彼とラナムンの部屋は、

最も遠くに配置されたと

侍従長から報告を受けたラティルは

 

よくできました。

 

と褒めました。

 

侍従長は、

簡単に各側室の部屋の位置を

説明した後、

ラナムンが滞在する部屋の前で

立ち止まり、

静かにラティルを見ました。

 

彼女が頷くと、

侍従長は閉まっていた扉を

開きました。

ラティルはさりげない振りをして、

部屋の中へ入りました。

後ろから聞こえてきた

扉の閉まる音が、

訳もなく大きく感じました。

 

側室の寝室と廊下の間には、

もう一つ廊下がありました。

その廊下と寝室の間には

扉はなく、アーチ門があり、

そこには宝石で編まれた暖簾が

掛けられていました。

 

片手で暖簾をかき分けて

中へ入ると、

昼間と同じ礼服姿のラナムンが

見えました。

彼はずっと待っていたせいか

少し疲れた様子でした。

 

けれども、

ラティルが入ってくるのを見ると、

当然、ラティルが

ここへ来ると思っていたかのように、

口の片側が冷たく上がりました。

 

えっ、すごく恥ずかしい。

 

ラナムンの笑顔を見た瞬間、

ラティルは一瞬固まり

急にぎこちなくなりました。

 

何て言えばいいのだろう?

私が皇帝だからリードすべき?

横になればいいの?

こちらへ来てと言えば良い?

キスからしなければいけない?

それとも、一応、話をすべき?

今日は、絶対に

寝なければいけないのかな?

 

ラティルの頭の中で、

考えがグルグル回っていました。

 

ラティルは、機械のように

止まっていると、

どんな事情か察したように、

ラナムンは軽く笑い、

ゆっくりと、ラティルに近付き、

自然に彼女の髪をかき上げながら

 

緊張していますか?

 

と尋ねました。

 

ラティルはラナムンを見上げました。

他の令嬢たちが、

ラナムンを褒めたたえる時、

普通だと思っていたのに、

こんなにぴったりと、

顔を近づけてみると、

心臓が止まるほど美しい外見でした。

 

ラティルは、

 

少し・・・

 

と正直に答えると、

ラナムンはラティルのこめかみに

軽くキスをして、

 

私もです。

 

と言いました。

 

全然、

震えていないようだけれど。

 

とラティルが指摘すると、

ラナムンは、

心臓の音を聞いてもいいと

言いました。

 

ラティルは、ラナムンの胸に

耳をもたれましたが、

礼服を重ね着しているので

何も聞こえませんでした。

 

ラティルは聞こえないと呟いて、

頭を上げると、

ラナムンが片手で

礼服のボタンを外し始めたので

音を立てて息を吸い込みました。

均整の取れた筋肉と

きれいな肌が現れました。

 

ラティルは、約3秒間、

何も考えませんでした。

 

ラナムンは

固まったラティルの頭をつかみ、

自分の胸に押し付けながら

 

もう聞こえますか?

 

と囁きました。

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◇苛立つヒュアツィンテ◇

クラインからの連絡は

まだ来ないのかと尋ねる

ヒュアツィンテに

部下は訳もなく、ぎこちなくなり、

力なく、はいと答えました。

 

着いたらすぐに、

手紙を寄こすように伝えたのに、

あのバカが・・・

 

とヒュアツィンテは

眉間にシワを寄せて呟きました。

 

部下は

新しい環境に適応するのに

忙しいのではないかと、

ヒュアツィンテを慰めるつもりで、

話しましたが、ヒュアツィンテは

 

家出すると言って

留学生と身分を偽り、

敵国の宮殿にまで入った奴が

適応だって?

適応は2時間で済ませているはずだ。

 

ときっぱり言いました。

 

ヒュアツィンテは

玉座のひじ掛けを

トントン叩きました。

彼が脅迫観念に襲われるたびに、

大きなホールに、

不安な音が鳴り響きました。

 

弟は

ラティルに会っただろうか?

ラティルは訳もなく

弟に腹いせをしていないだろうか?

いじめていないだろうか?

弟がラティルと仲良くなりすぎて、

もしも2人が・・・

その2人でなくても、

今頃は誓約式を終えて、

側室たちがハーレムに入ったはず。

 

ヒュアツィンテの顔が、

おそろしいほど

しわくちゃになりました。

 

ヒュアツィンテは、

クラインから連絡が来るのを

待っていたら

夜が明けてしまうので、

アクシアン副団長を呼んでくるよう

部下に命じました。

 

しかし、15分後、

ヒュアツィンテを訪れたのは、

アクシアン副団長ではなく

アイニ皇后でした。

ヒュアツィンテの表情が

硬くなったので、

部下は2人の顔色を窺いながら

外へ出ました。

 

ヒュアツィンテは

部下を引き止める代わりに、

冷たく薄情な声で、

 

どうして来たのか?

 

とアイニに尋ねました。

 

アイニも硬い顔で

ヒュアツィンテに近づき、

自分との離婚を準備しているのは

本当かと尋ねました。

 

知らないから聞いているのか?

 

と、ヒュアツィンテが尋ねると、

アイニは、

ヒュアツィンテの口から、

直接聞きたくて尋ねていると

答えました。

 

ヒュアツィンテは苦笑いをして、

 

どうして?

どうせ知っていたことじゃないか。

私のそばに忍ばせていたスパイが

3年前から、

ずっと話していたはずだが。

何も知らない振りをするのか?

 

と尋ねました。

 

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◇妊娠は先送り◇

ラティルは

ぼんやりと目を覚ますと、

目の前のきれいな肌を見て

目をパチクリさせました。

 

しばらく頭がぼーっとしていましたが

遅れて、

前の晩のことを思い出しました。

 

ラティルは、

ゆっくりと頭を上げました。

ラナムンはまだ眠っていました。

眠った状態で、

ずっとラティルを抱きしめていました。

 

ラティルは、ラナムンが

腕枕をしていることに気付き、

さっと頭を抜きました。

 

これは、恥ずかしいです。

 

ラティルは、ぎこちなく

髪の毛をいじっていると

隣でカサコソと音がしました。

 

ラナムンは

 

起きられましたか?

 

と言って、

ラティルを見上げました。

 

その様子は、

どこか色情的な面があり、

ラティルの顔は熱っぽくなりました。

 

ラティルが返事をすると、

ラナムンは笑うことなく

手を伸ばして、

ラティルの毛先を弄り、

そっと手を下げて

背中を叩きました。

大きな手が、薄い服の上に

触れる感覚に

ラティルは驚きました。

そして、空気の抜けるような

笑い声を出し、

 

う~ん、ぎこちないな。

 

とラティルが呟くと、

ラナムンはゆっくりと起き上がり

自然に、ラティルの額に

キスをしました。

 

ラナムンは起き上がりながら、

尋ねました。

 

お風呂に入ってから帰りますか?

 

一緒に。

 

かすかな声に、

ラティルは身を震わせながら、

首を振りました。

 

ラナムンは、もう一度、

かすかに笑い、

ラティルが脱いだマントを

着せるのを手伝いました。

肌が触れる度に、

ラティルは気まずい思いがしました。

 

ヒュアツィンテが相手だったら、

こうはならなかったのに。

 

自分でも気づかないうちに、

元彼のことを

思い浮かべたラティルは

プライドが傷つきました。

 

どうして、ここで

急にヒュアツィンテが出てくるの?

同じように復讐したのだから、

今は、ヒュアツィンテを

忘れなければいけないのに。

 

そうできないのが嫌だと

ラティルは思いました。

 

幸いラナムンが、

 

今夜もいらっしゃいますか?

 

と質問したので、

ラティルは恥ずかしさから

抜け出すことができましたが、

ラティルは驚いて、

ラナムンを振り返りました。

 

ラナムンは、淡々とした表情で

 

いらっしゃらないのですか?

 

と再び尋ねました。

 

ラティルは、

少し忙しいと思うと答えました。

 

ラティルの返事を聞いた

ラナムンの眉間に

少ししわが寄りました。

 

忙しいではなく、

忙しいと思うですか?

もしかして、

忙しくしたいのでは?

 

ラティルは答えませんでした。

 

おいでにならないようですね。

 

ラナムンは、櫛を持って来て、

そっとラティルの髪を梳かしました。

手は柔らかくて暖かったけれど、

雰囲気は冷ややかでした。

 

ラティルは、本当に忙しいと

不自然に笑いながら呟きました。

 

忙しいのは本当だけれど、

理由は別にありました。

 

ハーレムに男を入れたものの、

ラティルは毎日、側室を

訪問するつもりはありませんでした。

そうすれば、

妊娠する確率は高くなるけれど、

出産後、数か月は

政務に完全に没頭できなくなります。

皇帝として、後継者を持つことが

必要なのは知っているけれど、

支持基盤を完全に整えるまで、

妊娠を最大限、

先送りしたいと思いました。

 

だからと言って、

一人の男だけ、

それも功臣の息子のラナムンだけを

堂々と寵愛すれば、

確実にハーレム内で、

序列ができてしまう。

それは、ラティルの望む構図では

ありませんでした。

 

それでも、一日一緒に

ベッドを使ったせいか、

元々、冷たくて不愛想な奴だけれど、

少し残念な様子を見せているのが

ラティルは気になりました。

 

ラティルは、

ラナムンが結んでくれた

髪の毛を触りながら、

彼の横顔をそっと見ました。

 

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◇心の変化◇

ラティルが帰ると、

一晩中、廊下で待機していた

侍従のカルドンが入って来て、

浴槽にお湯を貯めている間に

ラナムンの食事を持って来ました。

 

ほとんどの貴族の家のように、

ラナムンにも乳母がいましたが、

カルドンは乳母の実の息子で、

ラナムンの乳兄弟でした。

ラナムンとしては、

実の兄弟より信用でき、

気楽だったので、

わざわざ連れて来ていました。

 

食事が整うと、

カルドンは

ラナムンの向かい側に座り、

 

見当はついていましたけれど

他の側室たちとは

競争になりませんね。

 

と、嬉しそうに囁きました。

そして、

 

2人は平民で、

もう1人は貴族ですが、

立ち居振る舞いがナマケモノ

クライン皇子は

身分が高いですが、

競うほどの人ではありませんでした。

そうではありませんか?

 

と尋ねましたが、

ラナムンは返事もせず、

静かに、スープに向かって、

スプーンだけをかき混ぜていました。

 

思ったより愉快に見えない行動に、

カルドンは怪しみました。

 

熱心に本を読んで勉強なさったのに、

成果がなかったのだろうか?

 

カルドンは心配になりました。

その心配は、

朝からクライン皇子が

喧嘩をふっかけことで、

さらに大きくなりました。

 

今日一日、

陛下の恩寵を受けたからと言って

自慢してはいけない。

鏡を見ればわかると思うけれど、

お前のような顔は、

すぐに飽きてしまうタイプだよ。

 

とクラインに言われましたが、

普段なら、

端正に毒舌を振るうラナムンが、

答える代わりに

通り過ぎてしまいました。

クライン本人も呆然とした表情で、

ラナムンを見返すほどでした。

 

ラナムンについてきたカルドンは、

苛立ちを感じて、

 

坊ちゃん、

普段はお話が上手なのに、

なぜ、今回は

何もお話しにならないのですか?

あんなことを言われて

黙っているのですか?

言葉で勝つのは、

お坊ちゃまの特技ではないですか?

 

と小言を言いました。

 

しかし、ラナムンは

口を開きませんでした。

 

人影のない所まで来て、

ようやくラナムンは

 

陛下と最後まで行けなかった。

 

と言いました。

 

最初、ラナムンの言葉を

まともに理解できなかった

カルドンでしたが、

一歩遅れて、驚いて

目を見開きました。

 

カルドンは、

夜通し何をしたのかと尋ねると、

ラナムンは、抱きしめて寝たと

答えました。

 

カルドンは、

 

一生懸命、勉強されたのに、

一晩中、抱いて寝てばかりいたら

なぜ、そんなに勉強したのですか?

 

と尋ねました。

もしかして、うちの坊ちゃんは

勉強だけして

消化させないタイプかと

思いました。

 

乳兄弟のもどかしさに

気付いたラナムンは、

 

陛下がお望みでなかった。

 

と冷たく答えて、

もつれた黒髪を手で撫で上げました。

 

前の晩、結構、雰囲気は良く、

ラティルはラナムンを

かなり理性的に

意識しているようでした。

愛らしい反応でした。

 

心臓の音を聞かせるのを皮切りに、

少しずつ、肉体が触れる部分を

増やして行きました。

 

ラナムンは、元々、

ラティルに

それほど関心がありませんでした。

正確には、

人間に興味がありませんでした。

 

誰かと触れることさえ嫌だったので、

勉強しながらも、

果たして自分が、

そのような行動ができるのか、

少し心配になりました。

 

しかし、いざ本番になると、

その考えはなくなりました。

 

彼の行動一つ、息遣い一つに

一言に反応する皇帝の姿は、

本の内容を忘れさせるほど

魅力的でした。

肌は柔らかく、

湿った髪は良い香りがしました。

 

彼は、皇帝も自分に対して

同じ感動を受けて欲しいと思ったのに、

ベッドに横になった途端、

 

ちょっと待って。

 

と言ってラナムンを押し、

疲れたから寝ようと言いました。

それが最後で

本に出て来た

華やかで騒々しいことは

別世界の話でした。

ラナムンが一晩中したことは、

人間枕兼布団でした。

 

カルドンは、

ラナムンの表情が変だった理由が

わかりました。

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マンガでは、カルドンが

異母兄弟と描かれていますが

原作では、乳兄弟となっています。

乳兄弟は、

本当の兄弟ではないけれど

同じ人の乳で

育てられた者同士のことを

言います。

 

誰かに触れることさえ嫌だった

ラナムンが、

ラティルを魅力的だと

思えるようになったのは

すごい進歩だと思います。

せっかく、

ラナムンがその気になったのに、

ラティルも、

その気になっていたようなのに、

一晩一緒に

横になっていただけなんて

ラティルは残酷なことをしたと

思います。

 

ラティルが皇帝でなければ、

半ば強引に・・・

というのもあるのかもしれませんが、

ベッドの上であっても、

皇帝の命令には絶対服従なのですね。

ラナムンの言葉が、

それを語っています。

 

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