自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 26話 あらすじ マンガ 27、28話 ゲスターが病弱であることを知らなかったラティル

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26話 クラインにヒュアツィンテのことを聞くことにしたタッシールでしたが・・・

◇欲深い兄◇

クラインは、

皇帝が怒鳴りつける中、

自分に目で合図をするという、

それとなく可愛いことをしたのを

思い出して笑いました。

 

渋々、手でハートの形を作ったら、

すぐに笑いだした姿を

可愛いと思いました。

 

自分のことが、

そんなに好きなのかと

照れくさそうに足を速めました。

露骨な恋愛も面白そうだけれど、

密かな恋愛には、

それなりの味がありました。

 

そんな風にクラインが

気分を良くしているところへ

タッシールが近づきました。

 

クラインは

タッシールに声をかけられたものの

無視して、

そのまま歩いて行きました。

 

クラインはタッシールを

ライバルにもならないと

思っていましたが、

それでも、

皇帝を揺るがす可能性のある

側室だったので、

口もききたくありませんでした。

けれども、タッシールは

笑いながら彼に近付き、

クラインと並んで、

歩く速さを合わせ、

 

一度もお話をする機会が

ありませんでしたが、

このような機会が訪れるとは。

 

と、歩きながら彼に挨拶をしました。

クラインは図々しいと思いました。

 

話などできないというクラインに

タッシールは、

 

どうしてですか?

これから数年は一緒にいるはずなのに。

 

と自然に笑いながら答えました。

 

クラインの侍従は、

気の短いクラインを前にして、

悠々としているタッシールに

少し感心しましたが、

クラインは相変わらず

ぶっきらぼうでした。

 

なぜ自分の所へ来たのか

尋ねるクラインにタッシールは、

自分はカリセンで

ヒュアツィンテ皇帝に

会ったことがあると告げました。

 

何だって?

 

と言うクラインにタッシールは、

 

このように会話を

始めようと思います。

 

と答えました。

 

先程のクラインの言葉を

このように受け流すとは・・・

再びクラインの侍従は感嘆し、

思わず拍手をするところでした。

 

クラインは眉間にしわを寄せて

タッシールを見ました。

いきなり近づいてきた商団の後継者は、

口元をにやりとさせたまま、

何を言っても嫌がりませんでした。

なぜ、そんな真似をするのか?

気分は悪くないのか?

 

クラインは、

人を寄せ付けないような視線で

タッシールを見つめると、

彼は、

 

もう少し私的な話をしましょうか?

皇子殿下はどうして、

ここの側室に来られたのですか?

 

と尋ねました。

 

文句を言っているのかと、

クラインは抗議しましたが、

タッシールは、

 

十分に皇配の位置を占められる方が

側室に来られたので。

 

と言い訳をしました。

 

クラインは、自分もそう思うと

言いました。

 

タッシールは、

何か他に理由があるのかと尋ねました。

 

クラインは、

 

陛下は、皇帝になる以前から

俺に片思いをしていた。

俺が、簡単に受け入れなかったので、

陛下は、このような手を使った。

 

と答えました。

 

タッシールは、

それは本当かと尋ねました。

 

クラインは、タッシールに

 

お前からしてみれば

嘘だと思いたいだろうけれど。

 

と答えて、

傲慢に首を横に振りました。

 

タッシールは侍従を振り返りました。

彼は、初めて聞いたらしく、

当惑した顔で、首を傾げていました。

 

信じられないという顔をしている。

 

とクラインに言われたタッシールは

そんなことはない、信じていると

否定しましたが、

心の中では、

クラインは自分の兄と

ラトラシル皇帝の中を知らないのだと

考えていました。

 

その表情を見たクラインは、

 

どうして、そんな目で

俺を見るのか?

 

と尋ねました。

 

タッシールは、クラインを見ると

訳もなく悲しくなると答えました。

クラインはタッシールのことを

ムカつくと言いました。

よく、そのように言われると言う

タッシールに、クラインは

変な奴だと言いました。

 

タッシールは、

ここで会ったのも何かの縁だから、

お兄さんの話をもっとしたいと

クラインに提案しました。

 

彼は、偶然出会ったのに、

なぜ、ここにいない兄の話を

しなければならないのか

不思議に思い、

顔をしかめました。

 

タッシールは本当の意図を隠して、

 

私の商団は

外国ともたくさん取引をしています。

最近、特にカリセンの方へ

力を入れているので、

ヒュアツィンテ陛下について知れば

役に立ちます。

ヒュアツィンテ陛下は、

どのような方ですか?

 

と餌を投げた後に、

自然に尋ねました。

 

クラインは、

 

兄上は、欲が深い。

欲しい物、必要な物など、

手に入れたい物は

絶対に逃さないタイプだ。

 

と答えました。

タッシールは意外だと言いました。

 

クラインは兄が愛煙家であることも

付け加えました。

そして、クラインは

タッシールの肩をつかむと、

冷ややかに笑いながら、

 

お前が何を企んで、

俺のそばで、

ちょろちょろしているか

分からないけれど、

お前が兄上の役に立ったり、

兄上がお前を気に入ったら、

兄上はお前が逃げても

追いかけるだろう。

だから、

あれこれ計算する必要はないよ。

 

と囁きました。

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◇手紙と贈り物の行方◇


クラインから、

まだ手紙は届いていないのか?

 

ヒュアツィンテの質問に

彼の首席秘書は

気まずそうに笑いました。

まだ手紙は一通も来ていませんでした。

 

無能な弟だ。

 

ヒュアツィンテは

ため息をつきました。

 

近衛騎士団副団長のアクシアンを

送ったものの、

カリセンからタリウムまで

半月近くかかるので、

休まず移動しても、

まだ到着していませんでした。

 

色々なことが分かっていながらも

タリウムでの消息が気になるのは、

彼がずっと愛していて、

愛されたい女性のためでした。

 

ヒュアツィンテは

きらめくシャンデリアの光を見て、

数年前、ラティルと2人で

並んで芝生に横になり

太陽を眺めていた時のことを

思い出しました。

 

どちらが長く目を開けていられるか

賭けをしましたが、

それを提案したヒュアツィンテは

ラティルが太陽を見ている間に

彼女の頬にキスをしました。

罰ゲームとして、

ヒュアツィンテは

唇にキスをされました。

あの時の、

唇に触れていた温かみのある

肌触りは、

今も生き生きとしていました、

 

ヒュアツィンテは

ため息をつきました。

日に日に恋しさは積もり、

彼を押さえつけました。

その感情は、とても重いのに、

目に見えないので、

これだけ大変だと

他の人に

見せる訳にもいきませんでした。

 

その時、新入り秘書がやって来て、

以前、ヒュアツィンテが

話していた事件についての

調査結果を持ってきました。

 

ヒュアツィンテは何も言わずに

書類を確認すると、

その中には、彼が3年間、

ラティルへ送った手紙と贈り物が

すべて紛失した案件が

含まれていました。

 

報告書には、

 

手紙と贈り物の約半分は

無事にカリセンから

発送されたけれど、

半分は、

カリセンから出ることなく

奪取されたとのこと。

手紙と贈り物を奪った犯人は

ダガ公爵と推定される。

たとえ奪っていなくても、

陛下からの手紙と贈り物を奪うように

指示したのは

ダガ公爵であるのは明らか。

 

と書かれていました。

 

そして、捜査官は、

それらをどこかへやった官吏たちに

確認した事実だとして、

彼らのリストまで作成していました。

彼らの一部は脅迫されたり

賄賂を受け取ったので

黙っていたと書かれていました。

 

ヒュアツィンテは

報告書を読むと握りつぶしました。

 

アイニ皇后の父親のダガ公爵は、

ヒュアツィンテが

皇位の座に就いた時から

彼を度々監視していました。

結婚使節団を外国へ送るまで、

ヒュアツィンテは

手紙も書けませんでした。

ヒュアツィンが

権力を固めるにつれて

形勢は逆転しましたが、

依然として、

彼は気に障る点が多く

ヒュアツィンテは、この点から

アイニを妻として、皇后として、

認めることはできませんでした。

 

彼女が積極的に

父親を助けなかったことは

知っていました。

けれども、彼女は

父親のやっていることを知りながら

止めることなく、

ダガ公爵がもたらした恩恵を

最大限享受しました。

そして、ダガ公爵が

ヒュアツィンテの

一挙手一投足を調べて、

アイニに教えると、

彼女はそれを利用しました。

 

けれども、ヒュアツィンテは

彼女に裏切られているとは

感じていませんでした。

最初から2人は夫婦ではなく、

皇冠をかぶり合っただけ。

彼女は

ヒュアツィンテの妻ではなく

ダガ公爵の娘にすぎませんでした。

 

ヒュアツィンテは煙草を取り出し、

火を付けて、口にくわえました。

目を閉じて、煙を吐き出すと

怒りは燃える一方でしたが、

頭は冷えて行きました。

 

首席秘書のロワートに、

どうするか聞かれた

ヒュアツィンテは、

この件については、

まとめて摘発するので、

今は情報を集めるように

指示しました。

 

ヒュアツィンテは、

アイニが後継者を産んだら、

ダガ公爵は

自分を暗殺することに、

10億バルト賭けることができました。

アイニも、

自分の恋人を殺した代価を

ついに払わせることが

できたと言って

ヒュアツィンテの死体を見て

嘲笑うと思いました。

 

ヒュアツィンテは

ロワートに便箋を持ってこさせ、

ヒュアツィンテがラティルに送った

手紙と贈り物の半分は、

カリセンで奪われ、

半分はタリウムで奪われたので、

彼女も対策を講じた方が良いと

書きました。

 

そして、手紙を封筒に入れ

蜜ろうで封じると、

郵政庁は通さず、

信用できる者に直接渡すように、

以前、

結婚の使節団を送った時のように、

他の使節団になりすましても良いと

ロワールに指示しました。

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◇泣き虫の大型犬◇


事件のあった夜、

ラティルは考えなしに

ゲスターを訪ねました。

彼を慰めるためもありましたが、

誰かをいじめたら、

いじめられた人を、

もっと助けるという警告でした。

 

ゲスターは、

ラティルが来ることを

知らされていたのに、

彼女がやって来ると、

ソワソワしていました。

 

ラティルは、彼をベッドに座らせ、

髪の毛の間を確認しながら、

 

大丈夫?

 

と尋ねました。

けれども、

頭も額もきれいなのを見て

侍従が剣で石を防いだことを

思い出しました。

 

ゲスターは

ラティルの指先が触れると

静電気が起きたように

飛び跳ねました。

 

ゲスターは、

殴られたわけではないので

大丈夫だと答えました。

 

ラティルは、

ゲスターの護衛の腕がいいことを

指摘すると、

ゲスターは、自分が病弱なので

父親が気を遣って

選んでくれた友達だと話しました。

 

ラティルは、

ゲスターがおとなしいことは

知っていましたが、

病弱だとは知りませんでした。

どこかが痛いという話は

聞いていないし、

ゲスターは肩幅が広く

背も高くて、血色もいいので、

いつから病弱なのかと

不思議に思いました。

 

しかし、見かけは健康そうでも、

中身は違うこともあるので

ラティルは見逃していただけでした。

兄のレアンも、

病気がちではないけれど

運動神経は0でした。

 

ラティルは、以前ゲスターに

いじめる人がいたら、

すぐに自分に知らせるように

話したことを

覚えているかと尋ねました。

 

彼は覚えていると答えました。

 

ラティルは、

 

その言葉を肝に銘じるように、

私があなたを守るから。

 

と告げました。

 

ゲスターは口の端をかすかに上げて

頷きました。

ラティルは彼の頭を抱きました。

身体は大きいのに、

出かけたら、

あちこち殴られて歩く、

泣き虫の大型犬を

飼っている気分でした。

 

ラティルはゲスターの背中を叩き、

いじめられたら、

すぐに自分に知らせるようにと

何度もゲスターに言い聞かせ、

その度に彼は頷きました。

 

本当にか弱いね。

私がもっと気を遣ってあげないと。

 

と、ラティルは考えました。

 

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◇待っていたクライン◇

翌朝、ラティルは目を覚ますと

隣でゲスターは熟睡していました。

ラティルは彼をじっと見つめ、

柔らかい頬を突つきました。

彼は少し眉間にしわを寄せましたが

起きませんでした。

 

ラナムンやクラインのように

華やかな美男子ではないし、

カルレインやタッシールのように

印象的な美男子では

ありませんでしたが、

ゲスターも目鼻立ちが整った

顔立ちでした。

 

ラティルはベッドから起き上がると、

部屋の外へ出ました。

ゲスターの見送りがなかったので、

彼の侍従は慌てた表情で、

ラティルと部屋を交互に見ました。

 

彼女は、

ゲスターは疲れて寝ているから

起こさないようにと侍従に頼み、

自分の部屋へ戻りました。

 

ところが部屋へ戻ると

クラインが以前のように

廊下に椅子を置いて座り

ラティルを待っていました。

彼の侍従は、あきらめ気味に、

コーヒーまで

淹れてあげていました。

 

ラティルを見ると、

クラインはにっこりして

立ち上がりましたが

2秒後に不機嫌そうな顔をしました。

 

ラティルは、

クラインがなぜここにいるのか、

部屋へ戻っていないのかと

尋ねました。

 

彼は、

ラティルが自分の所へ

全然来ないので、待っていたと

答えました。

ラティルは苦笑いをしました。

 

ラティルはクラインが、

彼の兄に似ていないと言いました。

クラインは、お礼を言った後、

よく言われると答えました。

誉め言葉ではなかったのにと

思いながら、

ラティルはにっこり笑いました。

 

ラティルは、どのくらいの時間、

ここにいたのか

クラインに尋ねたところ

彼は、そんなに長くはいなかったと

答えましたが、

彼の侍従は首を振りました。

 

ラティルは、

しばらく彼の美しい銀髪を眺めた後、

衝動的に朝食を一緒に取ることを

提案しました。

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ラティルは、

母性本能がくすぐられて

おとなしいゲスターを

守ってあげたいと

思っているのでしょうけれど

ラティルのことを好きなゲスターは、

自分を一人の男性と見て欲しいと

思っているはず。

ラティルが良かれと思って

やっていることが、

ゲスターには辛く感じられることが

あるのではないかと思います。

 

一歩間違えば

ストーカーと言われそうな

クラインの行動。

ラティルのことが好きでなければ

一晩中、彼女を待つことなんて

できないと思います。

ラティルへの彼への愛も

一途だと思います。

 

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