自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 309話 ネタバレ先読み 原作 ダガ公爵が反応した人

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309話 アナッチャはゲスターの顔に気づきました。

◇別の黒魔術師◇

少し成長した後は

宮殿に来なくなりましたが、

幼い頃、ゲスターは、

母親に連れられて、

よくアナッチャの所に

遊びに来ました。

ゲスターの兄とトゥーラが

同年代だからでしたが、

ゲスターは付いてきただけで、

トゥーラや兄よりも幼い上、

大人しくて静かな子供は、

兄たちの間に挟まって

遊ぶことができず、

活発なトゥーラは、ゲスターに、

全く関心がありませんでした。

 

兄たちが馬に乗りに行ったり、

剣術遊び、戦争遊びをしている間、

ゲスターは一人で

草むらを歩き回りながら、

草を摘んでいました。

そのため、ゲスターが

社交界活動を

たくさんしていなくても

アナッチャはすぐに、

ゲスターの顔を

見分けることができました。


宰相の次男は、

確かラトラシルの側室になったと

聞いていたのに。


アナッチャは、

頭にかぶった

フードの紐を引っ張り、

目を細めました。

 

皇帝の側室がなぜここにいるのか。

今、カリセンとタリウム

いつにも増して仲が悪いのに。


彼女の視線は、自然に

ゲスターと抱き合っている女性に

向けられました。

 

あの青年がゲスターだったら、

あの女は不倫相手であるはず。

 

アナッチャは、

女の顔をくまなく見ました。

暗い茶色の髪をした女性は

眉毛が濃く、唇が小さい、

丸みを帯びた美人で、

明らかに知らない顔でした。

ところが今、皇帝の側室を

あのように抱きしめて喜んでいる。

 

ネムーンだろうか。

単にハネムーンだけなら、

それが間違っていたとしても、

彼女とは、

あまり関係がありませんでした。

しかし、アナッチャは

簡単に疑いを解かず、

警戒心を抱いたまま歩き続けました。

 

以前も、アナッチャは

何度かダガ公爵を

訪れたことがあったので、

執事は彼女を見ると、挨拶をし、

すぐに部屋に案内してくれました、

 

アナッチャが部屋の中に入ると

執事はすぐに扉を閉めて

出て行きました。

ダガ公爵は、

ベッドに死んだ人のように

横たわっていましたが、

アナッチャが入ってくると、

すっくと起き上がって座りました。

 

アナッチャは、

顔を覆っていたフードを脱ぎました。

美しいピンク色の髪が

流れ落ちましたが、

ダガ公爵は、彼女を見るや否や、

別の黒魔術師に会ったけれど、

彼は自分を見るや否や、

自分の状態が

おかしいことに気づいた。

これはどういうことだと思うかと

冷たく尋ねました。

 

アナッチャは黒魔術師と聞いて、

心臓がドキドキしましたが、

少しも表情を変えることなく、

別の黒魔術師とは誰のことなのかと

尋ねました。

ダガ公爵は、それは今、

重要ではないと答えましたが、

アナッチャは、

それが一番重要だ。

別の黒魔術師なのか、

黒魔術師のふりをしている

変わり者なのか、

公爵は分からないではないかと、

人を説得するのに長けた

柔らかい声で話しましたが、

ダガ公爵は納得しませんでした。

彼は誰かの声に感嘆し、

心を和らげるほど

状況が良くありませんでした。

 

人を見る度に沸き起こる、

このひどい食欲を抑えなければ、

愛する妻と娘たちに

近づくこともできませんでした。

実際、衝動を抑えることができず、

公爵家で働く使用人を

手にかけたことが3、4回ありました。

幸い死体をすぐに処理しましたが、

これが続くと危険でした。

彼は、別の黒魔術師が

もっと優れていれば、

アナッチャとの関係を断ち切り、

そちらと手を結びたいと

思っていました。

 

ダガ公爵は、

それは自分が見れば分かると思う。

アナッチャは、

その黒魔術師に会って、

自分の治療を取り消せと

指示しました。


アナッチャは、

笑いが出そうになりました。

わざと食屍鬼にしたのに、

そんなことする訳が

ありませんでした。


しかし、彼女は、

そのような素振りをせず、

その黒魔術師が本物かどうか

わからない。

来る途中、見知らぬ人たちが

ここに留まっているのを見た。

少し怪しいのではないかと

尋ねました。

 

ダガ公爵は、

商団の人たちなので、

気にすることはないと答えましたが

アナッチャは、

それでは、自分が見た

ラトラシル皇帝の側室は

何だったのかと

疑問を呈しました。

 

公爵にとって、

ラトラシル皇帝の名前は

タブーなので、

それを聞いただけで、

血圧が上昇し、目の血管が切れて

目が真っ赤になりました。

 

ダガ公爵は、

それはどういうことかと尋ねると

アナッチャは、

来る途中、庭にいるのを見た。

それなのに、公爵は

別の黒魔術師を求めている。

もしかしたら、その黒魔術師は

公爵を惑わしに来た

タリウム人ではないかと

心配そうに呟きました。

◇調査◇

ラティルはベッドに横になり、

ダガ公爵を手に入れたら

何をするかを考え、

喜んでいました。

 

とりあえず、

大臣官にヒュアツィンテを

治療してほしいという内容で

タリウム使節団を送らせる。

ヒュアツィンさえ目覚めれば、

何かをしろと言う必要もない。

公爵が、

じっとしているようにすれば、

後はヒュアツィンテが勝手にする。

 

ところが、

とても楽しい思いに浸っていると、

扉を叩く音がしました。

ラティルは、

「入って来い。」と返事をして

半分くらい上半身を起こすと、

下女が戸口で狼狽していました。

ラティルは、

自分が皇帝の時のように

行動したことに気づき、

素早く扉まで行くと、

笑顔で、どうしたのかと

尋ねました。


下女の後ろを通りかかった

タッシールが、

公爵が商団の人たちを皆呼ぶと

下女の代わりに返事をしました。


なぜ、あえて全員呼ぶのか、

ラティルは怪しみましたが、

下女は言葉を伝えに来ただけで、

公爵の本音まで

伝えることはできませんでした。

下女が途方に暮れたので、

ラティルは彼女を返し、

タッシールとゲスターと一緒に

商団の人々について移動しました。

 

歩きながら、

公爵の目的は何だろうと

ひそひそと話しましたが、

ゲスターとタッシールも

見当がつきませんでした。


一行は大きな部屋の中に

列をなして入ると、

上座に椅子が一つあり、

ダガ公爵がそこに座っていました。

その後ろには、

フードをしっかりかぶって

顔を隠した人がいて、

公爵のすぐそばに、

ぴったりとくっついていました。

公爵夫人ではなさそうだけれど、

堂々とあのように、

家の中でくっついているなんて。

一体誰なのかと訝しみました。

 

ラティルは不思議そうに

フードをかぶった人を

ちらりと見ました。

その人も、

ちょうどラティルのいる付近を

見ていましたが、

彼女の視線を感じると、

フードをもう少しかぶりながら

首を傾げました。

 

ダガ公爵は、

商団のスケジュールは、

いつも詰まっているのに、

自分のせいで予定が延期になり、

本当に申し訳ない。

しかし、皆も聞いた通り、

屋敷内で事件が起こった。

さらに悪いことに、

人を殺めた犯人が、

屋敷の中に隠れて捕まっていない。

商団の人々は

事件後に来たのだから

犯人のはずはないけれど、

公平を期すため、

犯人の顔を知っている自分が

一人一人確認しているところなので

気分を害さずに、近くに来て

顔を見せて欲しいと指示しました。

 

ラティルは公爵の指示を聞き、

あのフードをかぶった人が、

タッシールとゲスターのいずれか、

それとも、両方の顔に

気づいたに違いない。

公爵の後ろに、護衛ではなく、

フードをかぶった人を

後ろに置いたのは、

その人に、

顔を確認させるためだと

考えました。


けれども、ここで嫌だと言えば、

犯人だと思われるので

まずは素直に、

顔を見せるしかない。

気づかれなければ幸いだ。

もし、気づかれたら、

その時は、何でもするしかないと

思いました。

ラティルは、

袖の内側に隠している

武器の位置を思い出し、

商団の人たちと並びました。

 

公爵は慎重なふりをして

商団の人々の顔を見ましたが、

すぐに、「次、次」と言い出し、

商団の頭の顔は

まともに見ることなく、

「次」と言うほどでした。

そのため、あっという間に

タッシールの番が来ました。

 

ダガ公爵は、

タッシールの前髪が長いと指摘し、

少し、退かすよう指示しました。

ラティルは緊張しましたが、

タッシールが、

かつらの前髪を上げると

公爵はすぐに「次」と言いました。

 

それならば、

ゲスターの顔に気づいたのか。

ラティルは緊張しました。

ゲスターも、

かつらで顔を覆っていたので、

公爵は、前髪を退けるよう、

ゲスターに指示しました。


彼がそっと前髪を退けると、

ラティルは、

お腹が締め付けられるように

痛くなりました。

緊張感で舌の奥と手のひらが

かゆくなりました。

そして公爵が

ゲスターの顔を見て

目を大きく開けた時、

今すぐ前に出て、

彼の首をつかんで、

床に叩きつけるべきではないかと

思うほどでした。

 

しかし、ダガ公爵は

ゲスターが本当にハンサムだと

感嘆し、また「次」と言いました。

 

確かにゲスターはハンサムだけれど

あんなに驚くくらい、

目を見張るほどハンサムかと

ラティルは、怪しみました。

クラインやラナムンならともかく、

ゲスターはそれほどではない。

もちろん、どこに出しても

恥ずかしくない顔だけれどと

思いました。

 

しかし、そんなことばかり

考えているわけにもいかず、

いつの間にか、

ラティルが顔を見せる番が来ました。

仮面で顔を変えているので、

前髪をどかす必要もないと

思いました。

 

ラティルは前の人の番が終わると、

大急ぎで公爵の前に出ました。

ところが、

ずっと元気だったが公爵が

ラティルを見て、

突然手を震わせ始めました。

手だけでなく、肩、首、

まぶたまで激しく震わせました。

 

後ろに立っていた

フードをかぶった人は驚き、

公爵に近づくと、

彼の名前を呼びました。

その声を聞いて、ラティルは、

ひょっとしたら、

アナッチャではないかと

考えましたが、

いくら目の前にいても、

フードの中を、

覗くことはできませんでした。


ダガ公爵は、

冷や汗まで流しながら、

身体を横に傾け、

全員に「出て行け!」と

命じました。

女も、「出て行け!」と叫ぶと、

商団の頭は急いで外に出て、

他の人たちも、

すぐにその後に続きました。

 

扉が内側から「バン」

音を立てて閉まると、

商団の頭は舌打ちをし、

皆に、部屋へ戻ろうと手を振りました。

そして、

公爵は仮病だと思っていたけれど、

それは違うようだと呟きました。

◇気持ちの悪い人◇

ダガ公爵を

落ち着かせたアナッチャは、

彼をソファーに寝かせました。

 

ラティルが消えると

辛うじて恐怖心は収まりましたが

公爵は、ブルブル震えながら、

誰が側室だったのか、

側室を見たら、

合図を送ると言ってたのに。

なぜ、何も言わなかったのかと

尋ねました。


アナッチャは困りました。

確かにゲスターを見たと思ったし

彼が、普通に、

ここへ来るはずがないので、

商人の間に

混ざってきたと思いましたが、

いざゲスターだと思っていた人が

前髪を上げて顔を見せると、

印象は似ているけれど、

全く違う人でした。

 

公爵がうなり声を上げている中、

自分が見間違えたと言えば、

公爵がどれほど怒ることか。

だからといって、嘘をついても

すぐにばれるので、

アナッチャはわざと話題を変えて、

なぜ、公爵は急に倒れたのかと

尋ねました。

幸いにも公爵は、そのことが

非常に気になっていたのか、

分からない。

一人、ひときわ気持ち悪い人がいた。

見るや否や恐怖心が大きくなったと

すぐに答えました。

 

アナッチャは目を輝かせ、

その女性が黒魔術師のようだと

告げました。


しかし、ダガ公爵は

当惑して首を横に振り、

自分が会った黒魔術師は、

声がとても低い男だったから

違うと返事をしました。

 

アナッチャは、

わざと声を低くしたのかもしれないと

言いました。

しかし、ダガ公爵は、

わざと低く出せるような

声ではなかったと反論しました。

しかし、アナッチャは、

その女に、

公爵の身体が一番先に

反応したのではないかと

言いました。

アナッチャの言葉に、

公爵は、「そうだろうか」と、

考えていると、アナッチャは、

彼女をもう一度呼ぶよう

促しました。

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原作の挿絵には、

とても美しい男性が描かれていて

最初、それを見た時、

誰なのかと思いましたが、

まさか、ゲスターとは!

 

もしかしたら、

ゲスターの正体がばれないように

彼がダガ公爵の前に立った時に、

ランスター伯爵が

姿を現したのかと思いました。

 

今まで、読んできた中で

私が抱いていた

ランスター伯爵のイメージは

もっと年寄りだったのですが、

もしかしたら、ランスター伯爵も

老いることのない、

いつまでも見た目が若者なのかと

考えを改めました。

ダガ公爵が、目を見張るほど

ハンサムであれば、

性格が悪くても、

ラティルは、ランスター伯爵を

憎めないのかと思います。

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