自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 430話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルが悲しむのを見たくないタッシール

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430話 クラインはラティルと食事をするために、部屋に連れて行きました。

◇明るいオーラ◇

ラティルがクラインと一緒に

部屋の中へ入ると、

バニルは両手で口を塞ぎながら

感激しました。

アクシアンも、

思わず拍手をしようとしましたが、

バニルに耳を掴まれ、

部屋から引きずり出されました。

 

2人がいなくなるとラティルは

クラインの脇腹をくすぐりながら

彼らは喜んでいるようだけれど、

もしかして、クラインは、

わざと自分に

会いに来たのではないかと

笑いながら尋ねました。

 

もちろん、クラインが

100%わざと会いに来たことは

知っているけれど、ラティルは

クラインをからかいたくて、

あえて気づかないふりをしました。

 

クラインは、すぐに

違うと返事をしましたが、

心の中で、歯ぎしりしながら

アクシアンとバニルに

悪態をつきました。

 

それを聞いたラティルは、

我慢ができなくなり、

お腹を抱えて笑っていると、

クラインは、

魚を奪われたペンギンのような姿で

ラティルを

ぼんやりと眺めていました。

 

その姿が、とても可愛いかったので

ラティルは、

クラインの両頬を撫でながら、

どうして、クラインは

こんなに愛らしいのか。

最初はこうではなかったのに、

なぜ、だんだん愛らしく

思えるようになったのかと

言いました。

 

クラインは心の中で

最初、ラティルは

酔っぱらっていたので

何も見ていなかったのだろうと

言いましたが、

それを聞いたラティルは、

一瞬、混乱して

彼の唇をつまんで振りました。

 

クラインは混乱し、

何をしているのか。

愛らしいと言いながら

どうして唇をつまんで振るのか。

自分は何も言っていないのにと

心の中でラティルに抗議しました。

 

ラティルは、

その時になってようやく、

クラインが表では

何も言っていないことを認識し、

口から手を離しました。

 

ラティルは、

クラインの唇がとても可愛いので

捕まえたと言い訳をしました。

 

クラインは、ラティルに

自分の唇が好きなのかと

尋ねました。

ラティルは「うん」と答え、

クラインの唇はきれいだと

褒めました。

 

すると、クラインはラティルに

自分の顔の中で

唇が一番好きなのかと尋ねたので、

ラティルは、それを否定し

目だと答えました。

 

しかし、クラインは

信じられないといった表情を浮かべ

自分の目がどうなっているか

見ようと思ったのか、

急いで鏡に駆けつけて

顔を確認しました。

 

その間、バニルとアクシアンは

二人分の食事を運んで来て

テーブルに置くと出て行きましたが

クラインが依然として

鏡を見ていたので、ラティルは先に

テーブルに着きました。

 

クラインは何度も鏡に向かって

瞬きをした後、

満足げにラティルの向かいに座り、

自分の目は綺麗だと

自画自賛しました。

 

ラティルはクラインに

目だけが綺麗なのかと尋ねました。

 

クラインは、

自分はカリセンで、

一番のハンサムとして有名だった。

タリウムで一番ハンサムだという

ラナムンも自分の相手にならない。

世の中で自分が

一番ハンサムだと思うと言いました。

 

しかし、ラティルが

返事をしなかったので、

クラインは、

なぜ相槌を打たないのか。

皇帝の目には

イタチのようなラナムンの方が

もっとよく見えるということなのかと

心の中で文句を言いました。

 

クラインが

とてもハンサムなのは事実だけれど、

ハーレムの他の側室たちと

優劣をつけられるほどの

顔ではありませんでした。

だからといってクラインの前で

「いいえ」と言えば、

寂しがるのではないかと思い

ラティルは、

わざと口の中いっぱいに

オレンジプリンを押し込んで

話せないふりをしました。

 

クラインは心の中で、

皇帝は、

わざとああしてるみたいだと呟き、

不審そうに

ラティルを見つめましたが、

彼女はお腹が空いたと言って

熱心に料理を食べ続けると

結局、彼もフォークを取りました。

 

ラティルは、

クリームを塗ったパンケーキを

食べながら、

クラインに向かって微笑みました。

そして、クラインは知らないけれど、

ラティルは、

彼がくれる明るいオーラが

だんだん好きになっていました。

 

◇黒林の情報保管所◇

その時刻、

急いで外出証を書いて

外に出たタッシールは

灯りもつけずに暗い路地を通って

黒林の情報保管所に行きました。

 

黒林には

特に厳重に取り扱っている

情報保管所が2ヶ所あり、

1ヶ所はタッシールと副団長の

2人だけが位置を知り、

もう1ヶ所は団長のタッシールだけが

位置を知っていました。

 

タッシールが向かっているのは、

自分だけが位置を知っている所で、 

タリウムの首都の地下にあり、

歴代皇帝と現皇帝に関する情報を

保管していました。

 

黒林の全てのことは機密でしたが、

皇帝に関することは

特に慎重に取り扱う必要があるため

団長だけがその位置を知っていて、

代々、引き継いでいました。

 

狭い路地を歩いたタッシールは

平凡な民家に偽装された家に入り、

そこの倉庫に行きました。

倉庫には、一見重そうで、

実際はほとんど重さのない

様々な荷物が

たくさん詰まっていました。

 

タッシールは、

荷物を押して扉を探し、

その下に長く続く階段を下り、

そこを下りるまで、

決して明かりをつけず、

保管所に到着すると、

ようやく持ってきたランタンに

火をつけました。

 

内部が明るくなると、

床から天井までの高さがある

数多くの本棚と、

そこに、ぎっしり詰まっている

記録が明らかになりました。

床には、蓋のない数多くの箱があり、

その中には、

数多くの紙が綴じられて

積まれていました。

 

タッシールは、先帝の暗殺前、

ラトラシル皇太女が

神殿に出発する前の1カ月間の

皇帝の特異な行動を記録したものを

取り出して広げました。

 

文字が消えないように

特殊処理をしておいた紙を

一枚一枚めくりながら、

タッシールは、すべての記録を

素早く調べました。

 

さすがに先帝が、

サーナット卿に機密情報を

与えたという記録は

ありませんでした。

しかし、彼が皇太女を連れて

神殿に発つ9日前、

メロシーの領地に行ってきた記録が

ありました。

 

当時は何も考えずに

記録した部分でしたが、

改めて考えると気になる部分があり、

タッシールは首を傾げました。

 

神殿は、

宮殿から数日かかる距離にある。

普通はそのような遠い所へ行く前に、

別の遠い場所へ

行ったりしないものだけれど、

サーナット卿は、

あえてメロシーの領地へ行った。

メロシーは近い方だけれど、

一日で行って来られる距離ではない。

とにかく、そこへ行って来てから

皇太女を連れて、

神殿に行くのは効率的ではない。

しかし、サーナット卿は

あえてメロシーの領地へ行き、

皇帝も、近衛騎士団長の不在を

許してくれた。

 

改めて見てみると変な所があるので、

タッシールは小さな手帳を取り出して

その部分を別に記載し、

記録は元の場所に戻しました。

 

その次にタッシールは、

カルレインについて調べるために、

ラティルが、誰を側室にするか決定し、

まだ、誓約式が

行われていない時の記録を調べました。

もしかしたら、良くない目的で

側室に入って来た人が

いるかもしれないので

タッシールは個人的に

皇帝の側室となる人々について

別途調査していました。

 

タッシールは、

ヘイレンに調査させた内容の中で

カルレインに関する部分を

確認しましたが、

サーナット卿と違って、

カルレインの方は

変なところがありませんでした。

黒死神団は、

先皇帝が暗殺された時に

首都に来ていませんでした。

 

黒死神団についての

その他の詳しい情報は

別の保管所にはあるはずでした。

黒死神団が、

最高の傭兵団だからという

理由ではなく、

以前、黒死神団と黒林が戦った時、

互いに、

半分の成功、半分の失敗を収めたことで

タッシールは新鮮な衝撃を

受けたからでした。

 

その後、タッシールは

黒死神団に関心を持ち、

多くの調査を行い、彼らの行跡も

見つけられるものは全て探しました。

 

おそらく、その情報は

副団長と

タッシールの2人だけが知っている

別の保管所にあるはずでした。

問題はその情報保管所が

首都にないことでした。

重要な二つの情報保管所は

情報を安全に守るため、

わざと近くに置いていませんでした。

 

そこまで行くには数日かかるので、

タッシールは、

そこへ行って来る言い訳を

考える必要がありました。

行っても、何の成果も

得られないかもしれませんが、

そうなっても、別の意味では

むしろ良い事でした。

 

タッシールは、

ラティルの側室について

調べた記録を本棚に入れると、

明かりを消して保管所の外に出ました。

◇本当にいいことなのか◇

大声で叫びながら歩いていた

酔っぱらいの何人かが、

タッシールを見ると、

そこにいる

高級な服を着た奴は誰だとか、

傲慢そうな様子がムカつくとか、

遠くから見てもイラっとするとか

言いがかりをつけ、

自分たちの方へ来いと煽りました。

 

しかし、街灯の光で露わになった

タッシールの顔を見ると、

酔っぱらいたちは、

彼が近づいて来る前に背を向けて、

自分たちだけで肩を組むと、

あの野郎は、別の方へ行った、

人違いだったと叫ぶと

行ってしまいました。

 

タッシールは彼らの後ろ姿を見て、

自分のことを麻薬商と呼んでいた

ラティルを思い出して笑いました。

彼女と近くで

初めて言葉を交わした日のことも

思い出しました。

普段はぎょろっとした目が

怒ると細くなることも

思い出しました。

 

タッシールは、

そんなことを考えながら

一人でニヤニヤ笑いましたが、

ラティルの悲しむ姿を

見たくないと思い、

ため息をつきました。

 

タッシールは、皇帝を愛して

側室になったわけではないし、

彼女を愛しているかと聞かれれば、

そうではないと思いました。

彼女に好感を持ち、

好きなのは事実でしたが、

それを愛と呼べるかは曖昧だと

自分の感情を分析していました。

 

しかし、

ラティルが信頼している人々が

父親の死に関連していることを知って

彼女が衝撃を受けるところは、

見たくありませんでした。

 

しかし、これで

強力なライバルたちは

離れていくだろう。

暗殺に関わったのは

やむを得ない状況だったと、

皇帝が理解してくれても、

それ以上、彼らに

心を許すことはないだろう。

理性的に考えれば、

これは、側室タッシールにとって

良いことかもしれない。

そう考えるとタッシールは、

少し気分が良くなりました。

 

その後、タッシールが

自分の部屋に戻ると、

彼を待っていたヘイレンが

すぐに彼の後を付いて来て

上着を脱がせながら、

どこへ出かけていたのか。

皇帝が一緒に食事をしようといって

やって来たけれど、

そのまま帰ってしまった。

わんぱく皇子が

鷹のように駆けつけて

皇帝を捕まえたと話しました。

 

タッシールは

天井をしばらく見つめた後、

先帝の暗殺犯の痕跡が見つかったので

調べて来た。

もしかしたら、陛下の側近の中に

関係者がいるかもしれないと

話すと、ヘイレンは驚き、

うなり声を上げました。

 

ヘイレンの口が重いのは

お墨付きなので、

彼を優秀な情報源として使うために、

タッシールは、この程度なら、

事前に知らせておいても

良いと思いましたが、ヘイレンに

これ以上、詳しくは話せないと

言いました。

 

タッシールがベストを脱いでいると、

ヘイレンが

口を大きく開けているので、

なぜ、そんなに驚いてるのか、

これは、いいことではないかと

聞きました。

しかし、ヘイレンは、

ベストを受け取ることもなく

これはいいことなのかと

聞き返しました。

 

タッシールは、ヘイレンの肩に

ベストをかけながら笑い、

強力なライバルたちが

いなくなるので、

当然、いいことではないか。

皇帝の一番愛する男になることが

自分たちが

望んでいたことではないかと言って

ニヤリと笑うと、タッシールは

ネックレスとイヤリングも外して

ヘイレンに渡そうとしましたが

彼が当惑した表情をしているので

どうしたのかと尋ねました。

ヘイレンはアクセサリーを受け取り

泣きそうな顔をしました。

 

それを見たタッシールは、

なぜヘイレンは、

そんな顔をしているのかと思った瞬間

ヘイレンは、

本当にいいことなのかと尋ねました。

 

タッシールは、

いいことだから、笑っている。

もっとも、自分は

いつも笑っていると答えると、

ヘイレンは、さらに微妙な表情で

タッシールが笑っていないと

指摘しました。

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タッシールは、自分では

笑っているつもりでいたのに、

実は、笑っていなかったのは、

ラティルが衝撃を受けるところを

見たくないという気持ちを、

強力なライバルが

減って嬉しいという気持ちに

すり替えようとしたけれど、

それが、うまくいかなかったという

ことなのだと思います。

タッシールは、

ラティルのことを好きだけれど

愛と呼ぶには曖昧だと

自分の感情を分析していますが

月楼の王子が

側室になるかもしれないと

聞いた時に、

ラティルによく思われたいがために

初めは賛成するつもりだったのに

いざ、ラティルの前に立つと

反対しましたし、

いつも笑っているタッシールが

笑えなくなるくらい、

ラティルのことを心配しているのは

彼女のことを

愛しているからだと思います。

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