自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 456話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルの捨て身の説得

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456話 ラティルがタッシールの部屋へ行ったところ、ヘイレンが目を腫らしていました。

◇病気のタッシール◇

ラティルはヘイレンに

タッシールに何かあったのかと

尋ねました。

ヘイレンは鼻声で、

若頭は体調が悪いと答えました。

 

一瞬、ラティルは

どう反応すべきか迷いましたが、

体調が悪いなら、

休んでいればいいのではないかと

返事をしました。

 

もちろん、

タッシールは辛いだろうけれど、

こんなに泣くほど心配する

病気ではないのではないか。

よく看病すればいいのではないかと

思う一方で、ヘイレンが、

あんなにすすり泣いているので

ラティルは慌てました。

 

その表情に気づいたのか、ヘイレンは

うちの若頭は、

大抵、具合が悪くならないと

言いました。

 

ラティルは、大神官に

頼んだらどうかと提案しましたが

ヘイレンは、

こんなことで大神官を呼べば、

大神官に、

とても面倒をかけることになると

若頭が言っていると返事をしました。

そして、宮医には診てもらい、

宮医がくれた薬も飲んだと

話しました。

 

心配になったラティルは

部屋の中へ入りました。

ベッドへ行ってみると、

タッシールが、

息をしているのか、していないのか

見分けがつかないほど、

静かに横たわっていました。 

 

驚いたラティルは、

タッシールの胸に手を当てました。

心臓が動いているのを確認すると

安堵して手を離しました。

タッシールは目を閉じたまま、

微動だにしませんでした。 

 

ラティルは、

背もたれのない椅子を持って来て

ベッドの枕元に置いて座り、

タッシールをじっと見つめると、

いつもより濃くなっているクマが

目に入りました。

その目元を見て、ラティルは、

タッシールが麻薬商みたいだと

からかうけれど、

それが疲労の跡だと思うと、

申し訳ない気持ちになりました。

ラティルは手を伸ばして

彼の目元に触れ、

ため息をつきました。

 

他の側室たちも

色々な仕事を担当しているけれど、

自分の居場所で、

比較的楽に過ごしている。

けれども、タッシールは

何週間も歩き回ったりと、

自分の所へ来て

もっと苦労していると

ラティルは思いました。

 

彼の汗で濡れた髪を撫でると、

熱があるのか、

指先に触れる肌が熱く感じました。

 

ヘイレンが看病していたのか、

ちょうどテーブルの上に

たらいとタオルが何枚かありました。

ラティルは、

冷水で濡らしたタオルを絞り、

タッシールの額の上に置きました。

 

他に何をしたらいいのかと

考えた後、ぼんやりしていると、

タッシールが、

苦しそうな声を出しました。

 

ラティルは

タッシールの方へ腰を屈めて、

彼が目を覚ますかどうか見ましたが、

呻くだけで、目を開けませんでした。

ラティルはタッシールを呼び、

大丈夫なのかと声をかけました。

 

心配になったラティルは

タッシールの手をギュッと握って

扉をチラッと見ました。

宮医が帰ったということは

大丈夫なのだろうと思いました。

 

再び、呻き声がしたので、

ラティルは両手で

タッシールの手を握りました。

彼は、いつも笑顔なのに、

しかめっ面をしているので、

余計に心が痛みました。

 

そうしているうちにタッシールは

ラティルを呼びました。

ラティルは、

自分はここにいると返事をしました。

もう一度、タッシールは

ラティルを呼びました。寝言でした。

 

寝言で自分の名を呼ばれると、

ラティルは足の裏が痒くなりました。

そして、しっかりと握った彼の手を

口に当てたまま、

ラティルは限りなく青白くなった

顔だけを見つめました。

そうしているうちに、

 

陛下、お大事になさってください。

 

とタッシールが小さくブツブツ言うと

ラティルの目元に熱が上がって来て、

彼女は、やたらと唇を噛み締めました。

鼻水も出そうでした。

 

具合が悪くて苦しんでいるのに、

どんな夢を見ていて、

こんな寝言を言うのだろうか。

その中に

自分が出て来ているのだろうか。

 

ラティルは片手で

タッシールの額を撫で、

握った手に力を入れながら、

 

お疲れ様でした。

私は、あなたが真実を教えてくれて

嬉しいです、タッシール。

今は辛いけれど、

それでも知っている方がいいです。

 

と呟くと、

タッシールが乾いた唇を

しきりに動かすのが見えました。

何て言っているのか。

彼の夢の中で、

一体何が起こっているのだろうか。

とにかく、彼の口の形は、

「陛下」と言っているようでした。

 

その姿を見て、ラティルは、

指先に水を付けて、

乾いたタッシールの唇を擦りました。

少しずつ、

唇が血色を取り戻し始めましたが

依然としてタッシールは

起き上がりませんでした。

そして、再び彼が

「陛下」と呟くと、

ラティルは、こっそり

彼の唇に軽くキスしました。

 

ラティルは、眩暈がしました。

熱が上がっているせいなのか、

それとも、周りに

吸血鬼が多いからなのか、

タッシールの唇は特に熱く。

彼の唇の間から感じられる

息遣いまでも、熱く感じました。

 

ラティルは唇を離すや否や、

また唇を噛み、

訳もなく自分の頭を拳で叩きながら

部屋の外に出ました。

 

どうして、そこで

急にキスをしてしまったのか。

自分はバカだと嘆きました。

◇変態のように笑う◇

ラティルが帰った後、

ヘイレンは水を交換しようと思い

部屋の中に入ると、

タッシールがニコニコ笑いながら

書類を見ているのを見て驚き、

彼の元へ駆けつけ、

病気の時は働かないで欲しいと

頼みました。

 

タッシールは、

何もしないで横になっていると

退屈だと主張しました。

しかし、ヘイレンは、

横になっていれば早く治るので、

少し寝て欲しいと頼みました。

 

けれども、タッシールは、

薬も飲んだのに、

どうして寝る必要があるのか

分からないと言い返しました。

 

ヘイレンは、

まさか皇帝の前でも

こうしていたのかと尋ねると、

タッシールがにやりと笑ったので

訳もなく気分が悪くなりました。

 

ヘイレンは、

どうして、そんなに

変態のように笑うのかと尋ねました。

◇2人への復讐◇

そんな風に笑うと、

本当に性格が悪く見えると

アクシアンが指摘すると、

クラインは、

紙を破っていたのをやめ、

アクシアンを見つめました。

そして、「口」と注意すると、

アクシアンは

「黙ります」と返事をして、

口のファスナーを

閉めるふりをしました。

 

クラインは再び腕に頭をもたれて

邪悪な笑みを浮かべた後、

イライラした表情をしました。

 

バニルが、

淹れたばかりの茶を置くと、

優しい花の香りが広がりましたが、

クラインの表情に、

変化はありませんでした。

バニルは、そんなクラインを見て、

まだシャレー侯爵に復讐する方法を

考えているのかと

心配そうに尋ねました。

 

新年祭を引き受ける側室を選ぶ時、

手を挙げた人が

クライン一人だけだったにもかかわらず

侍従長は、

あえてその場に出席しなかった

ギルゴールに仕事を任せました。

それを知った後、

クラインはずっとこの状態でした。

 

彼は、

シャレー侯爵とギルゴールの2人に

復讐するまでは寝ないと

息巻きました。

 

バニルは、

そんなことをしたら、

肌がボロボロになると警告すると、

クラインは、

寝るけれど、復讐はすると言いました。

 

2人の会話を聞いていたアクシアンは、

口のファスナーを開けるふりをして、

2人を同時に酷い目に遭わすには

新年祭の準備を

台無しにしなければならないけれど

そんなことをしたら、

皇帝が皇子に消えろと言うだろうと

助言しました。

 

クラインは息巻きながら、

訳もなく、さらに紙を3枚破りました。

彼は、アクシアンとバニルに、

何か良い方法はないか、

頭を働かせろと指示しました。

◇ギルゴールへの復讐◇

新年祭に、

温室にある花を使うそうだけれど、

今は、出入り不可の温室の扉を

前に、誰かが少し開けた時に、

チラッと中を見たら、

温室の花の大きさが

人の頭くらいだったと、

通りすがりの下男たちが話すのを聞き、

クラインは、

ギルゴールへの復讐方法を

思いつきました。

 

とりあえず、

シャレー侯爵への復讐は、

後回しにすると話すクラインに、

バニルは、

何をするつもりなのかと尋ねながら

彼の後ろ姿を心配そうに見つめました。

 

クラインは、自分の部屋に戻ると

ヒュアツィンテへの報告書を

書いているアクシアンに、

どこから持って来たのか

大きな釘とハンマーを渡しました。

 

アクシアンは

訳が分からないまま、

自分の両手の上に乗っている工具を

ぼんやりと眺め、

なぜ、これを自分に寄こすのかと

尋ねました。

 

クラインはアクシアンに、

ギルゴールの温室の後ろに

穴を開けて来るよう指示しました。

アクシアンが驚くと、クラインは、

ギルゴールが大事にしている植物を

全部台無しにするぞと叫びました。

◇必死の嘘◇

そういえば、ギルゴールが

最近、特に静かに過ごしているけれど

彼は温室の中にいるのだろうか。

 

ラティルは、ここ数日間

ずっと忙しかったため、

他の側室のことを

気にすることができませんでした。


翌日になると、

さらに元気を取り戻したラティルは

昼食の時間にギルゴールを訪ねました。

彼が新年祭を

引き受けることになったので、

それについても

少し聞いてみたいと思いました。

 

本当に血祭りにしたりしないよね?

と考えながら、

温室の近くへ行ってみると、

ギルゴールが温室の壁の前に立ったまま

地面をじっと眺めていました。

微動だにせず、じっと立っているので

まるで庭に立てておいた彫刻のように

見えるほどでした。

 

地面を眺めているギルゴールを

眺めていたラティルは、

結局、我慢できなくなり、

彼に駆け寄りながら、

何をしているのかと尋ねました。


ギルゴールのそばに近づいた

ラティルは、

つられて頭を下げましたが、

ビクッとして後ずさりし、

これは何かと尋ねました。

ギルゴールが横を向いたので、

ラティルと目が合いました。

 

彼女は再び彼と並んで立ち、

小さな声で、

これは何なのかと尋ねました。

ギルゴールは、

自分の目には穴のように見えると

答えました。

 

ラティルは、

自分の目にもそう見えるけれど、

もともと温室はこうなのかと

尋ねました。

 

温室にできた穴は、チラッと見ても、

直径10㎝はありそうでした。

縁がザラザラしているので、

誰かが壊した穴であることは

明らかでした。

 

ギルゴールは、

このような穴が全部で3つある。

これを、どう思うか?

昨日はなかった。

今日、温室の中の空気の質が

少し違っているようなので、

調べてみたら、こうなっていたと

説明しました。

 

ラティルは、

チラッとギルゴールの横顔を見ると

純粋に勘だけで、彼の腕を掴み、

「ダメです」と言いました。

彼は眉をひそめてラティルを見て

自分が何かをすると思っているのかと

尋ねました。

 

ラティルは、それを否定し、

ギルゴールが、

何かをするつもりだと思ったのではなく

ただ、勘が・・・と答えると、

ギルゴールは、

お嬢さんは勘がいいと言いました。

ギルゴールの目元が

きれいに曲がりました。

 

彼は、

誰が犯人なのか知っている。

捕まえて、彼の額に

同じように穴を開けるつもりだと

言いました。

 

ラティルは、

慌ててギルゴールの両腕を掴み、

それはダメだ、

少しだけ我慢して欲しい。

額に穴を開けたら死んでしまうと

説得しました。

 

ギルゴールは、

自分の花も死にかけていると

抗議すると、ラティルは

ギルゴールの名前を

断固とした態度で呼びました。

彼の目はますます細くなりました。

その表情の変化に、

ラティルの心臓がドキドキしました。

 

ラティルはギルゴールに、

自分の言うことを

聞きたくないということかと

尋ねました。

しばらく、

ギルゴールがじっとしていたので、

ラティルは彼の肩を握った手を

そっと下ろしました。

 

ギルゴールは動くことなく、

その姿勢で立っていましたが、

ラティルが手を離すと、彼は、

側室になっても、お嬢さんの顔を

何度も見ることができない。

虫のようなものが、周りで

自分を煩わしても、

我慢しなければならない。

元々、こんなに

面白くないものなのかと

抑揚のない声で呟きました。

 

ギルゴールが怒ったのかと思い、

ラティルは、心臓が蛇のように

ねじれた気分になりました。

ラティルは唾を飲み込んで、

ギルゴールを見つめました。

そもそも、ギルゴールは

他の側室のように目的を持って

ハーレムへ来たわけではないし、

カルレインのように

深い前世の愛のために、

来たわけでもありませんでした。

 

ラティルは計画的に

彼を引き入れたけれど、

ギルゴールが

ラティルの計画を受け入れたのは

衝動的な決定に他なりませんでした。

 

ラティルは、

これ以上、我慢ができないと

いうことなのかと尋ねました。

 

ギルゴールは、

お嬢さんが自分への制約を解くか、

自分が側室をやめて出て行くかの

どちらかだと告げました。

 

とうとう、

側室をやめるという言葉まで出て来て

ラティルは目を丸くしました。

冗談であることを願いましたが、

ギルゴールは本気に見えました。

怒っているようには

見えませんでしたが、

瞳に感情がこもっていないので、

ラティルは、さらに緊張しました。

 

彼女は震える目で彼を見ました。

ギルゴールへの制約を解いてしまえば

彼が側室たちと宮廷人たちの命を

平気で奪ってしまう。

だからといって、

彼が側室をやめて出て行けば、

ドミスと離れて

アニャの所へ行ったように、

今度も、アニャドミスの所へ

行くかもしれない。


ラティルは、

どうすることもできないまま

ずっとギルゴールを見上げました。

そうしているうちに、

ギルゴールが、

さっと横を向いた瞬間、

ラティルは彼の服を引っ張り

頭突きするように

彼の唇にキスをしました。

あまりにも強く押し付けすぎて

歯茎がヒリヒリしました。


ラティルは涙を浮かべて

ギルゴールを見上げました

彼は、眉をひそめたまま、

ラティルを見下ろしていました。

彼女は、ギルゴールの腕をつかみ、

 

私があなたのことを好きなのは

知っているでしょう?

出て行くなんて言わないで!

 

と、ラティルは嘘をつきました。

彼女は緊張して

ギルゴールをじっと見つめました。

心臓が激しく鼓動していました。

 

ギルゴールは苦笑いし、

 

とてもずるいですね。

 

と呟きました。

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いつからタッシールは

目を覚ましていたのでしょうか?

彼は警戒心が強そうなので

ラティルが入って来た時には、

すでに目を覚ましていたのかも。

寝たふりをして、

ラティルが何をしているか

様子を窺いながら、

少し、彼女に心配してもらいたくて

呻き声を上げたり、

うわ言を

言ったりしたのかもしれません。

けれども、そのおかげで

ラティルから感謝の気持ちを聞けて

数週間の彼の苦労が

報われたと思います。

 

まさか、ラティルが

キスまでするとは

思わなかったでしょうけれど、

タッシールが変態的に笑うくらい

本当に嬉しかったのだと思います。

 

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