自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 491話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 一時的に信じることにする

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491話 ザイシンの部屋に百花がいて、ラティルの話を聞かれてしまいました。

◇一時的に信じる◇

ここへ百花が現れるなんて、

全く予想できなかったことでした。

ラティルはポカンと口を開けて

百花を見つめた後、

眉をひそめながら、

なぜ、百花は

大神官のクローゼットから

出て来たのかと尋ねました。

 

百花は、

演説の時に着る服を

選びに入ったところ、

うっかり寝てしまったと答えました。

 

何をどうすれば

他の人のクローゼットで

うっかり寝られるのかと、

ラティルが呆れて眺めていると、

百花は肩をすくめ、

大神官の服からは

温かいオーラが感じられるので

服を整理していると

しきりに眠くなると

言い訳をしました。

ラティルはお話にならないと

思いましたが、

大神官の照れくさそうな表情を見ると

真実のようでした。

 

ラティルは緊張して百花を見ました。

彼はゆっくりと歩いて、

大神官の後ろに立ちました。

そして、大神官の椅子の背もたれに

両手をかけると、

一緒に話を聞いてもいいかと

尋ねました。

 

当然ダメだ、 絶対にダメだ、

早く消えなさいと

ラティルは心の中で

無意識に叫びました。

頭の中に、自分をロードと呼び、

押し寄せる聖騎士の軍隊が

浮かび上がりました。

 

聖騎士たちより

タリウムの兵士たちの方が

多いだろうけれど、

自分がロードであることが

知られれば、兵士たちも

言うことに従わないだろう。

その上、外国は

タリウムを倒す絶好の機会だと思い

聖騎士たちに力を貸すだろう。

 

ラティルは、緊張する時に

常に現れる冷たい表情をし、

足を楽に組んで座りました。

緊張感で、全身の筋肉が

悲鳴を上げていましたが、

表向きは

余裕のあるような様子を装い、

面倒くさそうな表情を

浮かべようと努力しながら

聞きたければ聞きなさいと

話しました。

 

ザイシンは、苛立たしそうに

瞳をあちこち転がしていました。

ラティルは短く咳払いをすると、

先程まで、

ザイシンに聞かせていた話を

続けましたが、話しながらも

自分が何を言っているのか

全く分かりませんでした。

意識がラティルの頭の上に

半分飛び出したまま

ふわふわ浮かんでいました。

 

どのくらいそうしていたのか、

「それでは、陛下は・・・」と

百花が口を挟んだので、

ラティルは話すのを止めました。

心臓が激しく叩かれたように、

一度、大きな鼓動を感じました。

 

百花は冷ややかに微笑むと、

皇帝は、自分が悪ではないと

主張しているけれど、特に証拠が

あるわけではないですよね?

と尋ねました。

 

ラティルは、

熱心に話したつもりでしたが、

どうやら、百花には

通じませんでした。

 

どうしたらいいのか。

ラティルはザイシンを見ました。

彼も両手を組んで

ラティルを眺めていました。

目が合うと、ザイシンは

片方だけのイヤリングを外し、

これは邪悪な存在が握ると

黒くなって壊れるという

イヤリングだけれど、

これを皇帝が握っても

黒く変わらなかった。

百花も、それを見たら

皇帝が邪悪な存在でないと

理解できると思うと言いました。

 

黒くはならないけど、

壊れるではないかと、

ラティルは心の中で嘆きましたが

知らないふりをして

手を伸ばしました。

壊れたのは、

力が強いからだと言い張れば

大丈夫だと思っていると、

意外にも百花は、

イヤリングを取ろうとする

ラティルの手を止めました。


彼は、大神官がこんなことで

嘘をつかないのは知っている。

後で使うこともできる

イヤリングなのに、

こんなことに使うのは

もったいないと言いました。

 

それでは、どうしろと言うのか。

試す必要もないということなのか。

それとも他の方法があるのか。

ラティルは拳を握りしめ、

百花を見つめました。

 

彼は、

眉間に少し皺を寄せてはいるものの

普段と大差ない表情は

ラティルを混乱させました。

 

ラティルは、

それでは、百花は何をしたいのか。

ロードが2人になったと

世界に知らせて、

英雄になりたいのかと尋ねました。

内心、ソワソワしていましたが、

声は自信に溢れていました。

皇太女時代、

数え切れないほど能力を疑われた時、

ラティルは敵を押さえ、

支持者を安心させるために

このような姿を

見せなければなりませんでした。

その時の態度が、

改めて役に立っていました。

 

百花は口元を上げ、

腰を少し下げて、自分の目を

ラティルと同じ目の高さまで

合わせると、

自分が敵になったら

皇帝はどうするのか。

ロードのように

命を奪うのかと尋ねました。

ラティルは君主らしく

答えようと努力しましたが、

「命を奪う」と、思った以上に

非情な声が出ました。

ロードだから、こういう風に

思われているのではないかと

思ったものの、

言葉を吐いた後で、

ラティルは後悔しました。

しかし、落ち着いた態度は

維持し続けました。

 

ところが、思いがけず百花は

大笑いしました。

命を奪うと聞いたのに

気分が悪くなったように

見えませんでした。

むしろ、

頭がおかしくなったのではないかと

慌てて百花を見つめたのは、

大神官でした。

 

ラティルは、

百花の笑いが止まるのを待っている間

彼の本音を把握しようと努めました。

うまくいきませんでしたが、

百花に振り回されないのには

役立ちました。

 

とうとう笑うのを止めた百花は、

目もとにたまった涙を拭いながら、

500年前だったら、

皇帝が何と言おうと、全く信じず、

恐れることもなかったけれど、

500年の間に、自分も世間のことを

少し知ったようだと言いました。


ラティルは、

どういうことかと尋ねました。

百花は、

皇帝にとっては幸いなことだと

答えました。

ラティルは、自分の立場を、

理解してくれたということかと

尋ねました。

百花は1人で呟いているので、

彼の本音を把握するのは

難しかったけれど、

とりあえず、

「ロード!死ね!」という

雰囲気ではなさそうでした。

一縷の希望が湧いて来ました。

 

しかし、ラティルは

リラックスする代わりに、

先程と同じ状態を維持して

彼を見つめました。

 

百花は、先日、議長に

似たようなことを言われたので、

心の準備ができていたと

意外なことを言いました。

そして、ロードと怪物が

関係ない可能性についても

議長は話していたと告げました。


ラティルは、

いつも、議長の名前は

予期せぬ時に飛び出してくると思い

こめかみを押さえながら

眉をしかめました。

 

タッシールを救ったのも、

アニャドミスを

ずっと訪ねているのも、

大神官に側室になった理由について

聞いたことも、

変だと思っていましたが、

百花にも、

そんなことを言っていたなんて、

一体、彼の正体は何なのかと

疑問が湧き起こりましたが、

まずは、百花に集中しました。

議長の意図は分かりませんでしたが

彼がそれを言ったことは

ラティルにとって

役に立つと思いました。

 

ところが、饒舌だった百花は、

急に口を閉じて、考え込んでしまい、

何も言いませんでした。

ラティルは彼を見守りながら、

何でもないふりをして

食事を始めました。

彼の反応一つ一つにやきもきする

弱い者ではないということを

見せたかったからでした。

 

考えを終えたのか、百花は、

このような中で食事をするなんて

皇帝は自分を

ハエのように扱っていると

感心しました。

ラティルはフォークを下ろして

肩をすくめました。

 

ラティルは、

百花が考え事で忙しそうだったからと

言い訳をすると、

彼は「そうでしたね」と返事をし

ラティルの前の空の器を見ました。

 

ラティルは、

考え事は終わったのかと

百花に尋ねました。

彼は、

ずっと対抗者が勝利し、

ロードが死んだということは、

裏を返せば、世の中を平和にするのに

ずっと失敗していたということだ。

ロードの命を奪うのは、

あまりにも長い間やってきた方法だ。

こんなに長く、

失敗が蓄積されたこともない。

ロードの発生が一種の自然現象なら

失敗と呼ぶのは曖昧だけれどと

言いました。

 

ラティルは、

やはり百花は、

自分の敵になるということかと

尋ねました。

 

百花は、

議長が疑っていたように、

自然現象なのは、

怪物が周期的に発生することであり

そこにロードが関係していなければ

必ずしも自分たちと

敵である必要はないだろうと

答えました。

 

ラティルは、自分の味方に

なってくれるということかと

尋ねました。

 

百花は、

皇帝がロードだということが

明らかになり、死んだとしても、

また同じことが繰り返されるだろう。

以前のように皇帝を封印すれば、

次の世代には

ロードが3人になることもあり得ると

しきりに曖昧なことを話しました。

 

ラティルは、

百花をぼんやりと見つめると、

それは、自分がロードであることを

伏せてくれると言う意味かと

尋ねました。


百花は皇帝と聖騎士団長である自分が

互いに堂々と襲撃するのは大変なので

一時的に皇帝を信じる。

その間、皇帝は、怪物とロードが

関係ないかもしれないという

議長の言葉が本当かどうか

確認して欲しいと言いました。

 

ラティルは目を細めて

百花を見つめていましたが、

拳で椅子の肘掛けをポンと叩くと、

受け入れると答えました。

実はこの状況では

他の選択肢がありませんでした。

先程、百花に

君主として命を奪うと言いましたが、

百花は、

死ぬことができない身体なので

彼の命を奪うのは

簡単なことではありませんでした。

それでもラティルは

数百種類の選択肢の中から

一つを選んだように振る舞いました。

 

ラティルの言葉が終わるや否や、

終始顔色を窺っていたザイシンは

自分は、皇帝が悪の化身だとしても

皇帝を守る。

皇帝が悪の化身ではないと

信じているからだと、

豪快に叫びました。

前後の言葉が

全くかみ合っていませんでしたが、

目つきとしっかりとした筋肉は

雄々しくて立派でした。

 

ラティルは感動して

ザイシンを見つめましたが、

百花は渋い顔をし、

大臣官は、

誰の味方もしてはいけないと

非難しました。

それを聞いた瞬間、

ラティルは、

以前ザイシンがした話を思い出し、

わざとその話題を持ち出しました。 

ギルゴールについても、

ラティル自身についても、

大神官についても

気になっていたことなので、

その話題を出すのに

ちょうどいいと思いました。

 

ラティルは、

あることについて、百花に

調べてほしいことがある。

昔、大神官は

血縁に継承されたという話を

ザイシンから

ちらっと聞いたことがあると言って、

「そうですよね?」という目で

ザイシンを見つめました。

彼は素早く頷き、

当時、大神官は結婚もして

子供も産んだりしだと話すと

百花はそれほど関心がないのか、

頭を下げました。

 

ラティルは訳もなく真剣な表情で

その最後の大神官の名前が

アリタルだけれど、

自分が知る限り、

初代ロードの名前がアリタルだと

話すと、

百花とザイシンの目が同時に

大きくなり、

本当なのかと尋ねました。

 

ラティルは、本当だと答え、

大神官たちは

神殿の中心のような存在で

神聖力に優れているのに

ロードとの戦いには参加しなかった。

何かあるようではないかと、

意味深長に呟きました。

 

そして、ラティルは、

原因を探れば、

解決策が見えて来ることもある。

自分は以前から

この悲劇的な呪縛を解くために

常に努力していたけれど、

もしかしたら出発点に

解決策があるかもしれないと

言いました。

 

百花が頷いているのを見て、

ラティルは、

彼とザイシンを交互に見ながら

そのようなことは、

神殿の歴史なので、

自分の方では

調べにくい部分があるので、

2人がこの部分を

調べて欲しいと頼みました。

 

◇念のため警戒◇

一応、危険な山場は乗り越えました。

執務室に戻って来たラティルは、

心臓の早い鼓動を

落ち着かせようとして、

繰り返し深呼吸しました。

 

百花が直ちに自分の正体を

知らせることはないだろうけれど、

もしかしたら本音は

違うかもしれない。

彼は頭が良いので、表向きは、

自分の言葉に納得するふりをし、

影では他のことを

企てるかもしれないので、

念のため、

警戒し続けなければならないと

思いました。

 

こんな時に本音を読む能力が

発揮されていたら、

もっと良かったのに、

この能力を自由自在に使うことは 

できないのだろうかと考えました。

◇連絡がない◇

ザイシンに

真実を打ち明けていた時に、

突然、百花が登場したことで

驚いたラティルは、すぐにクラインに 

真実を明らかにする気になれず、

グズグズしていました。


一方、タリウム全国に

避難所を設置しようとしていることを

知った隣国が、

何かが起こっているのではないかと

不安になり始め、

ガラダとエメラベルでも

タリウムの真似をして

避難所を作り始めました。

そのせいで、

両国に隣接する領地は

木材が不足していると

ラティルは報告を受けました。

このため、彼女は、

ハーレムに行く時間を作るのも

難しくなりました。


そのようにして何日が過ぎたのか、

避難所の建設は

再び無事に軌道に乗りましたが、

そろそろ、

ギルゴールとラナムンの一行が

タナサンに到着している頃なのに、

何の連絡もありませんでした。

 

到着したら

すぐに連絡しろと言ったのに

どうしたのかと、

ラティルは焦りました。

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人間は長生きしたとしても、

せいぜい100年程度しか

生きられないので、

たまたまロードと対抗者が

戦う時代に生まれた人たちは

対抗者が、ロードに勝利し、

怪物がいなくなるところを

1回しか見ていないし、

その後、世の中が平和になったので

対抗者がロードに勝利して

平和が訪れたと記録したのだと

思います。

そして、後世に生まれた人々は

歴代の

ロードと対抗者についての記録を読み

500年ごとの記録を

頭に刷り込まれ続ける。

そして、

ロードが出現するかもしれない時期に

生まれた人々は、

まだ見ぬロードに恐れおののき、

対抗者がロードさえ倒せば

平和になると

無条件に思い込むのだと思います。

 

けれども、その時代の人々は、

500年後に、また同じことが起こると

考えもしないと思います。

普通の人間は、

500年後に生きていないので、

自分が死んだ後のことを

気にする必要はないからです。

 

百花は、世の中の平和を願って、

ドミスと対抗者のアニャの盟約の

仲立ちをし、

ドミスの遺体をずっと

守り続けていたのだと思います。

それなのに、

封じ込めたはずのロードが

蘇ってしまい、

500年前と同じことが

繰り返されるのを

懸念していたと思います。

 

その百花へ、

議長は意味深な発言をし、

しかもラティルが

ロードであることを知り

彼は、歴史が繰り返されることを

疑問に思うようになったのではないかと

思いました。

 

レアンは

歴代のロードと対抗者の戦いの記録を

全て読んでいると思いますが、

賢い彼が、何千年も

同じことが繰り返されていることに

何の疑問も持たなかったのが

不思議です。

彼も、歴代のロードと対抗者の記録が

頭に刷り込まれ、

妹がロードかもしれないと思った時、

自分が生きている世の中だけ、

平和になればいいと

思ったのかもしれません。

 

ところで、ザイシンは

百花の「500年前だったら」発言に

驚かなかったということは、

百花が500年間生きていることを

知っていたということなのでしょうか?

それとも、

ラティルがロードである事実が

衝撃過ぎて、百花の言葉が

よく耳に入らなかったのかも

しれません。

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