自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 591話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ヒュアツィンテのプロポーズ

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591話 カリセンの使節団がタリウムへ向かっていることを、ラティルはロルド宰相から聞かされました。

◇想いが込められた手紙◇

ラティルは戸惑いを隠すために、

口元を擦りました。

実際、カリセンから

使節を送って来たからといって、

そんなに驚く必要は

ありませんでした。

二大強国の間では、元々、使節団が

時々、行き来しており、

特にカリセンはラティルに助けられて

困難を乗り越えた状況である上、

現在、怪物に対抗できるのは

タリウムだけなので、

カリセンだけでなく、すべての国が

タリウムにあらゆる使節

送って来ました。

それでも、

カリセン使節団の話を聞くや否や

心配になるのは、ロルド宰相が

秘密裏に入手して知らせてくれた、

ヒュアツィンテとの

結婚の話のせいでした。

 

ラティルは口元から手を離すと、

宰相はどう思うか。

カリセンの使節団は、

婚姻の問題で来ると思うかと

尋ねました。

彼は、時期が時期なだけに

見当がつかないと答えました。

ラティルは、

それに同意するとため息をつき、

今度は額を擦りました。


とにかく、

カリセンが何か言う前に、

こちらが前に出ることはできないので

使節団を迎える準備を

しっかりしておくようにと

指示しました。

 

ラティルは、この件に没頭したため

今回も自然に、

ゲスターとクラインの誕生日のことは

後回しになってしまいました。

 

カリセンの使節団が来るまでの数日間

ラティルはそわそわしながら

時間を過ごしました。

そして数日後の午後2時、

ついにカリセン使節団が

宮殿に入りました。

 

数日間そわそわしていたラティルは

むしろ良かったと思いながら

使節団を迎えました。

最初から、ぶつかってしまえば

後は、どうとでもなると思いました。

 

彼女は広いホールの一番上の席で待つと

カリセン使節団が

礼儀正しく中に入って来て

ラティルに挨拶をしました。


そして、

いくつかの形式的な挨拶と称賛を受け

そろそろ本論が出る頃になると、

ラティルは緊張して

舌がかゆくなるほどでしたが、

それに気づかれないよう、

ラティルは威厳のある表情を作り出し

目に力を入れました。 

 

カリセンの使節団の代表は、

実はカリセンでは

嬉しいニュースだけではなく、

残念なニュースもいくつかあった。

その中の一つが、

アイニ前皇后の実家である

ダガ公爵家のことだ。

ラトラシル皇帝も大変な時期に

カリセンにいたので

知っていると思うけれど、

ダガ公爵とダガ公爵夫人は

国の困難に乗じて、

私利私欲を肥やそうとし、その過程で

ヒュアツィンテ皇帝に対し

脅威的な行動を取ることも

躊躇しなかったと、

わざと曖昧に話しました。

大臣たちは

その話をすでに知っていましたが

驚いたように声を上げました。

 

ラティルも、

それは知っている話だということを

顔に出さず、

「何ということだ」と

残念そうな口調で反応しました。

 

使節団代表は、

しばらく沈黙した後、

幸いなことに、アイニ前皇后は

公爵家のそのような行動を

黙って見過ごすことなく、

前皇后は公爵夫人を説得して

ヒュアツィンテ皇帝を

救出する手助けをし、

公爵と公爵夫人が

その責任を負うことを願った。

数日前、アイニ前皇后は

自ら皇后の座を降り、

ヒュアツィンテ皇帝は

前皇后への礼儀として

ダガ公爵の爵位を前皇后に

強制的に譲り渡させたと話しました。

 

ラティルは頷いていましたが、

その言葉が、

よく耳に入りませませんでした。

代表が、本当にカリセンの状況を

説明するために話しているのではなく、

これから話すことの

事前説明であることを

知っているからでした。

 

そして、代表が、

このようなわけで、

現在、ヒュアツィンテ皇帝には

皇后がいない。

そしてラトラシル皇帝にも、

まだ皇配がいないと、

本論を持ち出すと、ラティルは、

今まで努力したにもかかわらず、

一瞬表情が乱れてしまいました。

 

アイニ皇后の話をしていた時は

頷いていた大臣たちも、

いきなりタリウム

皇配がいないという話が出ると、

本当に不思議そうに

視線を交わしました。

しかし、勘の鋭い何人かは、

すぐに代表の意図に気づき

ため息をつきました。


代表はラティルのことを

尊敬し崇拝する

ラトラシル皇帝陛下と呼ぶと、

ヒュアツィンテ皇帝は

タリウムに留学していた頃、

ラトラシル皇帝と

一緒に勉強した友人で、

その後も二人は、

互いに助け合いながら

親しくしていたのではないか。

しかも、ラトラシル皇帝は、

ヒュアツィンテ皇帝の命を

救ってくれた。

ヒュアツィンテ皇帝は、そのことで

ラトラシル皇帝に大きな感銘を受け

ラトラシル皇帝に

深い愛情を抱くようになった。

神々も、ラトラシル皇帝が

ヒュアツィンテ皇帝と一緒になるなら

本当に光栄だと思うだろう。

神々はラトラシル皇帝が

ヒュアツィンテ皇帝と

結婚することを願っていると

話しました。

 

その言葉に、

大臣たちがざわめき始めました。

ラティルも覚悟はしていたものの、

直接聞くと、やはり困惑しました。

それにカリセンは

タリウムを持ち上げて、

こちらに頭を下げてまで、

プロポーズしてくると、

きっぱり「嫌です!」と言うのも

困難でした。

 

ボーッとしていたラティルは

正気に戻ると、

自分には数多くの側室がいて、

誰を皇配にしても、相応しい程、

傑出した人材であり、その中には、

カリセンのクライン皇子も

含まれていることを

知っているはずだと、

あまり冷たく聞こえないように

話しました。

 
使節団代表は、

少しも慌てることなく、笑いながら

クライン皇子は臨時の側室だと

返事をしました。


その態度に少し腹を立てたラティルは

眉を顰めながら、

自分はクラインをとても寵愛している。

さらに、彼は危険を冒して、

ロードと戦ってくれた。

彼は見た目より、

はるかに多くのことをしてくれたと

話しました。


その時になり、ようやく代表は、

少し当惑した様子を見せましたが

すぐに、にっこりと笑うと、

ラトラシル皇帝はタリウムを統治し、

ヒュアツィンテ皇帝は

カリセンを統治しなければならない。

結婚したとしても、他の夫婦より

離れている時間が多い。

クライン皇子が

ラトラシル皇帝のそばにいるなら、

ヒュアツィンテ皇帝と

離れている間、

ラトラシル皇帝のために

真心を尽くすことができて

いいのではないかと言いました。

 

兄弟両方とも、

自分のものにしろというのか?

ラティルは使節団代表の

寛容さに大きな衝撃を受けました。

確かに、ラティルはヒュアツィンテと

付き合っていたけれど、

一線を越えてはいませんでした。

秘密裏に恋愛したので、

公式的な恋人同士でも

ありませんでした。

それにラティルはヒュアツィンテに

側室を送るように言った時、

彼の異母兄弟が来るとは

思いませんでした。

それなのに、あの使節は、

クラインが

側室であることを知りながら、

異母兄のヒュアツィンテと

結婚しろと言うので、

ラティルは舌打ちしました。

 

けれども、後で断るにしても、

カリセンがあれだけ頭を下げて

出て来た以上、一応、

時間をかけて考えてみる誠意は

見せなければなりませんでした。

 

ラティルは、

あまりにも突然なので、

ヒュアツィンテ皇帝の提案は

少し考えてみると告げました。

使節は「はい、陛下」と言うと、

後ろに下がりました。

 

その間、ラティルは

他国の使節を見回すと、

彼らは、タリウムの大臣以上に

ショックを受けた顔をしていました。

離れていても煩わしい二つの大国が、

夫婦の国になるかもしれない状況は、

彼らにとって、

決して喜ばしくありませんでした。

特にタリウムとカリセンの間に

挟まれている国々は、

これを脅威として

受け止めるかもしれませんでした。

 

1時間半後。 すべての使節が退くと、

ラティルは会議室の扉を閉めさせ、

大臣たちに意見を求めました。


カリセンでは、皇帝の功績と、

これから怪物たちを相手にする際の

方策を狙っている。

すでに皇帝は、

多くの功績を成し遂げたけれど、

これからも、さらに多くの

功績を積むことになる。

カリセンでは婚姻を通じて

皇帝の栄光を分かち合うことを

望んでいるなど、何人かの大臣は

絶対にダメだと反対する一方で、

カリセンが傲慢に提案して来たなら

当然ダメだけれど、

皇帝の体面を気にしながら

慎重に婚姻を

持ち出しているのを見ると、

肯定的に見ても良い。

カリセンがロードの攻撃を

集中的に受けたため、

状況は悪化したけれど、

決して無視していい国ではないと

もう少し慎重かつ、

前向きな意見も出ました。

 

そして、

皇帝とカリセンの皇帝が結婚すれば、

それに伴う利益は

損失よりもはるかに大きい。

婚姻を通じて、両皇帝の間に

後継者が生まれれば、

自然に両国が合わさり、

空前絶後の強力な連合国が

誕生するかもしれないと、

賛成する大臣の数が

意外と多いことに驚きました。

しかも、なぜか、

アトラクシー公爵とロルド宰相は

沈黙を守っていました。

 

ラティルはため息をついて手を振り

後でまた話そうと言った後、

個人の執務室へ行き、

カリセンの使節から渡された

ヒュアツィンテの親書を広げました。

正式に送って来た手紙なので、

二人でやり取りする密書とは違い、

とてもきれいで古風な封筒でした。

封筒を開けると、

見慣れた字が現れました。

 

君を初めて見た時、

恋に落ちるのは一瞬であることを

知りました。

君と目が合って微笑み合う瞬間、

私は、永遠に

君を愛するようになると

悟りました。

私たちが別れていた間でさえ、

私は君を愛し続けていました。

ラティル、

これからもきっとそうだろう。


君に送れなかった手紙と

送れなかったプレゼントが

部屋を埋め尽くしている。

 

愛しいてる、ラトラシル。

このような機会でも

掴みたいと思っている私を

許して欲しい。

これは、私が君のそばに行ける

最後のチャンスだということを

知っているので、逃したくないんだ。

私の一番幸せな夢の中には

いつも君が出て来る。

悲しい夢でも、私は、

ただ、そこに君がいるだけで

感謝している。

君と約束したことを守りたい。

世界で一番華やかな

プロポーズ使節団を送りたいです。

私を許して、ラティル。

朝起きた時、君を見て、

遠く離れている時も

私たちの誓約と指輪を信じて、

一生、

君と同じ道を歩ませてください。

 

ラティルは手紙を下ろして

目を閉じました。

手紙を開く前は、

宰相があまりにも強く要請するので

仕方なく使節を送るけれど、

断っても大丈夫だと、

ヒュアツィンテが冗談交じりに

書いて来たと思いました。

まさか手紙の中に、

ヒュアツィンテの想いが

込められていたとは

思いませんでした。

 

ラティルは、ヒュアツィンテの名前を

呟きました。

彼と初めて会った時のこと、

彼と交わした視線、

彼と並んで芝生に横になり、

彼と話したこと、

彼と過ごした時間を思い出し

ラティルは力なく

手紙を机の上に置きました。

サーナット卿はその姿を見つめ、

背中の後ろで

拳をギュッと握り締めました。

 

一方、遠く離れたカリセンの

大神殿の中で、ヒュアツィンテは

自分の気持ちが、

一生大切にしてきたこの愛が

彼女にどうか届くようにと

ヒュアツィンテは両手を合わせて

空に向かって祈っていました。

◇怒り◇

カリセンの使節団が

正式に結婚を申し込んだという話は

側室たちや宮廷人たちにも

瞬く間に広がって行きました。


ゲスターは、

その知らせを聞くや否や、

カルレインを訪ね、

ヒュアツィンテ皇帝を

生きたまま救えば

役に立つと言っていたのに、

役に立つどころか恋敵になって現れた。

どうするつもりなのかと、

カルレインを罵倒しました。

しかし、彼が何と言うか、

ゲスターも予想できなかったので

彼は唇をギュッと閉じるだけでした。

 

そして、一番傷ついたのは

クラインでした。

彼は知らせを聞くや否や、

ヒュアツィンテからもらった

ガラスの置き物を投げながら、

彼は兄ではなく敵だと叫びました。

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アイニ自ら皇后の座から降り、

宰相や他の貴族から、

ラティルとの結婚を勧められた

ヒュアツィンテは、

きっとラティルは断るだろうと

予想していても、

失った愛を取り戻すために、

一縷の望みをかけて、

彼女に思いの丈を込めた手紙を書き、

神に祈ったのだと思います。

そんなヒュアツィンテの姿に

涙が出て来ました。

 

一方、ラティルの

ヒュアツィンテに対する愛は

過去のものとなり、

ヒュアツィンテも、

きっとそうに違いないと

ラティルは思っていたので、

ヒュアツィンテからの手紙に

ショックを受けたのだと思います。

 

自分がロードだと知らず、

両親や兄が自分を裏切っていると

知らなかった時の

ヒュアツィンテとの恋愛は、

彼女にとって、

とても美しい思い出。

それを思い出して、

しばし心が揺れるのは仕方がないこと。

しかし、

家族からの裏切りと数々の苦難、

アニャドミスとの死闘を経たラティルは

何の苦労も知らず、

ヒュアツィンテとの結婚を

夢見ていた幸せな皇女だった時の

ラティルとは、

大きく変わっています。

そして、彼女の周りには

特異な側室たちばかり。

一時、感傷に浸ることはあっても

今のヒュアツィンテは

ラティルの恋愛対象から

完全に外れてしまっていると

思います。

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