自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 133話 ネタバレ 原作 あらすじ 恋愛をしよう

 

133話 ビョルンが再びバフォードへやって来ました。

 

いつものように郵便馬車

待っていたエルナは、

離婚届の代わりに

夫が来た事実を知りました。

田舎道を走って来る、

狼の紋章入りの華麗な馬車を見て、

リサは「狼です!」と

目を丸くしました。

 

リサは、

本当に狼ですよねと尋ねると

エルナは、ぼんやりと頷きました。

紋章入り馬車より小さな馬車二台も

一定の間隔を空けて

後を追って来ていました。

 

狼が現れたという

これ以上否定できない現実を

エルナは、受け入れなければ

なりませんでした。

もしかしたら、離婚を協議するために

ビョルンが送って来た

王室の弁護士ではないかという

虚しい期待をするのもやめました。

 

しかし、馬車が近づくにつれて、

エルナの混乱は

ますます大きくなっていきました。

離婚に同意したビョルンが

このようなやり方で

バーデン家を再び訪問するのは

お話にならないし、あの夜、

彼がどんな目にあったのか

考えてみると、なおさらそうでした。

 

納屋に一人で残って、

遠ざかっていく

ビョルンの足音を聞きながら、

もう自分たちは

永遠に別れたという事実を

実感しました。

衝動的に彼の頬を叩いた手が、

ようやくヒリヒリし始めました。

 

エルナはその手を見下ろしながら

しばらくの間、

がらんとした納屋にいました。

そしてゆっくりと、

裏庭を通って家に帰りました。

エルナは、夜が明ける頃になって

ようやく眠りにつきました。

そのため、微妙に歪んでしまった

日常を回復するために、

また数日間の努力が必要でした。

そのようにして平安を取り戻し、

ようやく、あの男を

人生から消せたと信じました。

これで、新しい人生を

始めることができるという

つつましい希望を

抱いてみたりもしたのに、

 一体どうしてなのか。

 

ふつふつと沸き上がった疑問が

怒りに近づいた頃、

馬車がバーデン家の正門を

通り過ぎました。

 

急いで開かれた玄関の向こう側に

バーデン男爵夫人が姿を現し、

これは一体、どういうことなのかと

エルナに尋ねました。

尋常でない馬車の登場に

驚いた使用人たちも

その後に続きました。

 

エルナは何を話せばいいのか分からず

唇をパクパクさせていました。

その間に、近づいて来た馬車が止まり

ドナイスタの狼を見抜いた

バーデン男爵夫人の唇の間から

ため息が漏れました。

開いた馬車の扉の向こうから

招かざる客である

ビョルン・デナイスタが現れ

微笑んでいました。

乱暴に扉を閉めたエルナは

きちんと鍵がかかっているか

何度も確認してから、

力いっぱい握りしめていた

ビョルンの腕を放しました。

 

呆れたように自分を睨みつける

エルナに向き合ったビョルンは

それでも、今日は納屋ではないと

言って、にっこりと微笑みました。

鑑賞するように

エルナの部屋を見回す視線は、

歓待を受けた春のように

平然としていました。

 

今頃、バフォード中に

大公お出ましのニュースが

伝わったはず。

ビョルンは、

いくらでも目立たないように

動くことができましたが、

彼は完璧な格式を備えた方を

選びました。

みっともない格好で

むやみに攻め込んできた

過去の訪問を挽回するために

喜んで面倒なことを甘受しました。

もちろん、このように

にぎやかにやって来た王子を

簡単に追い出すことは

できないという計算も、

幾分、含まれていました。

その戦略が功を奏したのか、

バーデン男爵夫人は

彼を家の中に入れました。

彼女の不満そうな気配は

歴然としていましたが、

当然ビョルンは、それを

甘受しなければなりませんでした。

 

野生を取り戻した

負けん気がある鹿も同様でした。

エルナは、人目を気にしないほど

興奮した状態で、頑としてビョルンを

ここまで引っ張って来ました。

まともな客の扱い方とは言えないけれど

これくらいなら

十分満足のいく、おもてなしでした。

 

エルナが息を切らしている間、

ビョルンは、

暖炉の前に置かれた椅子に座り、

優雅に手袋を脱ぎ、

ステッキを肘掛けに立てかけました。

 

怒りを抑えることが

できなくなったエルナは

確かに、離婚することにしたのに

どうしてこんな風に

ここへやって来たのかと、

カッとなって叫びました。

 

「あっ、それ。」と

ビョルンは、今になって

それを思い出したかのように言うと

極めて軽い笑顔でエルナに向き合い

気が変わったと答えました。

 

エルナは、

それはどういう意味かと尋ねると、

ビョルンは、

文字通り。

自分は離婚できないと答えました。

そして、ビョルンは、

もう一度考えてみたところ、

自分がなぜ離婚を

受け入れなければならないのか

分からなくなったと話しました。

 

エルナは、

卑怯にも、今になって

話を変えるという意味なのかと

尋ねました。

ビョルンは、

そういうわけだと答えました。

エルナが鋭い非難を浴びせても、

彼は少しも気が引ける様子を

見せませんでした。

 

言葉に詰まってしまったエルナは、

しきりに呆れて嘆くばかりでした。

頭を一発

強く殴られたような気分でした。

十日前の夜に訪ねてきた男は、

ひょっとして幻ではないかと

思うほどでした。

 

ようやく理性を取り戻したエルナは

急いでビョルンのそばに近づき、

自分は離婚する。

王子様が何と言おうと

自分の決意は固いと告げました。

 

ビョルンは、

訴訟も辞さないつもりなのかと

尋ねると、エルナは、

必要ならばいくらでもすると

答えました。

その言葉にビョルンは、

自分の弁護団

勝つ自信はあるのかと尋ねました。

エルナは、本当に自分と

離婚訴訟を起こすつもりなのかと

聞き返しました。

ビョルンは、

エルナが訴訟を起こしたら

自分も防御すべきなので、

最高の王室弁護士を厳選して

立ち向かうと答えました。

 

ゆっくり瞬きをしていたエルナは

突然驚愕の表情を浮かべながら

後ずさりしました。

 

その瞬間にもビョルンは、

妻の怒りで赤く燃え上がった頬や

睨みつけるような目つき、

固く閉ざされた唇が

綺麗だと思いました。

狂気の沙汰でしたが、あえて

訂正したくはありませんでした。

 

ビョルンは、

もう夫を愛していないという理由で

果たして、法廷で

離婚が受け入れられるだろうかと

からかうように尋ねると、

エルナの頬がさらに赤くなりました。

 

そういえば、

ショールに付いている造花も赤でした。

再び花をつけた

バフォードの赤ちゃん鹿が

ビョルンを笑わせました。

殺伐とした会話とは

似合わない感情でしたが、

ビョルンには、

どうでもいいことでした。

 

努めて怒りを鎮めたエルナは

何が言いたいのかと尋ねました。

妻をギュッと抱きしめて

眠らなければならなかった狭いベッドと

花柄のカーテンとカーペット、

引き出しの上の小さな額縁を

かすめたビョルンの視線は、

再びエルナの顔の上で止まりました。

 

ビョルンは、

すでに言ったけれど、

離婚はできないと答えました。

彼はゆっくりと席を立ち、

エルナと向かい合うと、

妃はお金でも法律でも

自分に勝てないと、

卑劣きわまりない言葉をかけました。

しかし、

ビョルンの目つきと笑顔に

優しさが込められていました。

しかし、エルナは、

もはやその甘い毒を飲むほど

愚かではありませんでした。

エルナは、興奮しないように

全力を尽くしましたが、

これ以上耐えられませんでした。

 

エルナは、ビョルンが離婚を

拒否するかもしれないなんて

思ってもみませんでした。

一方的に通告した離婚に納得するのは

容易ではないだろうけれど、

結局、受け入れるだろうと

信じていました。

エルナが知っている

ビョルン・デナイスタは

そんな男でした。

 

エルナは、

なぜ、ここまで自分を苦しめ、

一体、何を望んで

ここまで来たのかと尋ねました。

ビョルンは、

「恋愛しよう」と答えました。

その、とんでもない返事に

エルナは一瞬呆然としました。

嘲弄や冗談として片付けるには、

目つきと口調が

あまりにも慎重でした。

エルナは、

「何ですって?」と聞き返すと、

ビョルンは、

言葉通り。自分と恋愛しようと

答えました。

 

エルナは、

ビョルンが酔っているのではないかと

真剣に聞き返しました。

いくら考えてみても、それ以外に

他の理由が見つかりませんでした。

 

ビョルンは、

「全然」と答えると

柔らかな笑みを浮かべました。

かつて、愛の証だと信じていた

甘美で魅惑的な笑顔でした。

 

エルナはうんざりして、

その美しい悪魔を睨みつけました。

彼のどこにも、10日前の夜の痕跡を

見つけることは難しく、

毒キノコ以上に、

この男をよく説明できる言葉は

なさそうでした。

 

エルナは、

自分たちは結婚したのに

どうしてなのかと

乱れた息を整えて反論しました。

世間知らずの田舎娘は

怖気ることなく毒キノコを飲み込み

厳しい代価を払いました。

幸いなことに、そのおかげで

この毒に耐性ができました。

 

ビョルンは、

エルナは自分と結婚したけれど

恋愛をしたことは

ないのではないかと尋ねました。

 

そして、ビョルンは、

エルナが、もう自分を

愛していないことと、

エルナにあげられる愛が

自分にないことも知っている。

エルナが、そう感じるのなら

それを受け入れるので、

最初に戻り、また恋愛から始めようと

俯きながらも堂々と提案しました。

 

エルナは、

それはどういうことなのかと

尋ねました。

ビョルンは、

後悔しないと思う。

自分は恋愛上手だからと答えると

またもや毒キノコが笑いました。

 

エルナは、

息が詰まるような気分を

どうすることもできず、

しきりに、ため息をつきました。

あまりにもバカバカしくて

腹も立ちませんでした。

この男は、

酒に酔っているのでなければ、

本当に狂っていると思いました。

 

エルナは、

はっきり言うけれど、

自分は嫌なので、

すぐに帰ってと言いました。

 

すると、ビョルンは、

自分がここに、かなり長く

滞在する予定であることを

話していなかったかと尋ねました。

エルナは、

「誰が勝手に?」と反論しましたが

ビョルンは、エルナが何か

勘違いしているようだけれど

エルナは、まだ自分の妻で

自分はエルナの夫。

つまりバーデン家の婿だし、

この国の王子でもあると

呑気に返事をすると、

脱いで握っていた手袋を再びはめ

身支度を整えて、

最後にステッキを持ちました。

 

そして、ビョルンは

完璧な紳士の姿でエルナの前に立つと

そんな自分が、

自分の力で守ってやった、この家に、

泊まれない理由があるのかと、

尋ねました。

 

エルナは、

脅迫しているのかと尋ねると、

ビョルンは、それを否定し

「愛している」と答えました。

 

再び言葉が詰まってしまったエルナを

見つめながら、ビョルンは低く笑い、

だから、恋愛しようと告げました。

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ついにビョルンが満を持して

バフォードにやって来ました。

エルナとビョルンの戦い開始の

ゴングを鳴らしたい気分です。

 

彼は、エルナの前では

毒キノコ王子として

完璧に振舞っていますが、

心の中では、

エルナの愛を取り戻せるかどうか

不安でたまらないのではないかと

思います。

かなり長く滞在するというのは

ビョルンはエルナを連れて

シュベリンに戻るまで

バーデン家に留まる覚悟なのかも

しれません。

今のままの完璧な王子のままでは

エルナの頑固な心は

なかなか解けないと思いますが、

バフォードの奇跡が起こり、

二人を変えて行ってくれることを

期待しています。

 

前話で皆様を悩ませてしまった

「やめます」という

ビョルンの言葉。

実は、私もしっくりいかなくて

モヤモヤしていました。

けれども、

元の単語の意味を辞書で調べると

「放り出す、 投げ出す、止める、

 辞める」とあったので、

それなら「やめます」が妥当かと

思いました。

しかし、皆さまからの

コメントを拝見し、

もう一度、元の単語の意味を

調べてみました。

上記の意味の記載が圧倒的に

多かったのですが、

「諦める」と書かれているサイトを

発見!

確かに「放り出す、投げ出す」は

「諦める」に言い換えができると

納得しました。

ビョルンの言葉も

「諦めます」に変えれば

その前後の分の意味も

つながるかと思います。

 

この度は、私の語彙力が足りないせいで

皆様を混乱させてしまい

申し訳ありませんでした。

しれっと「諦めます」に

修正させていただきました。

 

今回のお話を公開するまで、

気づかれないと思ったのですが、

甘かった(笑)

何度も読みに来ていただいて

すぐに修正したことに

気づいていただき、

とても嬉しく思っております。

何度も読み返していただいた皆様

本当にありがとうございます。

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