外伝14話 今回はマッケナが主役です。
◇太陽の神◇
マッケナは
ナビエが怒っているので
自分をドルシーの所へ
行かせると思いました。
しかし、
お客さんの前で嫌な顔をしては
いけないと思い、表情管理をして
ドルシーのいる部屋のドアを
ノックすると
ドアが勝手に開きました。
戸口には誰もいませんでしたが
扉が少し開いていたのだろう
くらいにしか
思いませんでした。
部屋の中に入ると
ドルシーはいなくて
窓のそばに
赤毛のショートヘアの女性が
太陽に背を向けて立っていました。
ハインリがナビエを
音楽の神と表現したのが
理解できました。
マッケナは彼女を
太陽の神だと思いました。
彼女の目は金色をしていました。
マッケナは部屋を間違えたと言って
出て行きました。
彼女は誰だろうと思いました。
◇青い鳥がいないから◇
カイを抱いたまま、
自分の寝室と夫婦の寝室とを
行ったり来たりしていると
ようやくカイは
落ち着きを取り戻しました。
カイが落ち着いたので
今度はラリを抱き上げました。
ラリをあやしていると
予定よりも早く
マッケナが戻って来たので
ナビエは驚きました。
マッケナの顔つきから
彼が青い鳥であることが
ばれたのかと
ナビエは思いましたが
マッケナは、
ナビエが部屋を間違えて
教えたと言いました。
けれども、
間違えていないことがわかると
マッケナは、部屋にいた人が
間違えたのだと思いました。
ナビエは、
ラリとカイを侍女たちに任せると
応接室に降りて行きました。
そこにはドルシーがいました。
マッケナは他の人がいたと
言っていたと
ドルシーに伝えると、彼は、
元々、自分は性別がない、
ここへ来る前に会った人と
女性の姿で会ったので
そのまま来たけれど
間抜けな青い髪が
自分を見て驚いたので
男性に戻ったと言いました。
ドルシーは自分の青い鳥を見たかと
ナビエに尋ねました。
ナビエは頷きました。
ドルシーは、どこで見たのか
尋ねましたが
ナビエはそれに答えずに
海で奇怪な海洋生物が暴れて
自分が行方不明になったことを
知っているかと
ドルシーに尋ねました。
そして、地図の上で
問題が起きた海の近くの
港を中心に水路を引いてみたら
ドルシの巣が出てきたと
説明しました。
ナビエは水の下で
何か起こっているのかと
尋ねると、ドルシーは、
青い鳥に会えなくて
ムカつくものばかりが
周りをウロウロするから
蹴ったと答えました。
以前は、ドルシーが蹴ったせいで
ダムが壊れて洪水が起こり
今度は、
海洋生物が海に押し寄せて
暴れたことがわかりました。
ドルシーが、再び、青い鳥は
どこにいるのか
ナビエに尋ねたので、彼女は
青い鳥はよく見かける、
皇宮庭園に行くと
あちこち飛び回っていると
答えました。
ドルシーは、自分の言っているのは
その鳥ではないと抗議しましたが
ナビエは、
自分にはわからない、
どの鳥も同じに見えるからと
言いました。
話を終えて、廊下に出ると
マッケナが立っていました。
彼は、その部屋にいた
キラキラしたお嬢さんが
どこに行ったか見なかったかと
ドルシーに尋ねましたが
彼は無視しました。
ドルシーが探している青い鳥が
目の前にいるのに、
無視をするドルシー。
そして、自分を探しているのに
マッケナを無視するドルシー。
ナビエは不思議な関係だと
思いました。
翌日、マッケナは
心の平安を取り戻すために
ラリとカイのおもちゃを
買いに行きました。
前日、カイが
人間になったり
鳥になったりする手を使ってまで
ナビエに駄々をこねたのを見て
小さい子が気苦労していると
思いました。
マッケナはしばらく歩いていると
前日、応接室にいた
太陽のような女性を
見かけました。
声をかけようかどうしようか
迷っているうちに
彼女はカフェでコーヒーを
飲み始めました。
マッケナも、離れた場所で
コーヒーを飲みました。
質の悪そうな男性2人が
女性に近づきました。
彼女は険しい顔をしました。
3人は話をしていましたが
男性2人がクスクス笑うと
女性は表情を崩しました。
マッケナは怒って
そちらに近づこうとすると
女性が男性1人の頭を
片手でつかんで
頭をぽきっと取ってやろうかと
言いました。
男性は凍り付いていました。
マッケナは、
思ったより怖い女だ、
声をかけなくて良かったと
思いました。
カフェを出たマッケナは
おもちゃ屋で、
また女性と出会いました。
女性は、
マッケナが後を付いてきたと
言いましたが、
彼は、おもちゃを
買いに来ただけだと言いました。
女性は信じてくれないので
マッケナは
バッグの中からおむつを取り出して
甥と姪がいるからだと
主張しました。
女性は、今、
甥と姪がいないのに
どうしておむつを持っているのか
尋ねました。
マッケナはバッグの中から
取り忘れただけだと
答えました。
女性は、変な奴と言って
おもちゃ屋を出て行きました。
マッケナは、子供たちを
散歩に連れて行く時、
おむつを常備していました。
その後、
急に会議に出席することに
なった時など
おむつをバッグの中に
入れたままにしていました。
自分は変な奴ではないのにと
マッケナは思いました。
マッケナはアヒルのおもちゃを
2個買いました。
マッケナはおもちゃをもらって
喜ぶ子供たちの姿を見れば
鬱々とした気分も
晴れるだろうと思い
赤ちゃんたちの笑う姿を
思い浮かべながら
赤ちゃん部屋へ行きましたが
ドルシーが赤ちゃんたちの前で
魔法であらゆる水遊びを
見せていて
赤ちゃんたちは、
嬉しそうに笑っていました。
マッケナはアヒルのおもちゃを
後ろに隠しました。
ドルシーはマッケナを
見向きもしませんでした。
マッケナは赤い髪とは
相性が悪いのかと思いました。
マッケナとドルシーは互いに
相手の実体ではない姿に
恋しているのですよね。
両想いと言えば
両想いなのですが・・・
ドルシーが赤ちゃんたちに見せた
魔法の水遊び。
どんなものなのか
見てみたいです。