自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 134話 ネタバレ 原作 あらすじ 最善を尽くして傷ついた方がいい

 

134話 ビョルンはエルナに恋愛をしようと言いました。

 

バーデン男爵夫人は

長く続いた沈黙を破り、 

大公の言葉が

どういう意味なのかは分かると

言いました。

彼女と目を合わせた王子は、

本当に申し訳ないと、もう一度、

慎重に謝罪の言葉を伝えました。

 

二人は、しばらく黙って

互いに見つめ合いました。

バーデン男爵夫人はため息をつき、

額を撫でました。

戦争のようだった午後を回想すると、

再び頭が痛くなりそうでした。

 

何の準備もない状態で

レチェンの第一王子を

客として迎えることになった

使用人たちとバーデン男爵夫人は

なかなか秩序を保つことができず

右往左往しました。

 

彼女は、エルナと王子が、

当然、離婚することになると

思っていました。

最初のうちは、互いに離れて

考えを整理する時間が

必要だと思いましたが、

いくら待っても王子は

エルナに会いに来ませんでした。

いくら、行き先を

知っていたとしても

トランク一つだけを持って

出て行った妻の安否さえ

気にならないのかと思いました。

すでに離婚に同意したも

同然の態度でした。

 

それがあまりにも腹が立って呆れて

直接、大公に会いに行くという意思を

明らかにした彼女に、エルナは、

このまま静かに終わらせて欲しいと

落ち着いて頼みました。 

 

むしろエルナが泣いていたら

説得できたけれど、彼女は

穏やかな諦めを込めた笑みを

浮かべました。

ウォルター・ハルディと

離婚した頃のアネットと

鳥肌が立つほど似ている顔でした。

ひびの入ったガラスのように

危なげに見える孫娘に、

バーデン男爵夫人は

これ以上何も話すことができず、

エルナが母親のように

壊れないで欲しいと、ただ祈りました。

 

幸いエルナは少しずつ回復していき、

リサがここへ来てくれた後は、

はるかに生き生きとした姿を

取り戻しました。

それなのに、今さら王子が

こんな風にエルナを揺さぶったことに

けしからんと思いましたが、

格式を整えてやって来た王子を

門前払いすることもできず、

適当に礼儀を尽くした後に、

帰すつもりでした。

猛烈に怒るエルナを見るまでは。

 

近頃のエルナは口数もだいぶ増えて

以前のように

笑ったりするようになりましたが、

それでも、深い水面下に

沈んでいるようでした。

そんなエルナが、

周りの視線など忘れているかのように

感情をぶちまけました。

バーデン家に帰ってきて以来、

初めてエルナが

生き生きとしているように

見えた瞬間でした。

だから、バーデン男爵夫人は、

この部屋で、こうして

王子に向き合いました。

 

いきなり王子を連れて行った

エルナの戦いは、

バーデン男爵夫人が

その部屋に訪ねて行って

ようやく終わりました。

落ち着いた王子とは違って、

エルナは顔が真っ赤になるほど

怒っていました。

 

まずは二人を引き離す必要があると

判断したバーデン男爵夫人は、

王子を自分の部屋に連れて来ました。 

応接室よりも、こちらの方が

内密な話をするのに適していると

判断したからでした。

 

案外、王子は、

かなり率直で謙虚な態度で

話をしました。

過去のことについて謝罪し、

了解を求めました。

一つの季節が過ぎてから

ここへ来た自分の事情も

じっくり説明しました。

 

話している間、王子は

一瞬たりとも、自己憐憫したり

言い訳をしようとせず、

あまりにも理性的で冷淡にさえ

感じられる態度でした。

 

バーデン男爵夫人は、

納得するのは難しいけれど、

大公の立場からすれば、

そうだったかもしれないし、

エルナも、そうだと思う。

しかし、そうして理解し、

やり直すには、

あの子の傷が深すぎる。

今回の出来事が、

奇跡的に収束したとしても、

このままでは、二人は、

また別れることになると思う。

大公も、その事実を

よく知っているはずなのに、

このようにエルナを

捕まえようとする理由が気になる。

一体何をどうするつもりなのかと

尋ねました。

 

今まで、ただの一瞬も

動揺しなかった王子の目に

微かな動揺が生じました。

ビョルンは、

実は自分も、よく分からない。

でも、

まともにぶつかってみないまま、

この結婚を

終わらせるわけにはいかないと

思っている。

必要であれば、喧嘩をし話もする。

それぞれが抱いている虚像ではなく、

本物に向き合う機会を

持ってみたいと話しました。

 

男爵夫人は、

そうすることで、

互いに、もっと大きな傷を

残すかもしれないとは

思わないのかと尋ねました。

ビョルンは、

そうかもしれないけれど、

卑怯に諦めた後に悔いるより

最善を尽くして傷ついた方が

良いと思うと答えると、目を上げて

再びバーデン男爵夫人に

向き合いました。

 

ずっと、ひんやりとした光を

放っていた瞳に、

微かに熱意が漂いました。 

しばらく王子を見つめていた

バーデン男爵夫人は、

呼び出しベルを鳴らしました。

しばらくして、やって来たメイドに

バーデン男爵夫人は、

エルナを呼んで来るよう

指示しました。

その瞬間も、

バーデン男爵夫人の視線は

依然として王子に向かっていました。

エルナは、まだ暗いうちに起きて

顔を洗い、服を着替えました。

ベッドを整えた後は、机の前に座って

造花を作りました。

 

夜が明ける頃、リサがやって来ました。

片付け中の机を見たリサは、

また夜明け前から

仕事をしていたのかと

目を細めて尋ねました。

 

エルナが「少しだけ」と答えると、

リサは、

こんなに無理をさせるために

始めたことではないと嘆きましたが、

エルナは、

大丈夫。 どうせ夜明け前には

他にすることもないからと

いつものように笑い飛ばすと、

急いでコートを着て帽子をかぶり、

マフラーと手袋も忘れずに

持って行きました。

 

エルナはリサに、

自分のせいで、毎朝、

こんな苦労をする必要はないと

言うと、心配そうな目で

リサを見つめました。

 

リサは目を丸くして、

苦労ではない。大公妃と自分は

大公邸でも、

毎日一緒に朝の散歩をしていたと

言いました。

しかし、エルナは、

最近、寒いし、この辺りは

目を閉じていても、

一人で行って来られるので、

自分の心配はしなくてもいいと

言いました。

 

しかし、リサは

そんなことを言わないで欲しい。

こんなに険しい世界に

大公妃を一人で

出すことはできないと、

断固たる態度で、

決然とした意志を示しました。

 

エルナは、

ここは人影もない所だからと

言い返しましたが、リサは、

人はいないけれど獣がいると

言い張りました。

しかし、あの質の悪い

ドナイスタの狼とは

どうしても言えませんでした。

 

大公の来訪が

バフォードを騒がせてから

もう5日が経ちました。

男爵夫人は、

王子がバーデン家に滞在することを

許可しました。

エルナは頑強に拒否しましたが、

結局、祖母の意向を

覆すことができませんでした。

それでも、同じ部屋を

使うことがなかったのは

不幸中の幸いでした。

もし王子が、

エルナの寝室まで攻め込んで来たら

リサは

王族に害を与えたメイドとして、

レチェンの歴史に

記録されたかもしれませんでした。

 

リサは今日もエルナについて

朝の散歩に出かけました。

普段なら、

まだ皆眠っている時間でしたが、

王子が来てからは、

バーデン家の使用人たちの起床時間が

早まりました。

彼が特に何かを要求したことは

ありませんでしたが、

王子と同じ屋根の下にいるという

事実に、超然としているのは

難しいためでした。

 

目が落ち窪んで

生気のない顔をしている

バーデン家の使用人たちを

憐憫のまなざしで見たリサは、

小走りして、

エルナの後を追いかけました。

 

その日は、アレシネ雑貨店に

造花を納品する日だったので、

リサは、気分転換も兼ねて、

後で一緒に町に出ないかと

誘いました。

明るく笑って頷くエルナの顔を見ると

王子がさらに恨めしくなりました。

 

そばにいた時は、

ステッキより劣る扱いをしていたのに

なぜ、今さら、こんなに、

しつこくするのか。

何かと罪深い王子様で

間違いないと思いました。

 

二人が玄関の最後の階段を降りた瞬間

招かれざる客が

「おはよう、奥さん」と

突然、挨拶をして来ました。

びっくりしたエルナとリサは

同時にその声が聞こえてきた

2階の窓に視線を移しました。

王子は客用の寝室の窓枠に

腰を下ろしたまま、

彼女たちを見下ろしていました。

目が覚めて間もないのか、

だるそうな様子でした。 

ビョルンは、

指の間に軽く挟んでいる葉巻の煙と共に

「恋愛しますか?」と尋ねました。

たった5日の間に、

リサと皆がうんざりするほと、

王子の「恋愛しますか?」という声を

聞きました。

 

恋愛をするなら、メイドの代わりに

自分が散歩に行ってあげることも

できると、笑いの混じった声で

付け加えた王子の言葉に

リサはギョッとしました。

じっと彼を睨んでいたエルナは

何の返事もせず、首を振ることで

断固とした拒否の意思を伝えました。

 

王子は、のんびり葉巻をふかすと

エルナの後ろ姿を見つめました。

傷心するどころか、

むしろ楽しそうな姿でした。

 

リサは急いで

エルナの後を追いました。

走るように歩いていたエルナは

裏庭の垣根の外に出て

野原を半分ぐらい横切った後、

ようやく足の速度を緩めました。

 

リサは、

王子が毒キノコなのを

知っていますよねと

声を低くして囁きました。

2度目は絶対に駄目だと、

リサは必死の思いで頼みました。

息を切らしていたエルナは、

目を見開いてリサを見ました。

 

無駄に美しい外見で

目を眩惑した王子を思い浮かべると

リサは、一層厳しい声で、

一度食べてみたことがあるので

よく知っているだろうけれど

食べたら死ぬと言いました。

朝一番に、

ガウン姿で葉巻を吸う姿は

何て素敵なのかと、危うくリサも

目を奪われるところでした。

 

目をギュッと閉じて開けることで

王子の記憶を消したリサは

エルナの手を掴むと、

見ない方がいい。絶対に、

目も合わせないでと言うと

エルナは子供のように

無邪気な笑いを爆発させました。

約束してと、

そわそわしながら催促するリサに、

エルナは笑いながら

そうすると約束しました。

恋愛に狂った狼が現れてから5日目。

少なくとも、今のところ、

まだ、バフォードは平穏でした。

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もしも、バーデン男爵夫人が

エルナの部屋に行かなかったら

どのくらい言い争いが

続いていたのでしょうか・・・

 

エルナは

前回、ビョルンが来たことで

ようやく取り戻した平穏な日常が

微妙に歪んでしまったので、

また、そうなることを恐れて

彼に帰れと言ったのではないかと

思いますが、もしエルナが

本当にビョルンに愛想をつかしていて

彼のことを愛していないなら、

彼がやって来て何を言おうが

何をしようが、

無視すればいいこと。何も、

食って掛かることはなかったと

思います。

けれども、ビョルンが来ただけで

動揺するのは、彼への愛が

まだエルナに

残っているからなのだと思います。

しかし、エルナは頑固なので

簡単には、

それを認めないでしょうし

ビョルンがエルナの心の硬い殻を

打ち破るのも、

並大抵のことでは無理だと思います。

どうやって、ビョルンは

エルナの愛を取り戻すか、

今後のビョルンの動向が

とても気になります。

 

いつも、たくさんのコメントを

ありがとうございます。

皆様の考察が素晴らし過ぎて

うんうん頷きながら

読ませていただいています。

皆様の「問題な王子様」への愛を

ひしひしと感じております。

 

毎日、暑い日が続いていますが

冷たい物ばかり食べていると

体に良くないので、

三度の飯より様が

勧められているように、時には、

熱いお茶を飲みたいと思います・・・

 

と言いながら、

いちごシロップ練乳がけの

かき氷を食べてしまいました😅

冷たい物を食べると頭が冴えるからと

言い訳をしておきます🤣

 

明日も更新いたします。

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