18話 姉妹で喧嘩をしているところを、智彦に見られました。
なぜ、智彦がいるのか。
驚く麗奈と璃香。
彼は、
用事があって寄ったけれど、
こんな風に告白されると
思わなかったと言って
濡れている麗奈をハンカチで
拭きました。
それに腹を立てる璃香と母親。
智彦が大丈夫かと尋ねると
麗奈は、とても怖かったと答え
抱き締めてと囁きました。
麗奈を車に乗せると、
智彦は、随分演技がうまくなったと
彼女を褒めました。
誰のせいかと反発する麗奈。
すると、智彦は、
自分にも母親が違う兄がいて、
傍から見ると、
彼は、優しくて優秀で
完璧だけれど、
自分にだけ残酷な
彼の本当の顔を
知っていると話しました。
麗奈は智彦の横顔を見て
イケメンだと思いました。
そして、自分たちは
どこに向かっているのかと尋ねると
智彦は、自分たちの家だと
答えました。
なぜ、勝手に決めるのかと怒る麗奈。
気に入らなければ、
とりあえず仮住まいにすればいいと
言う智彦に、麗奈は
自分は行かないと言いましたが、
智彦は、怒る麗奈をなだめて
部屋へ案内しました。
部屋の暗証番号は、
麗奈と智彦が
初めて会った日にしてありました。
そんなに特別な日だったのかと
麗奈が尋ねると、智彦は
初めて麗奈と一夜を
共にした日だからと答えました。
その日のことを思い出して
麗奈は顔を赤らめました。
智彦は、この家に住んでいると
言いました。
そして、2人で
部屋の中を歩いている時
彼女はピンク色に染まった部屋を
見つけ、あれは何かと尋ねました。
すると、智彦はニコニコしながら
麗奈の部屋だと答えました。
その返事に、麗奈は吹き出し、
これは、誰の考えなのか。
準備してくれたのは
ありがたいけれど、
女性なら
誰でもピンク色が好きというのは
勝手な先入観ではないかと
尋ねました。
すると、智彦は、
自分もそう思ったけれど、
秘書であり義弟でもある宮本が
100以上の「いいね」が
集まった物の中から、
妹が厳選したと答えました。
智彦は、
気に入らないなら変更する。
そして、秘書も妹も
クビにすると言って
舌打ちしましたが、
麗奈はそこまでしなくてもいいと
話しました。
キッチンのインテリアが
おしゃれでとても綺麗だと
麗奈が褒めると、
智彦は何か作るので
休んでいるように言いました。
麗奈は、自分は潔癖症なので
誰かと一緒に食事をしないと
言ったはずだと
文句を言いましたが、
智彦は、高級ホテルよりも清潔に
用意すると言いました。
しかし、麗奈は、
そういうことではなく、
他人が作った料理を食べないと
反論しました。
智彦は、
その理由を尋ねると、
麗奈は信じられないからだと
答えました。
19話 麗奈は、継母に薬入りのマカロンを食べさせられたことがトラウマになっていました。
智彦は、
自分が毒を盛るとでも
思っているのか。
自分のことを信じられないのに
結婚できるのかと尋ねました。
自分たちは契約関係だと、
麗奈は答えましたが、智彦は
いくら契約でも、結婚は結婚だ。
一緒に食事ができるくらいの
信頼は必要ではないかと
言いました。
そして、作る過程を見せるので
心配しないようにと言いました。
どうして、
ここまでしてくれるのかと
麗奈が考えていると、
智彦は料理をしながら、彼女に
妹に勝ちたいかと尋ねました。
麗奈は、勝ちたいと答えると、
智彦は、麗奈が自分を愛して、
自分が麗奈を愛することが
妹に勝つ方法だと答えました。
麗奈は呆れましたが、
智彦は本気だと言いました。
麗奈は、その根拠を尋ねると、
智彦は、
麗奈の中途半端な演技で、
妹と母親、
財界関係者やメディアを
簡単に騙せない。
本気になれば、
皆を騙すことができると
言いました。
麗奈は、
本当に愛しているフリを
すればよいのかと尋ねました。
自信はあるのかという
智彦の問いかけに、
麗奈は「もちろん」と
答えました。
彼は、彼女の本当の演技を
楽しみにしていると言いました。
話しているうちに、
アワビのクリームリゾットが
出来上がりました。
本格的な料理に焦る麗奈。
智彦は麗奈に銀のスプーンを渡し、
怪しいと思うなら、
それで確認するように。
作る過程は、
しっかり見ていたので、
毒が入っていなければ
いいのではないかと言いました。
しかし、麗奈は
どうしても
食べることができませんでした。
震えている彼女の手を見て、
一体どうしてなのかと
智彦は考えました。
ため息をついて、
食べない麗奈を見て、智彦は
彼女の前で料理を一口食べ、
笑顔で大丈夫だと言いました。
そして、少しは自分を
信じてみないかと尋ねました。
麗奈が食事ができないシーンを
マンガで読みながら、
いつも思っていたのは、
子供の頃から、彼女は
何を食べて
生きていたのかということ。
人が作った物を食べられないけれど
コンビニで買った物なら
食べられるということは、
工場で作り、
袋を開ければ、
すぐに食べられる物しか
食べなかったのかなと
思いました。
継母の恵美は、
麗奈が死なない程度に、
彼女を
苦しめたかったのでしょうけれど
そこまで、
麗奈を憎しむのには、
何か理由があると思います。
本気で愛するフリ=本気で愛すること
なのではないかと思いますが、
何となく麗奈は、
智彦にうまく言いくるめられたように
思います。
2人が本当の意味で夫婦になる日が
待ち遠しいです。