自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 557話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルを守るための関門

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557話 ラティルは剣で斬られた義妹のアニャを見つけました。

◇敵を助ける◇

ラティルは、まさかこんなところで

義妹のアニャに会うとは

思わなかったので

本当に当惑しました。

それに、彼女の怪我は

かなりひどいように見えました。

 

おとなしく馬車の中にいれば良かったと

ラティルは自信満々に

馬車から飛び出したことを

後悔しました。

しかし、すでに出て来てしまったし

倒れたアニャのそばにいた女性は

どうか助けて欲しい。

雇った傭兵が突然狂って、

お嬢さんを襲って逃げてしまったと

ラティルに切実に訴えていました。

 

ふと横を見ると、

隣にランスター伯爵が来て

立っていました。

自信満々に馬車を降りたくせに

馬鹿なことをやっていると

思われるのではないかと

ラティルは恥ずかしくなりましたが

ランスター伯爵が

仮面を脱いでいるのを見て

びっくりしました。

当然、

彼がゲスターと違う顔であることは

察していましたが、

それでも仮面を脱いだ姿を見ると、

思った以上に違和感を感じました。



ランスター伯爵は、

義妹のアニャの顔を知っているのに、

白々しく、

どうしたのかと尋ねました。

ラティルに助けを求めた女性は、

今度はランスター伯爵に、

アニャを助けて欲しい。

早く治療をしなければならないと

訴えました。

 

ランスター伯爵は辺りを見回しながら

歩いて来たのかと尋ねました。 

女性は、

馬車に乗って来た。

しかし、突然、護衛がおかしくなって

暴れ出し、

お嬢様を襲った後、逃げてしまった。

御者も1人で逃げてしまったと

ポロポロ涙を流しながら語りました。

どうやら彼女は、

義妹のアニャの下女のようでした。

 

ラティルは

ランスター伯爵を見つめました。

彼もラティルを

しばらく見つめた後、

アニャを、

この近くの村へ連れて行くことを

快く承諾しました。

そして、そこへ到着すると、

ランスター伯爵は、

意識のない義妹のアニャを

自ら抱き上げて、

村の医院へ連れて行きました。

 

ラティルは、背が低くなった自分が

倒れた人を抱き抱えて

のっしのっしと歩くのは

変に見えるのではないかと思い、

でしゃばらずに、

じっとしていました。

 

平和な小さな村で、

軽い病気を治療して

暮らしていた医師は、

剣で斬られた傷を負った患者を見て

驚き、ここへ寝かせるようにと

叫びました。


医師が手術をしている間、

アニャと一緒にいた下女は、

ラティルとランスター伯爵に

感謝の言葉を言い続け、

きっと、アニャは

2人に恩返しをしたがるだろうから

彼女が目覚めるまで

待っていてくれないかと

頼みました。

しかし、ラティルは

下女に見えないように

ランスター伯爵の脇腹を

そっと突きました。

言うことを聞いては駄目だという

合図でした。

 

ランスター伯爵は、僅かに頷くと

恩返しを期待して助けたのではなく

縁あって助けただけなので、

自分たちはこれで失礼すると

断りました。

それでも下女は、2人に

引き続き、感謝の言葉を伝えました。


ラティルとランスター伯爵は

再び馬車に乗り込み、

すぐに、その村を出ました。

ラティルはランスター伯爵が

このことで、

自分をからかうのではないかと心配で

彼を横目でチラチラ見ました。

 

ドミスの宿敵を、

この手で救ったわけだけれど、

もし、あそこでアニャを

そのまま置いてきたら

どうなっていただろうか。

アニャが死なないことは

分かっているけれど、

それでも、もしかしたらという

考えが拭いきれませんでした。

しかし、ランスター伯爵は、

あえてその話をしなかったので

彼は思ったより思いやりがあると、

ラティルは彼に感謝しました。

 

約5分後、ランスター伯爵は

先程、聞いた話によれば、

ここから馬車に乗って30分ほど行くと

ラウサ邸があるようだと

ラティルに告げました。

 

ラティルは彼に

知り合いなのかと尋ねると、

ランスター伯爵は、

没落貴族のようだけれど、

自分は知らないと否定しました。

 

アニャの話をしないのはいいけれど

なぜ、あえて、

その人の話をするのかと、

ラティルは戸惑いながら

ランスター伯爵を見つめ、

そこへ行くつもりなのかと尋ねました。

 

ランスター伯爵は、

物が消えたり、

道を探すのが大変だったりと、

珍しいことが起きている場所はないかと

聞いてみたところ、

皆、ラウサ邸の名を挙げたので、

そこへ行ってみることにしたと

答えました。

 

ラティルは、

その家にガーゴイルが集まって

住んでいるのかと尋ねました。

ランスター伯爵は、

全てではない。

ガーゴイルが皆集まって暮らすには、

あの白い花の平原程度の広さが

必要だ。

けれども、彼らが移動するときに

1、2匹くらいは

群れから離れて過ごすこともあるので

自分たちはそのような奴らを

攻略しなければならないと

答えました。

 

ラティルは

何が何だか分かりませんでしたが、

ひとまず頷きました。 

◇ペテン師◇

本当に30分くらい経つと、

とても大きくて古い邸宅が

遠くからでも

見えるようになりました。

中に人が住んでいるのか、

心配になるくらいの外観でした。

しかし、ランスター伯爵は

平然とその邸宅の中に

馬車を入れさせました。

 

ラティルはカーテンを

ほんの少し上に上げると

誰もいないと呟きました。

古いとはいえ、

形はよく保たれている上、周りの村で

名前が知られているほどの豪邸なのに

庭に誰もいないのが不思議でした。

このような大きな邸宅なら、

庭師であれ警備兵であれ、

何人かは外にいるはずでした。

 

ラティルは、

誰が住んでいるのだろうか。

物が消えることを

知っているのだから、

誰かしら住んでいるだろうと

思いました。

 

ダークリーチャーが運転する馬車が

ついに止まると、ランスター伯爵は

扉を開けてラティルが降りるのを

助けました。  

ラティルは馬車の前に立ち、

大きな邸宅を見回しました。

ガーゴイルは分からないけれど、

幽霊はいそうだ思いました。

 

ランスター伯爵は

大きな扉の前に近づき、

大きな取っ手を握り、

ドンドン叩きました。

それからしばらく待ちましたが

返事がないので、ラティルは

やはり、

誰も住んでいないのではないか。

空き家みたいだと思った頃、

ついに扉が開き、中から

ミイラになってしまった人のように

やせた男が出てきて、

「どなたですか?」と尋ねました。

 

服装を見ると執事のようでした。

500年が経って、一度、服の色が

完全に変わったのでない限り、

きっと執事だと思いました。

ラティルは黙って

ランスター伯爵を見ました。

彼は、今回、王室が

新たに騎士団員を募集すると聞いて、

微力ながら腕を貸そうと思って

やって来た者だと

待っていたかのように

嘘をつきました。

執事は眉をひそめながら、

「あなたは誰なのかと」

ランスター伯爵に尋ねると、

彼は、ギレッド侯爵の甥だと

答えました。

 

ギレッド侯爵とは誰なのか。

すべてをランスター伯爵に任せていた

ラティルは、驚いて

口を大きく開きました。

ギレッド侯爵が

誰なのかは知らないけれど、

こんなに堂々と

侯爵の甥と詐称するなんて。

小心者のゲスターなら

絶対にしない行動でした。

 

ランスター伯爵は

本当に頭からつま先まで

ゲスターと違っていました。

ゲスターが彼の弟子だとしたら、

500年の間に狐の仮面の好みが

何度も変わり、

ゲスターが彼の子孫だったら

何度も血が入れ替わっていると

思いました。

そうでなければ、

ここまで性格が違うはずがないと

思いました。

 

執事は、

この隣の領地にいる

ギレッド侯爵かと尋ねました。

ラティルは、ランスター伯爵が

無謀にも、近くに住む貴族の名前を

出したので、

心の中で悲鳴を上げました。

 

しかし執事は、 

そんなに近い所に住む貴族を

誰かが詐称するとは思わなかったのか

ラティルたちに

中へ入るようにと言って、

身体を横にずらしました。

そして、

客は、きちんともてなさなければ

ならないけれど

今、この家の状況は良くない。

長く滞在するつもりなのかと

尋ねました。

 

ランスター伯爵は

妻の体が弱いので

1日だけ滞在させて欲しいと

頼みました。

ラティルは、ランスター伯爵が

自分のことを妻だと紹介したので

再び、驚きました。

 

それを聞いた執事は、

ラティルたちを特に疑うことなく

一番暖かい部屋に案内すると言って

先を歩いていきました。

 

執事が案内してくれた部屋は

一番暖かいかもしれないけれど

良い部屋ではなく、扉を開けた途端、

舞い上がる埃のせいで、

ラティルは咳込みました。

すると、ランスター伯爵は

 

ハニー、大丈夫ですか?

 

と心配そうに尋ねたので、

ラティルは、

気絶しそうになりました。

 

執事は、この大きな邸宅を

下女2人と自分の3人で

管理しているので、

掃除が行き届いていないと

謝りました。

しかし、ランスター伯爵は、

これくらいなら大丈夫だと言いました。

 

執事は、

この家の主人は夕方頃に帰って来ると

告げると、ランスター伯爵は、

その時に挨拶すると返事をしました。

そして、執事が

食べ物を持って来ることを提案すると

ランスター伯爵は

スープを頼みました。

執事が頷いて部屋の外へ出て行くと

ラティルはランスター伯爵の背中を

バシッと叩き、

 

誰があなたの奥さんですか!

 

と叫びました。

 

ランスター伯爵は、

しばらくぼんやりした表情で

ラティルを見つめた後、

首を後ろに回して

ラティルが叩いた自分の背中を

見ようとしました。

 

ラティルは、あっと思って

ランスター伯爵の背中を

ごしごし擦ってから、

すぐにベッドに身を投げ出しました。

 

ランスター伯爵は、

笑っているのか泣いているのか

曖昧な表情で、

ドミスは自分にとても冷たい。

彼女は自分のことが嫌いなので、

自分を見る度に

息の根を止めたいという目で見つめる。

けれども、花嫁が、

ドミスの顔でそのような態度を取ると

何か変だと言いました。

 

ラティルはランスター伯爵に

素直に謝ると、

彼は口角を大きく上げ、

変だけど嫌ではないと言いました。

ラティルは、

訳もなく恥ずかしくなりながら

ベッドの布団にたまった埃を

見つめました。

 

ラティルは、

これをどうしようかと尋ねると、

ランスター伯爵は近づいて

布団の両側を掴みました。

 

ラティルは、ランスター伯爵自ら

布団をはたいてくれるのだと思い

感心しましたが、

彼の袖から、

小さな綿毛のようなものが

どっと出て来て、

布団の上を動き始めました。

そして、しばらくすると、

布団はサラサラになり、

埃だらけになった綿毛は列をなして

どこかへ行ってしまいました。

 

ラティルは、

その可愛らしい動きを

ぼんやりと眺めた後、

ランスター伯爵を見ました。

彼は、自分が布団を全部

はたいたかのように、

掛け布団を置きながら

汗を拭くふりをしました。

 

これくらいでどうですか?

 

その、いけずうずうしい姿に、

ラティルは、彼のことを

ペテン師と呼んで笑いました。

一方、現実の世界では、

負傷した皇帝を乗せた馬車が

ついにタリウムの首都に到着しました。

皇帝が怪我をしたという知らせを

聞いた民衆は、これは何事かと思い、

街に出て来ました。

人々はざわめきながら、

大きな馬車とその周りを囲む

秀麗な側室の姿を

ぼんやりと眺めていました。

 

人々は、

皇帝がロードと戦って

怪我をしたという話を聞いていましたが

馬車の中から皇帝の顔は見えず、

側室の顔だけが見えていたので、

どれだけ美しい人たちでいっぱいの

行列を見ても

不安な気持ちになりました。

 

アトラクシー公爵と宰相は

城門の前に出ていましたが、

馬車が入ってくると

驚いて駆け寄りました。

 

ラナムンは馬から降りて父に近づき

皇帝は怪我をしたけれど、

すぐに良くなるので大丈夫だと

父親を安心させました。

そして、ゲスターの方を見ると、

彼は宰相を抱き締め、

大神官が治療を続けている。

ロードに負わされた特殊な傷なので

少しずつ治療しなければならない。

命には別状がないので心配しないでと

話していました。

 

医術を知らない人が見ても

今にも死にそうな傷に見える

ラティルの負傷を隠すため、

彼らは、このように

口裏を合わせていました。

 

宰相は、

それでも皇帝に会うと言い張りましたが

ゲスターは、

皇帝はとても苦しんでいて、

痛がる姿を見せたくないと言っていると

涙ぐむ宰相を説得しました。


アトラクシー公爵は

ラナムンが自分を

じっと見つめるのを見て、

何か事情があるのに

言わないことにしたのだと察して

息子に催促しませんでした。

ラナムンは怠惰なので、

なかなか行動に移さないけれど、

一旦何かをし始めたら、

大抵、うまくやり遂げることを

アトラクシー公爵は

知っていたからでした。

 

息子を信じているアトラクシー公爵は

依然として皇帝に会わせろと

ゲスターにせがんでいる

宰相の腕を引っ張り、

皇帝は休んでいるようなので

止めろと言いました。

それでも、宰相は、

皇帝が馬車から降りる時にでも

会いたいと言い張りましたが、

アトラクシー公爵は、

こちらへ来るようにと言って、

宰相を連れていました。

 

アトラクシー公爵と宰相という

関門を越えた一行は

安心して再び馬車を移動させましたが

彼らは、ラティルの傷が

正確にどのようであるかを騙して

渡さなければならない人が

もう2人いました。

乳母と先皇后でした。

 

皇帝を担架で乗せて寝室に運び、

ベッドに寝かせるや否や、

2人は青ざめながら駆け寄りました。

ラティルのことが心配で

近づいて来たのでしょうけれど

皇帝がロードであることを

知らないこの2人にも、

絶対に彼女の傷を見せることは

できませんでした。

 

しかし、乳母と皇后が

横たわっている皇帝を

看護する、着替えさせる、

少しずつ身体を濡れたタオルで拭くと

言い出したら、

止めるのが難しかったので、

カルレインはこれに備えて

首都に来る前に

あらかじめグリフィンを送って

準備したことがありました。

 

予想通り先皇后と乳母が

皇帝を直接看護すると言い出すと、

カルレインは、すぐに合図をしました。

合図を受けたグリフィンは

待機中の人を中へ入れました。

 

合図を受けたアナッチャは、

なぜ、自分が

こんなことをしなければならないのかと

ブツブツ文句を言いながらも、

傲慢な笑みを浮かべて

皇帝の寝室の中に入りました。

 

ラトラシル陛下の傷は

いかがですか?

 

傷を見るために、

布団をめくろうとした先皇后は、

その声を聞くや否や、

布団から手を離して

冷たい顔で振り返りました。

側室たちは、

小さく安堵のため息をつきました。

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ドミスはランスター伯爵家で

下女として働いていた時に

死にそうになるほど、

ひどい目に遭ったので、

彼のことを憎んでいるけれど、

ラティルは、ドミスが

どのような目に遭ったかを

知っているのに、

ランスター伯爵が

ゲスターの先祖か師匠だと

思い込んでいるので、

彼を信頼し頼ってしまった。

同じ姿をしているのに、

ランスター伯爵への態度が

全く違うのを可愛いと思って、

彼はラティルに

恋してしまったのではないかと

思います。

 

ところで、ランスター伯爵が

狐の仮面を脱いでも、ラティルに

見覚えがなかったということは

ゲスターが聖騎士たちの前で

仮面を脱いだ時に見せた顔は、

ランスター伯爵では

なかったのではないかと思います。

 

アトラクシー公爵と宰相は

どちらもタヌキだと思っていましたが

意外とアトラクシー公爵は

物分かりがいいと思いました。

 

先皇后を牽制するために

アナッチャを使うなんて、

カルレインは、なかなか

頭が冴えています。

これで、アナッチャは、

ラティルに一つ恩返しができたと

思います。

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