2024-01-01から1年間の記事一覧
694話 ラティルは血人魚たちを率いて来たのかと言われましたが・・・ ◇血人魚 vs. 人魚◇ ラティルは、 自分は隊長ではないと、 心の中で叫びましたが 表面では、そんなそぶりを 見せませんでした。 そして、自分より、 はるかに背の高い人魚に 見下ろされて…
693話 上官の人魚は、岩の間に頭を突っ込んだまま動かない部下の肩を引っ張ると・・・ ◇助けに来るよ◇ 部下の人魚は気絶していました。 だらんとした体は、 上官の人魚が、部下の肩から 手を放すや否や、 地面にドンと音を立てて倒れました。 誰だ! 上官の…
692話 ラティルは人魚と対面しました。 ◇人魚も血人魚と同じくらい 髪飾りが華やかな人魚は、 人間一人が訪ねて来ると 聞いていたけれど、その人かと ラティルに尋ねました。 聞かれるや否や、彼女は、 何も分からぬまま、とりあえず、 そうだと答えました。…
691話 ラティルは人魚と戦いに行くメラディムに同行しましたが・・・ ◇粉を浴びたら◇ ラティルは、 目の前に広がる青い水を眺めながら 普通の川のように見えると 言いました。 メラディムは、 ここに来れば、 人魚を見ることができると 言いましたが、 ラテ…
690話 ラティルとタッシールが、良い雰囲気になっています。 ◇手に余る人◇ ラティルは、 タッシールのボタンを 一つ一つ外しながら、 何かを聞きに来たのにと考えましたが 彼女は手を止めませんでした。 タッシールは、 ラティルの背中を掴み、 彼女を引き寄…
85話 いよいよ博覧会当日になりました。 国王の行列は、 大勢の群衆の間を通り、 博覧会の展示場へ向かいました。 大通りと広場を埋め尽くした 人々の歓呼の声が 天と地を揺るがすようでした。 エルナはその勢いに圧倒され、 屋根のない馬車の手すりの 向こ…
689話 ラティルが戻った先は、サーナット卿の家でした。 ◇こいつ、どうしたんだ?◇ 陛下・・・ サーナット卿は 気が抜けたような声で呟きました。 ラティルは、 食事中に来て申し訳なかったと 素早く謝ると ゲスターを突き飛ばしました。 ランスター伯爵は、…
84話 いよいよ王家の人々がやって来ました。 男性たちが集まっている書斎から 追い出された クリスティアン王子が むっとした顔で戻って来ました。 やはりそうだと思ったかのように 笑った王妃は、 テーブルの一番端の席を 目で差しました。 そこは、できる…
688話 ラティルがダガ公爵の墓を掘り起こしていると・・・ ◇ダガ公爵の幽霊◇ 何となく、ラティルは 誰かの心の中を感じました。 声は聞こえませんでしたが 誰かの心の中に、 墓を掘り起こしている自分の姿が 見えました。 誰かがこちらを見つめていました。 …
687話 ラティルはアイニの弟に会いに行きました。 ◇アイニの弟◇ 誰だろう? 子供の本音が聞こえて来ました。 彼は、とても怖がっているようなので ラティルは、 少し後ろに下がりました。 ラティルは、 アイニの弟が幼いことを 知っていたけれど、 実際に向…
686話 ラティルは手紙の上に誰の印影を見つけたのでしょうか? ◇手紙を書いた人◇ ラティルは、眉を顰め、 首を傾げました。この印影を どこかで見たことが あるような気がしました。 ラティルはサーナット卿にも 印影を見せました。 黒魔術師は、 椅子の周り…
262話 グリフィンはサーナット卿に、降りないのかと尋ねました。 ◇ロードは死んだはず◇ サーナット卿は ぼんやりしていましたが、 グリフィンの言葉に ぎょっとしました。 グリフィンは、 癪に障ると言いたげな目で 彼を見ていました。 サーナット卿は グリ…
684話 ラティルは動物の仮面たちに、世界征服に興味がないと言いました。 ◇沈黙を守る狐の仮面◇ 動物の仮面たちは、 ラティルをロードではなく ロードの真似をする何かのように 見始めました。 ラティルは、カルレインが 動物の仮面たちの話をする時、 気乗…
683話 ギルゴールの菜園で、頭の花たちの会話を聞いたラティルは、その足で、ゲスターの所へ向かいました。 ◇幻想が壊れた◇ 虫一匹も殺せない顔をしているのに サーナット卿を手のひらに乗せて 嘲弄していたなんて。 ラティルは、 ゲスターの優しそうな笑顔…
83話 エルナはアルセン公爵家を訪ねています。 シュベリン宮殿で行われる 行事について、騒いでいたエルナが 先日、初めて夫婦喧嘩をしたと 突然、とんでもない話を 切り出しました。 鬱陶しそうな顔で 本を読んでいたアルセン公爵夫人は、 ようやくエルナに…
682話 サーナット卿は、ゲスターに頼まれて捕まえた怪物が、自分の感情を奪ったことを、ラティルから聞かされました。 ◇ギルゴールは違う◇ サーナット卿は トゥーリが出て来るや否や、 いきなりゲスターの胸ぐらを つかみました。 何をしているんですか・・…
82話 仲直りしたエルナとビョルンに、平和な日常が戻って来ました。 本格的な春が訪れると、 エルナは毎朝、庭へ散歩に出かけ、 ビョルンが目を覚ます頃には、 すでにベッドを離れている日が ほとんどでした。 それは、ビョルンにとっては あまり喜ばしいこ…
681話 カルレインはラティルに動物の仮面たちに会いたいかと聞かれました。 ◇私も行く◇ ラティルは、 動物の仮面? と聞き返した後、 ゲスターがかぶっていた 狐の仮面を思い浮かべました。 ラティルは、 ゲスターのことかと尋ねると、 カルレインは、 彼も…
680話 ラティルは、カルレインが自分のことを、ドミスではないと思ったことはないのかと尋ねました。 ◇カルレインの助言◇ 冷たくて柔らかい唇が、 ラティルの額に触れた後、 離れました。 これが答えなのだろうか。 ラティルは頭を上げ、 カルレインの顎のラ…
679話 ギルゴールとシピサがアリタルとラティルのことで言い争いをしています。 ◇もっと仲が悪くなった◇ 窓をけたたましく叩く音がしました。 本を読んでいたラティルは そちらへ顔を向けると、 グリフィンが窓枠に立っていました。 聞こえて来た音は、彼の…
678話 ギルゴールの誕生日に、ラティルと彼とシピサは一緒に食事をすることになりました。 ◇気まずい朝食◇ 3人で食事をすればいいと思って。 ラティルはわざと明るく言いました。 しかし、絶対にギルゴールの腕は 放しませんでした。 ギルゴールやシピサは、…
262話 ラティルはギルゴールとシピサと一緒に、ギルゴールの誕生日を過ごしたらどうかと考えましたが・・・ ◇食事の誘い◇ ラティルは、 前にピクニックに行った時のように、 シピサが拒否する確率が 高いと思いました。ラティルが突然黙ってしまったので シ…
676話 ゲスターはラティルに、なぜ逃げるのかと尋ねました。 ◇鋭さを隠した刃◇ 自分が逃げるわけがないと ラティルは、無理やり笑いました。 ゲスターは、 ラティルが窓を割って逃げたと 目を細めて指摘しました。 彼女は、 そんなはずがない。 窓は、元々、…
81話 もうすぐ父親になるという、あの日と同じお祝いの言葉をビョルンは聞きましたが・・・ エルナは漠然とした気持ちで 虚空を見つめました。 人の好さそうな笑みを浮かべた 主治医のエリクソン医師は あまり気にしなくていいと 慰めの言葉をかけました。 …
675話 タリウムの外で、怪しい動きが活発化しています。 ◇復讐のために◇ ザリポルシ姫は、 広場の壁に並んでいる怪物たちを 見回しました。 最初は1、2列だけでしたが、 今では、広場の壁のほとんどを 埋め尽くすくらい、 ダークリーチャーが増えていました…
80話 エルナとビョルンは激しい夫婦喧嘩をしましたが・・・ 一番最後に、 休憩室に入ったリサは、 広々としたテーブルを囲んで 座っている使用人たちが、 「私も王子様!」と 次々言うのを聞いて、 情けなくなり、舌打ちしました。 彼らは賭博が好きなのか、…
674話 タッシールが密かに受け取った手紙の中身は? ◇倒れた青年◇ 謁見の順番が来て ラティルに近づいて来た青年が、 彼女の前で突然倒れました。 ラティルは、 彼が転んだと思い、 起き上がるのを待ちました。 しかし、時間が経っても 青年は倒れたままでし…
ラティルは、サーナット卿とゲスターの言い争いを聞いてしまいました。 ◇罠◇ ゲスターとサーナット卿が 言い争っている中、ラティルは 自分が目を覚ましていることを 知らせるのは難しい。 このような時に、頭を上げれば 寝たふりをしていたのが バレてしま…
672話 ラティルは、サーナット卿が退治した怪物が、人を心変わりさせることを知らなかったのかとゲスターに尋ねました。 ◇愛を取り戻したい◇ 心変わりさせるって、 どういうことなのかと、 ゲスターは、 目を丸くして尋ねました ラティルは、 愛を失わせるら…
671話 大神官はレアンを治療しに行きました。 ◇ラティルへの伝言◇ ザイシンが、 レアンの屋敷の玄関に入ると、 レアンは、ラティルが 大神官を寄こしてくれるという話を 聞いていたと言いました。 そして、ザイシンが来てくれたことに お礼を言い、大神官に…