自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 427話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 遠い昔にラティルが好きだった歌

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427話 いよいよメラディムとの誓約式当日になりました。

◇誓約式の朝◇

ラティルは早朝から起き上がると

いつもの倍以上の手間をかけて

身体を洗いました。

服装も、いつもより念を入れて

準備しました。

 

支度をしている間ずっと、

侍女たちがニヤニヤしているので

ラティルは、

とても恥ずかしくなりました。

彼女たちの頭の中で、

自分がどれほど好色で放蕩な人間なのか

想像もつきませんでした。

 

自分が本当に好色だったら

悔しくないのに。

一体、自分の何が問題なのか。

どうして、

少し浮かれた雰囲気になると

しきりに戯言を言ってしまうのか。

おそらく、

そのような状況になると、

緊張してしまうので

それをほぐすために、

しきりに言葉が

飛び出してしまうのだろう。

自分と同じくらいのレベルの側室も

何人かいるのではないか。

自分は、そのような時にだけ

戯言を言うわけではない。

 

ラティルは、

そう考えてみたものの、

自分は側室との雰囲気が

盛り上がった時にだけ、

戯言を言うのではないことに

気づきました。

元々、ラティルは緊張すると

よく戯言を口にしました。

 

ラティルは、

自分とザイシンが一緒に寝れば、

自分は、一晩中戯言ばかり言って、

ザイシンは一晩中、

感想だけを言うので

これは見物だと思いました。

 

ラティルが、

ぼんやり考え事をしているので

サーナット卿は慎重に

彼女を呼びました。

ラティルはビクッとして

立ち上がりました。

 

サーナット卿と目が合うと、

彼は平然と、

執務室へ行くようにと告げました。

 

ラティルはぎこちなく首筋を揉み、

頷くと、廊下に出ました。

ところが、

ベッドに入ろうとする状況ではないのに

手のひらが痒くて、

後頭部に全身の神経が集中しました。

今度は、サーナット卿のせいでした。

ラティルは振り向いて

彼の表情を確かめたかったものの

一生懸命我慢しました。

◇いよいよ誓約式◇

普段通り業務をしたものの、

いつもより少し早く

仕事を終えたラティルは、夕方頃、

メラディムと誓約式を行うため、

ハーレムに歩いて行きました。

 

侍女たちは、

ラティルの後を付いて来て、

彼女の身なりを整えてくれました。

その間、彼女たちは、

おしゃべりもしたい様子でしたが、

ラティルと何でも話すほど

親しくなかったため、

皆、ハーレム入口に到着するまで

本音を打ち明けることは

できませんでした。

 

ラティルは、

今日に限って侍女たちが

話したがっているのは、

メラディムが人魚で、

気になることが

多いせいであることに

気づいていました。

 

きっと、彼女たちは

原初的な質問をしたいのだろうと

考えていると、

ラティルの顔が赤くなりました。

サーナット卿が仏頂面で

横から付いて来るのを感じて、

ラティルは別の意味で

顔を赤らめました。 

◇誓約式◇

ラティルは、

ハーレム内の回廊を歩きながら

メラディムが熱心に準備していた

誓約式の場所について考えました。

最後の最後まで計画が変わったせいで

完成した姿は、ラティルも、

まだ見ていませんでした。

 

最初、メラディムは、

ラティルがボートに乗って

湖から移動し、

彼はその横を泳いで

陸に移動することを望んでいましたが

ラティルは、

それは絶対嫌だと反対しました。

 

聞こえはいいかもしれませんが、

メラディムが泳いでくれば、

水でびっしょり濡れているだろうし

ラティルも、おしゃれな格好で

ボートに乗ったり降りたりすれば

スカートの裾が濡れるので、

そのような格好悪い姿で、人前で

誓約式をしたくありませんでした。

 

そんなことを考えているうちに、

ラティルはついに

誓約式の場所に到着しました。

概してメラディムが望んだ

構図と似ているように見え、

美しかったので、

ラティルは、

小さな感嘆の声を上げました。

 

その中でも一番目立つのは

赤いじゅうたんの代わりに

真っ白な石で作られた道でした。

しかし、それは石ではなく、

メラディムが直接運んで来て

敷いた真珠の道でした。

 

準備している時にタッシールが

一握り、持って行きたがり、

メラディムが、

からからと笑いながら

自慢していたのを

見た記憶がありました。

 

次にラティルは客たちを見ました。

側室とその側近たちは

不機嫌そうな表情。

血人魚たちは面白がっている表情。

そして、タッシールは

タッシールの表情でした。

 

それでもラティルが到着すると、

皆、立ち上がり、

再び椅子に座る礼儀は尽くしました。

 

ラティルは、

あまりぎこちなくならないよう

努めながら、

真珠の道を歩きました。

側室たちの鋭い視線を避けるために、

ラティルはわざと

自分が数万粒の真珠を

踏んでいることだけを考えました。

 

ラティルはチラッと

タッシールを見ると、

彼もラティルの足元を眺めていました。

 

クラインは口を尖らせて

ラティルを見つめ、

ラナムンは視線をそらし、

ラティルを見ることも

ありませんでした。

 

カルレインは目を伏せたまま

顎を突き上げ、

ゲスターは、

その隣でしょんぼりとし、

肩を震わせながら

両手をギュッと組んでいました。

 

なぜかレッサーパンダ

トゥーリにおんぶされていました。

ラティルは、レッサーパンダ

ゲスターのペットのふりをして

住み着いたのかと思いました。

 

ザイシンは両手を合わせて

祈祷中であり、

ギルゴールは依然として不在中。

もしかしたら、ギルゴールが

今席を外したのは、

メラディムにとって

幸いなことかもしれないと

思いました。

 

ラティルは、

高位神官が前に立つと、

自分が歩んできた道を見ながら

メラディムが現れるのを待ちました。

思ったより、良い準備をしたと

考えていると、

思う存分、海の宝石で飾った

メラディムが、リズムに乗って

踊りながら現れる瞬間、ラティルは

 

ああ・・・

 

と心の中で嘆きました。

 

メラディムが、

真珠の道の一番端に立ち、

指輪をはめた手を上げて見せると、

側室たちは、

同時に腐った表情をしました。

それでもメラディムは屈することなく

指輪をはめた手を

あちこちに見せびらかしながら、

ラティルに向かって両腕を高く伸ばし

 

陛下のために歌を歌ってあげます。

 

と叫びました。

 

今度は、ラティルが

腐った表情をしました。

阻止できる奇怪な計画は

全て阻止したと思いましたが、

一番問題な本人が残っていました。

 

メラディムは、

 

サプライズで準備しました!

 

と叫ぶと、

ラティルは呆れてしまい、

何と答えればいいのか分からず、

ただ口をポカンと開けていました。

高位神官をちらっと見ると、彼は

こんなのが手続きにあるのかと思い、

自分が執り行った

誓約式手続きリストを

素早く調べていました。

その瞬間、メラディムが

 

パン!

 

と叫ぶと、あちこちに散らばって

座っていた血人魚たちが、

同時に両腕を高く上げて立ち上がり

 

パン!

 

と叫びました。

 

ラティルは顔を覆って

逃げたくなりました。

これはミュージカルなのか。

ミュージカルの中の誓約式なのか。

そういうコンセプトに

することにしたのだろうかと

考えました。

 

他の側室たちも、

今は表情が腐っているのではなく、

目を丸くしていました。

クラインは、自分たちが

何を見ているのか

理解できないようでした。

とにかく、

もう止めるには遅すぎました。

 

ティトゥが、指揮棒を

わき腹から取り出して合図すると、

血人魚たちは

両手をきれいに合わせて

歌い始めました。

 

結婚する、結婚する、

人魚王が結婚する!

人魚王が結婚すれば魚も踊ります!

今日は良い日。結婚する日。

人魚王が結婚するそうです!

 

小さな音がしたので横を見ると

タッシールがお腹を抱えて

椅子ごと倒れていました。

ずっと、背中と肩が

震えているのを見ると、

可笑し過ぎて死にそうなのだと

思いました。

ラティルは無理に表情を整え、

微笑ましそうに頷きました。

 

歌っていた人魚たちは、

最初から椅子の上で

タップダンスを踊っていましたが

1人ずつ列をなして、

真珠の道を囲みました。

すると、今度は

自分の番を待っていたメラディムが

両手を振りながら

熱心にタップダンスを

踊り始めました。

トントントントンと

真珠の飛び散る音を聞いているうちに

ラティルの魂が半分抜けました。

 

だから真珠を敷いたのか。

 

ラティルの魂が再び戻ってきた頃、

タップダンスを終えた

メラディムは、

聞き取りにくい言語と高い声で

歌をゆっくり歌いながら

ラティルに近づき始めました。

 

その歌声はとても美しく、

いっそのことタップダンスを外して、

最初から、

これを入れて欲しいと思うほど、

何となく神秘的で悲しい歌でした。

タップダンスを見る時は、

口をポカンと開けて

閉じることができなかった

高位神官も涙ぐむほどでした。

カルレインは知っている歌なのか

顔が固まっていました。

 

ついに、ラティルのすぐ前に来た

メラディムは、歌うのを止めると、

ラティルの顔をじっと見つめ、

顔を近づけました。

 

口まで合わせるのだろうか。

 

顔だけは神話のように神秘的な

メラディムが、

突然、目の前に近づくと、

ラティルは思わず目を閉じました。

しかし、メラディムは

キスをしませんでした。

その代わりに

ラティルをぎゅっと抱きしめながら

 

この人生で、あなたが

幸せになることを祈りなさい。

あなたが泣いた以上に笑いなさい。

 

と耳元で囁きました。 

◇遠い昔に好きだった歌◇

誓約式が終わった後、

メラディムが普段使う湖の中に

ラティルは入れないので、

2人は湖から一番近い部屋に

一緒に移動しました。

血人魚たちが

熱心に飾ってくれたおかげで、

部屋は華やか過ぎるくらいに

飾られていました。

ラティルは、

人魚は派手なものが好きなんだと

呟くと、メラディムに

血人魚だと訂正されました。

 

ラティルは、

血人魚たちが歌っていた時、

人魚だと言っていたと抗議すると、

彼は、周りに人間が多かったからだと

言い訳をしました。

 

ラティルは何か言おうとしましたが、

メラディムがベッドへ行き、

空中に水を作って

ベッドを濡らすのを見たので、

彼の腕をつかみ、

何をしているのかと尋ねました。

 

メラディムは、

ベッドに水分を与えていると

答えました。

ラティルは、

そんなことをすれば、寝る時に

ベッドが湿っていると抗議すると

メラディムは、

それがいいと答えました。

しかし、ラティルは

「嫌!」と叫んだので、

メラディムは頭を掻きました。

 

ラティルは使用人たちを呼んで

新しいシーツに変えさせました。

彼らが出て行くと、

ラティルはため息をついて

メラディムを見つめました。

 

吸血鬼はともかくとして

人魚は本当に随分違うと思いました。

その間、メラディムは

いつのまにか服を全部脱いで

浴槽に向かっていました。

 

ラティルは、

メラディムが脱皮するように

脱いで行った服を一枚一枚拾いながら

付いて行きました。

 

ラティルはメラディムと

ここで寝るとは

思っていなかったものの

実は少しだけ気になっていました。

 

それにしても、

なぜ一人で服を脱いで

走って行ってしまったのか。

ラティルは浴室に入ると、

メラディムは、

大きな浴槽の中に入っていました。

驚くべきことに、

彼が水の中に入ると、

長い脚が瞬く間に

美しい魚の下半身に変わりました。

 

普通の魚の鱗は、

あまりきれいではないけれど、

初めて見た時も、そう思ったように

メラディムの鱗は全て宝石みたいで

美しいと思いました。

 

メラディムはニヤリと笑いながら、

自分はここで寝ると叫びました。

 

ラティルは持っていた

メラディムの服を

洗濯かごに投げ捨てながら、

メラディムがここへ来た理由を

忘れたのかと尋ねました。

メラディムは、

ラティルを腹黒だと言い、

自分と一緒に寝ることかと

尋ねました。

 

ラティルは、それを否定し

メラディムは、

ハーレムに来た目的を

忘れたのではないか。

今の状況を

楽しんでいるのではないかと

尋ねました。

 

メラディムは、

元々、人生は

楽しみながら生きることだと

答えました。

 

ラティルは眉を顰めましたが、

メラディムは一人で笑っていました。

そして、彼は身体を少し起こし、

バスタブに腕をつき、

人魚のしっぽを振りながら、

もちろん覚えている。

ギルゴールへ復讐するために

ハーレムに入った

けれども、突然、

味方になってしまうとは

思わなかったと答えました。

 

ラティルは、

ギルゴールへの復讐は

諦めたのかと尋ねました。

メラディムは、

そんな訳がない。

自分が皇配になったら、

ギルゴールを冷遇すると答えました。

ラティルは、ギルゴールが

冷遇されたままでいるかは

分からないけれど、

メラディムの目標が、

彼を冷遇することになったのは

分かったと言いながら、

そっと手を伸ばして

メラディムの髪に触れました。

意外にも、とても柔らかく、

まるで、猫のお腹の毛みたいでした。

 

ラティルは、

尻尾も触ってみてもいいかと

尋ねました。

メラディムは、

ラティルのことを腹黒だと

非難しましたが、彼女は、

人前で踊って歌う誓約式も

我慢してあげたのだから、

尻尾くらい、触らせるべきだと

主張しました。

 

メラディムは躊躇いながらも

尻尾を少し差し出してくれました。

ラティルが尻尾を触ると、

見た目通り、

宝石のような質感でした。

 

ラティルは、ぼんやりと

尻尾に触っていると、

メラディムはラティルに

水滴を飛ばしながら笑いました。

 

そして、

ベッドに行って横になるように。

ロードの魂と自分だけが覚えている

遠い昔にラティルが好きだった歌を

歌ってあげると言いました。

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誓約式には笑ってしまいましたが

高位神官の前に立った時に

メラディムがラティルに

告げた言葉と、最後の、

メラディムがラティルに

歌を歌ってあげると言うシーンは、

胸に響くものがありました。

 

500年前、

メラディムはドミスと仲が良くて

彼女に、歌を歌ってあげたり、

彼女が苦しんでいる姿を

見ていたのではないかと思います。

だから、ドミスの転生である

ラティルには、

幸せになって欲しくて、

泣いた以上に笑えと

言ったのかもしれません。

 

ここしばらく、メラディムは

3枚目的な役割ばかりしていましたが

彼が主役の誓約式で

本領を発揮してくれたと思います。

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