自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 544話 ネタバレ 先読み 現作 あらすじ 2人だけで話がしたい理由

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544話 ラティルはアイニを敵に送ることに賛成しましたが・・・

◇ラティルの提案◇

ラティルの突発的な発言に

大臣たちはもちろん、

ヒュアツィンテまでもが

目を大きく見開き、

あっという間に四方からざわめく声が

聞こえて来ました。

ゲスターも、

やはりラティルが

理解できないといった表情で

顔を彼女の方へ向けました。

フードの下で、

彼の唇が開いているのが見えました。


アイニを行かせてはいけないと

熱烈に反対していた大臣は、

皇后を敵に送るなんて、

それはどういうことなのかと

怒りを堪え切れずに叫びました。

自国の人々が

皇后を送れと言うのにも、

腹が立って耐え難いのに、

外国の皇帝まで同じことを言うので、

さらに腹が立ったようでした。

これは、タリウムの皇帝が

乗り出すことではない。

タリウムの皇帝は、

対抗者のラナムンを要求されても、

そのように簡単に言うのかと

大臣たちは抗議しました。

皇后を送らなければならないと

主張した人々の一部も、曖昧な表情で

互いに顔色を窺いました。

 

一方で、ラティルの意見を

歓迎する人もいて、彼らは、

ラトラシル皇帝は

タリウムの皇帝であると同時に

世界中の対抗者なので、

十分、意見を出すことができる。

助けられた時は対抗者と呼び、

意見を出す時には

外国人呼ばわりするのは、

自分の利害のみを考えている

利己的な態度だと非難しました。

 

ラティルの一言で、

その場の雰囲気は

さらに荒々しくなりました。

しかし、ラティルは

この程度の反応は予想していたので、

ラティルは落ち着いて

それを見守っていました。


それから、ラティルは、

宰相に会議用の鐘を振ってくれと

頼みました。

宰相は、アイニ皇后を敵に送ることに

賛成していたせいか、

ラティルに要求されると、

すぐに鐘を鳴らしてくれました。

 

会議室の中で、

澄んだ鐘の音が3度鳴ると、

大臣たちは渋々黙りました。

 

ラティルは、

ヒュアツィンテに了解を求める

黙礼をすると、

自分たちが何をすべきか

興奮しないで考えるようにと

告げました。

その言葉に、

何を言っているのか分からないという

声が上がりました。

 

ラティルは、

敵の本音が何であれ、変わらない事実は

敵がアイニ皇后を望んでいること。

それならば、

自分たちがすべきことは、

敵が望むことを、どのように利用するか

悩むことではないかと言いました。

 

ヒュアツィンテはラティルの方を向き、

それはどういうことなのか。

皇后を送る、送らない以外に

自分たちにできることが

あるということなのかと尋ねました。

 

ラティルは頷き、人々を一瞥すると

わざと自信満々の表情をし、

自分たちは敵がどこにいるのか

分からないし、

敵が何人なのかも分からない。

しかし、自分たちは

どうすれば敵が現れるか知っていると

言いました。


ラティルの言葉を

真っ先に理解したヒュアツィンテは

目を見開くと

「まさか!」と叫びました。

ラティルは、

アイニ皇后を囮にして

敵を呼び出したらどうかと

提案しました。

 

誰も簡単に、

口を開きませんでした。

皇后であり対抗者であるアイニを

囮にしようとするなんて、

皆狂っていると

思っている様子でした。

 

ラティルは、自分の提案を

人々が頭の中で整理している間に、

ぽつんと座ったまま

微笑んでいました。

この状況で、

一人で笑っていようとすると

顔の筋肉が突っ張りましたが、

少しでも萎縮した態度を見せれば

絶対に受け入れてもらえないので、

わざと自信満々に

振る舞っていました。


しかし、待っていても大臣たちは、

まともに話さないので、

ラティルはわざと立ち上がり、

自分のせいで話せないようなので、

席を外してやる。

よく話し合うようにと言って、

ゲスターに

一緒に来るよう合図すると、

彼もすぐに立ち上がりました。

ラティルがフードをかぶって

会議室の外へ出ると、

薬鉢を持って通り過ぎる

神官たちは、好奇心に満ちた目で

ラティルたちの方を見ました。

カリセンの大臣たちだけが集まっている

会議室から出て来たのは誰なのかと

考えているようでしたが、

彼らは何も聞くことなく通り過ぎ、

ラティルも彼らを気にすることなく

会議室から、そう遠くない所にある

ベンチへ歩いて行き、

ここに座ろうとゲスターを誘いました。

 

怖がっているのか、

ゲスターはモジモジしながら

横に座りました。

しかし、隣に座っても

ゲスターは手と足を

じっとさせることができず、

結局ラティルに、

大丈夫だろうかと尋ねました。

ラティルは、

カリセンと自分たちの

どちらを心配しているのかと

尋ねました。

 

ゲスターは

ラティルの顔色を窺いながら、

消え入りそうな声で

「どちらも」と答え、

もしアニャドミスが直接現れたら

勝つ自信はあるのかと尋ねました。

ラティルは

「分からない!」と率直に答えました。

その答えにゲスターは、驚きました。

 

ラティルは、

アニャドミスに勝てると

確信できるまで待った挙句、

すでに被害が大きくなり過ぎて

多くの人が死んでしまった後だったら

どうするのか?

その間にアニャドミスが

アイニの息の根を止めることに

成功したらどうするのか?

多くの人が死んでいく間

ずっと訓練して訓練して強くなったのに

アニャドミスも同じように強くなって

また同じようになってしまったら

どうするのか?

自分は経験して分かった。

自分たちは、アニャドミスが

あちこちで攻撃する前に、

先に攻撃しなければならない。

いくら防御しても、自分たちには

保護しなければならない領域が

広すぎる。

守らなければならない人が多すぎて、

どこかは被害を受けることになると

言いました。

 

ラティルは

ゲスターがフードの下から

自分を強く見つめているのを

感じました。

彼は「そうですね」と呟いた後、

何も言いませんでした。

同意も否定もせず、

どこから出してきたのか分からない

水晶玉を手で転がすだけでした。

ラティルは肩をすくめて

固く閉ざされた大きな扉を

見つめました。 

◇賛成したのに◇

ラティルは、

幼い子供たちが笑いながら

ごっこをする姿を

見ていましたが、

扉が開く音がしたので

そちらに顔を向けました。

直接、宰相が外に出て来ました。

 

宰相は

すぐにラティルのそばに近づき、

軽く黙礼すると、

「お待たせしました」と言いました。

一方、ラティルは立ち上がりながら、

難しい決断をしてくれたことに

お礼を言いました。

宰相は、その言葉に

目を丸くしてラティルを見つめ、

何の決断をしたか知っているのかと

尋ねました。

ラティルは、

自分の意見が受け入れられたと思う。

と答えました。

宰相は、

どうしてそれが分かったのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

アイニ皇后は皇后だけれど、

対抗者でもあると答えました。

 

宰相は目を見開いて

ラティルを見つめると、

微妙な笑みを浮かべながら

「そうです。」と返事をしました。

 

続いてラティルは、

アイニ自ら、

ダガ公爵に政治から手を引かせ

退かせた後、

彼の勢力がかなり減ったし、

そのアイニ本人も

何もしないうちに拉致された。

拉致される直前には

黒魔術師を連れていた痕跡が

出て来たと説明しました。

 

ヒュアツィンテは健在なので、

当然、カリセン内で

公爵家やアイニの立場は

急速に弱まっているだろうけれど

他国のことなので、ラティルは

この部分は

知っているふりをしませんでした。

その代わりに宰相に付いて

静かに会議室の中に戻り、

先程、座っていた席に座りました。

 

ヒュアツィンテは、

複雑な目でラティルを見つめると、

もしも、敵が来たら、

ラトラシル皇帝は、

直接戦うつもりなのかと尋ねました。

ラティルは、

敵が皇后を捕まえるために

やって来るなら、

その時は自分が動くしかないと

答えました。

ラティルの返事に

ヒュアツィンテの瞳が揺れました。

 

彼が、しばらく言葉を

続けることができなくなると、

大臣たちは不思議そうに

ヒュアツィンテを見ました。

彼は何度か口を開こうとしましたが

ラティルを見ていると

言葉を続けるのが難しいようなので

結局、視線を他の方へ向けながら

タリウムの皇帝が

対抗者としての使命を果たすために

危険を冒してまで

立ち上がろうとしているので、

自分たちだけ退くわけには

いかないだろうと言いました。

 

ラティルは、

ヒュアツィンテの長い指の上で

美しく輝く指輪を見下ろしながら

彼が、決断を下してくれたことに

感謝しました。

ところが、彼は、

「まだです。」と

ラティルの予想外の言葉を

口にしました。

宰相は「先程は、確かに・・」

と呟きました。

ラティルは宰相を見ると、

彼も驚いたように

ヒュアツィンテを見ていました。

 

ヒュアツィンテは宰相の反発を遮り

最も重要なのは

皇后本人の意思なので、

彼女の意思を重視すると、

淡々と話しました。 

 

宰相は

その決定が気に入らないのか

口を固く閉ざしました。

何人かの大臣も

不満に満ちた表情をしていましたが、

一方、安堵する人もいました。

 

ラティルは、アイニが提案を

受け入れることを知っているので

そうすればいい。

アイニ皇后を囮にするなら、

ここへ連れて来る必要があるけれど、

人を送って、彼女に聞いてみて、

皇后が受け入れるなら

すぐにここに連れて来ればいいと

ヒュアツィンテの言葉を

受け入れました。

 

話を終えたラティルは、

ふと自分がテーブルに置いた

黒魔術師が見えないことに気づき

黒魔術師はどこへ行ったのかと

尋ねました。

 

宰相は、

本当に彼が何も知らないのかを

確認するために

彼を起こして、

しばらく追及したと答えました。

ラティルは、自分の話が本当かどうか

確認したようだと呟いて立ち上がると

勝手に追及すればいい。

しかし、その黒魔術師は、

2日後に自分が連れて行くと

言いました。

 

宰相は、

その黒魔術師は、

カリセンの宮殿を壊した犯人なので

カリセンで

公然と処刑されるべきだと

反論しました。

しかし、ラティルは

捕まえたのは自分だからと

言い返しました。

◇2人だけで話したい◇

会議はまだ終わっていませんでしたが

彼らだけで話したいことが

もっとありそうだったので、

ラティルはゲスターを連れて

外に出ました。

すると宰相が、

すぐにラティルを追いかけて来て、

2日後に、ここを離れるのかと

尋ねました。

 

ゲスターの狐の穴を修理しないと

戻れないので、ラティルは

そのつもりだと答えると、

宰相は、泊まる所を決めたかと

尋ねました。

宮殿に行くのは無理だし、

旅館の主人は

どこにいるのか分からないので

ラティルは、

まだ決めていないと答えると、

宰相は、

自分が泊まっている部屋を空ける。

自分は親しい友達の部屋に

泊めてもらうからと話しました。

 

ラティルがお礼を言うと、

宰相は、たった2日間だけだし、

皇帝がカリセンを

助けてくれたことに比べれば、

大したことではないと、

宰相は心からラティルに

感謝している様子で話しました。

 

ラティルも宰相に感謝していました。

ラティル自身が

より大きな危険を冒す

提案をしたにもかかわらず、

危急な状況なので、

比較的少ない反発で済みましたが、

他国の皇后を囮にしようという提案は、

それだけでも侮辱的でした。

しかし、宰相は、ラティルの提案を

もう少し巨視的に見てくれました。

 

宰相は、

宮殿であれば、最高に皇帝を

もてなすことができたはずだと

謝りましたが、ラティルは

大丈夫だと返事をしました。

宰相は何度も何度も謝るので、

ラティルも一緒に

何度も大丈夫だと言いましたが

そろそろ、

それが負担になったきた頃、

幸いにも扉が開き、

ヒュアツィンテが出て来たので

宰相の言葉が途切れました。

 

宰相は彼に軽く黙礼すると、

今度はチラッとゲスターの方を目で

彼には、隣の部屋を

用意すればいいかと尋ねました。

ラティルは、自然に自分の腕で

ゲスターを包み込みながら

自分と一緒でいいと答えました。

 

宰相は妙な表情をしました。

マントをまとった男が

ラティルの側室だとは

思っていないようで、

違う誤解をした様子でした。

ラティルは、

あえて釈明する必要もないと思い

ゲスターの腕を2回ほど叩くと

部屋へ案内してと頼みました。

 

そして、ラティルは

ヒュアツィンテに頭を下げて挨拶し、

その場を離れようとすると、

3、4歩くや否や、

後ろからヒュアツィンテが、

しばらく2人で話がしたいと

声をかけました。

ゲスターはラティルの手を

ギュッと握り締めました。

 

ラティルは後ろを振り返りました。

ヒュアツィンテは真剣な表情で

ラティルを見ていました。

嫉妬している目では

ありませんでした。

余計な話をするために呼んだのでは

なさそうでした。

 

ラティルはしばらく悩んだ末に

頷くと、

自分にしがみつくように

くっ付いていたゲスターの手を

軽く振りました。

それから、渋々手を離した

ゲスターの腕を

優しく2回叩いてから、

ヒュアツィンテの方へ

歩いて行きました。

宰相は、

先にラティルの連れを

部屋へ案内すると告げました。

 

ラティルはゲスターに、

また後でと目配せすると、

ヒュアツィンテに付いて行きました。

 

彼がラティルを連れて行ったのは

神殿の奥深くで、神官ですら

あまり歩き回らない所でした。

しかも、そこには

大きな噴水が設置されているので

声でさえかき消されそうでした。

ラティルは、

その轟音を出す噴水台を注意深く見つめ

わざと視線を前方に固定したまま

何の話をするために呼んだのかと

尋ねました。

そして後ろを振り返ると同時に、

ラティルはすぐに剣を取り出し、

ヒュアツィンテが振り下ろす剣を

防ぎました。

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絶対にヒュアツィンテは

ラティルを襲うはずがないので

明らかに、彼は偽者ですよね。

おそらく、ラティルは

ヒュアツィンテの指輪を見た時から、

彼が偽者だと

気付いていたのかもしれません。

賢いアニャドミスなら、

ラティルに同じ手を

二度と使えないことを

知っているはずなので、

指輪を使ってヒュアツィンテに

化けろと黒魔術師に命令はしても、

ラティルが

カリセンに来ていることは

想定外だったと思います。

ヒュアツィンテがラティルに

手紙を書いていた時に

襲撃されたのは運が良かったし、

伝書鳩

良い仕事をしたと思います。

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