自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 626話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 息子たちと父親たちの戦い

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626話 ラナムンの頭上に本がバサバサと落ちて来ました。

◇急襲◇

ラティルは、反射的に

ラナムンの頭に落ちてくる本を

何冊か叩きつけました。

ラナムンも、素早く体の向きを変え、

すぐに安全な場所へ逃げました。

 

大丈夫ですか?

 

ラティルは

ラナムンの肩や頭などが

無事であることを確認しながら

尋ねました。

 

はい、大丈夫です。

 

とラナムンは答えると、

床に落ちた本を見下ろしました。

本はすべて、死んだ鳥のように

開いたままの状態でした。

ラティルは本を拾うと、

本棚に戻し始めました。

 

ラティルは、

何冊かは、完全に

くしゃくしゃになってしまったけれど

潔癖症でなければ、

見るのに支障はないと言いました。

 

ラナムンは、

 

私がやります。

 

と言って、

ラティルの手を握りしめながら

本を拾いました。

 

ラティルは、

まだ腰を曲げられないわけではないと

言いましたが、ラナムンは、

それでも自分がやると言いました。

 

ラナムンは素早く本を本棚に入れながら

両脇に並んでいる無傷の本を

ざっと見ました 。

落ちて来た本が落ちる前のように

どれもこれも皆、

奥まで入っていました。

ラナムンは落ちて来た本を

本棚の奥に押し込みながら

眉をひそめました。  

 

ラナムンの

その表情を見たラティルは、

どうしたのかと尋ねました。

ラナムンは本のカバーを

手で触りながら、

 

おかしくないですか?

 

と尋ねました。ラティルは

 

おかしいです。

 

と答え、頷きました。

 

本がギュウギュウに

押し込まれていたわけではないのに

本が急に飛び出して来て、

しかも、あの高い所にあるものだけ

落ちて来たのは変でした。

 

ラティルは、本のカバーを

ラナムンのように撫でながら、

自分のお腹を見下ろしているうちに

以前、ラナムンに

ダンスを教えようとしていた時に、

彼の首を折ってしまったことを

思い出しました。

そして、ラナムンと

剣術の訓練をしていた時に、

何の問題もない剣の刃が

突然自分の方に飛んで来たことも、

思い出しました。

 

もしかしてこの現象も

あのことと関連があるのだろうか?

しかし、ラナムンの

対抗者としての実力が強くなれば、

自分とラナムンの間に何かが起こった時

運は無条件にラナムンの方へ

向くのではなかったのか。

ところが、今回は、全ての本が

ラナムンの頭の上だけに落ちて来たと

思いました。

 

それでもラティルは、

「もしかして」と口を開きました。

ほぼ同時にラナムンも、

「もしかして」と言いましたが、

ラティルに、先に話せと言わんばかりに

言葉を止めました。


ラティルは、

以前、ラナムンの首を、

簡単に折ってしまいそうになったことが

あったけれど、それと

同じようなことだろうかと

意見を述べました。

しかし、ラナムンは首を横に振り、

自分はゲスターの仕業だと思うと

言いました。

 

ラティルは、

ゲスターが、どんな手を使って

やったというのかと尋ねました。

ラナムンは

彼は魔術を扱っているから

何でもできるだろうと答えました。

 

ラティルは眉を顰めて

ラナムンを見上げ、本棚から離れると

ゲスターは、そんな人ではないと

反論しました。

 

ラナムンは、

誰がラティルの妊娠を知っているのかと

尋ねました。

ラティルは、

自分とラナムン、乳母、宮医、

サーナット卿とゲスターぐらいだと

答えました。 

 

それを聞いたラナムンは

やはりゲスターが疑わしいと

主張しました。

その言葉にラティルは

呆れてラナムンを見つめました。

彼は、

本気で言っているのだろうかと

思いましたが、

ラナムンは本気に見えました。

そして、赤ちゃんの話をしながら、

少し温かくなった瞳が

再び氷のように変わり、

窓の方を向きました。

 

ラティルはもう一度、

ゲスターはそんな人ではないと

主張しました。

その言葉に、ラナムンは

何か言おうとしましたが、

口を閉じて、しばらく考え事をした後、

彼が今何をしているのか、

一度一緒に見に行こうと提案しました。

ゲスターが疑わしいので、

彼を急襲するつもりのようでした。

 

どうして、

あんなにゲスターを疑うの?

 

ラティルは当惑しましたが、

ラナムンと一緒にゲスターの住居に

無言で移動しました。

皇帝とラナムンを見て

驚いたトゥーリにも、

静かにしろと指示すると、

閉ざされた部屋の扉を

バタンと開けました。

すると、

ソファーに片足を伸ばして腰掛け、

レッサーパンダの毛を梳かしている

ゲスターが見えました。

彼は目を丸くして立ち上がり、

 

陛下?ラナムン様?

 

と、二人を呼びました。

 

ゲスターの純真無垢な顔を見た

ラティルは、

ラナムンの疑惑に巻き込まれたのが

恥ずかしくなり、

訳もなくラナムンの脇腹をくすぐると、

 

ほら、違うじゃないですか。

 

と言いました。

 

え?何がですか?

 

と尋ねたゲスターは

レッサーパンダを抱きしめたまま

ラティルとラナムンを

交互に見つめました。

ラティルはラナムンの疑惑を

伝えることができないので、

何でもないと答えると、

嬉しそうに走って来るクリーミー

さっと抱きしめました 。

 

クリーミー、こんにちは!

 

ロード、こんにちは!

 

二人が挨拶を交わしている間、

ラナムンとゲスターが

鋭い視線を交わしていたのを

ラティルはクリーミーを見ていて

気づきませんでした。

 

ラティルはクリーミーを抱いて

よしよししながら、

静かな後ろを、

チラッと振り向きました。

ラナムンは、

相手を凍らせてしまいそうな目で

ゲスターを見ていましたが、

彼は可憐な顔をして、

ラナムンと向かい合っていました。

 

ラティルは再びクリーミー

抱き締めながら、

ラナムンとゲスターは

意外と仲が悪いと思いました。

◇ロルド宰相の怒り◇

ロルド宰相は、手にしている書類を

素早く、秘書に渡しました。

これは、カリセンに

送り込んでいる諜報員から

送られて来た書類でした。

この中から、皇帝に報告すべき内容を

選んで伝えるのが

最近の彼の仕事でした。

そのロルド宰相に、使いの者が、

慎重に近づいて来たので、

彼は手を止めました。

使いの者は、小さな声で

宰相に話を伝えました。

 

使いの者が引き下がると、

宰相はすぐに顔を歪めました。

そばで一緒に書類を整理していた

宰相の秘書は、

どうしたのかと尋ねました。

宰相は拳を握り締めて、

ラナムンが哺乳瓶を持って

皇帝の執務室に走って行ったそうだと

答えました。

 

秘書は、

彼は頭がおかしくなったようだと言って

平然と笑い、

再び書類を見下ろしました。

しかし、宰相の拳は依然として

しっかりと握られたままなので

秘書は再び宰相を見上げ、

 

宰相?

 

と尋ねました。

 

ロルド宰相は秘書の腕の中に

書類の山を置き、

歯ぎしりをすると、

 

赤ん坊だ!

陛下がラナムンの子を妊娠した!

 

と叫びました。

 

秘書は、しばらく目を

パチパチさせてから、

 

陛下が

妊娠されたということでしょうか?

 

と確認しました。

宰相は、もう片方の拳まで

ギュッと握ると、

執務室の中をうろうろした後、

急いで外に出ました。

 

ところが、

早足で回廊を歩いていた宰相は、

よりによって本宮の中に入る直前、

反対方向から来た

アトラクシー公爵に出くわしました。

 

これはこれは、誰かと思ったら、

ロルドではないか。

 

アトラクシー公爵は宰相を見ると

慈しみ深く笑いながら、

皇帝に会いに来たのかと尋ねました。

宰相は、

アトラクシー公爵の口元に浮かんだ

笑みを見るや否や、

疑いが確信に変わりました。

アトラクシー公爵の

余裕のある笑顔から、宰相は

ラナムンが、

子供の父親になったのは明らかだ。

だから、あいつは、

あんなに、へらへら笑っているんだと

思いました。

 

宰相の考えは当たりでした。

今から40分前、アトラクシー公爵は

なぜ哺乳瓶を持って

走り回っているのかと

息子を叱りに行ったところ、

良い知らせを聞いたので、

口が裂けている状態でした。

口の端が耳まで届きそうで、

何を聞いても下がりませんでした。

 

ロルド宰相は、

その憎らしい笑顔を見ながら、

落ち着いて頭を働かせ、

 

ダメだ、ダメ!

私は絶対に、

お前に、いい思いはさせない、

アトラクシー!

 

と心の中で叫びました。

◇第二回戦◇

ラティルは、

押し寄せて来る眠気に

勝つことができなくて、

ウトウトしていると、

部屋の外で秘書が、

宰相とアトラクシー公爵の来訪を

告げたので、目を覚ましました。

 

ラティルは入室を許可すると、

両手で目元を擦り、

腰を伸ばして座りました。

まもなく、

激しいライバル関係にあるニ大貴族が

中に入って来ました。

 

あの二人は、

なぜ一緒に来たのだろうか。

ラティルは並んで立っている

アトラクシー公爵と

ロルド宰相を見て

好奇心が湧いて来ました。

そのおかけで、ラティルは

少し目が覚めましたが、

ロルド宰相が、

ラナムン様は立派な青年で

高貴な対抗者であり、

美しい容貌と良い家柄など

多くのものを備えていると、

突然、ラナムンを

称賛し始めたので、

一気に眠けが覚めました。

 

ロルド宰相は、

ラナムンを褒めるような人ではないのに

どうしたのか。

アトラクシー公爵と

仲直りしたのだろうか。

不思議に思ったラティルは

アトラクシー公爵を見ました。

彼も困惑した顔で横を見ていました。

 

しかし、続けてロルド宰相は、

ラナムン様は一人で

のんびり過ごすのが好きで、

アトラクシー公爵家の長男なのに、

社交界に顔をほとんど見せない。

そのせいで同年代の貴族たちも

ラナムン様のことをほとんど知らないし

ラナムン様には、

親しい友達もいないと聞いていると

ラナムンを非難したので、

ラティルは、ようやく安心しました。

一方、ロルド宰相の隣で

眉をひそめて話を聞いていた

アトラクシー公爵は、

自分の息子に友達がいないことと

ロルド宰相に、何の関係があるのかと

抗議しました。

 

ラティルは、

ラナムンには本当に友達がいないんだと

心の中で舌打ちをしながらも、

彼の言葉に同意しました。

ラナムンに友達がいないことは、

ロルド宰相と関係がありませんでした。

 

しかし、続けてロルド宰相が、

ラナムン様は赤ちゃんの主な養育者に

なれない性格だと言うと、

アトラクシー公爵は口を大きく開き、

ラティルも目を丸くしました。

 

ラティルは、

どうしてそれを知ったのかと

当惑して尋ねると、ロルド宰相は、

アトラクシー公爵をチラッと見ながら

ラナムン様が哺乳瓶を持って

回廊を走っているのを

見た人はたくさんいる。

物静かな人が走るくらいなので、

きっと何か驚くようなことが

あったのだろうと 推測したと

答えました。

 

ラティルの秘書は、

ラナムンが哺乳瓶を持って

現れたのを見て、

ただただ、笑っていただけだったので

ラティルはロルド宰相の

頭の回転の早さに感心しました。

 

アトラクシー公爵は

ラナムンの所へ行って、

すでに話を聞いたようで、

あまり驚いた様子は

ありませんでした。

 

アトラクシー公爵は強張った顔で

ロルド宰相を見ると、

子どもは当然、実父であるラナムンが

育てるべきだ。

ラナムンには友達がいないけれど、

それは赤ちゃんを養育するのに  

何の影響もない。

社交生活に夢中になって

子供の面倒を見ることができなければ

どうするのか。

子供を脇に抱えて、

徹底的に面倒を見た方が良いと

ロルド宰相に負けじと、

言い放ちました。

 

しかし、ロルド宰相は、

皇帝の長子が

父親の脇腹にだけくっ付いて

成長すれば、

国民にどう対応できるのか。

アトラクシー公爵は正気なのかと

非難しました。

 

ラナムンは人付き合いが悪くても、

人と接するのに何の問題もない。

どれだけ話が上手で

発音も素晴らしいことか!

 

話が上手なのではなく、

自分の言いたいことばかり

言っているんだろう!

 

いや、君は、うちのラナムンと

話したこともないのに、

そんな風に言うのか!

 

話したことがないから

問題なのではないか。

どれだけ、

社交生活をしていなかったせいで

私と話したことがないのか?

私はラナムン以外の

同年代の青年貴族たちと全員、

話したことがある。

 

それで君の息子は、友達が多くて

社交生活が上手なのか?

 

ゲスターは友達が多くなくても、

ラナムンのように

全くいないわけではない。

友達が少なくても

交友関係が深いことの方が

もっとすごいことだ!

 

ゲスター?

何事にも、

ヘナヘナする君の息子ゲスター?

ゲスターが養育したら、

赤ちゃんが太陽の光を浴びて

暮らせるだろうか?

 

二人は興奮して、互いの息子に·

「様」を付けることも

忘れてしまったようで、

ラティルは二人の父親が

休む暇もなくお互いを非難する

言葉を聞きながら

背中から冷や汗が出ました。

 

数時間前には、

ラナムンとゲスターが

第一回戦を行いましたが、

今は二人の父親が、

第二回戦を行っていました。

 

その時、ロルド宰相は

ぱっとラティルを振り返ると、

ラナムンは性格に

大きな問題があるので、

赤ちゃんの主な養育者にはなれない。

側室の中で、

誰が赤ちゃんの面倒を

一番よく見るか試してみて、

最も適した側室に

赤ちゃんを任せなければならないと

言いました。

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ラティルは

柔軟性に富んでいるところもあるのに

事ゲスターに関して、鈍感すぎるのは、

ラティルの頭の中に、

おとなしくて気弱なイメージの

ゲスターが、

とりもちのように

ベタベタへばりついて

ちょっとやそっとのことでは

それを剥がすことが

できないのではないかと思います。

いい加減、

ゲスターの本性に気づいて欲しいけれど

それは、まだまだ先の用です。

 

ラティルが偽の妊娠を発表した時は、

ゲスターはラナムンを

攻撃しなかったと思いますが、

今回は、もしかしたら自分が父親かも

という期待があったので、

ラナムンへの憎悪が

増幅されてしまったのではないかと

思いました。

 

いつも冷静なラナムンが

哺乳瓶を持っていることを忘れて

ラティルの所へ駆けつけるくらい、

ラティルの妊娠を喜ぶなんて、

彼女の想定外だったと思います。

そのせいで、ラティルの妊娠が

あっという間にバレてしまったけれど、

実の父親が

子供の誕生を喜んでくれるのが

一番良いことだと思います。

 

ゲスターに負けず劣らず

性格が悪いロルド宰相。

実の父親はラナムンでも

ゲスターを育ての親にしようという

魂胆なのでしょうか。

彼も黒魔術師でなくて

本当に良かったと思います。

 

ところで、ラティルがラナムンの首を

折ってしまったのは、この回です。

 

myuieri.net

確か、そんなシーンがあったと

朧気ながら覚えていましたが、

それが何話だったか、

全然覚えていませんでした (^^;)

400話近く前のシーンなので

覚えていなくても仕方がないと

自分を慰めました。

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