自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作91話 マンガ 99話、100話、101話 あらすじ 一番高い所が似合うラティル

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91話 ゾンビが現れたパーティ会場は騒然となっています。

◇終息◇

ラティルは、今回も、

ヘウンが勝手に逃げ出すことを

期待していましたが、

人の目が多いせいか、

彼はそうしませんでした。

そして、自国の貴族たちが

見ているので

体面を保ちたいのか、

前は口を大きく開けて

飛びかかって来たのに、

今回は剣を抜きました。

 

レドロや

彼女から感染したゾンビたちは、

いきなり攻撃してきたけれど、

ヘウンは理性があるので、

ゾンビではありませんでした。

 

そのように考えながらも

ラティルの身体は、

一目散に飛び出していきました。

長年の訓練で慣れた感覚が

敵を認識するや否や、

ラティルは剣を振り回しました。

腕を動かし、地面を蹴って、

ラティルはヘウンの首を狙いました。

 

ヒュアツィンテが

額に剣を打ち込んだゾンビは、

その一撃でおとなしくなりました。

屍鬼に同じ方法が

通じるかどうかわからないけれど

試してみる価値はありました。

 

皇子様と戦っている?

 

ヘウン皇子様でしょう?何てこと!

 

これは、どういうことですか?

死んだ人たちが一体なぜ?

 

あれは、陛下の側室じゃないの?

 

ラティルとヘウンが

剣を使って

戦っている様子を見ながら

貴族たちは、

ひそひそ話をしていました。

 

ヘウンは自分に飛びついて

逃げたことがあるので、

ラティルは最初、

彼を甘く見ていましたが、

剣を突き合わせてみると、

ヘウンはかなり実力がありました。

反応速度や剣術の技術を見れば

サーナット卿に

はるかに及ばないけれど、

死者が復活して得た能力なのか、

剣と剣がぶつかる時に感じる力は

大きくて、

何度もぶつかると

手首がズキズキしました。

けれども、剣を交えれば交えるほど

どのように相手をすれば良いか

だんだん分かってきました。

ラティルは

剣が正面からぶつかるのを避け、

彼の攻撃をかわし、

執拗に彼の頭を狙いました。

 

何で今回は、

あの変な防御幕を作らないのだろう?

 

いつの間にか、ヘウンの心の声が

頭の中に流れ込んできましたが、

どちらを攻めるかを除けば

あまり役に立ちませんでした。

 

同感です。どうして、

今日はお前は逃げないの?

 

交わす剣の速度が

あまりにも速くて、

ヒュアツィンテが焦って

足を踏み入れるだけで

中へ入り込めないのが見えた

まさにその時、

ラティルは相手の剣に押されて

バランスを崩し、

石に足を引っかけて、

身体がふらつきましたが、

彼女は、自分から何かが先に抜けて、

剣を振り回す奇異な感じを受けました。

現実なのか架空なのか区別がつかない、

ぎこちない感覚でした。

ほぼ同時に

 

ダメ!

 

とアイニの叫び声が聞こえました。

 

ラティルはバランスを取ると、

いつの間にか、ヘウンが

目の前に近づき、

剣を振り上げていました。

けれども不思議なことに、

彼は、

まるであってはならないものを

見たように、

目を見開いていました。

彼の表情はさておき、

このままでは首を刺されると

思った瞬間、

剣を下に突いたヘウンが

揺れたので

ラティルは、バランスを取り

彼の脇腹を切りつけました。

喉を狙ったのに低すぎました。

しかしヘウンは傷を無視して、

攻撃を再開する代わりに、

ラティルとアイニを交互に見て

慌てて逃げました。

 

ラティルは追いかけようとしましたが

逃げ足が速く、

あっという間に

ヘウンが消えてしまったので

ラティルは追跡を諦めました。

 

彼女はヘウンを追い出したものの

心は穏やかではありませんでした。

初めて呪いのかかった死体を見た時、

人がたくさんいる場所で、

それが落ちてきたらどうしようと

心配しましたが、

それが現実となり

迫ってきたからでした。

しかし、

 

わぁ~すごい!

聖騎士みたい。

 

突然、沸き上がった

溢れんばかりの歓声に

ラティルは驚いて横を見ました。

ホール内は

完全に事態が収まったのか

貴族たちが扉の所に立ち

歓呼していました。

中には拍手する人もいました。

ラティルは

周りをぐるっと見渡しながら

他に敵が誰もいなかったので

剣先を下にして、

扉の方へ歩いて行きました。

ラティルが近づくにつれ、

緊張していたヒュアツィンテは

ようやく笑って

ラティルの肩を叩き、

 

やはり強いね、サディ卿。

 

と言いました。

 

ラティルは、中はどうなのか。

ここで、皆、

見物しているのかと尋ねると、

ヒュアツィンテは

騎士たちが全て制圧し、

念のためケガをした人たちは

縛っておいた。

外を見て来た兵士たちの話では

幸いにも、

ホールの中だけで起こった

騒ぎのようだと伝えました。

ラティルは、

それだけでも幸いだと思い

頷きました。

この騒ぎを起こした主犯が

皇子のせいなのか、

後でどうなるかは分からないけれど、

ひとまずヘウンは、

レドロ1人だけを

貴族の間に入れたところを見ると、

自分の国全体を

ゾンビの巣窟にする計画は

なさそうでした。

 

ラティルは、

カルレインについて尋ねると、

ヒュアツィンテは目で

ホール内を示しました。

人だかりができて、

ラティルに会いに来られず

途中で立っている

カルレインが見えました。

 

ラティルは、

ヒュアツィンテの近衛騎士に

剣を返すために、

そちらに近づく途中、

アイニの隣にいるルイスを見ました。

ルイスはラティルを

青白い顔で見ていましたが、

彼女と目が合うとピクッとしました。

そのまま通り過ぎても

良かったものの、

ラティルはわざと優しい声で、

 

戦いやすいように

ドレスを裁断してくれてありがとう。

こんな事態が起こることを

予想していたのですよね?

 

と皮肉を言いました。

ルイスは唇を噛みましたが、

「サディ」に

歓声が上がっている場面で、

どうしても口論できなくて

無理に笑いました。

アイニはラティルを見ることなく

悲しそうに外を見ているだけでした。

 

ラティルはカルレインに近づきました。

無表情だった彼は、

ラティルが来ると優しく笑いました。

彼の瞳が、

ラティルに対する誇りで

いっぱいなのを見て、

ラティルは笑いそうになり、

なぜ、彼が自分を誇りにするのかと

ひそひそ尋ねました。

カルレインは、

 

やはりお嬢様は

一番高い所が似合います。

 

とラティルの耳に囁きました。

 

あっさり言うのも難しい言葉を

平気で口にした

カルレインのことを、

ラティルは、

それとなく面の皮が厚いと

言いました。

彼女は恥ずかしくなり、

半歩横に離れました。

 

周囲を見渡すと

人々は恐怖に打ち勝つために

笑っていました。

 

カルレインが生け捕りにした

ゾンビ騎士が唸るのを見て、

ラティルは重いため息をつきました。

一体、何が起こっているのか。

これから何が起こるのか。

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◇もっと恐ろしい状況◇

ヒュアツィンテは、

自分とタリウムの皇帝は、

このようなことが起こる兆候を

事前に捕捉し、対策を講じていた。

サディさんは、

ラトラシル皇帝が

混乱を防止するために

秘密裏に送った特使だと、

パーティに参加した貴族たちに、

半分本当で半分嘘の公表をして、

彼らを励ましている間、

ラティルは、

最初とは全く違う人々の視線の中で

気まずい笑みを浮かべながら

突っ立っていました。

 

皇帝であるラティルに

人々が送る眼差しが

権力の頂点に立つ者への

恐怖と用心であるとしたら、

今、ラティルを見ている人の

眼差しは

感動と愛情のこもった好奇心でした。

人々は、ラティルが

ヘウン皇子を退けるところを見たので

皆、ヒュアツィンテの言葉を信じ、

ラティルを聖騎士の英雄くらいに

考えているようでした。

その場で不愉快なのは

ルイスだけでした。

「サディ」を

ヒュアツィンテが側室にするために

連れて来たと誤解した人たちは、

今では、その噂を流した侍女たちを

冷たい目で見ていました。

 

良く調べもせずに。

 

いきなり人を

変な風に追い詰めたくせに、

これは何ですか?

 

忠誠心も正しい方へ向けるべきだ。

あんなに歪んでいては・・・

 

素早く事態を収束させた

ヒュアツィンテは、

貴族たちを

いくつかのグループに分けて

彼らが帰る馬車に乗れるよう、

騎士たちが1グループずつ

護衛するようにしました。

ケガをした貴族は、

万が一の事態に備えて

宮殿に隔離することにしました。

傷の程度がごく軽い貴族は、

これに抗議しましたが、

他の貴族たちの冷たい視線を浴びると

素直にその措置を受け入れました。

 

ラティルも状況が落ち着くと、

カルレインと共に部屋に戻りました。

 

カルレインは、

まさかこちらから先に、

この事態が公論化されるとは

思わなかったと言いました。

 

ラティルも、

皇帝を引きずりおろしてから

公論化しようと思っていたと

言いました。

 

これが良いことなのか

悪いことなのかと

カルレインが呟くと、

ラティルは、

トゥーラよりもヘウンの方が

本格的に行動しているようだと

言いました。

カルレインも、

その意見に同意しました。

 

カルレインは、

これが悪い傾向だと思うかと

尋ねました。

ラティルはそれを否定し、

もっと恐ろしい状況を

思い浮かべたと答えました。

 

カルレインは、

ヘウンとトゥーラが

皇位を占めた状況かと尋ねました。

ラティルは、それを否定し、

ヘウンが望むものを

得られなかった時、

自分が手に入れられないから

他の人にも持たせないと決めて

国をゾンビの巣窟にしたら

どうしよう。

そんな状況を考えたと答えました。

 

ラティルは、

 

そんな状況に

ならないようにしないと。

 

と小さく呟くと、

扉のノブを回しました。

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◇ダガ公爵の思惑◇

パーティ会場での

奇怪な出来事に関する噂は

あっという間に首都に広がりました。

現場にいなかった人たちは、

最初、鼻で笑っていましたが、

武装して、家々を隈なく探し回る

兵士たちを見て、

噂が真実かもしれないと

思いました。

 

しかし、アイニの父親の

ダガ公爵は、

他の人とは異なる反応を見せました。

彼は、

タリウム帝国から来た特使が

ヘウンを退けたのかと

ルイスに尋ねると、

彼女は「はい」と

不快そうに答えながら、

ダガ公爵の表情の変化を

横目で見ました。

アイニの側の全ての人が

そうであるように、

ルイスもダガ公爵の一派でした。

前日、アイニは

ゾンビに襲われそうになったし、

親友のレドロが怪物になって現れ、

ヘウン皇子も人前に現れたので、

とても驚いていました。

そのため、

ダガ公爵に伝える話が多く、

ルイスは直接やって来ましたが、

ダガ公爵の反応は変でした。

 

ダガ公爵は

アイニが無事だと聞くと、

本当に、サディという女が

ヘウンを退けたので

間違いないのかと尋ねました。

 

ルイスは「はい」と答えると、

ダガ公爵の反応を

不思議に思いながらも、

当時の状況を

もう一度、落ち着いて

客観的に説明しました。

話を聞いたダガ公爵は、

歯をガチガチ鳴らし、

足を踏み鳴らしながら、

テーブルを拳で叩きました。

ルイスはどぎまぎしました。

 

ダガ公爵は、

サディがヘウン皇子の剣に

押されている瞬間、

アイニが叫んだと言ったよねと

何度も聞いたことを

再び質問しました。

 

ルイスは、「はい」と言って、

ヘウン皇子は、その瞬間、

きっと、たじろいでいた。

皇后の声を聞いて、

手を止めたのは明らか。

それがなければ、

サディという女は確かに負けていた。

それなのに、みんなは、

あの女が

ヘウン皇子を退けたと騙されていると

答えました。

 

ダガ公爵は、

ソファーに背中を埋めて、

拳を握ったり開いたりを

繰り返していました。

彼の額には

青筋が立っていました。

 

ルイスは、

自分がサディという女と

トラブルを起こしたので

ダガ公爵が怒るに値すると

思っていましたが、

なぜ、あれだけ憤っているのか

彼女には理解できませんでした。

 

その時、ダガ公爵は、

ルイスの言う通り、

ヘウンを追い出したのは

その女ではないと言いました。

 

ルイスは、もちろんだ。

皇子様は皇后さまを

大変愛しておられたからと

言うと、ダガ公爵は、

それではなく

アイニの力のせいだと言いました。

 

ダガ公爵は、

以前、神殿で、

アイニを送って欲しいと

言われたことがあると話しました。

 

ルイスは、自分も、

その話を知っているけれど、

そんな子供は1人や2人では

なかったのではと尋ねました。

 

ダガ公爵は、当時の神官が、

すぐに闇が迫り、

彼らを退ける人が現れるけれど

高い確率でアイニが

そのような存在だと言っていた。

当時は戯言だと思ったし、

一人娘を神官にできないと思ったと

話しました。

 

その話を聞くと、

ルイスの顔も公爵に似てきました。

前日の恨みが、幾重にも積み重なり、

ダガ公爵の話が、

そこに火を付けました。

彼女は興奮し、鼻息を荒くして、

 

その女性は、皇后様の力で

皇子様を追い出したのに、

彼女が英雄のふりをした。

すぐに、これを

知らせなければならない。

彼女が聞いた誉め言葉は、

元々皇后さまが受けるべきものです。

 

と叫びました。

しかし公爵は首を振りました。

 

もしも、本当に自分の娘が

闇を追い払う人なら、

人から称賛を聞く程度で

終わらない。

状況がもう少し悪くなったら、

もっと大きな絵を

描くことができると、

目を暗く輝かせながら

言いました。

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◇私の場所へ◇

その頃、朝食を済ませたラティルは

窓の下に挟まれている紙片を見つけて

持ち上げました。

カルレインは扉を閉める時、

ラティルが紙を見下ろしながら

笑っているので

タッシールが送って来たのかと

尋ねました。

 

ラティルは頷き、メモを握って

タッシールを見つめました。

 

準備が終わったって。

私の場所へ行こう。

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ヘウンがひるんだのは、

アイニの叫び声を聞いたからではなく、

ラティルから飛び出た何かを

見たからで、

アイニもそれを見て、

悲鳴を上げたのではないかと

思いました。

 

おそらくダガ公爵は

自分の1人娘であるアイニを

皇后にし、

孫を皇帝にするために、

彼女と恋仲だった

ヘウンをそそのかし、

反乱を起こさせたのではないかと

思います。

しかし、自分の孫さえ

皇帝になればいいと思っている

ダガ公爵は

ヒュアツィンテの形勢が有利になると

ヘウンを見捨て、

アイニと結婚することを条件に、

ヒュアツィンテを

助けることにしました。

けれども、2人は名ばかりの夫婦で

孫が生まれる気配もない。

期待が外れたダガ公爵の怒りは

相当なものだと思います。

もしも、アイニに

闇を退ける力があるとしたら、

それはヒュアツィンテから

皇帝の地位を奪えるほど

強力な武器になるはず。

ダガ公爵は、

アイニの力を人々に見せるために、

わざと闇の力を呼び寄せるくらい

平気でやりそうな

恐ろしい人だと思います。

 

 

 

 

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