自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 807話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 別荘と神殿へ向かうロードの仲間たち

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807話 ロルド宰相が見た予想の範疇を超えた人とは?

◇持って行かれた情報◇

なぜ、議長がここにいるのか?

宰相は目を細め、

頭をもう少し下げました。  

間違いなく議長でした。

議長は雑誌社の建物の中に入り、

すぐに姿が見えなくなりました。

 

議長も怪しい人と見るべきか?

宰相はコーヒーをすすりながら

大きなガラス窓の向こうを

じっと眺めました。

議長は安心できる人のようでした。

長い時間、話したことはないけれど

彼は聖騎士団の議長だし、

大神官と百花繚乱が

皇帝の味方なので、聖騎士団の議長も

当然味方に近いと思いました。

 

そう考えながらも

宰相は落ち着かなくて、

グラスを叩いていましたが、

耐え切れずに立ち上がると、

カフェを抜け出しました。

道を渡って、

向かい側の雑誌社の入口まで

一気に移動した彼は、

急な階段を見上げました。

 

迷いながらも、

その上に上がろうとすると、

上の方から鐘の音がして

扉が開きました。

出て来たのは議長でした。

宰相の視線が、

議長が片方の腕に抱えている封筒に

向かいました。

 

彼は階段をつかつか下りて来て、

宰相のそばを

そのまま通り過ぎました。

宰相は、慌てて振り向き、

「ちょっと待って」と

議長を呼び止めました。

議長は立ち止まって

宰相の方を向きました。

 

宰相は議長の前に歩いて行くと

もしかして、

聖騎士団の議長ではないかと

尋ねました。

彼は、その通りだと答えました。

宰相は議長が手に持っている

封筒を見ました。

こうして見ると、

中に何が入っているのかは

分かりませんでした。

議長は、どうしたのかと尋ねました。

 

あまりにも露骨に見つめ過ぎたのか

議長は封筒を

こっそりと覆い隠しました。

こうしてはいけないと

思いながらも、宰相は

「それは何ですか?」と

尋ねてしまいました。

議長が皇帝の敵であるはずがないと

考えましたが、よりによってこの時期に

聖騎士団議長が雑誌社に現れたことが

理解できなかったからでした。

 

議長は、

答えなければならないのかと

笑顔で聞き返しました。

宰相は、聖騎士団議長と戦って

勝つ確率を考えてみながら

なぜここに来たのかと尋ねました。

議長は、

それも答えなければならないのかと

聞き返しました。

 

ロルド宰相は、

やましくなければ、

答えられない理由がないと

言い返すと、議長は、

自分がやましいことと

誰かの質問に答えたくないこととは

何の関係もないと返事をしました。

それから、にっこり笑って

宰相の横を通り過ぎようとしましたが

突然、立ち止まると、

何か突然思い出したように

「ああ」と、ため息をつき、

宰相は自分の子供が黒魔術師だから

自分のことが、

たくさん気になるようだと言いました。

 

「黒魔術師?」

突然の話に宰相は

聞き返そうとしましたが、

議長は素早く歩いて行きました。

宰相は彼を追いかけましたが、

路地に入った議長は

その間に消えてしまいました。

 

自分の子供が黒魔術師だなんて、

あれはどういう意味なのかと、

宰相は呆然とし、

ぼんやりと立っていましたが、

その後、雑誌社に戻りました。

 

階段を上って扉を開けると、

会話中の

雑誌社の職員たちが見えました。

職員の一人が、

宰相の服装を素早く調べながら

「どちら様ですか?」と

尋ねましたが、

ロルド宰相が答える前に

「宰相様!」と

社長室から飛び出して来た人が

彼に気づいて駆け寄りました。

 

宰相は社長の挨拶を聞き流した後、

先程の聖騎士団議長は

なぜ来たのかと尋ねました。

宰相に、好奇心に満ちた視線を

送っていた職員たちが

同時に表情を崩しました。

彼らが集まっていたのは、

議長を罵るためのようでした。

 

社長は、

それを聞かないで欲しいと言って

悔しそうな声で舌打ちすると、

皇帝に預かった

大型情報があるのだけれど、

議長が来て、

それを全部持って行った。

ひどいことだと嘆きました。

全部持って行ったと聞いて

宰相は飛び上がりました。

 

彼は、議長が持っていた紙袋を

思い浮かべながら、

あの中に、それがあったのか。

自分の目の前で

それを全部持って行ってしまったのかと

慌てふためきました。

 

社長は、宰相を見ながら

何も言いませんでした。

皇帝が出版しろと言って

預けた情報はすごいものでした。

それを出版するや否や、

すぐに話題の中心になると信じて

刊行を準備しましたが、

彼らにも恐れる気持ちがなくは

ありませんでした。

社長は努めて議長が持っていった

「中身」については話しませんでした。

 

社長は、

議長なら、それを返して欲しいと

十分言える人なので、

それを渡したけれど、

自分たちは何か間違ったのだろうかと

心配そうに尋ねました。

宰相は、

「後で話そう」と答えると、

急いで雑誌社の階段を下りて

宮殿に駆けつけました。

宰相が息せき切って走って来ると

警備兵たちは慌てて

彼を支えてくれました。

 

ロルド宰相は息を整えるために

拳で胸を叩きながら

「陛下は?」と尋ねました。

皇帝は執務室にいるのではないかと

警備兵が渋々と答えると、

ロルド宰相は、

警備兵たちの前を通り過ぎて

執務室に駆けつけました。

 

固く閉ざされた扉の前に到着すると、

宰相は息を切らしながら、手振りで

「陛下に知らせて」と合図しました。

しかし、皇帝の秘書は

宰相に水を持って来た後、

今、皇帝は他の客と会っていると

困った様子で言いました。

 

宰相は、

誰なのかと尋ねると、秘書は

聖騎士団の議長だと答えました。

胸を軽く叩いていた宰相は

驚いて、

そのまま固まってしまいました。

◇偏見は危険◇

なぜ、議長が来たのか。

ラティルは口をポカンと開けて

議長を見つめました。

 

彼が来る直前まで、ラティルは

敵に少しの隙も見せないように

書類作業を一人で続けていました。

仕事をしながら、レアンや先皇后が

別々に話しに来るかもしれないと

思っていましたが、

議長が来るのは想定外でした。

 

ラティルは、

議長が、あちこちでよく出没すると

皮肉を言いましたが、

議長は平然と微笑み、

事が急に動いているので

来ないわけにはいかなかったと

答えました。

 

ラティルは、

来なくてもよかったのにと

言いましたが、議長は、

もう先延ばしにするのが難しくなった。

まもなく皇帝について

皆が知ることになると言うと、

ラティルの方に3歩近づきました。

どうやって議長は

それを知ったのか分からないけれど

ここでの事情を

よく知っているようでした。

 

ラティルは、

手に持ったペンを見下ろしながら

これも武器になるだろうかと

考えました。

 

ラティルは、

何を先延ばしにするのが難しいと

言うのか。

議長が言ったように、

すぐに自分のことを

皆が知ることになるだろうと言うと

ペンを置いて議長を見つめました。

そして、

自分は人々を信じるし、

人々も自分を信じるようになるだろうと

付け加えると、議長は

皇女の命を奪うようにと

言いました。

ラティルは目を大きく見開き、

「どうかしている」と

呆然と呟きました。

 

議長が、その話をするのは

一度や二度ではありませんでした。

しかし、今の状況で、

そのような言葉を聞くと、

特に心臓がドキッとしました。

 

ラティルは、

あの子は自分の子供だと告げました。

議長は、

皇帝の敵の生まれ変わりだと

返事をしました。

ラティルは、

どうせ自分たちは、

全員誰かの生まれ変わりだと

言い返しました。

アイニはドミスの敵だった

義妹のアニャの生まれ変わりで

対抗者の力を継承しました。

しかし、アイニは

長い道のりを歩いたけれど、結局、

ラティルの力になってくれました。

 

ラティルは、

かつて自分と議長は友達だったけれど

今はそうではないと

冷ややかな声で言って笑いました。

それを聞いた瞬間、

議長の瞳が大きく揺れ動きました。

ラティルは真顔で

彼をじっと見つめました。

空気が目に見えるとしたら、

今はきっと灰色だと思いました。

 

議長は妙な口調で

ラティルが利己的だと呟きました。

彼女は「私が利己的?」と

聞き返し、鼻で笑いました。

 

議長は、

皇帝のせいで運命に振り回される人が

1人や2人ではない。

あの人たちは、

一体、どんな罪を犯したのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

それでは自分は何の罪を犯したのかと

聞こうとしましたが、

口をつぐみました。

誤解から始まったとはいえ、

結局、歴代ロードは

自分だけ苦しむのではなく、人々に

被害をたくさん与えたからでした。

 

議長は、

皇帝が皇女の命を奪えば

皆が自由になるのに、

それでも皇帝は、

自分の子供、

しかも仇が転生した子供1人を

守るために、

人々を捨てるのだと責めました。

ラティルは、

人々を捨てるのではなく、

誰かを犠牲にしない道を探していると

言い返しました。

 

議長は手に持っていた封筒から

何かを取り出しました。

ラティルが

ずっと気になっていたものでした。

封筒から出て来た見慣れた書類を見て

ラティルは、

机から飛び上がりました。

それは、彼女が

雑誌社に持って行った書類で、

4日後に、雑誌社が刊行するはずの

「ロードが危険でない証拠」でした。

 

ラティルは、

なぜ、それを議長が持っているのかと

尋ねると、議長は、

これこそ、偏見が危険だということだ。

自分がくれと言ったら

そのままくれたと答えると、

皇帝が皇女の命を奪ったら返す。

1か月後だと告げました。

 

ラティルは机から離れて

議長に近づきました。

議長は後ずさりし、

ラティルを避けて歩きました。

彼女は我慢できなくなり、

素早く床を蹴って、

議長のところに駆け寄りました。

そして、ラティルは

議長の胸ぐらをつかみ、

彼の手から封筒を取り上げました。

しかし、封筒はラティルの手に入ると、

封筒ごと、

大きな植物に変わってしまいました。

ラティルは、

人の頭の半分くらいの葉を持ったまま

茫然自失して固まってしまいました。

 

議長は「残念ですね」と言うと

彼女の手首を注意深く握って

彼から離しながら笑い、

これで皇帝の偏見は

拭えなくなったかと尋ねました。

ラティルは

拳で議長を打ちのめしました。

◇看板◇

その時刻。

レッサーパンダとグリフィンは

別荘に到着しました。

別荘は、行き来する人が

ほとんどいなかったので、

3匹の毛むくじゃらたちは

歩き回るのが楽でした。

 

グリフィンは、

レッサーパンダ2匹を放って、

あちこち走りながら、

地下室へは、

どうやって行くのかと

首を傾げました。

 

クリムゾンは鼻で笑いながら、

尻尾で、どこかを差しました。

「これだから野生の怪物は・・」

と、グリフィンとランブリーが

不満そうにクリムゾンを見ましたが

彼は2匹に背を向け、

建物の構造を考えれば、

地下室は全部そこにあると話すと

自分について来いと指示しました。

 

クリムゾンは、2匹を連れて

無事に地下室に入りました。

地下室は暗くて、

ほのかに甘い香りがしました。

しかし、ここには

怪物の痕跡は見えませんでした。

 

グリフィンは壁に固定された

ワインの保管箱の上に上がり、

コルク栓をくちばしで突きながら

ここは違うと思うと言いました。

迷路のような地下室を歩き回っていた

3匹の毛むくじゃらは

怪物がいないということに同意して

外に出ました。

 

3匹は、別荘の裏側に広がる

薄暗い森を見ました。

グリフィンは、

狩場を見なければならないと言って

その入り口に立てられた

看板の上に飛んで行って座りました。

看板には

「危険! 怪物の出没開始」

と書かれていました。 

◇申し訳ない◇

3匹の毛むくじゃらたちは、

狩場を見に入る前に、

出没するという怪物は

どの程度だろうかと議論している中、

ヘイレンとザイオールとザイシンは、

彼らより少し遅れて

キセラ神殿に到着しました。

 

ザイシンは、

ザイオールの背中から降りる時、

いつも世話になってばかりいると

言って、恥ずかしそうに笑いました。

ここへ来るまでの間、ザイシンは

ザイオールとヘイレンの背中に

交互におんぶされました。

2人が吸血鬼だということは

知っているけれど

自分より小柄な2人におぶさるのは

少し申し訳ないと思いました。

カルレインは骨格がしっかりしていて

筋肉も丈夫なので、

おんぶされていても

申し訳ないというより

むしろ有り難かっけれど、

この二人は全然違いました。

 

しかし、吸血鬼になって

日が浅いヘイレンは。手を振りながら

大丈夫だと謙遜しました。

ザイオールは肩を叩きながら

沈黙しました。

 

ザイシンは、固く閉ざされた

キセラ神殿の入り口を見て、

あそこへ行けばいいと言いました。

ヘイレンは、神官には、

避難所として使えるかどうか

調べに来たと言えばいいという

イデアを出しました。

 

ザイシンは、

村の近くではないので、

避難所として使うのは

大変ではないかと反論すると、

ヘイレンは、

本当に使おうとしているのではなく

聞くだけだからと返事をすると

ザイシンは頷いて

先に歩いて行きました。

 

ところが、3人が正門を通過した瞬間

見張り小屋で、

狂ったように鐘が鳴り始めました。

ザイシンは目を丸くして

上を見上げました。

聖騎士たちが武器を持って

走って来ていました。

 

バレたようなので逃げようと言って

1人で逃げようとする

ザイオールの服を

ヘイレンはつかみました。

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悉くラティルの邪魔をする議長。

議長の目的も、何千年と続く

ロードと対抗者の戦いを

終わらせることだと思うのですが

ラティルが皇女の命を奪っても、

また、同じことが

繰り返されるだけだと思います。

お話も終盤なのに、

議長の行動の意図が分からないし

彼が登場すると不愉快なだけ。

それでも、

いつもは自分の感情を

表に出すことのない議長が、

ラティルの、

彼とは友達ではない発言に

少し動揺したのは、

もしかして、議長も

昔のようなアリタルと自分の関係を

取り戻したいのではないかと

ふと思いました。

 

マンガの中で見るヘイレンは

小さくて、か細いイメージなので

確かに、そのヘイレンに

ザイシンがおぶさるのは、

少し気が引けるかも。

ザイオールは、

ヘイレンに比べれば

体が大きいと思いますが、

いつも花の世話ばかりしているので

体力がないかもしれません。

 

議長が

余計なことをしてくれたおかげで

読んでいて気分が悪かったのですが

毛むくじゃらたちや、

ザイシンたちに癒されました。

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