自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 25話 ネタバレ 原作 あらすじ マンガ 20話 放っておくわけにはいかない

 

25話 タブロイド紙に掲載された記事のことで、エルナは父親に叩かれました。

 

予想できなかった状況に驚いた

子爵夫人は

落ち着くようにと言って

慌てて彼を止めました。

 

いくら頭に来ても、

こんなことをしてはならない。

明日も参加しなければならない

パーティーがあると

子爵婦人は訴えましたが、

あの放蕩息子に

手を出された女という噂が

広まっている中、

何がパーティーだと、

父親は怒り狂って叫びました。

 

エルナは、

床に置かれたタブロイド紙の記事を

ぼんやりと見て、

大まかな内容を把握しました。

 

どうして、こんなに悪意的で

低劣な嘘を、堂々と新聞に

載せることができるのか。

そして、

釈明の機会を一度も与えずに

自分に手を出した父親を

エルナはよく理解できませんでした。 

 

エルナは、

そのような疑問を込めた目で

父親を見上げました。

あまりにも苦しくて

恥ずかしかったけれど、

涙は流しませんでした。

正確には、涙の流し方を

よく思い出せませんでした。

 

父親は、

エルナが身の程も知らずに

欲張ったせいで、

事を全て台無しにした。

価値が上がっている最中に

こんなスキャンダルを

起こしたことで、良い結婚相手を

すべて逃すことになった。

どうするつもりなのかと

怒鳴りました。

 

娘を売ろうという魂胆だと

陰口を叩かれていることを

エルナも、知らなかったわけでは

ありませんでした。

ただ信じなかっただけでした。

 

まさか、そこまで父親が

非常なはずがない。

婚期を迎えた子供を

結婚させたがるのは、

すべての親の願いだから、

父親もそうだと思った。

たとえ、それが、

妻と子供を捨てた罪を

償いたいという

哀れな利己心から始まった

選択だとしても理解できたし、

父親は、窮地に追い込まれた娘の

差し出した手を無視しなかった。

結婚する気はないけれど、

少なくとも一度は

父親の役割をしてくれた時間を

意義深いものとして、

記憶したかったのでした。

エルナは、

バカみたい、くだらないと

思いました。

 

エルナは冷ややかな目で

子爵を見つめながら、

バーデン家の邸宅を

守ってくれる代価として

自分を一年間、

ここに置くと言った理由は、

本当に自分を売るためなのか。

人々が噂しているように、

父親は、自分のことを

結婚市場で高く売る品物のように

思っているのかと尋ねました。

 

そして、エルナはよろめきながら

立ち上がると、

父親は自分に、

こんなことをしては

いけないのではないか。

無視して暮らして来た歳月が

長くても、どうして実の娘を

このように扱うことができるのか。

これは、

あまりにも非常で悪いことだと、

恐怖のせいで声が震えましたが、

力を入れて言葉を吐き出しました。

 

するとハルディ子爵は

鼻で笑いながらエルナに近づくと、

もう忘れてしまったようだけれど、

この取引を先に提案したのは

エルナだ。

まさか、エルナを自分の家に

1年間泊まらせる代価が

バーデン家の邸宅を

取り戻すだけの代価に

匹敵すると思ったのか。

もしそうだとしたら、

あの気難しい老人たちが、

本当にエルナを馬鹿に育てたと

侮辱しました。

 

エルナは、

父親に二人を侮辱する資格はないと

非難すると、子爵は、

エルナの言う通り、自分は

間違いなくエルナの父親だから

資格は十分にあると

堂々と叫びました。

そして、あの田舎で

未婚のまま老いていく境遇だった

エルナを連れて来て、

良い結婚先を探してあげようとする

父親の努力に感謝しろ。

無分別な欲を出して物事を誤らず、

言われた通りに、おとなしく従えと

激しく怒鳴りつけました。

 

しかし、エルナは

恐怖に震えながらも沈黙を守り、

一歩も引きませんでした。

娘を見るハルディ子爵の目つきが

ますます荒々しくなっていきました。

 

子爵は、

もう一度、でたらめなことをしたら

あの田舎の家を、すぐに売り払うと

脅しました。

エルナは動揺して、

そんなことはダメ。

自分にあの家をくれると

約束したのにと抗議すると、

子爵は満足そうな笑みを浮かべて

それはエルナが、

きちんと契約を履行した時の話で

もし勝手なことをするなら、

自分もそれに、

ふさわしい対応をすると言いました。

 

エルナは、

どうして、そんな卑劣な脅迫が

できるのかと抗議すると、子爵は

一文無しのくせに、

口先だけのバーデン男爵だと

辛辣な嘲笑を漏らすと、

再び、力いっぱい

娘の頬を殴りました。

力なく倒れてしまった娘を

見下ろす瞬間も、

彼の冷淡な眼差しは

揺らぎませんでした。

 

焦りながら顔色を窺っていた

子爵夫人は、夫の腕を引っ張って

止めました。

 

そのくらいで退いたハルディ子爵は

血のついた新聞を蹴飛ばすと、

よく考えて行動するように。

どんなに馬鹿でも、

この言葉の意味だけは

きちんと理解しろと言いました。

社交クラブのテラスで

葉巻を吸っていたビョルンは

眉を顰めて立ち上がりました。

エルナであることが明らかな女が

時計台の下で、しばらく立ち止まり、

つま先を見下ろしていましたが

すぐに、再び歩き始めました。

真夜中であることを忘れたかのように

つばの広い帽子をかぶっていました。

いつもつきまとっている

地獄の番人のようなメイドの姿は

見えませんでした。

 

ビョルンは時間を確認しました。

貴族の令嬢が一人で、

広場を闊歩するような時間では

ありませんでした。

 

たぶん、ハルディ家も

少なからず騒がしかっただろう。

あのスキャンダルを思い出した

ビョルンは、ふとあの女の一日が

気になりました。

 

その時、

前だけを見て歩いていたエルナが

振り返りました。

彼女までの距離と闇のせいで

顔をまともに見ることは

難しかったけれど、

それでもビョルンは、

女と目が合ったことが分かりました。

 

しばらく固まったように

立ち止まっていたエルナは

急に俯きました。

目を合わせて、よく笑っていた、

あの日の夕方とは

明らかに違う態度でした。

 

その場をグルグル回っていたエルナは

彼がいる所とは反対の方向に

逃げ始めました。

その呆れた様子に

ビョルンは笑いました。

以前にも、

度々見てきた光景なので、

目新しいことはなかったし、

噂になった日なので、

気を使うのも当然でした。

いくら抜け目のない俗物だとしても

十数年間、

田舎で暮らしてきた淑女には、

全く慣れないことだろうと

思いました。

 

ビョルンは、葉巻をくわえたまま

テラスを後にしました。

クラブが

賑わっている時間でしたが、

ハインツとつるんでいる連中は

見えませんでした。

手に負えないことをあえてする

あの愚かな頭を、口と一緒に

もう一度撫でてあげたい

心境でした。

 

カードルームの扉を開けると、

ビョルンを呼ぶペーターの声が

聞こえて来ました。

新しいゲームが

始まろうとしていました。

 

ビョルンは自分の席に戻り、

葉巻の灰を払い落としました。

ふざけた冗談で互いを刺激し、

暇つぶしをしている

放蕩息子たちも、今日だけは気軽に

ビョルンに手を出すことが

できませんでした。

 

ビョルンは表情が読みにくい顔で

自分のカードを確認しました。

あまり良くない手札の上に、

ハルディ家とは別の方向に

夢中で逃げて行ったエルナの後ろ姿が

浮び上がりました。

夜更けにパーベルは

レマン家を出ると、

のんびりと街を歩きました。

 

まだ未婚のレマン伯爵の次女は、

有名な美術愛好家でした。

それほど目が高い方ではないけれど

あまりにも気前がいいので、

芸術界でかなり重要視される

パトロンの一人でした。

 

彼女は、概して、

周囲から推薦された作品を

買い入れるけれど、

パーベルが美術展で入賞し、

大きな話題を集めたおかげで、

最近は、めっきりパーベルに

関心を注いでいました。 

 

裕福なパトロンに招待されて

晩餐を共にし、高い値段で

作品を売ることができるようになり

色々な面で喜ぶべき日でしたが

晩餐会のテーブルに座った

レマン伯爵を見る度に、

エルナが思い浮かびました。

どうして、エルナが

その老人の花嫁候補として

取り上げられるのか、

とても理解できませんでした。

 

このまま手をこまねいて

見ているわけにはいかないけれど、

他にこれといった方法が

あるわけでもないので

パーベルは気が狂いそうでした。

何の役にも立たないことを

知りながらも、もっと早くエルナに、

もっと気を使っておけばよかったと

何度も後悔しました。

 

1年、耐えた後、

バフォードに戻るという

エルナを思うと

なおさら、そうでした。 

 

ハルディ子爵が、どんな意図で

娘を呼び入れたのか。

油断していると、

どんな目に遭うことになるのか

全て、エルナに

話さなければならないようでした。

 

数日後には、絵を売ったお金が

入ってくるだろうから、

エルナを助けるための最低限の手段が

用意できそうでした。

 

今日、レマン伯爵家での晩餐会で、

最も話題になったのは、

大公とエルナをめぐる醜聞でした。

貴族たちは、一様に

グレディス王女に同情し、

エルナを非難しました。

膨れっ面のレマン伯爵は、

時折、咳払いすることで、

自分の花嫁候補が

このようなやり方で

話題になっていることへの怒りを示し

レマン家の娘たちは、

ここぞとばかりにエルナを中傷して

父親の心を変えようとしました。

 

パーベルは、

エルナをこのまま

放っておくわけにはいかないと

決意を固めました。

毒キノコの王子など、

彼女を弄ぶ情けない奴らの

名前を思い浮かべるだけでも

怒りが込み上げて来ました。

 

エルナがあの家から出られるように

手伝ってあげなければ

ならないのではないか。

バフォードに戻せば、

あの子の人生が、再び前のように

平穏になるだろうか。

金に目が眩んだハルディ子爵が

果たして素直にエルナを

手放すだろうか。

 

相次ぐ疑問に幻滅が強くなる頃、

パーベルは家の前に到着しました。

扉の前の短い階段に

一人の女性が座っていました。

気になったパーベルは

女性に近づき、

「大丈夫ですか?」と

丁寧に尋ねましたが、

その女性が頭を上げた瞬間、

彼の落ち着きは消えてしまいました。

驚いたパーベルは、

エルナの名前を叫びました。

彼女は傷だらけの顔で

彼を見つめました。

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すぐにエルナのことに気づく。

リサのあだ名が、

地獄の番人であることを

覚えていて、

しかも、何気にリサがいないことに

気づいている。

遅い時間に出歩いているエルナを

心配する。

エルナがハルディ家と逆方向に

行ったことを心配している。

などなど。

ビョルンが、何気にエルナを

気にしていることが

感じられました。

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いつもたくさんのコメントを

ありがとうございます。

私のお正月休みも今日で終わり。

また、更新の間隔が

空いてしまいますが

ご容赦ください。

 

次回は土曜日に更新予定です。

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